猫神やおよろず 第1巻
- 著者
- FLIPFLOPs
- 発行日
- 2008年6月20日第一刷発行
- ISBN-10
- 4253233613
- ISBN-13
- 978-4253233613
- 発行者
- 秋田貞美
- 発行所
- 株式会社秋田書店
- 印刷所
- 大日本印刷株式会社
- 装丁
- Kyo Satomura
表紙
- 表紙表
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見返し裏
繭が遊んでいるゲーム機
5ページ、1コマ目
繭が遊んでいるゲーム機
5ページ、1コマ目
繭「わしはいつまでスパルタンXをやり続けなければならんのかのぉ」
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1984年に香港で、同年12月に日本で公開されたサモ・ハン・キンポー監督、ジャッキー・チェン主演の映画「スパルタンX(原題:快餐車)」をもとに、1984年にアイレム(現アイレムソフトウェアエンジニアリング)がアーケード用ゲームとして販売し、それを1985年に任天堂がファミリーコンピュータ用ソフトとして移植した「スパルタンX」。後にゲームボーイ、プレイステーション、セガサターンに移植されている。
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8ページ、1コマ目
繭「とりゃー! キャット空中三回転!!」
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1968年頃から小学館の学習雑誌で連載された川崎のぼるの「いなかっぺ大将」でにゃんこ先生が回転しながら着地する技「キャット空中三回転」。1970~1972年にかけてアニメ化されている。アニメでは愛川欽也がこの技の決め台詞として「とってんぱーの、にゃんぱらりっ」と発声した。知ってる人はかなりのおっさん(おばはん)である。
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26ページ、4コマ目
「東北道上り川口JCTは3キロの渋滞 常磐道上り三郷JCTは…」
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川口JCTは東北自動車道と東京外環自動車道をむすぶタービン型、クローバー型が組み合わさった変形クローバー型のジャンクション。三郷JCTは首都高速6号三郷線(常磐自動車道)と東京外環自動車道をむすぶタービン型のジャンクション。共に埼玉県内にあり、現在の形で供用されたのは1992年11月27日からである。共に日本を代表する美しいジャンクションとして有名。だから渋滞が多発していても目をつぶりましょう。
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29~30ページ
繭が遊んでいるゲーム機
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1988年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)が発売したゲーム機『メガドライブ(1)』。日本でもそこそこ売れたが、特に海外でヒットしたゲーム機。商標の問題があったのか、海外では「GENESIS」という名前で売られていた。北米ではレンタルビデオ屋の中にゲームソフトが置いてあって、ジェネシスのゲームソフトを1~2週間借りて遊んでいた。繭が遊んでいるソフトは不明。
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41ページ、2コマ目
満漢全席
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「満漢全席」とは、18~19世紀の中国の皇帝が贅(税)の限りを尽くして数十~百を超えるメニューを作らせて卓の上に並ばせて、数日間をかけて食べていったとされるもの。特に一つの型があったわけではなく、時代によって数や内容は多様に変化していった。現代中国において作られているものは時代考証が浅く、料理人の独自創作が多い模様。
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59~61ページ、2コマ目
しゃもが買って飲んでいるビールYEBBESAN
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1890年から日本麦酒醸造會社(現サッポロビール)が販売している「惠比壽麦酒(現ヱビスビール)」。「ヱベッサンビール」と下に書かれているが、このローマ字表記ではどう読んでも「ヱッベサン」である…
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62~63ページ
繭が遊んでいるゲーム機
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1983年に任天堂が発売した家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ (Family Computer)」。繭はIコンのコントローラを持っていると思われるが、なぜか接続ケーブルがコントローラの上部中央から出ており、作者のミスと思われる。本来は左側面の十字キーの隣、少し上からケーブルが出ている。
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62~63ページ
繭が遊んでいるゲームソフト
62ページ、2コマ目
繭「必殺の五倍買いで独占じゃ…」「思い知ったか『たかゆき』め」
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現在も開発・販売されている「いただきストリート」、通称「いたスト」シリーズで相手に購入されてしまった物件を5倍の価格で横取りする「5倍買い」と対戦相手のコンピュータ「さたけ たかゆき」のこと。「五倍買い」ではなく「5倍買い」と算用数字で表記するのが一般的。
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68ページ、1コマ目
中央にみえる装甲車
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1990年代に日本国内で開発・試験をおこない、1998年から日本の陸上自衛隊で調達・運用されている「96式装輪装甲車」。自衛隊イラク派遣時にも徴用されている。
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68ページ、1コマ目
隊員がもっている小銃
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1960年前後に日本国内で開発・試験をおこない、1964年から日本の陸海空、各自衛隊で調達・運用されている戦後初の国産自動小銃である「64式7.62mm小銃」。一般には64式小銃、64式自動小銃とよばれている。現在は製造が終了し、「89式5.56mm小銃」に運用が変えられているが、海自、空自の一部部隊ではまだ現役で使用されている模様。
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68ページ、3コマ目
ゴン太「それは富士の駐屯地から強引に徴発してきた今回の目玉だ」
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1970年代後半から日本国内で10数年の開発・試験をおこない、1990年から日本の陸上自衛隊で調達・運用されている「90式戦車」。2000年代後半からも毎年10両弱の調達がされている。ゴン太のセリフから富士駐屯地にある陸上自衛隊富士学校 の富士教導団、戦車教導隊から徴発された模様。
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78ページ、2コマ目
しゃもが遊んでいるゲーム機
91ページ、3コマ目
遙「嘘!江戸期の呉須赤絵がこの値段でいいの!?」
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「呉須赤絵」とは、広義には白色の磁器に赤を中心としてはっきりとした濃い色合いの上絵が書かれたもの。狭義には特にその中でも中国の明時代、中期~後期の一時期に作られたものを指す。柚子は「江戸後期に焼かれた物」と言っているので本来の中国の呉須赤絵の写しで日本で焼かれた有田焼か何かなのだろうか?
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91ページ、5コマ目
柚子「それ実は後絵なんです…」
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「後絵」、「後絵付け」とは陶磁器が作られた後に勝手に他人が上絵を書き足すこと。使っているうちに釉、絵付けがはがれて汚くなってしまったものに対してなるべく元通りに絵付けをしなおし焼きなおす場合と、本来絵付けされていないものに付加価値を出そうと勝手に書き足す、もともと上絵があるものの余白に書き足す場合とがある。「絵は最近になって描き直された物なんです」と柚子が言っているので、ここでは前者と考えられる。当然オリジナルと比べるとその分価値は下がってしまう。
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94ページ、4コマ目
繭が遊んでいるゲーム機
114ページ、1コマ目
遙「この新しく入った九谷焼の小鉢」
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九谷焼とは現在の石川県のあたりで作られている色絵のついた磁器のこと。特に17世紀半ばから18世紀初頭に作られたものは「古九谷」とよばれ珍重される。古九谷の完品であれば1000万円を優に超える。その後なぜか突然途絶えて、江戸時代中期、19世紀初頭に青木木米により再興されて、九谷焼の窯が一気に増え、九谷焼の磁器が増産されることになった。
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114ページ、1コマ目
遙「魯山人作ってマジ!?」
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陶芸家、書家、美食家として名高い北大路魯山人(1883~1959)。我らがカリー原作の漫画「美味しんぼ」の海原雄山のモデルとしても有名。美食を追求する中で料理を勉強して、料亭を自分で作って客をもてなしていたが、完璧主義者なためにそこで使う食器も自分の満足のいくものじゃなきゃイヤということで高価な陶磁器を蒐集しだし、さらには窯を作って自分で作陶を始める。古九谷、古志野、古備前といった桃山~江戸期のさまざまな焼物の名品を写して現代風に少しアレンジして作り直すために、魯山人の焼物を具体的に何焼きでどのようなものと一言で表現するのは難しい。近年は魯山人という名前があまりにブランド化してしまい、魯山人の陶磁器は市場で非常に高価に売買されるため、写し元の本来の桃山期の名品よりも高くなってしまっていることに苦言を呈する評論家もいる。また魯山人は荒川豊蔵ら一流の陶芸家から作陶を学んだが、実際に自分で作るのではなく作りたいものを提示して窯で雇っている人々に作らせて量産しており、プロデューサー的な役割を担っていたと考えられる。魯山人亡き後も残された窯と人々が作陶を続けて勝手に魯山人の銘をつけて売って金儲けをしたために、半贋作といえるようなものが何年にもわたって作られ続けることになった。魯山人は生前、激しい気性と歯に衣着せぬ暴言で有名で、人生のすべては茶道に学べると言って茶道を愛した反面、ある茶会で形式的に「結構なお手前で」といわれた際になぜか逆ギレして「どこが結構なのか言ってみろ!!」ととつぜん怒鳴ったとかその手のエピソードには事欠かない。没後に本で読むには面白いが、実際に身の回りにいたらものすごく迷惑という典型例のような人である。
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114ページ、6コマ目
伊賀耳付花生 Priceless
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伊賀焼は中国から入ってきた磁器とは違い、備前焼などとともに日本に古くからある古窯の一つ。その名の通り三重県伊賀市で現在も焼かれている。古伊賀の名品というと数千万クラスになり、特に茶道具で人気が高い。耳付とは取っ手がついていること。左右対称に小さめの2つの取っ手がつけられた姿が耳にみえるためこうよばれる。花生とあるが、花生にしては胴まわりが太く見えるので水指では?
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119~142ページ、むこうぶちダイスロール
繭が取られたゲームソフト
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チュンソフトを中心に開発・販売されている風来のシレンシリーズの5作目(不思議のダンジョンシリーズの6作目)で2002年に販売された「不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!」なのだが…漫画内ではスーファミのソフトとして書かれているが、この作品は発売年を見て分かるとおりスーファミではなくドリキャスで発売されたソフトである(同年にPCゲームとしても発売)。柚子の家にドリキャスやPCが無いためにスーファミで書くのであれば、ふつうに一作目の「不思議のダンジョン2 風来のシレン」(1995年スーファミで発売)を書けばよいと思うが、なぜあえてわざわざアスカ見参を書いたのか不明。筆者たちにとってなにか特別に思い入れのある作品なのだろうか?
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132~134ページ
繭がかぶっているダンボール「konozama.co.jp」
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アマゾンドットコムにおいて「amazon ok」という単語をひっくり返すと「ko nozama(このザマ)」になることから、アマゾン関係で何か不祥事があるとよくアマゾンを罵る単語として某所等で書き込まれる。ちなみにどうでもいいことだが、このページの編集者はアマゾンの創業者と誕生日が同じである。でも保有資産はいくつケタが違うのかなぁ…あれ目から汗が…
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~えくすとら~ 4コマ漫画1つ目
繭が遊んでいるゲーム機
ゲームパッドを持っていることは確認できるが、詳細は不明
~えくすとら~ 4コマ漫画2つ目
繭「店に底抜けの壷があったので」中略「落とし穴で抜けた先はモンスターハウスであった」
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「底抜けの壷」とはチュンソフトを中心に開発・販売されている風来のシレンシリーズでお金を払わずに店内の品物を奪って逃げる(泥棒する)際の手法の一つ。「モンスターハウス」、「モンハウ」とはある場所から別のマップに移動した際に、移動先にモンスターが固まって存在している(多くの場合それで即死してしまう)こと。
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~えくすとら~ 4コマ漫画3つ目
柚子「あら 勇者って転職出来ないんですねぇ…」
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1コマ目の画面は1988年にエニックス(現スクウェア・エニックス)が発売したファミリーコンピュータ用ソフト「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のステータス表示。ダーマ神殿で仲間を別の職業に転職させることができるが、当然主人公は世界で一人の「勇者」という設定なので主人公が勇者から別の職業に転職することはできず、また仲間も勇者に転職すること事はできない。ドラクエ3は初めて発売前日に徹夜組が出て、ニュースで広く報道されて話題になったゲームである。後にスーファミに、またゲームボーイカラーにも移植された。ケーブルがみえないが、柚子が持っているのはファミコンのコントローラIであろう。
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最終更新:2011年12月29日 21:19