399 :ベンジャミン内村 ◆Q4Q0yKXgEE :sage :2007/03/08(木) 23:40:54 ID:mmDKnmed(6)
【このせつしめこみ問答 後編】
刹那が意識を取り戻したのは、程なくしてのことであった。
気絶している間に回復魔法でもかけられたのではないかというほどに先程までの疲労は消えており、
心地好い眠りから目覚めるように刹那は眼を開ける。
「……ん……」
「よかったー…、せっちゃん、起きひんかと思うたえ?」
すると、刹那の目の前には床に座り込んで顔を除き込む、木乃香の姿があった。
安堵の表情を浮かべて刹那を気遣う言葉をかけるその様子に、刹那は胸が高鳴るのを感じる。
「お嬢様……」
ああ、さっきまでの恥ずかしい責め苦は夢だったのか――……、
根拠なく独り納得して、心配する木乃香に自分は大事ないと笑いかけなくてはと判断した。
身を乗り出そうと腰を上げる。
――さわっ。
そうして自然と少し内股になった瞬間、刹那は内腿に柔らかなこそばゆい感触が当たったことに気付いた。
「それ」は、刹那の体の一部であり。
普通ならば、風呂にでも入るときでなければ有り得ない触感だった。
(……っ、まさか、…そんな……)
すなわち、秘所に生えかけた僅かな恥毛が太股に触れたのだ…と、無用な直感が働く。
信じたくない、夢だと思いたい。
こわばった顔で視線を下げた刹那の目に入ってきたのは――、
下半身真っ裸、性器剥き出しの己が姿であった。
「っ…………!」
目眩が刹那を襲う。
それは木乃香に尻穴を舐めしゃぶられて忘我に追い込まれたことが現実であったことを知らされると共に、
――未だ恥辱が終わっていないのだ、ということを悟った為であった。
浮かせかけた腰が床に落ちる。
そうと気付くと同時に、ついさっき口唇愛撫を受けた尻穴に痛痒感が走る。
更に呼応するかのように秘唇からも僅かに滴るものがあった。
「く……!」
誤魔化そうとしているのか、刹那は乱暴に自身の股間を掌で拭く。
そうして形容しようのない表情で、刹那は木乃香を窺った。
すがるような眼で見られていることも知らずに、
木乃香は喜々として刹那の眼前に布きれ――ふんどしを広げて突きつける。
「せっちゃんも元気になったみたいやし…、これで『コーディネート』出来るなー?」
そう言い放つ木乃香に促されるままに立ち上がりながら、刹那はその言葉の意味を再認する事となった。
気を失っている間にショーツは剥ぎ取られてしまっていたが、
胸を締め付けるサラシは解かれぬままで残っていたのである。
「下着を上下合わせた方が良い」という言葉の思いからこうしたのだろう――、
そう理解しながらも刹那は、下半身を晒しながら胸だけを隠しているという状況に妙な羞恥を覚えた。
「せっちゃん、ウチが締めたるからー……。ハイ、ばんざーい♪」
更に、両手を上げるジェスチャーと共に頭の後ろで腕を組まされる。
ふんどしを締めやすいようにと少し腰を落としたがに股気味の姿勢とあいまって、
その格好は今にも腰を振って淫らに踊り狂わんとしているダンサーさながらに見えた。
ともすれば失笑を買ってしまいそうな、その下品としか言いようのない自身の姿に耐えかねて眼を瞑る刹那。
「お、嬢様…!できたら、その…早目に、お願いします……!」
早々に満足してもらい、一刻も早くこの体勢から解放されたいと口に出した。
その言葉に応える代わりにか、木乃香も待ちきれなかったのか。
布地の端の紐が腰に回され、刹那の下腹部で幾分かたく結ばれる。
尻を隠すように垂れ下がった布地を、木乃香が握り締めて開かせた脚の間を通した。
これを股の間から通して、腰で結んだ紐にかける形で締め込むことで前だれが出来上がるのである。
するり…と股の下を通され、徐々に股間へと持ち上げられていく布地。
「っう……!」
かすかに内腿に触れた感触に、刹那は眼を閉じたままで歯をくいしばる。
「カッコよく着こなして貰いたいからー、ちょっとキツう締めるえ?」
「ぇ……っ゛!?」
ぐんっ、ぐいぃっ!
ぎゅううぅっ――――……!!
「! ひぐううぅッ!!」
絞り出されるような悲鳴と共に、眼を見開いてしまう刹那。
木乃香の台詞は是非を問うものではなく、ただの宣言であった。
強く握り締めた褌を下腹部で結んだ紐に通した次の瞬間、立ち上がって渾身の力で引き上げる。
不意の――真下からの攻撃に、刹那の足がかすかに一瞬だけ床から浮いた。
「はひっ!? ひぃっ!」
股下を通った褌は、より合わされて一本の綱のようになりながら股間を割り広げていく。
本来は尻を包み込むように締めこまれるはずがあまりに強く引き上げたために布地はよじれ、
まずは尻たぶを割っていき、奥に潜んだ――先の愛撫で未だひくつく――
肛門を、更には蟻の門渡りをも激しく擦りあげた。
「く…ひっ!?」
そうして身体の前へと回った褌は、当然のように秘唇に食い込む。
割れ目の肉を広げ、生えかけの陰毛を脇にはみださせて、
中に隠された陰核さえも押し潰すように身体に密着し、擦り上げた。
左右に広がった肉襞は大陰唇が覗くほどで、刹那を苛む褌が如何に強く引き絞られているかを示していた。
「あ、くぁっ!このちゃん、離し、離してっ!?痛、っ!?」
「あかんてー。ビシッと締めとかんと、ほどけたら格好悪いやろー?」
「そっ、そんな!く、食い込んで……ッ!」
目尻から涙を吹きこぼす刹那の願いを斬って捨て、木乃香はぴょんぴょんとジャンプしてまで褌を堅く締めていく。
既に股間を隠す――というよりは「より卑猥に見せる」為の下着といった様相となったところで、
ようやく引き上げる手が放された。
はらり、と残りの布地が垂れ、褌の前だれとなる。
「――ぁ、はぁ……っ…!!」
突然止んだ食い込みに(と言っても、それまでに締めこまれた分は勿論そのままであるが)
緊張が切れてしまいそうになる刹那であったが、持ち前の精神力で足腰を支えた。
頭の上で腕を組んだまま、褌を締められたときと同じがに股で――、
股縄さながらの責めで全身を火照らせながら、そのまま立ち続けたのである。
そんな刹那の周囲を、美術品を鑑賞するように見回す木乃香。
やがて頬に手を当てると、感無量といった風に溜め息をついた。
「せっちゃん、やっぱり格好ええわー♪」
背後に回り、尻にしっかりと食い込んだ褌を指先でなぞりながら尻たぶをゆっくりとこね回す。
尻肉を十指で鷲づかみにして思うさま揉みしだき、刹那の反応を楽しんでいく。
「…っ、お、お嬢様、ぁっ、お戯れを……!あふっ…」
刹那はやんわりと止めてくれるようにと言葉を紡ぐが、声色に力は無かった。
さもありなん。ようやくと言ってもいい木乃香からの普通の愛撫であり――、
刹那自身の身体が、これまでの責めで高ぶりきっていたからである。
「体の方は正直やのに、せっちゃんはホント真面目やなー」
散々揉みしだいたせいで熱さえ持った尻たぶを離れた木乃香が、今度は前面に回りしゃがみ込む。
前だれを持ち上げると鼻先が触れるほどに近くから刹那の股間を眺め、
強い食い込みでくっきりと一本筋の形を浮かせた股間に――ごく軽く、キスをした。
そのごく小さな刺激に、刹那は喉を反らせてビクンッ、と身体を奮わせた。
つづく
最終更新:2012年01月31日 13:05