リボンなナイト10 第四話
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呆然と座り込んだネギの前で、
愛衣は思い切り良くサンタ服の透明ストラップを外し、
元々がセクシー仕立ての衣装をするりと剥いていく。
よく分からないが、これも愛衣のプライドなのだと何となく理解したネギは、
今度は目を背ける事なく、そして背ける事が出来なくなってほーっと眺めていた。
「どうですか、ネギ先生?」
「…凄く、綺麗です…」
と言うのが本心だし、他に言葉が見付からなかった。
申し訳程度に手を添えただけの、生まれたままの姿の愛衣が
ネギの前にしっかりと立っている。
その僅かな手の陰以外はそのままネギの視線に晒されているその体つきは、
膨らむ所は膨らみながら無駄なものは見当たらない。
普段のネギの周辺がその意味では平均値をぶっ壊している事を考え合わせても、
更にその一つ年下であり、ネギから見たら年上のお姉さんである愛衣の裸体は、
年齢を考えると早熟と言えるぐらいに若い女性としての形に近づいていた。
「ありがとうございます」
そうやってはにかんだ愛衣は、ほんのりと頬を染めながらギリギリ両手を最終ラインに添えている。
その仕草が又、やや大人に近づく体つきに青さを漂わせ可愛らしさを醸し出す。
「ネギ先生もこちらに」
愛衣にそう言われ、ネギも又ふらふらと立ち上がり、愛衣に近づいた。
「ネギ先生も脱いで、くれますか?」
そう問われて、実際自分の言葉で愛衣に恥ずかしい思いをさせてしまった、
そう考える真面目なネギに他の選択肢は無かった。
「さすが歴戦の猛者、逞しいです」
愛衣が素直に賞賛するが、
それを受けてもネギが真っ赤な顔を下に向けて肝心な所を手で覆う事は無理からぬ所だった。
「ネギ先生も脱いだんですから、もっと見てもいいんですよネギ先生」
「は、はい…」
愛衣に促され、ネギはちらっ、ちらっと上目遣いになるが、
目に入るのはにこにこと優しい笑顔が精一杯と言うのが実際だった。
「ネギ先生、私のおっぱい、どうですか?」
「そ、その、綺麗です」
「そうですか。アスナさんとどっちがいいですか?」
「あ…」
口をぱくぱくさせるネギの目を見ながら、愛衣はすっと一歩近づいた。
「ふふっ、そーですか、ネギ先生アスナさんのおっぱいも見ちゃってるんですか」
「あああのっそれはそのずっと前にその見たんじゃなくてたまたまあの…」
舌が回らないネギの額を、にこにこ微笑む愛衣の人差し指がちょんと押した。
「駄目ですよー、ネギ先生。
こんなんじゃ、浮気なんて絶対出来ませんねー」
「だからいいんじゃないのー。ネギ先生なんて彼氏にしたら大変だよー、
将来スーパー天然ジゴロなんだから、これで浮気性なんて言ったら、愛人の数数えるだけで胃に穴空くって。
んー、でも、あっちもネギ君の事言えないか…」
「え、えっと、あの僕そんなあのっ…」
「はいはい、
ネギ先生が真面目で優しくて誠実なのはよーく分かってますから。本当ですよネギ先生」
「はい…」
愛衣ににっこりと微笑まれ、何か完敗の気分でネギは下を向くしかない。
「で、どうなんです?見てるだけでもうお腹いっぱいですかネギ先生?」
愛衣も又、両腕で軽く膨らみを挟むテンプレグラビアポーズで
ちょっと腰を曲げた上目遣いにネギの顔を覗き込む。
「あの…触って、いいですか?」
「どうぞ。でも、優しくお願いしますね」
ごくっと喉を鳴らして申し入れるネギに、愛衣はにっこり微笑んだ。
「んふっ、ネギ先生?」
「あったかい…」
お手頃サイズのバストを包み込む様に掌で覆い、ネギはほーっと呟く。
「ふわふわ柔らかくて、ぷるぷるしてる…」
「あっ、つっ」
「メイさん?」
「大丈夫、もうちょっと優しく。
女性の、特に成長期のおっぱいって敏感に出来てるんです」
「は、はい」
そう注意した愛衣は、くすくす笑みをこぼし始めた。
ネギの手つきがくすぐったかった。
その内、そんなネギの掌は、加減を確かめ覚えるかの様に、段々と柔らかく揉み始める。
「あ、ネギ、先生?」
「あの、硬くなって」
「うん、気持ちいいからこんな風に。
ここも触って、ここ、おっぱいよりもっと敏感だから」
そう言われて、ネギは柔らかな丘の上にピッと尖ったピンク色の蕾に指を添える。
そうしながら、そこを凝視し生唾を呑み込む、その仕草を隠せないネギの顔に愛衣はくすっと笑みを漏らす。
「ネギ先生」
「は、はい」
「おっぱい、ちゅうちゅうして見ますか?
男の人ってみんな、そういうの好きみたいですけど」
「は、はいっ」
「ん…あっ?あ、んんっ…」
かぷっと吸い付いたくすぐったさに愛衣は苦笑を漏らしたが、
そのまま無心で吸い続けているネギの安らかな顔を見下ろしていると、
そう言えばネギの家庭環境も複雑だったとかも思い出して
風呂上がりで束ねを解いているネギの後ろ髪に愛衣の掌が優しく伸びる。
最初は恐る恐る、壊れ物を触るみたいに掌中の玉に手を伸ばし唇を寄せていたネギと、
それを余裕で見下ろすお姉さんの愛衣だったが、
ネギが夢中になるに連れ、段々と雲行きが妖しくなって来る。
「んんっ、ネ、ネギ先生?あっ、ちょ、あ、あーっ…」
「メイさん?」
「嘘、おっぱいだけでイカセちゃった?」
愛衣が思わず顔をしかめ、その後で伸びやかな声と共に表情を解放してからピンと伸びた背筋も緩める。
ちゅうちゅうと夢中で吸い付いていたネギもその異変に気付く。
その様子を面白そうに眺めていた萌も目を見張って息を呑んだ。
「あ、あの…メイさん?」
「ん、んっ、大丈夫、ネギ先生のが凄く気持ちよかったから…」
「良かった…気持ちよかったんですね」
「え?あの、ネギ先生?あの、ちょっと、あのっあっあっあーっ…」
「メイさん?」
「嘘、おっぱいだけでイカセちゃった?」
そう呟いてへたっと座り込んだ萌の両手は、
既に胸元とミニスカからその中へと滑り込んでいた。
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「あ、あのっ、メイさんっ?」
ガクッとネギに体重を預けて来た愛衣の異変に
さすがにおっぱいへの未練も忘れて愛衣を支えるネギだったが、
そんなネギの両肩がガシッと掴まれた。
「ネーギ先生?」
「は、はい…」
そんな愛衣の、
太陽の様に明るく妖艶にして凄絶な笑みは並の猛者でもチビリかねないものだった。
「ん、むっ!?」
ネギが他の場所を見ようとすると、
ネギと愛衣が今どういう格好をしているのかが嫌でも目の当たりになる。
そんなネギの肩を掴んで微笑んでいた愛衣はそのまま軽く膝を曲げ、
真っ赤に焼けて下を向いていたネギの頬を両手で挟み込んだ。
「ん、んっ…」
最初は目を見張っていたが、そこは歴戦の猛者。
愛衣による接触を確認したネギの唇は、そのままどちらともなく舌の参戦を誘発し、
気が付いた時には互いに貪り合うスタイルを確立していた。
「うふふっ、ネギ先生やっぱりお上手。
そうですよね、一杯一杯キスしちゃってたんですもんね。
そうですねー、私もお願いしてみようかな、
硬派は一時お休みして、ライダーじゃなくて仮契約ゴレ○ジ○ーとか作ってみませんかー、とか」
「その意気その意気ーっ」
胸の前でちょんちょんと人差し指と人差し指を合わせているネギをおいといて、
愛衣のプランにアホな煽りを挟み込む萌の声を聞きながら
愛衣はどこかとろーんとした眼差しのままでもう一度キスをする。
キスをした唇を、そのまま下へ下へとネギの唇から顎、その下へと伝わせる。
「あ、あんっ」
「ふふっ、お返しです。男の子もこの可愛い乳首で感じちゃうんですね」
うっとりとした口調で言いながら、愛衣はゆるゆると膝を曲げていく。
ネギはハッと両手で覆い隠そうとしたが、
ネギの目の前にしゃがんだ愛衣にその両手首を掴まれると、ネギの手には力が入らなかった。
「ネギ先生の男の子。こんな、まだ可愛いぐらいなのに、ピンピンに上向きになってます。
ネギ先生、私を見てこうなったんですか?」
「はい、メイさんが、メイさんが凄く綺麗だから、そしたらもう…」
絞り出す様に言うネギの声を聞きながら、愛衣はくすくすと笑みを浮かべていた。
「あっ…愛衣さん?そんな所あうっ!」
愛衣が、その目の前で精一杯天を向く白っぽい幹に唇を寄せ、
俗に西洋の横笛に例えられる方向で唇に挟みはみはみする。
「どうです、ネギ先生」
「あ、あっ、くすぐったいです、でも、又ああっ駄目ですぅあっ…」
「私の方がお姉さんなんですから、いけない雑誌とかお喋りとかぐらい」
「そうそう、メイって真面目に見えて実際真面目なんだけど、
実は結構耳年増でエロ話にお耳ダンボしちゃってたりしてね」
「私が勝ってた魔法でも実績でも一夏で天の領域まで行っちゃってくれちゃいました
無敵で最強で英雄のネギ先生。
そんなウルトラスーパーデラックスなネギ先生。
でも、こういう事はまだまだお姉さんが教えて差し上げますよネギ先生」
「えっ、でも…あんっ!!」
精一杯欲情しても可愛らしいぐらいのものを愛衣の口がすっぽりと包み込み、
愛衣自身が予告していた様にじゅっ、じゅっと愛衣の首ごと上下を開始する。
「あっ、駄目またメイさんのあっ、あっああんっ!!」
その瞬間、愛衣がネギの腰を捕まえている前で、
ネギの体が何度か震え、悲鳴と共にネギが背筋を反らした。
最終更新:2012年01月28日 15:11