26スレ895

895 :嫉妬、自覚、野望 :sage :2007/06/09(土) 21:37:35 ID:g7ccpmQi(5)

せっちゃんは、たまにウチらの部屋に泊まりに来る
まあウチが誘うんやけど
恥ずかしそうに頷いてくれるせっちゃんが可愛くてしょうがない
それで、今日も誘った。あの顔が見たくて
一緒にいたくて

「・・・・はい・・・・・・・」

せっちゃんは耳まで真っ赤になって、視線をキョロキョロとさせる
何でだろう、今日はいつもより落ち着きがない

「・・・・・・・・・・ぁ・・・」

せっちゃんの視線がネギ君の前で止まった、気がした


ウチはどうにも寝付けなかった
昼間のせっちゃんの態度
明らかにいつもと違った

(また仕事で無理しとるんかな・・・・でも、それであんなに動揺する?)

ベッドの中でもんもんと考えが渦巻いてどうにも駄目だ
多分下で寝ているであろうせっちゃんを覗き見ようとして
固まる

「・・・・っ、・・・・・・・ぁっ!」
「駄目ですよ・・・声を出したら、二人が起きてしまいます・・・」
「・・・・・・・っ!」

床に敷いてあるせっちゃんの布団に、不自然な盛り上がり
気付かれないよう視線をめぐらせると、ネギ君の布団が空になっていた
ネギ君が、せっちゃんの布団に入ってる?

(何で・・・・いつもは、アスナなんに・・・)

いつものウチなら、ネギ君も寂しいのだろうと決め付け一人納得していた
でも今は違う
隠しようもない、せっちゃんの声が
いやに艶のある、綺麗な声が
耳を澄ませると、聞こえることに気付いたから

「ネ、ネギ先生・・・・っ」
「刹那さん・・・」

何で、そんなに愛しそうに呼ぶの

「・・・・入れますよ」
「は、ぁ、・・・・・」
「っ、」
「んんんっ・・・・・・!!」

ぐちゅ、と卑猥な音が響いた
あ、ああ、ああ、知りたくなかった

「ひゃ、は、あ、あ、あ、あ、」
「声、我慢してくださいって言ってるでしょう・・・?」
「ん、んぐ・・・・ふむぅぅっ・・・」
「っぷは・・・いつもいやらしい声ですね、刹那さん」
「あっあっぁああっ、あっ、ネギ、せ、ひぅっ」

アスナは起きない
カモ君も、起きない
起きているのは、ウチと、せっちゃんと、ネギ君だけ
愛を確かめ合う二人と、ただの傍観者だけ

「も、もう・・・っ」
「はい、僕も・・・・っん」
「んんんんんんんんんんんっ!!」

くちゃ、ぴちゃ、どぷ
多分唇が触れ合う音と、ネギ君が弾けた音
せっちゃんと、もうそんな関係やったんやね
それなのに泊まってだなんて、ウチ、何て鈍感だったんだろう
せっちゃんの一番は、ずっとウチだって思ってたのに

(馬鹿・・・・・せっちゃんの・・・・馬鹿・・・)

どうして今更気づいてしまったんだろう
二人の仲を見せ付けられて
それでやっと、この胸の奥にあるどろどろした感情に気付くなんて

(・・・・・・・・・好き、なんや・・・友達、としてやなくて・・・それ以上に・・)

せっちゃんせっちゃんせっちゃん
もう、身体はネギ君のもの
せっちゃんの初めては、もう手に入らない
盗られた
誰に?
・・・・・ネギ君。

(そや。ネギ君がいなくなれば、またせっちゃんの一番になれる)

胸の奥でどろどろしたものがさらに大きさを増したことに
気付ける余裕なんてない

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最終更新:2012年01月31日 13:33
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