77 :G・Pen上の麗奴 ◆qu60OTXd06 :2008/01/21(月) 01:38:37 ID:bz/YJ2nE
寝室に入った近衛木乃香は、膝ほどしか丈の無いお仕着せの単衣を床に落とし、生まれたままの姿になった。
その表情は屈辱を押し殺すうつろなもの。
その白い肌は、薄明かりにぼうと輝く様ですらある。
床に三つ指をついた木乃香は、小さく顎を引く大佐の許しを得てベッドに上った。
寝巻のズボンを下ろし、そこに顔を埋める。
目の前でそそり立つそれは、何かの事故で見たネギのものとは違う、
それなりの修羅場をくぐった壮年の男のふさわしい力強さを見せつけていた。
妨げようとする豊かな黒髪をどけながら、熱い塊を口にする木乃香の顔は紙の様に白かった。
「んっ、ちゅっ、ぐちゅっ」と、その場面だと言う音だけが寝室に響く。
「んっ、んんんっ、んっ」
昂ぶってきた大佐が、木乃香の黒髪をつかみイマラチオを強いる。
「くちゅくちゅ聞こえて来てるぞ、俺のチ○ポがそんなにうまいか、え?」
喉に押し込まれ目を白黒されていた木乃香が、むせ返りながら大佐を見る。
窒息に涙の浮かぶ目元はほんのり赤く染まり、花の様なおちょぼ口の端からヨダレが糸を引く。
そして、その右手は白い下腹部に伸び、細い指が蜜に濡れた所を這い続けていた。
「は、はい、大佐のオチ○チ○、とても美味しいです」
「そうか、そのまま俺の有り難いミルクを飲ませてやってもいいのだが、
下の方に欲しいのだろう、ええ?」
「は、はい、木乃香の、木乃香のオソソに大佐の逞しいオチ○ポ、ブチ込んで下さいっ!」
木乃香が泣き出しそうな顔で懇願するのを、大佐はいかめしい顔を作りながら目に見えてほくそ笑む。
「そんなに欲しいなら自分ですればいい、遠慮はいらんぞお嬢様」
「は、はい、有り難く、いただきます」
もう随分と慣れた気がする、そんな木乃香のまだまだ稚拙な奉仕に、大佐は十分みなぎっていた。
木乃香は、半ば身を起こした大佐の腰をまたぐ様にする、
白い絹の肌に熟し切らない少女の肉体、大佐の目の前で、女の膨らみを見せ始めた頂きに小さく蕾が尖っている。
まだ薄く、隠す程でもない黒いものの下で、蜜に濡れた右手の指が力ずくで押し開き、
忌まわしい鍵を扉に沈める。体の痛みは随分楽になったが、心の痛みは消せない、
木乃香は思う。それを忘れてしまった時、楽になる事を選んだ時、本当に屈してしまうのだろう。
「はあっ、あああっ、大佐、大佐の、大佐の硬い、逞しいっ」
「いいかっ、いいかお嬢様、ええっ!」
「はいっ、大佐の、大佐のオチ○チ○、大佐のっ、とってもいいっ、
うちのオソソ、とろける、ああっ、いくっいってまうっ!」
「おおっしっ、いくぞっ、おらっ、いくぞっ、出す、出すぞっ!!」
「はあああっ!!」
木乃香の黒髪がバラリと散り、窓から差す月明かりに照らされ、大佐の上で木乃香の白い体がのけ反る。
そのまま大佐の胸板にくずおれるまで、窓から差す月明かりに照らされる木乃香の有様を
天ヶ崎千草はとっくりと眺めていた。
「今夜もとっくりと気ぃやりはりましたなぁ、お嬢様」
ハッとして腕で胸元を隠そうとする木乃香、大佐が面白がって羽交い締めにする。
木乃香が慌てて逃れそうとする弾みに、欲望を吐き出した後の大佐がすっぽ抜ける。
「また一杯出してもらいましたなぁ、さすが大佐お若い。
ほらほら、せっかく大佐から出してもろたの、お嬢様のやらしいメコ汁とどろどろ溢れて
ぐちょぐちょのオソソ丸見えですえ、お嬢様」
泣き出しそうな木乃香の顔、屈辱と恐怖、嫌悪、しかし、その黒い瞳の奥に秘められた
一片の哀れみ、優しさ、千草の眉がキリリと上がる。
「まだまだやなぁ、まだまだ落ちん、強いんやもんなぁ、お嬢様は」
千草がいやいやする木乃香の左の頬を静かに撫でる。唾を吐きかける事も出来ない、それが木乃香だ。
「遠い異国の牢獄で、まだ年端もいかんお子ちゃまが素っ裸でどこぞのおっさんの上に乗って
きぃきぃ泣いて腰振って、お父上が知ったらどないやろなぁ」
それが手だ、分かってる、それでも、木乃香は顔を伏せ、頬を伝うものを隠そうとする事しか出来ない。
「こんな生っちろいお人形さんみたいな娘ぉがなぁ、
ここ来たばかりの時はピーピー泣いてばかりのお子ちゃまが今じゃすっかり男の味覚えはって
盛り付いたメスガキや。、もうどんだけ男くわえ込んだんか数え切れまへんなぁ。
この白い肌にもうどんだけばばちぃもんが染みついてるのか、ホンマ見せてやりたいわ」
千草の哄笑を聞きながら、木乃香は自分の無力を刻み込まれたその始まりを思い出さざるを得なかった。
脚がもつれそうになる、息が上がる。
顔のそこここに汗が伝い、目に入ると一瞬方向感覚を失いそうになる。
肺が酸素を求めて口は舌を突き出しそうになりながら喘ぎ続け、ダラダラと汗が伝い落ちる。
髪の毛が汗で張り付く。水が欲しい、休みたいけどそれは出来ない。
だが、鋭い鞭の一撃は木乃香に強制的な休止を命じた。しかし、それは休息ではなかった。
保安官と鞭使いを先頭とした保安官助手数人からなる騎馬隊が、地面に手を着いて喘ぐ木乃香を
嘲笑しながら取り囲んでいた。
その数少ない酸素が悲鳴に消費される。
容赦なく振り下ろされる長鞭が、木乃香から抵抗する気力を奪い去っていた。
「違うんです、うち、何にも悪い事なんてしていません、あんな爆発なんてうちやネギ君ちゃう、
信じてぇな!」
椅子にふんぞり返って脚を組む憲兵の前で、
既に散々の取り調べを受けてこの軍事監獄に移送された木乃香が涙を浮かべて力説していた。
「ここでそないな事言うたかて無駄ですえ、お嬢様」
聞き覚えのある声だった。
「あ、確か、天ヶ崎千草、さん…
どうしてこないな所に?」
木乃香が危機も忘れてきょとんと尋ねた。
「めんどいから千草でええわ。
脱獄や。それでこっちの世界に逃げ込んだんやけどなぁ、なんか、おもろい事になってるやないの。
月詠見付けて大体の事情は聞いたけどなぁ。
密入国でここに放り込まれたけど、うちの魅力と秘術の限り尽くしたら看守助手出入り勝手の牢名主様や。
ここようよう腐てるわ。でも、お嬢様が首都爆撃のテロリストとは、うちも及ばんお尋ね者、驚きましたなぁ」
「違う、うちやない、うちがやったんやないっ!」
「まずは…お返しや」
バシンッと取調室に響く肉の音と共に、黒髪に半ば隠れた木乃香の唇の端から血の筋が流れる。
「どこ、どこに行くん!?」
憲兵と千草が連れ立って歩く横で、木乃香は屈強な二人の看守に引きずられていた。
行き先は体育館の様な所。
木乃香の視線の先では、お仕着せを着せられた女囚が一列に並んでいた。
その列の前に、粗末な絨毯が縦に伸びていた。
その絨毯の先に、ちょっとした玉座に偉そうな軍人がふんぞり返っている。
絨毯の両側には、腰に乗馬笞左手にショットガンの看守が片側で30人ほど、
ずらりと整列して絨毯の方を向いていた。
先頭の女囚が、お仕着せを脱いで全裸になった。まだ木乃香とさほど歳は変わらないらしい。
「ゴジュウク、ゴジュウハチ…」
合成音声のカウントダウンが始まる。
全裸の少女がふらふらと前方に歩き出す。
だが、にやにやとした看守の視線の中、途中で悲鳴を上げてへたり込む。
その剥き出しの背中に容赦なく笞が振り下ろされ、悲鳴を上げていた少女がなんとか歩き出した。
「イチ、ニ、サン、シ、ゴ…」
玉座の前に立った少女が、目を閉じて脚を震わせながら十秒の直立不動に耐える。
そして、玉座の前に平伏し、何やら口上を述べて玉座の大佐がもったい付けて書状を下げ渡す。
次に同じ事を始めたのは、もう少し年上の女性だった。
「嫌です、嫌です嫌です嫌ですっ!!」
笞打たれながらも絨毯にうずくまっている内にタイムオーバーが告げられ、
看守の一斉射撃を受けた女囚は物言わぬ肉塊と化す。
「し、死んだ、ん?」
木乃香がようやく口を開く。
「みたいやなぁ。なんでも昔はこっちでもちょっとした名家のひぃさんみたいやけど、
こう言う時不便やなぁ」
「どうして?どうしてどうしてどうして?」
絶対的な治癒能力を有しているが故に、無駄でしかない、無造作な死の不条理が突き刺さる。
「国事犯、まあ、政治的陰謀みたいなモンやな。
ここは元々、辺境の無法地帯を力ずくで押し込む、それだけの監獄さかいホンマに腐ってましてなぁ、
ここでは死ぬも生きるもあの大佐次第、書類さえあればあの女も脱獄で射殺か行方不明、それだけや」
約三分の二が無事書状を受け取り、残りは錯乱か停止の末に片付けられる。
「さ、お嬢様の番ですえ」
「う、うちも、うちもするん?」
震えの止まらないまま木乃香が尋ねる。
「そう、あそこで入牢証明書を受け取るんや。
それないと脱獄扱いで挽肉ですえお嬢様」
千草がにいっと笑った。
「追加はその者か?」
大佐がよく通る声で言った。
「はいな、ゲートポート爆破事件の一味近衛木乃香、これから受け取りに参りますさかい」
千草が言い、看守に引きずられる様に絨毯の前に立たされる。
「さ、どないする?嫌ならあんたの人生ここで終わり、それだけや」
「ゴジュウク…」
木乃香が、ひいっと声を上げて服を脱ぎ捨てた。
下着姿で進もうとすると銃口が向けられる。
「かんにん、かんにん…」
ようやく全裸になった木乃香が、腕で体を隠しながら歩き出す。
にやにや笑う看守の視線が突き刺さる。
「サンジュウゴ、サンジュウヨン…」
「うわあああっ!」
木乃香の閉じた瞼にネギの、明日菜の、そして刹那の顔が浮かび、
木乃香は絶叫と共に走り抜けた。
だが、カウントダウンは止まらない。
ハッとした木乃香は、玉座の前で直立不動となる。
「たまんねぇなあの髪」
「ちっちゃい尻だなぁ」
背後のクスクス笑いを聞き、その白い裸体を大佐に晒しながら、頬にぼろぼろと涙が伝う。
「うむ、ひざまずけ」
大佐がうやうやしく言い、それに従った木乃香に追い付いた千草が耳打ちする。
「こ、こ、近衛木乃香、大佐の、大佐の忠実なるメス奴隷近衛木乃香に、
どうか、どうか大佐のお慈悲をもって、大佐の下での入牢を、お許し下さいませ…」
考える事も出来なくなった木乃香は、ガタガタ震えながら忠実に言葉をなぞっていた。
「うむ、貴様はあの方で渡そう」
そこは、大佐の「休息所」、巨大なベッドを初め木乃香の理解を外れた数々の品が取り揃えられていた。
「そこに横たわれ」
大佐がベッドを指して言う。そちらの方面に疎い人間でも、
全裸のままここまで来ると分からない筈がない。
木乃香は、言われた通り生まれたままの姿でベッドに横たわる。
「まだ子供だな」
膨らみきらない乳房を撫でられ、木乃香はビクリと硬く目を閉じる。
「だが、染み一つ無いこの肌の手触り、さすがに育ちが違う。
聞いたが、向こうの世界ではトップクラスのお姫様。
その純潔を貰い受ける、この様な辺境の地でもこうした役得があると言うもの」
木乃香は、固く目を閉じ、時が過ぎるのを待った。
悪い夢、いや、現実であっても悪い夢の様なもので終わる。きっと頼りになる親友が助けてくれる。
それまでのほんの一時、冒険に付き物のちょっとしたケガなのだと。
与えられた膝上単衣のお仕着せ一枚で歩きながら、消えない下腹部の違和感が現実を、
まだまだ先だと思いながらも少しは夢見る事もあったそれが無惨に摘み取られた現実を木乃香に思い起こさせ、
勝手に涙が溢れて来る。
「大佐のお楽しみは終わったみたいですなぁ」
廊下で千草が声を掛けた。だが、木乃香はゆっくりそちらを見るだけだった。
「すぐに引き戻して差し上げますえ、お嬢様」
抜け殻の様になった木乃香は、夜の作業場に引き立てられた。
まるで百人もいる様な錯覚を覚えたが、
それでも、三十人以上の囚人がショットガンを持つ看守と憲兵の監視下で待機していた。
囚人も見張りも皆若い男だった。
「おい、千草の姉御と、誰だあれ?」
「何だよ、ガキじゃん」
「じゃあ、いらねぇのか?」
「まさか、結構いいじゃん」
「な訳ねぇだろ、何日ためてると思ってんだ?」
「さ、お嬢様、ここの上に立って下さい」
千草の嘲笑混じりの指示の後、
一緒の看守にぴしゃりと尻を叩かれ木乃香がのろのろと中央のテーブルの上に立った。
「さぁあ、男衆」
千草がパンパンと手を叩いた。
「これにおわすはコノエコノカ、あちらの世界では汝らなんぞ目にも触れんやんごとなきお姫様や。
それが何血迷うてか今やポート爆破のテロリスト、このまま行けばブチ殺されてはいそれまでや。
大佐のご挨拶でたっぷり可愛がってもろた後さかい、どうせ人生終わりや、
そん前にこの小娘あんたらの役に立てたってや。
ほな、頑張りやお嬢様」
「ほーら、捕まえたーっ」
「軽いなぁー、まだガキじゃん」
「ガキでもなんでも大歓迎だぜおいーっ!」
「いやっ、いやあああっ!!」
囚人にもみくちゃにされながら、いつの間にか木乃香の体は作業台の上に載せられていた。
「やめてっ、やめてやめてやめてぇっ!!」
両手両脚が押さえ付けられ、単衣の前が簡単に開かれる。
そのすべすべした肌をいくつもの手が這い回る。
「いややあっ!!いやっ、いやあっ、助けてっ助けて助けてネギ君アスナせっちゃあんっ!!」
又、千草に頬を張られた。古典ロボットアニメ主人公的な育ちの木乃香の口を止めるには十分だった。
「ぎゃあぎゃあやかましいわ。
ほら、お嬢様。もうだーれも助けに来てくれまへんえー。観念して芯までどっぷり汚されなはれ」
「いやや、嫌や嫌や嫌や…」
育ち切らぬ膨らみをぎゅっと乱暴に掴む痛みが木乃香を引き戻す。
「まだちっちゃいねー、お嬢様のおっぱい」
「でも、こういうのいい感度なんだぜ」
「可愛い乳首してるねー、ほら、吸っちゃうぞほらっ」
「ケケケ、ぺちゃぱいでもちゃんと生えるモン生えてんだなー」
「ちょろちょろ控えめなモンだ、ほら、もうその下がおらっ」
「ひっ!」
大勢の男たちの前で、力ずくで両脚がこじ開けられた時には、木乃香も喉に張り付いた様な声を上げた。
「おやおや、まだへのこ一本しか知らへんもんなぁ、可愛いオソソ丸見えですえ、お嬢様」
「いやあっ、見ないで、見んといて嫌や嫌や嫌やあっ!!」
「言うてもなぁ、こんな桜みたいに綺麗なオソソ、男衆に無理言いなはるな、
みんな目ぇ血走ってますえ」
「お、お、おい、おい姉御、姉御っ!!」
「かめへんよ、待ってたんやもんな」
「おおっ!待って待って待って、ガキでもババアでもメスだぜメス、メスのマ○コひゃっはぁーーーーーっ!!」
木乃香の視界に、作業台に仁王立ちしてズボンを下ろす囚人が真ん前に現れる。
赤黒くまがまがしいものが勢いよく木乃香に向かおうとしている。
“…あんなんなのいややいややコワイコワイコワイタスケテタスケテセッチャンセッチャン…”
「いああああっ!!」
とても慣れる所まではいかない聖処からの引き裂く様な痛み、
悲鳴を上げた木乃香の体が作業台の上でばたんと跳ねる。
「おいっ、おいてめぇっ!!」
「いやあぁあーーーーーんんんんっ!!」
「おらあっ!歯立てんじゃねぇぞおらあうっ!!」
千草は腕組みし、些か険悪な表情で目を細めていた。
当初の狂乱が少し静まった辺りで、
作業台の上では、子分どもがぐにゃぐにゃになった木乃香の体を持ち上げている。
「そーらっ」
作業台の上に仰向けになった兄貴分の囚人が上に向けたものと
木乃香の既に赤黒く濁った体液で溢れかえった所が子分によってつなげられる。
「そーらっ、腰振れ腰ぃーっ!」
「あうぅー、あー、あぁーっ…」
パーンパーンパーンと背中を何度も張られ、木乃香は哀しく鳴きながらゆっさゆっさと動き出す。
「んんーんー」
ぐらぐら揺れる体に合わせて黒髪がふさふさと揺れ、。白く濁った唾液が溢れる唇に何度目か分からない塊が
ねじ込まれるが、木乃香の瞳は虚ろなままだった。
「おーお、すっきりしたぜぇ、何十日分中に出してやったっけよぉ」
「いいオマ○コだったぜ、ズコズコやってやっからまた頼むぜ」
「お嬢様ってからよぉ、ぽっきり折れそうだったけど結構いい体してたぜおい」
毎度のごとく兄弟になって堪能した囚人と看守がにやにや笑ってぞろぞろと暗い作業場を後にする。
「おやおや、これはこれは、穴言う穴おいどまでつこうて男はんの子種搾り取って溢れてからに、
それで足りんとお小水で全身シャワーですか?これホンマに公衆便所言う奴ですなぁ、おおくさ」
床に引きずり下ろされ、彼らの欲望とその満足の放尿を全身から溢れさせてぴくりともしない木乃香の横で、
千草が袖で大げさに鼻を覆って見せる。
しかし、それが本気ではない様に、千草はそんな木乃香の側にしゃがみ天井を見る生気を失った瞳を覗き込む。
「その可愛いオソソで男はんのへのこ仰山くわえ込んでましたなぁ、
ほいでお嬢様の大事な所で一杯一杯男はんの子種汁溢れて、これ、赤ちゃん出来ますかいなぁ」
「…いやああああっ!!」
木乃香の瞳孔が縮まり、絹を裂く様な悲鳴が作業場に響くのを千草はケラケラ笑って聞いていた。
「亜人も随分いたさかい生まれるのは猫の子かいな犬の子かいな…」
「やあああっ!!やああっ!やああっやああああっ!!!」
「お嬢様が異国の牢獄で何十人とまぐわってバケモノの子はらんで、
まあ、あの鳥娘の飼い主にはお似合いですわな…おや」
キッと睨む眼差しに、千草が笑いを止めた。
又、頬を張るが、今度は木乃香の眼差しからその力強さが消えない。
「あーあー、何やテロリスト扱いでこんな所で大事な御身散々に汚されて、
あんたの下僕の鳥娘、ほんま肝心な時に何してはるやろなぁ」
「違う」
木乃香が震える声で言う。
「違う…そんなんやない、せっちゃんはそんなんやない…
せっちゃん、せっちゃんは、せっちゃんはうちの、うちの大事な友達や…」
「何や、近衛のひいさんがあの鳥娘半妖のバケモンと友達ってそれ笑う所か?」
拳を振り上げて千草に向かった木乃香が、
気力も尽きて半日以上僅かな蛋白質液体しか喉を通していない疲労困憊した身であっさり床に倒される。
「かかったやないの、そのばばちぃ手で触りなや」
「何で?」
ぞろりと黒髪を床に垂らし、顔を上げた木乃香が言う。
「何で?どうしてなん?
うちが、うちが千草さん、あなたに協力しなかったから?
それで牢屋に入れられたから?」
「その目や」
「え?」
「まあ、それもありますけどなぁ」
千草が天を仰いで言う。
「あんたがここ来たの見た時、無性に汚してやりたくなりましてなぁ。
まだ、まだ先を見てる、誰かが助けてくれると思ってる、そんなあんたをなぁ。
そして、その目や、うちの事哀れんで、優しくすれば助けてくれる思うてる、その目ぇや」
「うち、うちそんな事…」
「それがあんたや。あんたには分からん。だから分からしたる。
誰が助けてくれる?お偉いさんのおとんか?あの坊やか馬鹿力の小娘か鳥娘か?
でもダメや、ダメダメや、だーれも助けてくれひんよ。
だーれも助けてくれへん、それでお嬢様は今夜、今夜一人で女の子の一番大切なものドブに捨てはりましたなぁ」
木乃香は、歯を食いしばり涙を止めようとする。
「この地獄から抜け出す方法教えてあげますわ」
「何?」
意外な申し出に木乃香が聞き返す。
「お嬢様がうちの下僕になる事です。
お嬢様の口からうちの下僕になるって言霊で誓う事です。
そしたら、うちの術とお嬢様の力なら、こんな牢獄はもちろんあっちとこっちの次元の壁でも破れます。
そして、うちは西も東も小さい小さい絶対魔力を支配する魔法世界の女王や。
言霊の誓いを一度交わせば主に破られるまで身も心も主のもの、主としてええ思いさせたるわいな」
木乃香は、青い顔で首を横に振ろうとする。
「嫌か?こんな死ぬ思いして?」
「そんなん…そんなん嫌や、そんなん、うち死んだ方がマシや…」
又、平手が飛んだ。
「勝手にしたらええわ。でも、ここはそんなん日常茶飯事、
保安官も検事も裁判所も拘置所も刑務所も医者も何も軍の支配でごっちゃごちゃ、
その上人間からしてほんま腐ってますさかいな。
そんなテロリストの十人や百人死んでも
最初からいませんでした脱走したから抵抗したから射殺しました病死しました自殺しました
書類作ってなんでもありや。
だから生きるためにああやっておもちゃになるか、
死亡や失踪の書類作って裏で奴隷商人に売り飛ばして小遣い稼ぎなんでもありや」
「これが、魔法の世界…」
「そうや、これが魔法の世界や。まあ、色々ありますけどなぁ。
けど、ハッキリしてるのは、あんた程のテロリストが死んだら何であれ魔法世界全国放送や。
そしたらあの鳥、どないしはるかなぁ?」
木乃香の顔からさあっと血の気が引いた。
「そうや、ぬくぬく守られて来て、情け深いお姫様のあんたは、勝手にどうこう出来る立場やない言う事や。
さあ、どないする?うちのモンになりますかお嬢様?」
再び、木乃香は首を横に振る。
「負け、へん…」
「ん?」
「負けへん、嫌や、うち、守られてばかり、迷惑かけてばかり、嫌や…
あんたなんかに、負けん、負けへん…」
「ほーっ、あんたお守りの鳥もいへん術も役に立たんあんた一人何が出来る?
地獄やで、地獄や。あんたみたいなお嬢さんぼろっぼろのぐちょぐちょになる、
そう言う所、出口なしや。それでもええんか?」
口元しか笑っていない千草を見る木乃香の瞳には、消えぬ力が込められていた。
-続く-
最終更新:2012年01月28日 19:38