301 :名無しさん@ピンキー:04/02/02 00:43 ID:FGgKp8Jc
ifネギま! ~ 一話一妄想 ~
第七話
麻帆良学園は期末テストの準備に入った。ネギは自分の受け持つクラスを最下位から脱出させることを命ぜられるが、明日菜をはじめとするバカレンジャー五人が思いきり足を引っ張っている。魔法で解決しようとするネギを、明日菜は諭すのだが……。
放課後、日も落ちて辺りが暗くなった頃、明日菜は大浴場にいた。
長いツインテールをぐるぐると輪にしてまとめ、タオルで若々しい胸のふくらみを隠しながら、湯船に入ろうとする。
とそこに、彼女を呼ぶ声が大浴場に反響した。
「アスナ──、アスナ──、大変や──」
一向に大変さを感じさせない、良く言えば柔らかい、悪くいえば緊張感の無い声で、木乃香が早歩きでやってくる。彼女の周りには、ハルナ、のどか、夕映の図書館探検部三人娘もいた。
いつも通りその冷静な表情を崩さずパックのジュースを飲んでいる夕映はともかく、ハルナとのどかも何やら深刻な面持ちだ。
「お、ちょーどバカレンジャーそろっとるな。反省会か?」
と、木乃香はなんとなく明日菜のまわりで体を洗ったりしている楓やまき絵を見て言った。
別に反省会をしていたというわけでもないが、試験が近付くとなんとはなしに集まってしまう雰囲気がある。同病相憐れむというわけでもないのだが、それに近いものがあるかもしれない。
「何? このかー」
クラス一の長身とスタイルを誇示するかのように立っていた楓が、抜群の肢体とはアンバランスな、のんびりとした声で応えた。
この二人が会話していると、良い悪いは別として深刻な話題も茶飲み話みたいになってしまう。
木乃香たち四人は、とりあえず湯船に浸かってから話を切り出す。楓、まき絵、クーの三人も、自分たちに関係ある話ということで同じくお湯の中に身を沈めて木乃香の話に耳を傾けた。
皆が座って肩までお湯に入っている中、ハルナと共に立っている木乃香は、いつになく真剣な顔で切り出した。
「実はウワサなんやけど……次の期末で最下位を取ったクラスは……」
次の言葉を聞いて、思わず明日菜とまき絵はざばっと音を立てて立ちあがった。
「え~~っ、最下位のクラスは解散~~!?」
「で、でもそんな無茶なコト……」
「ウチの学校はクラス替えなしのハズだよ──」
交互に言う明日菜とまき絵。頬を流れる汗は、風呂場の熱と湿気だけのものではない。
「桜子たちが口止めされとるらしくて詳しいコトわからへんのやけど、何かおじ……学園長が本気で怒っとるらしいんや。ホラ、ウチらずっと最下位やし」
そこに、ハルナが後を引き継ぐ。
「そのうえ、特に悪かった人は留年!! それどころか奴隷としてクラスメートに奉仕とか……!!」
指を立て、強い調子で言うハルナ。
「え!?」
顔をひきつらせて驚く明日菜たち。もっとも楓の表情は相変わらずだが。
「ど、奴隷って……」
かすれた声で、まき絵が言った。口をあんぐりと開け、とても信じられないという面持ちだ。
「たぶん、こんな感じになると思うんや……」
そう言うと、木乃香は成績の悪い者がどういう扱いを受けるか、彼女の予想を話しだした。
教室の後ろ、窓際のあたりで、明日菜が数人の女子生徒に囲まれていた。
女子生徒たちは口元に非友好的な冷たい笑いを浮かべている。
一方明日菜はというと、つぎはぎだらけ、ほこりだらけの薄汚い制服で、右手に雑巾を持って首をすくめて立っていた。
窓から入ってくる光で、明日菜の顔の汚れが余計に目立ってしまう。
明日菜はおどおどと上目づかいで言った。
「あの……なんですか?」
「なんですか、ですって?」
聞いているだけで震えの走る、氷のような声で一人の女子生徒が言った。
彼女は窓のレールにつーっと人差し指を走らせ、そのまま明日菜に向かってつきつける。
指の腹には、わずかではあるが埃がついていた。
「教室は隅から隅までいつも埃一つ残さず掃除しておけって、何度言わせるのかしら!?」
そう言って、汚れた指先をぐいっと明日菜の頬に押し付ける。
顔を雑巾代わりにされ、明日菜は身を縮め、両手で顔をかばいながら「申し訳ありません」を連呼した。
別の女子生徒が、無慈悲に明日菜の足を蹴り付ける。
「申し訳ないと思うなら、さっさと掃除しなさいよこのグズ!」
また別の生徒が、明日菜の肩を突き飛ばす。彼女はベランダへの閉じたガラス戸に倒れ掛かった。
「ああっ」
悲壮な明日菜の悲鳴を聞いて、ますます言葉と体の暴力をエスカレートさせる女子生徒たち。
「まったく、ちょっと目を離すとすぐさぼろうとする! そんなところに知恵使うんじゃないよ」
「お前みたいな奴と同じ学校に行ってると思われるこっちの身にもなりなさいっ」
「あんたみたいなバカは掃除くらいしか役に立たないんだよ!」
それぞれに明日菜の体を蹴りつけ、制服に足跡をつけていく。
明日菜は涙を流しながら、心と体につけられていく傷の痛みをこらえるのだった。
「い、いやぁぁぁぁ!」
涙目になって本気で怯えるまき絵。
対して明日菜はというと、じっとりとした目で木乃香は見つめている。
わずかな沈黙の後、明日菜は言った。
「なんか、嫁いびりとか混ざってない?」
「え? あ、そうかもしれへんな。昨日テレビで見たせいかも~」
木乃香は手を頭の後ろにやって、にへ~、と笑う。
「だいたいなんで私がモデルになってるのよ」
不満げに口をへの字にする明日菜。
とそこに、ハルナが割って入った。
「木乃香の考えは甘いと思うわ! 奴隷っていうんだからきっとこんな感じよ!
明日菜は突き飛ばされて、教室の床にうつ伏せに倒れ込んだ。
「あうっ」
彼女はなんとか両手を床について頭をかばう。
手のひらに走った痛みに涙をにじませながら、明日菜は振り向くように上を見上げた。視線の先には、欲望に両目をギラギラと輝かせた男子生徒が彼女を見下ろしている。
「男子生徒……?」
不審げな明日菜の言葉に、ハルナはいったん語りを中断して注釈を入れる。
「あ、奴隷になった子は男子校の方に転属っていう設定だから」
「設定って何よ設定って」
「男子生徒は制服の上着を脱ぐと、怯えて震える明日菜に」
「無視しないでよ! っていうかなんで私がまた」
男子生徒は制服の上着を脱ぐと、怯えて震える明日菜に覆い被さるように飛びかかる。
制服の上から明日菜の胸を引っ掴み、顔を背ける明日菜の頬に口付けを強要しようとぐいぐい顔を寄せる。
「ああっ、やめてくださいっ」
明日菜の悲痛な叫びに耳を貸さず、その男子生徒は明日菜の体の柔らかな部分を思う存分嬲りまわす。
「よいではないかよいではないか」
「あ~れ~」
「っていうのはどう!?」
勢い込んで言うハルナ。
今度は明日菜はもちろんまき絵までもがぽかんとしている。
楓は日本に来て日が浅いクーに、ハルナの話に含まれていた日本の伝統文化について説明をしていた。
「どうって言われても……なんで陳腐な時代劇みたいになってるの?」
視線をそらし、困った顔で言う明日菜。
するとハルナは、「う」とうめいた後、湯船の中に座った。
唇に拳をあて、まるで水面に向かって話すように、小声でぶつぶつと何やら独り言をはじめる。
「ハ、ハルナ? どうしちゃったのかな……」
その没頭ぶりに声がかけられず、まき絵に向かって言う明日菜。まき絵の方も、怯えをまじえたとまどいの表情だ。
「これは……」
後ろから突然、夕映の声。
「「うわっ」」
明日菜とまき絵は不意をつかれ、思わずその場から飛びのいた。
ただ一人、冷静な表情と口調で、夕映は続ける。
「どうやら、明日菜さんの『陳腐』の一言が、ハルナのクリエイター魂に火をつけてしまったようですね」
「は、はぁ?」
「おそらくハルナは今、よりリアリティがあって具体的なエピソードを作っているものと思われます」
「私、別にそんなことしてもらいたいわけじゃないんだけど……」
困惑気味の明日菜に、夕映は鋭い視線を送った。
「アスナさんがどういうつもりであろうと、ハルナが単なる同人作家であろうと、クリエイターの作品を批評するとはそういうことなのです!」
まるでタイミングを測っていたかのように、夕映が言い終わると同時にハルナが立ちあがる。
大きな胸を上下に揺らし、眼鏡の奥の瞳に火を灯らせ、ガッツポーズまで作って叫ぶ。
「できた! これならばっ」
ばっと明日菜の方を振り向いて言う。
「今から聞かせてあげるっ」
「いやいいって! どうせまた私がひどい目に会うんだから!」
両手を前に出してぶんぶん左右に振る明日菜だが、ハルナはそれを無視して語り出した。
明日菜は規定通り、他の生徒より三十分もはやく教室の前にやってきた。
本当なら朝のホームルーム直前に来たいところだが、それは許されないし、遅刻にはひどいペナルティがある。
すがすがしい鳥の鳴き声が、廊下の窓の向こうから聞こえる。
しかしそれとは対照的に、明日菜の顔色はすぐれない。
彼女は一つ深呼吸した。わずかに膨らんだ咽喉が、革の首輪にあたって少し苦しい。
この拘束具は、明日菜が自分の立場を忘れないように少しきつめの設定になっていると、彼女は聞かされたことがある。
明日菜が教室のドアを開けると、すでに男子生徒が一人、教壇に座って足をぶらぶらさせていた。
「お、きたきた」
男子生徒は明日菜の姿を認めると、満面にいやらしい笑みを浮かべ、教壇から降りる。
男子生徒は、制服のボタンが今にも千切れそうなほど丸々と太っているので、どしんと重い音が、早朝の教室に響いた。
明日菜は思わず顔を歪める。
「今日はずいぶん早いのね」
この太った男子生徒、いつもはホームルームぎりぎりにやってくる、それどころか四回に一回は遅刻するのが常なのだ。
この皮肉は明日菜にとってささやかな抵抗だったのだが、彼には通じていないようだった。
「ふふ、アスナちゃんと過ごす一日だもの。一秒でも無駄にしたくないからね」
そういって、太った体を揺すりながら大股で明日菜の方へやってくる。
男子に比べてあまりにも少ない奴隷の数は、奴隷をめぐっての争いを懸念させた。
それを回避するために、奴隷は、一日に一人の男子生徒につきっきりで奉仕を行う決まりとなっている。順番でない男子生徒は、手出し無用。
月にたった二回しかないチャンスを最大限に楽しもうと、どの生徒も自分の番の時には大抵、奴隷よりさらに早く登校する。
太った男子生徒は、未だドアの前にいる明日菜の前までくると、その柔らかい体を力一杯抱きしめた。
興奮で腕力の抑えが効かないのか、抱擁というよりはプロレスの締め技だ。
ウエストを絞り上げられる苦しさに、明日菜はうめき声をあげる。
「ちょっと、鞄くらい置かせてよ」
「そんなの後でいいだろ」
太った男子生徒は、明日菜の鞄をむしりとって床に投げ捨てた。
二重顎の口を開き、犬のように息を荒げながら、太った男子生徒は明日菜の顔に口を近づける。
そのまま舌を伸ばし、彼女の頬をべちゃべちゃと音を立てて舐めまわしはじめた。
あまりの気持ち悪さに、首をひねって顔を背ける明日菜。
しかし、すぐに頭を抑えられ、頬に太った男子生徒の粘着質な唾液を塗り込められる。
「うへ、明日菜ちゃんのほっぺは、柔らかくてすべすべで、なめがいがあるなあ。じゃあ次はキスしようね」
太った男子生徒は、明日菜の頭を抑えている手にさらに力を込め、正面を向かせた。
もう片方の手は相変わらず明日菜の腰に回されており、ぎゅうぎゅうと自分の突き出た腹に明日菜の細いウエストを押しつけている。
明日菜が本気で抵抗すれば、男とはいえこんな運動不足の脂肪ダルマなど簡単に突き飛ばすことができただろう。しかしそれは許されていない。
明日菜は嗚咽をこらえながら、太った男子生徒の肉厚の唇を受け入れた。
唇が合わさると、太った男子生徒はすぐさま舌をつっこんでくる。
貪欲な舌はすぐさま明日菜の舌を捕えると、わざわざくっちゅくっちゅ音を立てて弄んだ。
頭を抑えつけている手は、明日菜のツインテールにされた長い髪を太い指にからめたり、引っ張ったりしている。
男子生徒の口臭と共に、唾液がどんどん明日菜の口に入ってくる。
明らかに彼の、自分の体液を明日菜に飲ませようという意思が伝わってくる量だった。
明日菜は吐き気を覚えたが、屈辱的な要求を受け入れるしか、彼女に選択肢はなかった。
彼女の咽喉が、こくんと動く。
「ああ、もう我慢できないよ」
明日菜が自分の唾液を飲んでくれたことで猛烈に興奮したらしく、彼は上ずった声で言う。
唇を離して両手を明日菜の肩におくと、そのままぐいっと下に押した。
体重をかけられ、明日菜はその場にひざまずいた。目の前に、ちょうど太った男子生徒のテントを張った股間が来る。
すでに何人もの男子生徒に弄ばれてきた明日菜にとっては、お決まりのパターンだった。
命令されるのを待たず、明日菜はチャックに手をかける。彼女にとっては、不本意なことに、その動きはスムーズだ。
「あ、ちょっと待って」
予想外の制止に、上を見上げる明日菜。
太った男子生徒は、今にも涎を垂らしそうな表情で言う。
「手を使わずに、チャックを開けるところから口だけでしてよ」
いったいどこでそんな知識を得たのか、太った男子生徒が嬉しそうに言う。期待が声にまでにじみ出ていた。
明日菜は屈辱感に身をよじり、歯噛みをしたが、「はやくしてよ」という催促に逆らうことはできなかった。
はじめ、明日菜はなるべく顔を股間から離してチャックをおろそうとしたが、それは不可能なことがわかった。
仕方なく、ズボンの股間に顔を押し付けるようにうずめて、ようやく小さな金具を唇に挟んだ。
太った男子生徒は、その刺激だけでもう興奮の極みに達しつつあるようで、腰をゆっくり前後に振っている。
チャックを降ろしてからがまた一苦労だった。
ベルトを口だけで外すのはどう考えても不可能だったので、ズボンを降ろさず、小便をする時のようにブリーフの前の切れ目からペニスをひっぱり出さなければならない。
しかも口だけでだ。
さきほどよりさらに顔を股間におしつけて明日菜は作業をはじめた。
すでに太った男子生徒の白いブリーフの前は一杯に盛り上がっており、なおさら課題を困難にしている。
唇と歯だけではとてもそんな複雑なことはできず、明日菜はやむを得ず舌を伸ばしてブリーフの切れ目を探る。
汗と小便がしみ込んでいるのが、またぐらに押しつけられた明日菜の鼻と舌に、えぐい味が走る。
何度も吐きそうになりながら、ようやくペニスを引っ張りだした時には、太った男子生徒のブリーフは明日菜の唾液でべちゃべちゃになっていた。
しかしこれからが、ようやく本番である。
明日菜は上を向いてそそり立つ仮性包茎のペニスを口に含むと、口の中一杯に広がる臭気に耐えながら舌を絡みつかせ、顔を前後に動かしはじめた。
すでに何本もの肉棒を咥えてきただけあって、その舌と唇の動きは義務的で機械的ながらも男のツボを心得ている。
太った男子生徒は「おぉ……」と気色の悪い声をあげ、明日菜の頭に両手をやり、その髪の毛をいじりまわした。
とその時、教室のドアがガラっと開いた。
入ってきたのは、今明日菜が相手をしている男子生徒とはうってかわって、骨と皮だけのガリガリにやせた男子生徒。
そしてもう一人、やせた男子生徒に腰を抱かれて立っている、革の首輪をつけたまき絵──このクラスの二人目の奴隷──だった。
「え!? 私も出演するのっ?」
太った男子生徒は、フェラチオされているまさにその最中に痩せた男子生徒は鉢合わせする形になったが、お互い別に照れたり気まずくなったりすることもなく、当り前のように挨拶を交わす。
「おっす。早いな。」
「うす。今日来ないかと思ったぜ」
「ババアがメシ作るの遅くてよ。だがギリギリ間に合ったぜ。丁度昇降口んとこで会ったから一緒に教室にきたってわけ」
言いながら、痩せた生徒は腰に回していた手をまき絵のスカートの中に突っ込んだ。スカートの股間の辺りが揺れ、痩せた男子生徒の手が遠慮無く動いていることがわかる。
「ああっ」
拳を握り締めながら、まき絵がか細い声をあげる。昇降口からここまで、度々こんないたずらをされながら来たのだろう。
「っていうか……どいてくれよ。入口で通せんぼするなよ」
手を忙しく動かし、まき絵の体を震えさせながら痩せた男子生徒が言う。
「悪ぃな、我慢できなくてよ」
太った男子生徒は、明日菜の頭を手で股間に押し付けたまま、そろそろと道を開けた。明日菜はそれに合わせて膝でちょこちょこと移動する。
痩せた男子生徒は、まき絵を従えたまま明日菜たちのわきを通りぬけ、教室の真ん中辺りにある机に向かう。
明日菜は、口唇愛撫を機械的に続けながら、なんとなしにまき絵たちの様子を横目で見た。
痩せた男子生徒は、鞄を自分の机に置くと、まき絵と濃厚なキスをはじめた。
左手でまき絵の後頭部を抑えつけ、右手はスカートから引きずり出したシャツの中に入っている。
まき絵の右の胸元が不自然に膨らんでおり、そこがもぞもぞと動いているところを見ると、彼女の乳首のあたりをいじくりまわしているようだ。
まき絵は顔を真っ赤にしながら、口と胸に与えられる陵辱に黙って耐えていた。
時々、胸からくる刺激をこらえきれず、まき絵は「んっ」と声をあげる。
その瞬間だけ唇がほんの少し離れ、痩せた男子生徒の舌がまき絵の口の中を蹂躙しているのが見えた。
かつてのクラスメートが弄ばれているのを、半ば霞がかった意識で見ていた明日菜の頭上から、太った男子生徒の声が降ってきた。
「あ、出る、出るよ明日菜ちゃん。飲んでね、飲んでねっ」
はっと身構えたが、一瞬だけ遅かった。
明日菜の咽喉に、撃ち出されたネバネバした固まりが直撃してしまう。
「ごほっ、ごほ」
むせる明日菜の舌の上にさらに、強烈な味の粘液が流し込まれる。
鼻まで抜けるひどい味と臭いに、明日菜は涙目になった。
このまま吐き出してしまいたいという思いが頭を駆け巡ったが、それをやったらどんな罰が待っているか。
大勢を相手に休みなく輪姦される、真性サディストに引き渡され拷問を受ける、強力な媚薬を打たれ理性を破壊される……。
この身分に堕ちた時に聞かされた様々な地獄絵図が頭をよぎり、明日菜は必死に咽喉の痙攣をこらえた。
少し経ってようやく波が去り、明日菜は自分の味覚を犯し続ける精液を飲み込んだ。
ひどく咽喉にひっかかる濃いものだったが、唾液を多めに出してそれと一緒になんとか胃に落とす。
精液を飲んだのを確認して、太った男子生徒は明日菜の頭を、まるで幼稚園児を誉める時にするように撫でた。
今日、これまで明日菜に対して行われた仕打ちの中では最も優しいふるまいだったろう。しかし明日菜は、自分が完全に支配される立場にあることをそれで思い知らされ、かろうじて残っていた傷だらけのプライドに新たなヒビが入るのを感じていた。
命じられるのを待たず、明日菜は亀頭を舌で掃除する。その間、太った男子生徒と、しつこいキスに一段落つけたらしい痩せた男子生徒の会話が耳に入ってきた。
「お前、こんなはやくからフェラさせんなよ」
「え、なんで?」
横目で明日菜が見てみると、痩せた男子生徒はまき絵とのキスを中断した代わりに、左手をスカートの中に突っ込んでいた。
スカートはめくれあがり、まき絵の細く美しい足が太ももまで露わになっている。
「だってフェラさせたらそのあとキスできないだろ」
「俺、そんなにキスにこだわりないんだよ。それにキスしたくなったら歯磨きさせればいいじゃん」
「歯磨きさせたって気分的になんかやだろ」
「知らないよそんなの」
くだらない会話を交わしつつも、太った男子生徒は明日菜の頭を抑えたまま話さない。すでに亀頭は精液はもちろん恥垢まですっかりなめ取ったのだが。
こういう時は、そのままフェラを続けて大きくしろということだと、明日菜は経験から知っていた。
自分がすっかり調教されてしまっていることを、なるべく意識に上げないようにしながら、明日菜は奉仕を再開した。
顔を前後に動かし、舌で裏すじをなめあげ、唇で竿をしめつけると、口の中を占領しているモノはすぐさま体積と硬度を回復する。
「ん、それじゃ明日菜ちゃん、セックスしようね」
嬉々として言いながら、太った男子生徒は少しかがむと、明日菜の首輪に丸々とした人差し指を引っ掛けて上に引っ張る。
咽喉の圧迫感に顔をしかめながら、明日菜は慌てて立ち上がった。
「そんなことしなくても立つわよ……」
相手に反抗と受けとめられない程度に、小さく抗議する明日菜。
それに対して、太った男子生徒はニコニコと満面の笑みを浮かべながら──ただしその目は欲望でどす黒く輝いている──「いやあごめんねー」などと軽い調子で言う。
明日菜が立ちあがるのを待って、太った男子生徒は後ろから抱き付いてきた。
両手を前に回し、明日菜の中学生らしい大きさの両胸を制服の上から鷲掴みにしながら、ぐいぐいと押す。
圧力に明日菜が前に何歩か進むと、誰かの机が行く手を塞いでいた。
と、太った男子生徒は自分の肉のだぶついた顎を明日菜の肩に乗せ、今度は上から潰すように圧力をかけてくる。明日菜は机の上に上半身を押し付けられた。
この体勢で犯すつもりなんだ、と明日菜は思ったが、それを裏付けるようにいったん太った男子生徒は彼女の体から離れた。
間を置かず、スカートがめくりあげられる。次いで、下着が落とされる感触。
明日菜は挿入に耐えるために歯を食いしばり、机の端を掴んだ。
ふとまき絵たちの方を見ると、彼女たちはまたキスを再開していた。
しかし痩せた男子生徒の方は、まき絵の口の中に舌を突っ込みつつ、両手は慌しくベルトを外している。
まき絵も心得たもので、すでに自分でスカートをめくり、薄い毛に覆われた未発達の性器を空気にさらしている。下着はすでに、足首まで降ろされていた。
明日菜の後ろからも、金具を外すカチャカチャという音が聞こえてきた。
それがやむと、両肩に手がかけられた。
ぐっと、太った男子生徒の体重が明日菜の両肩にかかる。
明日案はかたく目を閉じ、もう一度机の端を強く握り締めた。
衝撃は、前触れなくやってきた。
「うぐっ」
股間から杭を打ち込まれ、胃まで貫かれるようなショックに、明日菜の食いしばった歯の間からうめき声が漏れる。
太った男子生徒は、すぐさま激しいピストン運動を開始した。
相手の女性を気遣って、あらかじめ愛撫して濡らしておくなどという気遣いは、野獣なみの性欲を持つ男子生徒たちには無い。
痛みと、生きた性欲処理具として扱われる屈辱、その両方に、明日菜は机にしがみつくようにして耐える。
「ああっ」
と、まき絵の悲鳴。
そちらを見れば、まき絵は立ったまま犯されていた。痩せた男子生徒は両手をまき絵の腰にまわし、がっちりと固定している。
体格の割に力があるようで、痩せた男子生徒が腰を打ち込むと、しばしばまき絵のつま先が床から離れた。
その度に、体重が膣にかかってしまうためかまき絵が「ううっ、うんっ」と、あえぎ声というには苦痛の要素が強い声を漏らす。
よほど執着があるのか、痩せた男子生徒は揺さぶられるまき絵の顔を追いかけ、キスしようとしているようだった。
一方、太った男子生徒の方は早くもこみあげてきたようだった。
「お、お、お、いいよ、いいよ明日菜ちゃん! 明日菜ちゃん、あ、出る、出るよ、明日菜ちゃんの子宮に出すからね、受けとめてね!」
大抵の男子生徒は、自分の当番の日に合わせて自慰を控え、精液を溜めてきている。
この太った男子生徒もそのようで、ペースがはやい。
一際強い打ち込みと共に、太った男子生徒が吼えた。
それと共に、明日菜は自分の体の奥に熱くおぞましいものが流し込まれるのを感じ、彼女は支給されている避妊薬が効いていることを祈った。
「とこれがあなたたちの運命ってわけっ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ──ッ」
明日菜は思わずつっこみの手の形を作ってしまう。
「そんなの嘘よ──っ」
うって変わってまき絵の方はどうやらリアリティを感じたらしく、涙目になっていた。
本気にしているまき絵をなぐさめながら、明日菜ははっと気がついた。
(いや……でも昼間、ネギも言ってたし……もしかして「大変なコト」ってこれのことじゃ……)
さすがにハルナや木乃香の話は妄言としても、それに近いことはあるかもしれない、と明日菜は思った。
「今のクラス、けっこう面白いしバラバラになんのイヤやわ──アスナ──」
いつの間にか湯船に浸かっていた木乃香が、寂しそうな視線を送りながら言う。
「ん────」
何があろうと微笑みを絶やさない楓も、珍しく思案顔だ。
「ま、まずいわね。はっきり言ってクラスの足引っ張ってるのは私たち5人だし…」
まき絵はまだ先ほどのショックをひきずっているらしく、激しく手を上下させながら、うったえるように言う。
「今から死ぬ気で勉強しても月曜には間に合わないアル」
まき絵と対照的に、クーはなぜか笑顔で、口元までお湯に沈みながら言った。
(中でも一番足引っ張ってるのは私よね……ううっ……)
成績などほとんど気にしたことのないバカレンジャーが悩む姿を見て、明日菜もことの重大さが次第にプレッシャーとなってきた。
(くっ……昼間あんなこと言っちゃったけど、やっぱりネギに頼むか……!? いや、でも一ヶ月パーっていう副作用は……)
思考の袋小路に入りかけた明日菜を助けるように、夕映がストローから口を離してボソりと言った。
「──ここはやはり……アレを探すしかないかもです……」
この一言が、とんでもない冒険の始まりだった。
第七話 終わり
次回予告!
手に入れれば頭がよくなるという魔法の本を求め、図書館島へと入ったネギとバカレンジャーたち。しかしそこは、無数の罠がしかけられた広大な迷宮だった!
もし、夕映ですら想像もしていなかったおそるべき罠が彼女たちを待ち構えていたら……? 乞うご期待!
最終更新:2012年02月12日 21:44