30スレ044

09'ネギ節分の豆を食べる 第二回完結編

「あー、しんどー」
「お疲れー」
回り終わって裕奈とアキラが一休みしている部屋に、
猫の目怪盗が虎縞になった様な姿のまき絵と、
下は水着のビキニショーツでも上はお腹から上と肩から内側がすっぽり入る虎縞水着の亜子が姿を現す。
「じゃあ、食べよう」
台所からアキラが恵方巻きを持って来る。
「いっただっきまーすっ♪」
「エビフライおいしー♪」
「こっちもぶっといの入ってるなぁ、やっぱ恵方巻きは景気ようないと」
「お茶お代わり持って来るねー」
まき絵が立ち上がった。
「きっつー、締めすぎだってこれー」
みんなと共に着替え前の裕奈が、脇腹の紐の下をぽりぽり掻いて言った。
台所近くで、まき絵は、チャイムに気付いてそちらに向かう。
「上がって上がってー♪」
「ん?」
テーブルの前であぐらをかき、左手に外したビキニブラをぶら下げて恵方巻きをくわえた裕奈の前で、
ネギが呆然と突っ立っていた。
「ごごごごめんなさいっ!」
ネギの悲鳴と共に、二人はぱっと背中合わせになった。
「んー、んー、んーっ!」
「ちょっと裕奈っ!?」
アキラの悲鳴にネギが振り返ると、アキラが突っ伏した裕奈の裸の背中を掌で叩いている所だった。
「大丈夫ですかゆーなさんっ!」
「大丈夫大丈夫、優しいねネギ君」
後ろに首を向けた裕奈が、生理的に涙のにじんだ目をネギに向けてにかっと笑う。
「先生ですから」
ふーっと胸を撫で下ろしたネギが言い、改めて裕奈を見たネギがわたたっと後退する。
「H♪」
「い、いえ、その、僕っ、なな、何もゆーなさんのおっぱいとか何も見てませんからっ」
胸の前に左腕を回した裕奈が、首を振ってわたわたするネギにこつんと右手の拳を下ろす。
「ごめんねー、女子校暮らし長いからさー、恥じらいってのがちょっとねー」
「は、はあ…」
カラカラ笑う裕奈の前で、ネギは背中を向けて俯いていた。
うつむいたままちょんちょんと指先を合わせて黙り込んだネギの横顔を覗き、
ミルクの様な頬が真っ赤に染まっているのを見てにまっと笑った裕奈の唇からは、ヨダレが一筋溢れていた。

「ネーギ君」
「はい…はわわっ!」
「うおおーっ」
「はわわわっ!」
ネギが振り返った途端に両腕を上げて威嚇する裕奈に、ネギはたたたっと跳ねる様に後退する。
「うおーっ、がおーっ、悪い子イネガー、おっぱい怖い子イネガー」
「はわわっ!駄目ですよゆーなさんイギリス紳士としてあうううっ!」
「痴女や…」
「痴女がいるよ…」
呆然と呟く亜子とまき絵の前で、ぶるんぶるんと豪快で奇妙な追いかけっこが展開されていた。
「ゆーな、いい加減に…」
どちらを向いたらいいか分からない状態で逃げ回っていたネギが、
不意に、顔にばふっとした感触を覚えながら行き止まりに突き当たった。
「…はわわっ!ごごっ、ごめんなさいアキラさんっ!!…」
ずぼっと胸の谷間から顔を出したネギが上を見上げ、慌てて後退した。
「い、いえ、ネギ先生こちらこそ。ゆーなっ、いい加減…」
「わ、分かった、分かった、にゃはは」
アキラの目が光り出す前に笑ってごまかす付き合いの長い裕奈だが、
それでもそのまま左手を腰に当ててぽりぽり後頭部を掻いているのだから、
ネギとしてはそっぽを向いてしまう。
「あっ」
「そやっ」
成り行きを見守っていたまき絵と亜子が、同時にぴょこんと声を上げた。
「うちらもそろそろ豆まきしよう豆まき」
「そ、そうそう、ゆーなもいい加減着替えて」
「そ、そーだね」
「それじゃあ、僕はそろそろ」
「うん、有り難う」
「あったあった」
「お豆やでー…」
テーブルの対面に立って豆の升を取ってそこから移動しようとしたまき絵と亜子が、
何となく慌ただしく移動を開始していたその他の一同の前で正面衝突する。
「ひゃっ!」
「わあっ!」
「へっ?」
「わっ」
「あっ」
バラ撒かれた硬い豆はほとんど同時にそれぞれの足の裏に入り込み、コントの様な阿鼻叫喚の巷が現出した。
「わっ!」
「危ないっ、ネギ君っ!!」

本来、武術の達人であるネギにとって受け身などなんでもない事なのだが、
それでも、目の前で転倒しようとするネギへと倒れ込みそうになった裕奈は、
とっさにネギに飛び付いていた。
そのまま、ぎゅっと全身に押し付けられる感触に、ネギは自分の頬、その他の場所の熱さを痛い程感じる。
「アキラパーッスッ!!」
「はいっ!?」
勢い余るのを感じた裕奈の声に、尻餅を着いていたアキラが悲鳴を上げながら小さな先生の体を受け止めた。
“…ネギ先生小さい、でも、やっぱり結構しっかり…”
「ううっ!」
既に到達していた限界が弾けたネギのうめき声で、
床での回転が止まった後、自分がぎゅーっとネギを抱き締めていた事にアキラは気付いた。
「ネギ先生?」
そして、目の前で真っ青になっているネギの異変にアキラが気付く。
ネギの目から、ぼろりと一粒の涙がこぼれ落ちた。

「ご、ごめんネギ君。調子乗り過ぎた。ネギ君が悪い訳じゃないから、悪いの私だし、
ま、その、ほら、健康な男の子ならフツーの事とか聞いてるし」
「そ、そやそや、ゆーなが悪い、なーんて事あらへんてうちの兄貴なんてもうあれやあれ」
「そう、事故、事故だって事故、私の弟だってさーなんたらかんたらー、ネギ君もお年頃なんだねーアハハー」
「と、とにかく、シャワー入ろ、このままじゃ帰れないでしょ、バレたら私達もアスナに殺されるし。
その、お風呂で洗濯していいから、ね」
一番しっかりしている筈のアキラがフリーズしている中、沈黙の内に辛うじて事態を察した裕奈が
しゃくり上げるネギに言い、ネギがとぼとぼと浴室に向かう。
「…ネギ先生…」
うつむいてぽつりと言うアキラに、一同顔を見合わせた。

「…うぐっ、えぐっ…」
シャワーの降り注ぐユニットバスの中で、啜り泣きながら座り込んでいたネギが、
気配に気が付いてハッと振り返った。
「ゆーなさん、アキラさんっ!?」
ネギがわたわたしている間に、登場した裕奈とアキラは唯一身に着けていたバスタオルもとって
広くもない浴槽に入り込んでいた。
「あ、あああのっ、ゆーなさんアキラさん」
「うちの部屋の事故だからさー、責任持ってぴっかぴかにして上げるねーネギくーん」
「だだ、駄目ですよゆーなさんっ、自分で出来ますっ!!」
「なーんて言って、いっつもアスナに引っ張り戻されてるお子ちゃまって誰だったかなー」
「あううー」
それを言われると弱い。にかっと笑った裕奈が、まだうつむき加減のアキラをちらっと見る。
「それに、きちんときれいにしとかないと、やっぱアスナ怖いからねネギ君の事だとさー。アキラ」
「ごめんね、ネギ君」
「いえ…」
アキラに羽交い締めにされ、直接背中に伝わる感触に、ネギは見る見るそこここに血が昇るのを自覚した。

「うわー、こんな風になるんだー、いきなり元気になってー」
「ううっ…あうっ!」
泣き出しそうになったネギの肩を、裕奈ががしっと掴んでいた。
「いいよ、ネギ君。私がいいって言ってるんだからいいの。ネギ君が悪いんじゃないの。
アキラ綺麗だからさ、あんな状態だったらネギ君があんな事になるのも当然だし、
それが男の子ってもんなんだって、ネギ君先生でしょ保健体育とか知ってるんでしょ?
あんましネギ君がうじうじしてると、アキラ傷付いちゃうよ、
アキラ真面目で責任感じ易いんだから、分かるでしょネギ君」
「…はい…」
離れた裕奈に目線を合わせられたネギが、こくんと頷いた。
「ふーん、で、やっぱりそっち見ちゃうんだ」
「あううっ、あのっ、その…」
「いいっていいって、おーにさーんこーちら、手ーのなーるほーうえっ」
「?」
「ネギ君エッチなのやだったらさ、今だけ、悪い子になっちゃおうよ。
今日だけネギ君、鬼になって追っ払っちゃうの」
「はあ…!?」
裕奈の柔らかな両手で頬を挟まれ、唇を奪われたネギが目を見開いた。
「へへっ、まずは、こっから始めないとね。一杯キスしてるんだよね、ネギ君」
「は、はい、その、ごめんなさい」
「謝んなくていいって、みーんなネギ君の事大好きなんだから。
ネギ君、ゆーなのおっぱい、怖い」
「凄く、その、綺麗で、柔らかそうで…」
裕奈の問いかけに、ふるふると首を横に振ったネギが言う。
「柔らかそうかどうなのか、ホントの所、試して見て」
「はい」
両手を腰に当てた裕奈に突き出す様な態度で言われ、ネギは、そーっと両手を伸ばしてみた。
「鬼なんだからがばっと掴んでみ掴んで」
「はいっ」
「どう?」
一瞬、僅かに顔をしかめた裕奈が尋ねた。
「凄く、柔らかいです」
「ん、んっ…」
「ゆーなさん?」
「ネギ君の手、気持ちいい。もっと、もみもみしていいよ」
「こうですか?」
「んんっ、何?ネギ君、いいんだけど…」
急成長期の痛みが、ネギの繊細な掌によってじわじわと、予想しなかった程の快感に変わっていく。
そして、目の前で頬を真っ赤にしながら真剣な表情、眼差しを向けるネギを見ると、
裕奈の胸は、身も心も、何かきゅっとしたものを感じてしまう。

「あんっ」
「ゆーなさん?」
そんな裕奈の声に、心配そうに見上げる顔。ごくりと生唾を呑み込みそうになった裕奈は、
その代わり、にこっと笑みを返す。
「ネギ君、すっごい上手。ご褒美に、今度はちゅうちゅうしてみる?」
「え?」
「そ、おっぱいちゅうちゅう、興味あるんでしょこのこのー。
いいよー、ネギ君、もうこーなったらエロ教師の次は赤ちゃんでもなっちゃいなってー」
肘でネギを突きながらカラカラ笑う裕奈だったが、今でさえこうなのだから、
ネギがこの先に進めばもしかしたらもっともっと、と、言う期待が理性を振り切り始めている。
裕奈は、その事に気付いている様な気付いていない様な、ただただ、狭い浴槽の窒息しそうな暑苦しさと
ネギの全身が裕奈にもたらしている体の中から沸き起こるものに身も心も支配されつつあった。
そんな裕奈の複雑な心中を知ってか知らずか、ちろっと上目遣いに見上げたネギに
裕奈はニッと笑みを返し、ネギは、改めて目の前の豊かな膨らみに目を向ける。
たっぷりとしながらしっかりと張りのある膨らみ、その先端のピンク色の小さな蕾は可憐な程だが、
それでも、硬く上向きに尖ってその存在を示している所に、ネギはちゅっと唇を寄せた。
「ん、んっ…」
何度か、優しいキスを浴びせ、裕奈のくぐもった様な声を聞いたネギは、
意を決した様にはむっと口に含む。
「はうっ」
「ゆーなさん?んっ!?」
思わず背筋を反らして叫んだ裕奈の声に、ネギはぱっと口を離す。
裕奈は、そのネギの後頭部を右手で押さえ付け、押し付ける。
「あっ、いいっ、いいよネギ君、いいっ、ああっ…」
嬉しそうな裕奈の反応に、ネギはその声を頼りに探り当てるまま、
目の前の乳房の甘い香りと共にちゅうちゅうと乳首を吸い、時折裕奈の可愛い声が聞きたくて舌でいたずらし、
空いた掌でたっぷりとした弾力を繊細に、時に力強く掴み取る。
「うぷっ!んんっ!?」
ネギが後頭部をぎゅーっと抱かれた時には、既に浴室に熱い吐息とうめき声がくぐもった響きを続け、
顎を天井へと傾けた裕奈の唇の端からはたらりとヨダレが溢れ、
何より、狭い浴槽で密着したネギの気付かぬ所で
浴槽の床には裕奈のお尻の下から水たまりが広がりつつあった。
「ぷはっ!」
「すっごい、ネギ君」
腕の力が緩み、窒息寸前から脱出したネギが見上げると、
裕奈から潤んだ瞳を向けられながら熱い吐息混じりに言われ、ネギはドキッと胸が鳴るのを感じた。
「あ、あの、ゆーなさん…あうっ!」
「すっごく、気持ちよかったネギ君、おっぱい触られるだけでこんなに気持ちいーって
どーゆーテクニシャンなのよーネギくーん…ん?」
「あっ…」
改めてぎゅっとネギを抱き締めていた裕奈は、真っ赤になって下を向いたネギに、
身を離して優しく笑いかける。


「だよねー、ゆーなのセクシーダイナマイト零距離攻撃だもんねー」
にこにこ笑いながら、裕奈は、その豊かな膨らみにぴっぴっとベビーオイルを垂らす。
「あの、ゆーなさん?」
アキラが浴槽の縁に座り、にまっと笑って浴槽を這い始めた裕奈の姿にネギが息を呑む。
「大丈夫大丈夫、一杯気持ちよくしてくれたんだから、ネギ君も一杯気持ちよくしてあげるねー、
ネギ君が一杯気持ちよくしてくれたー、ネギ君が大好きなゆーなのおっぱいでー」
「え?あ、あうっ!」
逃げ場のないバスタブで、柔らかな双つの膨らみの間に、
幼さを残しながらも一杯に反り返ったものを上から挟み込まれ、
最初のずるっとした感触にネギはまず悲鳴をあげた。
「うわー、カチカチー、それに熱くなってるー」
「あ、うっ、ゆーなさんっ」
「どう?ゆーなのおっぱいでこーゆーの?
おっぱい大きいと、男の子ってこーゆーの喜んでくれるって」
「ゆーなさん、どこでそーゆー、あっ」
「んふっ、女の子もね、興味津々色々いけないおべんきょーするんだよー、うりうりうりー」
「凄く、柔らかくてぬるぬるして、温かい、あっ、気持ちいい、あっ、
だっ、駄目ですゆーなさんああっ!」
ネギの女の子の様な悲鳴は、それだけで裕奈の心身にきゅうっと熱く響き、
上でも下でも口からたらりとヨダレを垂らして一瞬脳裏を真っ白にするに値するものだった。

「あっ、あのっ、ゆーなさん、僕っ、僕またその…はうっ!」
ネギが謝る前に、ぺろりと顔を伝う青臭い汁に舌を這わせた裕奈は、
たらりと柔らかく垂れたネギの男に静かに唇を寄せた。
「はううっ!だっ、駄目ですよゆーなさんっ、そんな汚れてあうっ!」
「ネギ君、二回目なのに一杯出るんだねー、ちょこんってかわいーんだー」
ぺろぺろとネギの汚れをその口と舌で清めていた裕奈が、はむっとひと思いに口に含む。
「は、あっ!ゆーなさん駄目っ…」
「んっ、んんんっ…ぷはっ!可愛かったのにもうこんなにビンビンになって、
出したばっかなのに元気だねーネギ君のー」
「ゆ、ゆーなさんのお口、凄く、気持ちいいから…」
「ふふっ、じゃあ、そろそろ私も気持ち良くしてもらおーかなー」
「?」

「どう?」
促されるまま、バスタブで緩く脚を開いた裕奈のその開かれた付け根に顔を寄せたネギに裕奈が尋ねる。
シチュエーションを頭で、バクバクと心臓が鳴りそうだったが、
目の前で真っ赤になって、それでも大真面目に眼差しを向けているネギの顔を見れば、
それも裕奈の中では燃え盛る何かに変わりつつあった。


「…ピンク色で、ぬるぬるしてる…」
「それは、ネギ君が色々気持ちよくしてくれたから。
でも、もっともっと気持ちよくなるの。ネギ君、そこ、豆粒みたいの、見える?」
「はい、ピンク色で、つやつやしたのがはみ出してて、綺麗です」
「ありがと。そこがね、そこが、女の子の一番気持ちいい所。
気持ち良すぎて、触りすぎると痛いから、周りから少しずつ、優しく…あっ!」
「痛かったんですかっ?」
「ううん、すご、ネギ君。何よネギ君女の子の指よりも繊細で上手ってちょっと悔しいああっ!」
「気持ち、いいんですか?」
「気持ち、いいっ…ああっ!はっ、はあああっ!!」
恐るべき勘と器用さで、裕奈のその部分の扱いを早々にマスターし、
献身的な指導係を振り回すまでになっていたネギを前に、
裕奈は悲鳴を上げながら自らの欲求に従うしか無かった。
「あああっ!ネギ君、ネギ君っ、ネギ君のその気持ちいい指で、中、中もお願いっ!」
「中、ですか?」
「ここ、ここの中っ!」
裕奈は、思い返せば恐ろしく破廉恥な事をしたものだが、自分の指を、そこに軽く埋めて見せた。
「あんまり、奥までは駄目よ、まだ…あ、ああっ!!」
ネギの器用で繊細な指に早くも中から内側の急所を直撃され、
元々、期待と僅かな知識はあっても怖さからそこには深入りせずにいた裕奈は背筋を反り返らせて叫んでいた。
「ああっ、いいっ!ネギ君っ?え?はあああっ!!だ、駄目汚いあああっ!!」
「きれーです、ゆーなさん」
柔らかく、素晴らしく繊細な動きの舌で、ぷっくり熱く膨らんだ一番敏感な箇所をぺろぺろと撫でられ、
裕奈の悲鳴はいよいよもって切羽詰まったものになっていく。
「ああっ、いいっ、いいネギ君いいっ!ネギ君、ネギ君私の、私のお豆ちゃん、
お豆ちゃん気持ち良くぺろぺろってはああああっ!!」
「ゆーなさんっ!?」
悲鳴と共に痙攣し、ガクンと脱力した裕奈にネギは慌てて身を寄せる。
そんなネギに、裕奈はにこっと笑って唇を重ねる。
ネギは、優しく裕奈をかきだきながらそれに応じた。
「ネギ君の、熱い、お腹に当たってる。一緒に、一番気持ちいい事しよ」
「はい」
分かっているのか分かっていないのかよく分からないネギを、
裕奈は実経験の無さはおいといてお姉さんとして意を決して導いていた。
浴槽の底に尻餅を着きそれ以外を少し浮かせる形で浴槽に横たわる裕奈に、
ネギが覆い被さる形になる。
「分かる、ネギ君?ネギ君のその、元気なビンビンの男の子を、ね、ゆーなの、そこに…」
ネギが、小さく頷いた。きゅんと来る様な、真剣な、男の子の顔だった。
もう一度、ネギと裕奈が頷き合う。


「ううっ!」
「あっ」
「ゆーな、さんっ、僕ああっ…」
客観的にはほんの一瞬の事だった。
はあはあと荒い息を吐いていたネギは、裕奈にぎゅーっと抱き締められ、
その涙の浮かんだ笑顔を見た時、幸せだった。裕奈も、幸せだった。

「我慢出来ない、アキラ?」
たっぷりと二人の世界を堪能した後の裕奈に言われ、
いつしかバスタブに腰掛けたまま大柄な体を一杯に縮めて身もだえしていたアキラは、
虚を突かれたアキラの顔が見る見るユデダコの様に真っ赤になった。
「あっ、そのっ、ゆーな…」
普段のしっかり者が、標準よりは抑え込んだ態度ながらもあわあわしているのに、
裕奈はにまっと笑って隣に腰掛ける。
「ねー、ネギくーん、ほら、水着の跡、いっつも真っ白なのにピンク色に火照っちゃって、
白くておっきいおっぱい、ピンク色の乳首こーんなにピンピンなっちゃって」
「んんっ!」
「ほれほれネギ君、アキラもね、ネギ君かわいーから、見てるだけでこんななっちゃったよー」
「ああっ!」
その、アキラの逞しくも美しい太股の間に突っ込まれた裕奈の手が引き抜かれ、
つーっと指の間で透明な糸を引くと、アキラはバッと顔を覆ってうつむいてしまった。
「ね、ネギ君、私もういいから、アキラの事、ね」
にこっと笑った裕奈の言葉に、ネギが小さく頷いた。
「アキラさん」
アキラの前に立ったネギの前で、アキラはいやいやと首を横に振る。
「アキラさん、すごく、可愛くて、きれーです」
アキラの目が見開かれ、首の動きが止まる。
ネギがアキラの手をどけ、アキラは、涙の浮かんだ瞳でネギを見る。
「可愛いです」
ネギが静かに唇を寄せ、アキラは、拒まなかった。
アキラが、ネギをきゅっと抱き締め、ネギもアキラの背中に腕を回す。
「アキラさんの胸、大きくて、綺麗ですね。アキラさん、その…」
アキラは、残りの涙を僅かに光らせながら、苦笑して小さく頷いた。
「ああっ!」
「ね、いいでしょネギ君のおっぱい大好きもみもみちゅうちゅう」
「ゆーなっ、ああっ!」
やっと裕奈をたしなめようとしたアキラだったが、その全身を突き抜けるものはどうしようもなかった。
「恥ずかしい…」
バスタブの縁に座ったまま、緩く脚を開くアキラが消え入る様な声で言った。
「大丈夫大丈夫、そんなのすぐ忘れるから、ね、ネギ君」
「綺麗です、アキラさん」


バスタブの中に座ったネギの言葉は、本心だった。
裕奈とアキラ、共に、新鮮なピンク色に蜜が乗っててらてらと生々しくも初々しく濡れ光っていた。
その上を覆っているのは、裕奈は見苦しい程ではなくてもしっかりと元気いっぱいに黒く艶めいていたが、
アキラのそこは、ピンク色の輝きをそのまま見せる様に、
アキラ本体から見たらむしろ控え目なくらいにうっすらと飾っているだけ。
どちらも、ネギにとっては息を呑む女性の神秘であり、魅力だった。
「恥ずかしい…!」
裕奈の言葉通り、ネギのアプローチと共に、アキラは叫びを響かせてその豊かな裸体を反り返らせた。
自分でも知らない訳ではなかったピンク色の小さな宝珠が、
じわじわと入念に周囲を刺激していた指で剥き上げられ、
蜜と共に本人よりもずっと繊細な手つきで磨き上げられる。
そんな繊細で器用な指は、アキラのなかに潜り込んでもその才能を存分に発揮する。
いつしか、目を閉じて全てを忘れかけていたアキラは、ぴちゃぴちゃと言う音の正体に気付き
再び顔を覆って泣き出しそうになるが、その源から背筋、脳天へと突き抜ける真っ白なものは、
アキラにその羞恥の余裕すら与えなかった。

「とっ!」
バスタブの縁に座る姿勢で、バランスの崩れそうになるアキラをネギが支える。
「やっぱ、これはちょっと危ないよね」
指に顎を乗せて裕奈が言った。
「やっぱりアキラさん、大きいですね」
もう、すっかり普段のリーダーシップが逆転して裕奈に促されるまま、
壁に両手を着いてお尻を突き出したアキラに後ろから抱き付き、
その白く豊かな背中に頬ずりしたネギが言った。
「肩幅とかも広いし、女の子っぽくないでしょう」
「胸も大きくて、凄く、柔らかくて気持ちいいですアキラさん」
首を小さく横に振り、ネギは静かに言った。
「うわー、ジゴロー、どこで覚えるのそーゆーの」
バスタブの中で裕奈がぼそっと言う。
「アキラさん」
ネギの真摯な囁きを豊かな黒髪越しに聞き、アキラは、小さくこくんと頷いた。
「ああっ!」
お尻に当たっていた熱く、硬いものが、力強く貫く、その一撃に、アキラはくうっと頭を上げる。
「うっ、く、アキラさん、アキラさんの中、ぬるぬるしてきゅうきゅうして…」
「ふふっ、アキラ、気持ちいー?腰がくねくねして来て、ネギ君今度は根性見せよーねー♪」
「ううっ、アキラ、さん」
「ネギ先生、あっ、恥ずか、しい…」
“…だんだん気持ちよくなってきた…”
「ああっ!」
アキラの中で、ネギの男がポイントを探り当て、ネギの動きが伝わり、それはアキラの甘い悲鳴へと変わる。
「はっ、あっ、ああっ、ネギ先生ネギ君ああっ!」
「んんっ、アキラさん、アキラさんっ!」

壁に手を着き、豊かな黒髪をぞろりと垂らしながら、アキラが熱い吐息と共に喘ぎ、
あのアキラがもう貪る様に、それも年端も行かぬ男の子を求め続ける。
その、逞しい程に大柄で豊かなアキラを、可愛らしい子供先生が壊れそうな程に腰を振り、
目を閉じて一心不乱に力強い突きを浴びせ続ける。
バスタブに掛けた裕奈が目を見開き、ごくりと息を呑みその右手がもうぬるりと溢れている所をぎゅっと掴む、
その目の前で熱く甘い二つの悲鳴が絡み合い重なり合い、熱い吐息だけがその後に続いていた。
「お疲れ、ネギ君」
アキラと一時離脱のキスを交わし、バスタブに座り込んだネギの前に、
裕奈も又、たわわに実った裸体を丸出しにして座り込み、ぱくっとくわえ込んだ。
「ゆーな、さん?」
「ふふっ、ネギ君の残りと、アキラの、おいしーよネギ君。
ほらー、ネギ君のかわいーカッパ巻き、もうこんな元気な恵方巻きなってるし」
ちゅぱちゅぱとお掃除を終え、上目遣いと言う対男性必殺キラーアイを向けながら
じゅるりと唇の端を拭った裕奈に、ネギの背筋はぞくっと凍えた。
「私のお豆もいっぱいぺろぺろしてくれたもんねーネギ君。
ネギ君の恵方巻きってば、食べ応え満点だもん。モチ、一番おいしー所で、ね♪」

「あううー、シャンプーは、シャンプーはぁー」
巨人を含む三人ぎゅう詰めのバスタブから、泡と悲鳴が噴き出す。
「だーめ、女の子の匂いまでぷんぷんさせたら帰れないでしょネギ君。
もーっ、アキラもゆーなもあんなにしちゃって、しばらく腰立たなかったじゃないのネギ君てば」
裕奈にじゃぶじゃぶ丸洗いされながら悲鳴を上げるネギを、羽交い締めにしながらアキラが苦笑して見ていた。

この部屋で辛うじて着る事の出来るTシャツとショートパンツ姿のネギと
似た様な格好の裕奈、アキラがバスルームを出ると、まき絵と亜子は床で寝息を立てていた。
苦笑したアキラが、二人に上着を掛ける。
裕奈とアキラがネギを挟む形で、三人は床に座っていた。
「どうだった、ネギ君?」
「え?あ…」
裕奈の笑みに、ネギが下を向く。
「その…凄く…良かったです…」
「良かった…ゆーなとアキラの、女の子の一番大事なものだもんね」
「ですよね、やっぱり、その…」
「大丈夫だよ、ネギ君、誰かに喋ったり責任取れとか絶対言わないから、ね、アキラ」
裕奈の、真面目な響きの言葉にアキラも頷いた。
「ちょっと、羨ましかった」
「?」
「アスナとかこのかとか本屋とかさ、ずっと除け者だった訳だし」
「ごめんなさい…」
うつむくネギに、裕奈は小さく首を横に振った。

「何て言うのか、特別な絆って言うか信頼みたいな、ね。
それに、可愛いって思って、普段はちょっと頼りないかなーってトコあっても、
学園祭でもあっちの世界でも、すっごく格好良くて男前で、
そんないい男と、そんな、バッチリ戦ってるあの娘達が、そんな絆がさ。
格好いい言い方しちゃうと、そう言う順番で出会ったりなんかするのも運命だって、分かってるから
責めたりするのは筋違いだって、それはちゃんと分かってるから。でも、ちょっと羨ましい。
だからかな、なんか、調子乗ってこんな事までしちゃって。はしゃぎ過ぎたよね」
「そうですね、ちょっと、やり過ぎですねこれはやっぱり先生として」
三人が、にこっと笑って頷き合う。
「でも、素の、男の子のネギ君、見れて良かった」
「その、本当に、色々有り難うございましたゆーなさんアキラさん」
ぺこりと頭を下げるネギに、二人は小さく頷く。
「ま、あれだ、ね。やっぱまだ退学とかアスナに殺されたくない訳だし。
ちゃーんとネギ君が大人になって相手が見付かるまでは、ああ言うのは自分でしなさいって、
その、男の子ってそう言うもんなんだって、ね、ネギ君」
赤い顔で言う裕奈に、ネギも苦笑を浮かべて頷いた。
「そういうもんなんだってねー、今夜は大暴れだったもんねーネギ君。
鬼さんこちら、おっ」
そんな裕奈に、ネギはきゅっと抱き付いていた。
「えへへ」
「甘えんぼ。ゆーなのおっぱい忘れられないかー?」
「それは、無理ですよゆーなさん」
裕奈がネギの頭をくしゅくしゅと撫でて、ネギがえへへと笑う。
「じゃ、もうちょい鬼を追っ払っちゃいますか」
裕奈がにかっと笑い、ぽっと赤くなったアキラが小さく頷く。
ネギが、ちゅっちゅっと二人の唇を吸う。
既に、向かい合って意図的に寝息を立てていたまき絵と亜子の左目と右目は、一瞬開いて会話を交わしていた。

美しい黒髪が乱れ、たっぷりとした膨らみが揺れ、汗まみれの豊かな肉体が悶えくねり
シーツに止め処なく蜜を滴らせて喘ぎ悶えぷりぷりとお尻を振って懇願する。
そんな、たっぷりと成熟しながらも青さの残る瑞々しい美少女達に、
若い、と言うより幼いその見かけからは遥かかけ離れて、
既にその反則的飲み込みフル稼働の繊細過ぎる技巧と逞し過ぎる打ち込みで雄々しく君臨している。
その脇ではゴブリン×2が掛けられた上着の下からずるずると匍匐前進し、
ギシギシと振動を続けるベッドの柵にそのほっそりとした十本の指が掛かり、
四つの瞳がランランと輝いていた。
しかし、その事は、その可愛らしい使徒が全てを脱ぎ捨てキシャーッと躍り込むまでは、
その爛れた楽園の住人には知った事ではなかった。


「おー、ネギーいるかー?ちづ姉ぇからお裾分けやでー」
ザルを両手持ちに女子寮643号室を訪れた小太郎は、文字通り杖に縋り付いて生還し、
前のめりにどうと倒れて真っ白な灰になったネギの勇姿と、
その脇に座って唇をにいっと歪める明日菜を見た。
「あ、コタロー君、ちょーど良かったわー♪」

「あ、千雨ちゃん♪」
「よう…」
女子寮の廊下で、ふとそちらを見た千雨は、足を止めた。
「あ、これ、お裾分け、那波さんからみんなにだって♪」
「あ、ああ、サンキュー」
千雨は、明日菜から、真っ赤に熟れたごく一般的なスーパーでもよく見かける品種のトマトを受け取り、
引きつった笑みを浮かべる。
「で、神楽坂はこれから…」
「うん、ちょっとお裾分けに」
「どこに?」
「ちょっと、鬼ヶ島まで」
「あっそ」
千雨は、背後に小さく首を横に振る刹那と小太郎を従え、
赤いアーマーの肩当てに巨大な剣の峰を掛けてにこにこ笑って悠々進む明日菜を黙って見送る。
触らぬ神にたたり無し。
「……はどこだ!?出てこい……!!」
「山へ芝刈りに川に洗濯に行きましたあっ!!」
「ってかあんたらも同罪っ!!」
「ひいぃーっ、ごめんなさあぁあーいいいっっっ!!!」

「09'ネギ節分の豆を食べる」-了-

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最終更新:2012年01月28日 13:36
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