725 :G・Pen上の麗奴 第三投 :sage :2007/11/13(火) 12:28:55 ID:9FDjI7LL(14)
「いつ見てもざっくりいってんなぁ」
裸に剥いて床に這わせた亜子の後ろで、咬ませ犬Bが言った。
「んぐっ!」
「おらぁ、歯立てんなよっ、こんど咬んだら全員ビリビリ百連発だぜぇ」
咬ませ犬Cが亜子の口にねじ込みながら笑った。
「ほ、ほめんははい…」
「ったく、グズの上にキズモノだもんなー。
こんなの、街で拾ったって一発ワンコインだぜ。
他とセットで買い取ってやったのありがたく思えよ、えーっ。
余りじゃねーとやる気も起きねーよなこれじゃあよ」
咬ませ犬Bがニヤニヤ笑って亜子の尻を抱える。
「んんんっ!!」
小太郎は、床にうずくまり、ブルブルと小刻みに震え続けていた。
「小太郎、君…つっ!?」
声を掛けた夏美の肩に、砕けそうな程の激痛が走る。
「小太郎、君っ…小太郎君…」
「ぐるるる…
るる…夏美、姉ちゃん?俺っ…!?」
夏美の肩に、くっきりと残った歯形から溢れる血。微かな記憶、
小太郎が再び震えだした。
「夏美姉ちゃんっ!?俺っ、俺…」
小太郎の顔が夏美の胸に押し付けられる。
「大丈夫、もう大丈夫だからね小太郎君…
ごめんね、小太郎君。こんなのに巻き込んじゃって本当にごめん…」
「冗談やない、俺、俺の方こそ夏美姉ちゃん、夏美姉ちゃんに傷つけるなんて…」
「いいのよ、小太郎君もういいの、ね、小太郎君…」
「…いい匂いやな、夏美姉ちゃん…」
「私でごめんね、小太郎君。ちづ姉や大河内さんみたいに胸ないし…」
「そんなん、綺麗やで、夏美姉ちゃん」
「お世辞なんて似合わないよ」
「俺かて世辞なんて嫌いや」
二人は、自然と唇を交わしていた。
二人がぎょっとしてステージを見ると、ネギ×裕奈の第二ラウンドが始まっていた。
「あっ…」
夏美に抱き付いていた小太郎が離れようとする。
「くすっ、小太郎君も男の子なんだね。
悔しいよね、あんな事されたら。私も悔しい…」
「すまん。夏美姉ちゃん、俺、守れんかった。夏美姉ちゃんも誰も…」
「泣かないの、男の子でしょ、って小太郎君なら言うんだろうね。
泣いてもいいよ、辛いんだから」
小太郎は、再び夏美の胸に顔を埋めて泣き出した。
その勢いで、夏美はその場に身を横たえながら小太郎の髪の毛を撫でる。
「な、夏美姉ちゃん、俺…」
「もう、いや。あんな奴らだけなんて私、いや。
好きだから、好きな男の子と私…」
「俺、好きやで。夏美姉ちゃんの事、俺…」
夏美が頷く。
自分の中に沈められた感触と共に、夏美はぎゅっと小太郎を抱き締めた。
ネギは、咬ませ犬B、Cの前にざっと立っていた。
「んだぁ?」
「…僕にも、亜子さんのお相手、させてくれませんか?」
「ネギ、君?」
口と、初めて、そして最悪の形で開かれた女性の部分から血と共に男の液体を溢れさせ、
放心して横たわっていた亜子が目の焦点を取り戻して身を起こそうとする。
「おいおい、ジャイアントアキラとゆーな☆ビッチの底なし淫乱コンビKOしといてどう言う絶倫小僧だよ」
「んだよ、てめぇゲテモノ好みか…分かったよっ」
一瞬凄まじい殺気を感じた二人が捨て台詞と共に離れる。
「亜子さん…」
「あー、ナギさんやー、ネギくんやー…」
「ごめんなさい。そんなつもりはなかった、って言っても許してもらえないのは分かっています」
「うん、それで同情なんやね。お詫びと同情で…んっ」
瞬時に亜子の唇を奪い、離れたネギを亜子は思い切りひっぱたいていた。
「ひっ!あっ、あのっ、ごめんなさい先生っ!!」
「それでいいんです。悪いのは僕、亜子さんの心をひどい形で弄んだのも
こんな危険に巻き込んで取り返しの付かない事になったのも、僕のせいなんですから。
でも、亜子さん」
ネギは再び亜子をかき抱いていた。
「亜子さん、亜子さんは素敵です」
「そんな、そんな見え透いた…あんな、アキラや裕奈と比べたら…」
亜子が嫌々しながら言った。
「亜子さんは亜子さんです。亜子さんの物語の主役…
今はもう、こんな事しか出来ない、いや、僕が亜子さんを欲しいんです。
こんな、嘘つきで情けない僕で良かったら亜子さん、亜子さんの物語の脇に僕を…」
「うん、ええよ」
子供先生に大真面目に口説かれ、毒気を抜かれた亜子がくすっと笑って言った。
「ネギ君ももう、立派な男なんやね。ええよ、うちも女にされたばかりや。
女にされるなんて嫌や、うちの物語や、うちが、女になってる、ええなネギ君」
「はい」
ネギの力強い程の返答を聞き、亜子は、太股でネギの腰を挟んだ。
「あのガキなんなんだよ、てめぇらのヒーヒーヒーヒーッてよ、見せつけられっぱなしで
ギンギンおさまんねぇじゃねぇか」
「ご主人様の威厳はあんなガキのちっちぇのなんて問題にならないって再教育してやんねぇとなぁ」
「はい、ご主人様、アキラの(ゆーなの)オマ○コ、ご主人様のち○ぽズンズンぶち込んで下さい」
再び、ステージの上にメスの叫びが溢れ出す。
「こうか?こうかオラ、いいだろ、いいだろっ!!」
「ああっ、いいです、いいですっご主人様っ!」
「んっ、んあんっ、ああ…」
「アキラ…」
「ゆーな…」
ステージに四つん這いにされ、バックから責められながら、アキラと裕奈は親友と唇を重ね、
その舌を貪る様に絡め合う。
そして、その視線をチラとステージ下、
座ったままネギに抱き付き激しい上下運動に我を忘れている亜子に向ける。
“…良かったね、亜子…”
もちろん、この状況でいい事なんてある筈がない。
しかし、遠い将来であっても、好きな男性が出来てその身をもって受け容れる、
亜子がその時をどれだけ恐れていたのかは二人には分かる。
今の亜子は、その、女の子にとって一番大事な一点だけは、ほんの一瞬であっても輝かせていた。
「いいっ、いいよ小太郎君っ!」
「夏美姉ちゃん、俺、俺っ!」
「ああっ、ナギさん、ナギさんやネギ君やっ!うちも、うちもおっ!!」
「亜子さん、亜子さんっ!!」
絶叫が地下室中を跳ね返ったその時の事だった。
ぱっきゃあああーーーーーーーん
「?」
「どうした?」
「えっと…つまり、本来なら首輪が増幅する生体エネルギーが宿主の方で余りにも高まった分首輪に逆流して、
それでつまり、脆くなった違法改造部分から鍵全体、完全に破壊されたと…」
「ほおーおっ」
「…ま、待て、待て犬っ、お犬様っ!はは、話し合おうっ!!
ひっ!?坊主、坊ちゃま、風、風が、風が巻いておりますうぅうーーーーーっ!!!」
「…はっ!?…」
フリチンのまま静かに構えを取るネギと拳をボキボキ鳴らしていた小太郎が、ハッと振り返る。
「……ひいいいいっ!!!……」
………ゴゴゴゴゴ………
「ごめんなさい、僕、僕…」
なでなでなでなで
頭部を突っ込んだ天井からぶら下がっている咬ませ犬三人を遠景に、
足下に夏美と亜子と裕奈にすがられながらアキラがネギの頭を撫でていた。
「おっ!」
建物の外でチビ千雨が立ち上がる。
「どうだっ、た…」
「ええ、いい人達でしたよ、話し合いで平和に引き渡していただきました」
「おうっ、大した事なかったな」
「…寝言は鏡見てから言えよ…」
数日後、
「んんー、アキラさぁーん」
野宿の下で、ネギがアキラの毛布に潜り込む。
「あいつ、最近さアキラべったりだよねぇ」
「間近まで一緒に冒険していたんです。そう言う事もあります」
刹那が答える。
「アスナー、妬いてるん?」
「ちちっ、違うわよバカッ!」
皆が寝息を立て始めた頃…
「んんっ」
最小限の動きでアキラの中に己の男を滑り込ませたネギのその天性の器用さ技巧に、
既に準備万端潤っていたアキラが押さえた手から僅かに声を漏らす。
裕奈が、ごろごろと丸太の様に転がり、丸太には無い柔らかい凹凸をネギの背中に押し付ける。
「(ひそひそ)新・ご主人様協定。独り占めはなしだよアキラー」
「(ひそひそ)はい、裕奈さん、裕奈さんのおっぱいいっぱい下さい」
「千雨さん」
茶々丸が小声で声を掛ける。
「んー?」
「先ほどから、アキラさん裕奈さんの声紋パターンで、
僅かですが通常あり得ない周波数が検出されているのですが、原因を解析しますか?」
「せんでいい」
「のどか、カッターはしまうです」
「…と、まあ、
本来このくらいのことがあっても、君達は文句を言えないよねぇ」
ガクブルする亜子と夏美の前で、あえて原稿の最終章は見せなかったハルナがにいっと笑った。
“…わ、私のキャラって一体…”
「だからー、高い金出してメイド雇っただけなんだってー」
頭に巨大コブを作って三人ロープでぐるぐる巻きにされた咬ませ犬が言った。
「金?これの事か?」
ぽんとテーブルに札束が置かれる。
「龍宮さん、どうしたの?」
明日菜が言った。
「仕事だ。難病の特効薬と称して風邪薬でぼったくってる詐欺師の捕獲を頼まれてな。
これでいいか?解約料込みでこの辺りが相場の筈だが」
懐に手を入れながら言う真名に三人はうんうん頷く。
「だからー、俺らそこまで鬼畜じゃないってぇーっ!」
その言葉に、明日菜がズンと大剣を床に突き立て、ギロッと睨む。
「そこまでってどこまで?」
「いや、つまりそれはその、アキラちゃんのその、
間違った振りして着替えごにょごにょ、事故の振りしてお尻ごにょごにょ…」
「お嬢様、一度だけ顎を小さく引いて下さい。
十秒で片を付けます」
「そやなー、うちが治せる範囲でなー」
「大丈夫かなー」
ネギが建物の外でのんびり座っていた。
「ハルナさん達が説得してくれるって事だけど…」
「大丈夫な訳ないだろ」
千雨がはあっと嘆息した。
ちゃんちゃん
「G・Pen上の麗奴」-了-
最終更新:2012年01月31日 12:23