第一話
「ネギせんせい……ネギせんせい……。」
夜空が仄かに紫になる頃、神楽坂明日菜がそろそろ新聞配達に出かけるくらいの時間…
中等部2-A27番、「本屋」の愛称でクラスの知恵袋として親しまれている 宮崎のどか は、
一人ベッドの中で、 担任・ネギ=スプリングフィールド をオカズに、
自慰に耽っていた…………。
――着任当日に転落した自分を助けたネギ――
――親友に曝け出された素顔を見てしまったネギ――
――転んだドサクサに自分のぱんつを見てしまったネギ――
――ドッヂ勝負で崩れかけたクラスの士気を取り戻させたネギ――
――明日菜さえも陥落させた魔球を彼女を庇いながら受け止めたネギ――
気が付いたら、彼が自分の心に住み着いていた…
自分より、5歳も年下、しかも本来ならば「小学生」である年齢にも関わらず。
願わくば、従弟としても、実弟としてでもいいから、彼を欲しいと思った。
しかし現実は、彼は バカレッド・明日菜 と 学園長の孫娘・近衛木乃香 の部屋に住まい、
クラス内でも、 委員長・雪広あやか と バカピンク・佐々木まき絵 を中心とした大半が猛烈な攻勢を仕掛けている。
そして自分は、異性を目の前にすると不慣れな所為か緊張で身がいつも以上に竦んでしまう性質…。
(はぁ……一歩前に踏み出せない、自分が悔しいです………んっ!!)
自分の性質が因して近くに居るのに遠くの存在になっている少年教師に思いを馳せつつ、
のどかは自分の両手の動きを激しくシフトした…。
パジャマの上は前をはだけさせ、下はぱんつごと膝まで下ろしている状態。
声をなるべく殺す為、パジャマの上の一部を噛んでいる。
左手は、まだ膨らみ始めたばかりの薄い胸を指の股で乳首を挟みながら揉みしだき、
右手は、腕が攣るんじゃないかというほど指を深く長く入れ、激しく出し入れしたり自在に曲げたりしている。
(はぁ……ネギせんせいに触れたい・触れられたい・味わいたい・味わわれたい………くうっ!)
彼は、私をどのように扱うか、逆に、私は彼をどう扱うかを頭に描き、そして結果どうなるかを
頭の中でシミュレートして、更に感情を昂らせながら左右の手を更に激しく、
そして秘部に指をもう一本挿入し、狂おしく蠢かせた…。
(ああっ、ネギせんせいの唇が…舌が…指が…そして、おち○ちんが…
だ、駄目っ、そこは……えっ、そ、そんな事まで………あっ駄目、もっと、もっと――――――――――)
「 ネ ギ せ ん せ ――――――――――――――――――――!!!!!!!!!! 」
轡代わりのパジャマの生地を無意識の内に放し、想い人の名を叫びながら、のどかは絶頂に達した。
全身は弓なりになりながら痙攣し、小さな口からはみっともなく唾液を垂らし、秘部からは勢い良く愛液が飛ぶ「潮吹き」を行い乍ら…。
「はぁはぁ……また……空想で済ませてしまったです……もう止めたいのに……現実でしたいのに……」
水仕事後のように愛液でずぶ濡れ、少しふやけた右手と、乱れた着衣に目をやりながら、
余韻に浸りつつ後悔の念に苛まれていた。その時…。
「喪前毎度毎度雄叫び上げながら盛ってんじゃねぇぞ、ゴルァ!」
「ひぃっ!?」
同室の図書館探検部トリオの一人、 セクシー同人女・早乙女ハルナ が、
不機嫌の絶頂とも言える普段では発しないガラの悪い言葉でのどかに怒っていた。
「は、ハルナさん、なんか、言葉が千雨さんみたいですごく怖いですー。」
「千雨みたいな口調で怒りたくなるわよ。いくら旧知の仲ののどかとはいえ。
こう、ここ毎日ネギ先生の名前叫んで盛っているとさ。…怒る以前に恥ずかしいし。
…まぁ、オナニーをするなとは言わないけど、もうちょっと考えて欲しいな。
…絶叫の事だけでなく、ネギ先生に対する想いについても…………………ね?」
「ギクッ……えっ!?」
「ギクッ、って、何を今更。ネギ先生の前での態度は勿論だけど、
わざわざオナニーのネタに使う程だもん、分からない訳ないわよ。」
「………………。」
なるべく友人の前でもあからさまに感付かれないようにしようとしておきながら、自らのミスで
周り…この時点では同室の目の前の友人に見事に心の内がバレてしまい、今更乍らのどかは顔を赤らめる。
「しかし…ついこの間までは男の人の前では何もせずに逃げ出すような娘だったのに。
生きているうちはどんな出会いがあるかわからない、一期一会とはよく言ったものねー。」
「もう、以前の私じゃないですー。」
「でもさ、面と向かえるようになったところで、碌に触れ合えず、
心の殻の中で理想像描いて自慰に耽っているだけじゃ、そのまんまよ。…まぁ、私も人に言えた義理じゃないけどね。」
「はい………………。」
「ま、ここは友人の一人として、役に立つかどうかわからないけど、助け舟出してあげる。
ネギ先生ねぇ、アスナがバイト行く頃にはもう起きていて、そこで朝の準備したり、時折アスナの付き添いしているそうよ。
普通ならみんな寝ているその間の数時間が、誰にも邪魔されずにネギ先生を独占できる時間、ということになるわね。
これは相部屋のこのかの情報だから、もしその時にこのかが起きている場合は運が悪いと思って諦めるしかないけどね…。」
「早朝の出かける前の…数時間………………。」
「その時間に、オナニー我慢して準備して、授業の解らない所訊くのを装って近づいて、今後に上手く繋げていくって寸法よ。」
「…お、お、オナニーは余計です……。」
「その作戦、やってみる自信、ある?あるんだったら、困ったときには助け舟を出し、邪魔なときには退くなど、協力するわ。」
「………………わ、私、やってみます!」
普段の癖である両腕を胸の前にかざすスタイルのまま、小さな拳を強く握り締めて、のどかはハルナの提案を呑んだ。
「おっ、中々強い返事ねー。まぁ、今日は時間が押し迫っているから、明日から早速実行ね!」
「…はい!」
(しっかし、見ていて危なっかしかっただけののどかが、一丁前に恋煩いか……
しかも、私なんかよりもずっと強い想い抱いちゃって……少しだけ悔しいかな?ま、とりあえず、見守ってみますか!)
心の中で負けを納得しつつ、手のかかる妹のようなのどかを応援しようと心に決めたハルナだった。
第一話終
さて、その頃、もう一人の相方、 バカブラック・綾瀬夕映 はというと……
「………………のどか、声大きすぎ、イッテヨチ………………
私も、のどかの為にバカレンジャーとしてやるべき事をしておきましょう………………Zzz」
寝ながらにして状況を把握していたようです。流石は抜群の切れを持つ頭を持ちながらバカレンジャーの看板を背負う参謀格(藁)
今度こそ第一話終
最終更新:2012年02月01日 13:03