02スレ698

698 紗羅綺麗 sage 03/09/26 00:42 ID:Uw9X8JJ5

「はい、みなさん、静かにしてくださーい!」
六時間目の終了後。
教壇に立っていたネギ君は、ザワザワしている教室に向かって言った。
「今日は、部活動の時間を変更して、しずな先生に特別ホームルームを行ってもらいまーす」
えー、と、非難と好奇心のこもった声が、教室中から上がった。
「もうすぐ試合だから練習したいんですけどー」
「なんやー。面白そうやなー。何の話や?」
尋ねられたネギ君は、あたふたしながら、傍らに立つ、しずな先生に言った。
「じゃぁ、しずな先生・・・。後はよろしくお願いします」
ニコニコしていたしずな先生は、微笑みの表情を崩さないまま、ネギ君に言った。
「あら、ホームルームの内容は、ネギ先生から説明してくださいな」
「そそそそ、そんな!」
顔を真っ赤にしてうろたえるネギ君を見て、生徒たちの好奇心が一気にアップした。
「なになに?一体何の話なの?」
「ネギ坊主、早くしろー」


ネギ君は、両目をウルウルさせながら、すがるように、しずな先生を見た。
「あぅう・・・。しずな先生・・・」
しずな先生は、ニッコリ笑って・・・。しかし、強い口調で言った。
「ネギ先生。これくらいの事が出来なければ、一人前の教師とはいえませんよ」
一人前の教師・・・・。その言葉には弱い。
ネギ君は、深呼吸すると、意を決したように口を開いた。
「今日は、せ、せ、せ・・・」
「セ・リーグがどうしたんやー」
「せっせっせのよいよいよい?」
全生徒が注目する中・・・。
ネギ君は、必要以上に大きな声で怒鳴った。
「せ、性教育のお話をします!」
一瞬、シーンとした教室が、ドッ、と沸いた。
「きゃははははっ!ネギ君、言葉の意味わかってるー?」
「私が性教育してあげようかー?」
「んまぁ、なんて事を!それは私の役目ですわ!」


活気付く生徒たちを尻目に。ネギ君はそそくさと教壇から降りようとしていた。
「じゃ、しずな先生、後はよろしく・・・」
「あらぁ、ネギ先生、困りますわ」
しずな先生は、ネギ君の腕をムンズと捕まえて言った。
「担任なんですもの・・・。先生にも特別ホームルームをしっかり見届けてもらいますわ」
「えぇえええ!だって僕は男性ですよ!」
バン、と机を叩いて、明日菜が立ち上がった。
「ちょっと!しずな先生!女子の性教育にネギを同席させるなんて、デリカシーないんじゃないですか?」
しずな先生は涼しい顔で言った。
「あらぁ?セックスは一人では出来ないのよ。男の子にも関係ある事ですもの」
それに同意するように、クラスのあちこちから声があがる。
「私らはかまわんよー」
「ネギ先生にも女体の神秘を知っていただきたいですわ!何でしたら手取り足取り・・・」
この時点で・・・。生徒たちの興味は、性教育そのものよりも、『ネギくんの反応』に移っていた。
クラスの雰囲気に押され、しぶしぶ着席する明日菜を、ネギ君が心細そうに見ていた。


「・・・という訳で・・・。めしべが受粉すると、実がなります」
数十分後。生徒たちは、しずな先生の説明も上の空だった。
その視線は、教壇の端でイスに座り、身をちぢこまらせているネギ君に向けられていた。
「ネギ君、真っ赤になってる。可愛いー」
「興奮して、勃ってたりして」
「なぁなぁ、ネギ君ってもう精通あるん?」
一通り説明を終えると、黒板に向かっていたしずな先生は、生徒たちの方に向き直った。
「さて・・・。まだ学生である皆さんには、生殖という行為は縁遠いかもしれません。そんな中で、皆さんにも関係してくるのが・・・。自慰、すなわちオナニーです」
その言葉を聞いた瞬間、ネギ君がピクン、と体を震わせるのを、生徒たちは見逃さなかった。
「キャーッ!ネギ君、オナニーって言葉の意味知ってるの?」
「ネギ先生がそんな卑猥な事を・・・・。興奮してしまいますわ♪」
蜂の巣をつついたような騒ぎになる生徒たちを、しずな先生がいさめた。
「はいはい、静かにして・・・。じゃ、皆さんに質問をします。この中で、オナニーしてる人ー」
「はーい・・・って、バカレンジャーだけぇ?」
勢いよく手を挙げたものの、うろたえる明日菜に向かい、このかが呆れたように言った。
「こんな質問に正直に答えるのが、あんたらだけって事やろ」


真っ赤になる明日菜らバカレンジャーの面々を見ながら、しずな先生は優しく言った。
「恥ずかしがらなくていいんですよ。昔は、オナニーするのは男の子だけだという認識がありました。でも女の子がオナニーするのも、普通の事なんです」
「しつもーん」
まき絵が勢いよく手をあげて質問した。
「じゃぁ、男の子は、毎日オナニーしてるんですか?」
次の瞬間・・・クラス中の視線が自分に集中したので、ネギ君はビクン、と震えた。
「いい質問です。ネギ先生に答えてもらいましょう」
「え・・・えぇええええ!」
ガタン、とイスから立ち上がり、後ずさるネギ君。
「ななななな、なんで、ボクが、そんな事、答えなくちゃいけないんですかぁああ!」
しずな先生は、クスリ、と上品に笑いながら言った。
「あらぁ?ネギ先生。何を意識なさってるんですか?これは性教育の一環ですよ?」
「そうです!私たちの健全な成長のために!これはぜひ!答えていただかなくては!」
鼻息荒く立ち上がる委員長を横目に、明日菜がプイ、とソッポを向いた。
「フン!みんなバッカみたい!」
「んまぁ!アスナさん!あなたみたいに性教育を軽んじる人が、ドキュソの子を妊娠して出来ちゃった結婚するんですわ!」
「な、なんですって!ムキーッ!」
生徒たちが、とっくみあいを始めた明日菜とあやかに注目している隙に、ネギ君はコソコソと、教室から逃げ出そうとした。
その襟元を、しずな先生にまるで野良猫のようにムンズと掴まれ、教壇の上に座らせられる。
取っ組み合いしている明日菜とあやか以外の全生徒が・・・。キラキラ光る目でネギ君を見つめていた。
あぁ・・・。
見てる・・・。みんなが・・・。
ボクのオナニーを、根掘り葉掘り聞き出そうと、みんなが見てる・・・。
ネギ君の体の奥から、恥ずかしさとは違う、熱いマグマのような何かが、こみ上げてきた。

to be continued

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最終更新:2012年02月12日 20:42
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