318 :v3yaa ◆d4WtKA.Zvs :04/02/02 23:27 ID:W68/aWE3
麻帆良学園都市の奥に位置する湖の上にぽっかりと浮かぶ巨大建造物、図書館島。
地上部分は大学の図書館として賑わいを見せているものの、地下区域は一般の来館者は訪れる事もほとんどなく、専ら、本の魅力に取り憑かれた者達-図書館探検部の巣窟と化していた。
しかし、部員の多くは、広大な敷地の中を埋め尽くす書架の群れの中に散開し、黙々と本を読んだり、本の整頓に熱中したりと、各々が自分の世界に入り込んでいるため、部活動中にお互いが顔を合わせる事は、ほとんどなかった。
宮崎のどかも、本の整頓好きが高じて、図書館探検部に入部した一人であり、ほぼ毎日のように図書館島へ通いつめていた。
今日も、のどかは、地下三階にある書架の一画に本の山を運び込んでいた。
だが、彼女の両手に抱えられていた本の山は、まだ整頓される事なく、床の上に積み重ねられたままになっている。
そして、今、彼女の両手に抱えられているモノは…
「ネギせんせー…、ビクビク、脈打ってますー…」
「は、恥ずかしいです、のどかさん…」
書架にもたれかかったネギの足元近くに、のどかがしゃがみ込んでいる。
のどかの両手には、ネギのズボンのファスナーから勢いよく飛び出し、根元まで皮を剥かれた逸物が抱えられていた。
「きれいな色、してますねー。」
「よ、よく洗ってきましたから…」
ネギの視点からは、のどかの目は彼女の長い前髪に隠れて見えなかったが、艶っぽい笑みを浮かべた口元から、どんな表情をしているのかは推測できた。
「あのー、いいですかー、ネギせんせー…?」
やや冗長なのどかの問いかけに、ネギがこくりと頷く。
「それではー、いただきますー…」
のどかの口が、はむっ、と、ネギの逸物を咥え込んだ。
「あっ!!」
のどかの舌の先端が、ネギの尿道を直撃する。
のどかは、ネギの逸物を咥え込んだまま、ネギの先端を舌で舐めまわした。
程なく、のどかの口の中に唾液が満たされ、淫猥な水音が聞こえ始めてくる。
「あうぅ…、きも、ち、いいですっ、のどか、さん、あぁっ…」
紅潮したネギの顔に、切なげな表情が浮かぶ。
どこかに飛んでいってしまいそうな気分から逃れるかのように、ネギは両手でのどかの頭を抱え込んでいた。
のどかの舌の動きが、少しずつ加速していく。
「の、のどか、さぁん、も、もうっ…、あっ、あっ、あぁっ…、ふ、ふあぁっ!!」
一際高い雄叫びをあげ、ネギは絶頂に達した。
のどかの口の中で、ネギの逸物が大きく脈動する。
しばらくして脈動が収まり、のどかがネギの逸物から口を離した。
「はうー…、やっぱり、まだ、射精[で]ませんかー…」
ネギの逸物が、へなへなと萎れて、子供らしいサイズに戻っていく。
「ご、ごめんなさい…」
「謝ることなんか、ないですー…、それより、つ、続きを、お願い、しま、す…」
次第に消え入るような声になりつつも、のどかはネギに懇願しながら、スカートの前裾を掴んで、するすると上げていく。
ネギの目の前に現れたのどかの白いショーツは、既にしっとりと湿っていた。
萎れていたネギの逸物が、再び硬度を取り戻し、みるみる膨張していく。
「じゃあ、いきますよ、のどかさん…」
ネギが、ズボンのベルトに手を掛けた、その時…
「お待ちなさいっ!!」
突然、聞き覚えのある声が、辺りに響き渡った。
ネギとのどかは、その声が聞こえてきた方向…、通路側に顔を向ける。
「ゆ、ゆえー…!!」
「夕映、さん…!?」
そこには、のどかの親友であり、同じく図書館探検部に所属する、綾瀬夕映が立っていた。
「ど、どうしてー…」
「最近、のどかの本の整頓ペースが落ちてきていたので、心配になって見に来たのです。そうすれば…」
夕映が、つかつかと二人の所へと歩いていく。
「のどか、あなたという人は…!!」
夕映の表情は、普段のポーカーフェイスからは想像もつかないほど、烈火のごとく怒りを露にする様子がうかがえた。
「まだ精通も来ていないネギ先生を篭絡した上、情欲に溺れて仕事を怠るなどっ…!!
しかも、人が来ないのをいいことに、よりによってこのような場所でコトに及ぶとは、それでも栄えある図書館探検部員ですかっ!!
恥を知りなさいっ!!」
「はわわっ、あ、あのっ…」
「ゆ、夕映さん、それは、言い過ぎでは…」
「お黙りなさいっ!! ネギ先生っ!!」
「ひっ…!!」
のどかを庇おうとしたネギは、夕映に一喝されてしまった。
「ネギ先生もネギ先生ですっ!! 京都でのどかに『お友達から始めませんか?』と言った舌の根も乾かぬ内に、のどかとここまで懇意になるなどっ…!!
見損ないましたっ!! 大体、教師の身の上で教え子に手を出すなど、言語道断ですっ!! せめて、のどかが中等部を卒業するまで、待てなかったのですかっ!!
あなた方二人には、もっとゆっくり、時間をかけて、愛情を育んでほしかったのに…、こんなことでは、せっかくのどかのためを思って、けじめをつけようとした私の…」
「ゆ、ゆえっ…!?」
次々と矢継ぎ早に繰り出される夕映の言葉を、のどかの切なげな叫び声が遮った。
「はっ…!!」
我に返った夕映は、そのまま何もしゃべれなくなってしまった。
びしっ、と勢いよくネギを指差していた夕映の右手の人差し指が、次第にぷるぷると震え出す。
「(わ、私は、一体、何をしているですか? のどかとネギ先生には、コトの成り行きを最後まで見届けてから、後で忠告しようと決めたのではなかったですか?
なのに、二人がコトに及ぼうとする瞬間に飛び出して二人をなじるなど…、アホの極みです。それに、私、今さっき、何を口走ったですか? けじめって何ですか?
確かに、私は、ネギ先生には好意を持っていますが、それは恋愛感情と呼べるレベルのものなのでしょうか? いえ、そんなことより、一体、私はどうすれば…)」
自ら作り出した険悪なムードを断ち切ることができずに、自問自答しながら立ちすくむ、夕映。
三人の間を、しばし、重苦しい空気が包み込む。
やがて、沈黙を破るように、恐る恐る、ネギがしゃべり始めた。
「す、すみません。のどかさんの一番のお友達である夕映さんには、話しておくべきでしたね…。」
ネギの言葉を聞いて、やや緊張の解けた夕映が、静かに右手を下ろしていく。
だが、次にネギの口から出た言葉は、意外なものだった。
「実は、僕…、魔法使い、なんです…」
「…な、何です…?」
「僕は、立派な魔法使い…、マギステル・マギを目指しています。ここ(麻帆良学園)に教師として赴任してきたのは、修行の一環なんですが…」
「な、何を唐突に、そんな事を言い出すのですか!? それとのどかを抱く事に、一体、何の関係があるというのですか!?」
話の前後が全く見えず、夕映がネギに抗議する。しかし、ネギはお構いなしに話を続けた。
「僕には、マギステル・マギになって、成し遂げたい事があります。それには、魔法使いの従者…、ミニステル・マギと呼ばれる、パートナーの協力が必要なんです…」
「…それが、のどかだと、言うのですか?」
夕映の問いかけに、ネギがこくりと頷く。
「まだ、のどかさんとは仮契約の身ですが…、いずれ、本契約できるようになったら、正式なパートナーになってもらうつもりです。」
「ならば、その時まで、待てばよいではないですか?」
「いえ、正式なパートナーとなった瞬間に、お互いを思いやる心が最高潮に達すれば、より強固な力を得る事ができるんです。そのためには、将来を誓い合ったパートナーと常日頃から愛情を高めあっておくことが必要だと、ある方から教わったんです…」
夕映が、ネギが言った「ある方」というのが、人ではなく、オコジョの姿をした妖精である事を知るのは、しばらく後の事であった。
「ゆえ…、そういう訳なの…。私、ネギせんせーを助けてあげたい…、ネギせんせーと一緒に、未来を築きたいの…。だから、お願い、ゆえ、ネギせんせーを、信じてあげて?」
のどかの懇願を聞いて、夕映がふぅっと溜息をつく。
「のどかの気持ちは、よく分かっているつもりです。のどかがそこまで言うならば、信じてみる気になってもいいかもしれません。ですが…」
夕映が、再びネギの方に顔を向ける。
「ネギ先生、やっぱり私は、あなたがのどかの事をどれほど想っているのか、はかりかねます。あなたが魔法使いであるという事に加え、あなたがのどかをどれほど愛しているのか…、具体的な証拠を見せて下さい。
そうでなければ、到底、信じられないです。」
「しょ、証拠、ですか…」
またもや、三人の間に、沈黙の時が訪れる。
「(う…、ま、また、やってしまいました…。他人が誰かを想っている度合いなど、常識で考えても、分かる訳がないではないですか。そういう無理難題を押し付けてこの場を取り繕おうなどと、私はいつから、そんな姑息な女になったですか?
これだから、恋愛というものは苦手なのです。下手に首を突っ込むより、想いを秘めておく方がよい事だって、あるはずです。そうすれば、私以外、だれも傷つかないで済むのですから…)」
次第に陰陰滅滅な思考に陥っていく夕映に、ネギが回答する。
「…わかりました、夕映さん。あなたがそこまでおっしゃるなら、証拠を示しましょう。」
「え…?」
やや戸惑いの表情を浮かべた夕映の目の前で、ネギが傍らに立て掛けてあった杖を握り、呪文を唱え始めた。
「ラス・テル・マ・スキル・マギステル…、風の精よ、彼の者達に等しく喜びと苦しみを与えよ…、感覚共有!!」
「ひゃうっ!!」
「な、何事ですかっ!?」
ラテン語の呪文の詠唱が終わった瞬間、一陣の風が、のどかと夕映の間を吹き抜けていった。
「…何も、起こらないでは、ないですか。所詮、こけおどしなのですか、魔法というのは?」
拍子抜けした夕映が、ネギに文句を垂れる。
「そんな事、ありませんよ、夕映さん…」
ネギは、夕映を見ながらのどかの方に近づき、のどかの左肩に自らの右手を掛けた。
「!!」
その瞬間、夕映の左肩に、何かが触れたような感覚が襲ってきた。
「な、何ですか、今のは…!?」
驚きの声を上げた夕映に、ネギが答える。
「夕映さん…、今のあなたは、ぼくの魔法によって、のどかさんと神経が繋がっています。」
「なっ…!!」
「ぼくが、のどかさんをどれほど愛しているのか、言葉で語っても、到底信じてもらえるとは思えません。
ですが、せめて、のどかさんがどのように感じている事を知る事ができれば、少しは信じてもらえるかと思います。」
「ま、まさか、ネギ先生、このまま、あなたは…」
うろたえる夕映をよそに、ネギはのどかの方に振り返った。
「のどかさん…、今日は、ぼくに全てを任せて下さい。」
「で、でもー…」
のどかの右肩に、ネギの左手が掛けられる。
「お願いします、のどかさん。」
ネギが、のどかの肩に置いた手に、ぐっと力を込める。
「は、はいですー…」
ネギの真剣な眼差しに魅入られ、のどかはゆっくりと床の上に膝をついた。
「あ…、うっ…」
夕映の膝から下にかけて、軽い板でも押し付けられたかのような感触が走る。
ネギは、のどかの正面からやや右よりに立つと、右手をのどかの肩から後ろに回して上体をやや後ろに反らせ、そのままのどかの唇に自らの唇を重ねていく。
「(む、むぐっ…!!)」
夕映の唇にも、生暖かい感触と軽い圧迫感が伝わってきた…。
今日は、ここまでです。
最終更新:2012年02月12日 21:45