■オープニングフェイズ1:「奈落の魔犬」
シーンプレイヤー:芦屋真白 登場難易度:不可

とある町の路地裏。
真白は奈落の魔獣クウエルスに羽交い絞めにされている真っ最中だ。
敵の本来の姿は身の丈3Mは超えるが、今は近くに居た主婦……人間の身体に憑依している。

GM/クウエルス:『ふん、また貴様か。 貴様は本当にしつこいな』
            真白:「世に奈落あらば討つのが私の使命だからな」
                  人質取られたような状況だなぁ、傷つけるわけにもいかない。
            GM:真白の力なら、ふりほどくのは簡単だ。 だが……。
                  「だが、今は動けまい。 下手なことをすれば、この人間が死ぬかもなあ?」
            真白:「くっ……」
GM/クウエルス:「少しばかりツメが甘かったな、さらばだ!」
                  次の瞬間、羽交い絞めにしていた人間の腕から力が抜け、真白は拘束から解放される。
                  どうやら憑依していた身体を捨てて逃げ出したようだ!
            真白:「待て!」追えます?
            GM:追っては見たが、今回もクウエルスの逃げ足が勝った。
                  以前から、こんな感じで追い詰めると人間に憑依して手も足も出なくなる事が続いたと思ってくれ。
            真白:なるほど。
                  「あの憑依を使えない状況に追い込まねば倒す事もままならないか。
                    厄介すぎるが……このままやられてばかりもいられん」
            GM:それから数日が過ぎたある日、真白の携帯に来島牡丹から連絡が入ります。
                  「お久しぶりです、真白さん」
            真白:「お久しぶりだな、牡丹殿」
      GM/牡丹:「確か、真白さんが追っているのはクウエルス、という魔物でしたよね?」
            真白:「あぁ、その通りです。 それを知っているという事はもしや、見つかりましたか?」
      GM/牡丹:「お客さんからの又聞きなんですけど、そんな名前の魔物が、七瀬市に現れたとか」
            真白:「七瀬市ですか……ここからは意外と近いな。ありがとうございます、牡丹殿。返礼はいずれ必ず」
      GM/牡丹:「うちの店を贔屓にしてくれれば、それで充分ですよ。 では、また」
                  で、他に何も無ければ「クエスト:クウエルスを追う」を渡してシーンエンドにしよう。
            真白:「えぇ、またいずれ」と電話を切って「さて……今度こそ逃しはせんぞ」
                  と七瀬市の方を見ながらとりあえずタクシー呼んでエンドで。
            GM:移動タクシーなのか。
            真白:外で連絡受けたからそのまま七瀬市へ行くという事で。
            GM:このブルジョワめ。
            真白:ライフスタイル:富豪取らせてもらいましたから(笑)


■オープニングフェイズ2:「クエスター、覚醒」
シーンプレイヤー:御堂島京真 登場難易度:不可

その日、京真は幼馴染でクラスメイトでもある少女、三上葉子と下校していた。

      GM/葉子:「あ~、ようやく今週も終わったね~。 今日は宿題多目に出たから、ちょっと憂鬱だよ!」
            京真:「まぁ、そこは根性で乗り切るものだな、うん」
      GM/葉子:「精神論でページ埋められたら私は今頃、百科事典なみの厚さのレポート書けてるよ……」
            京真:「バイトの口でレポート作れと言われればそれくらいはやるが…」
      GM/葉子:「ええい、気分が滅入ること話したってしょうがない!
                   ねえ京真、日曜日は空いてる?
                   先週から始まった映画見に行こうと思ってるんだけど、よかったら一緒に行かない?」
            京真:「あぁその日は……ちょうどバイト開いてるなぁ」
      GM/葉子:「じゃあ決まりね。 日曜の朝に迎えに行くから―ー」

次の瞬間、京真と葉子の前に巨大な影が降り立った。
それは身の丈3メートルを超える、漆黒の犬のように見えた。

            京真:とっさに葉子を後ろに庇う。
        GM/?:「ふむ、活きのよい子供が2匹か……」
                  血のように赤い瞳が、京真と葉子を捉えた。
      GM/葉子:「な、なに!? 犬の化け物!? ていうか人間の言葉しゃべってる!?」
            京真:「……俺はあまり活きが良くないぞ、昨日もバイトで夜おそかったし」
        GM/?:「男の方は駄目だが……女、その恐怖に引きつった瞳、たまらぬな。 貴様の身体を貰い受けることにしよう」
            京真:「何を言ってるんだこのエロ犬は! 鼻の頭を指ではじくぞ!」
        GM/?:「そういう訳で貴様には用がないが、騒がれると面倒だ。 ここで死ね」
                  次の瞬間、漆黒の犬が京真に飛び掛った!
            京真:「なっ……」

京真は抵抗できずに倒され、視界が暗転する――。

――。

――意識を失った京真は、気がつくと真っ暗な空間に自分が浮かんでいる事に気づいた。

            京真:「よう……こ……」
            GM:脳裏に過去の記憶の数々が浮かんでは消えていく。
            京真:「……これが走馬灯……?」

つい先日、葉子といっしょに出かけた夏祭り。
高校の入学式。
中学の運動会と記憶がどんどん過去を映し、モノクロになり、色あせて暗闇の中へ消えていく。

            京真:「……」
            GM:すべての思い出が闇の中へ消え、静寂が自分を包む。
                  絶望の末、瞳を閉じかけた京真の耳に誰かの声が届いた。
                  「京真、闇にとらわれてはいけません。 目を開いて!」
            京真:「……むにゃ……あと五分……」
        GM/?:「ベタすぎるわーっ!?」
            京真:「何を言う、基本は大事だぞ」
            GM:気がつけば、京真の目の前にはゆったりとした衣を纏った、長髪の美しい女性が立っている。
            京真:「……誰だ?」
    GM/ガイア:「私はガイア。 この世界を守護する者です」
            京真:「……これは文字通りガイアが俺に囁いてる?」
    GM/ガイア:「どうか私の話を聞いてください。 あなたを襲った怪物――奈落についての話を―ー」
                  と言った所で急に営業スマイルになり
                 「ちなみに2回目、もしくはアルシャードガイアを遊んだことのあるプレイヤーは説明をスキップできます。
                   どうしましょう?」
            京真:「……メタい発言だな」
            真白:メメタァ。
            京真:「まぁ、スキップ正義だ」
    GM/ガイア:「最近はちょっと話が長いとみんなモチベーションが下がるって煩くて……。
                   じゃあ奈落とクエスターについての説明は飛ばしますね♪」
                   えー……コホン。
                   あなたと共に居た少女は今、心身を奈落に取り込まれようとしています。 ですが、今ならばまだ助けられます」
            京真:「俺はこのまま死にそうなんだが?」
    GM/ガイア:「京真、あなたは大切な人を守るために戦う覚悟がありますか?」
            京真:「……ないと答える理由はないな。 バイトもあるし……いや、ちなみにこれは照れ隠しだ」
    GM/ガイア:「ならば受け取ってください。 私のシャードを」
                  そう言い、京間に向けて手を伸ばす。
            京真:手を伸ばそう。
            GM:その手のひらに乗っているのは、蒼い球状の……水晶のように輝くなにか。
                  京真がそれに振れると、自分の周囲、ガイアと自分以外はただ真っ暗だった空間に光があふれ出していく。

「その力で、あなたの大切な人を、世界を救って――」

――。

            GM:目を覚ました京真は、自分が先ほどまでの通学路に、ひとり倒れている事に気づく。
                  手の中には、夢の中で見た青い球体……シャードを握り締めたまま。
            京真:じゃあ、唐突に葉子さんにもらった設定のチェーンのネックレスにそのシャードがくっついているとかでもいいですかね?
            GM:おーけー。 しかし、周りにその葉子の姿はない。
            京真:「葉子……」と呟いてシャードを握りしめます
            GM:「クエスト:葉子を探す」を渡そう。
                  他に何も無ければシーンエンド。
            京真:エンドでOKです



■オープニングフェイズ3:「黒い石が運ぶ災厄」
シーンプレイヤー:ブルー・リリィ  登場難易度:不可

誰もが寝静まる深夜。 リリィは七瀬市を巡回している。
最近、奈落に汚染された人間が暴れる事件が多発しているためだ。

          リリィ:了解であります。
            GM:そんなパトロールの途中に、路地裏でうずくまっている人影を見つけます。
          リリィ:「見回りであります……おっと早速不審物発見-!」
            GM:リリィの声に気づいて、人影が振り向く。
          リリィ:「傷は浅いでありますよ。 あるいは酔っ払いさん?」
            GM:背広を着たサラリーマン……なんだが、うつろな表情の中に、敵意むき出しの視線がリリィに突き刺さる。
                 「ガァァァァ!」と雄たけびを挙げると、両手を振り上げてリリィに飛び掛ろうとする!
          リリィ:「過労ビジネスマン……じゃないでありますねー。 奈落ヒット!」
              明:その一言で、絵面が完全に企業戦士YAMAZAKIになった。 どうしてくれる。
            GM:イラスト発注してくれ。 ともかく正直モブなので宣言だけで倒せるという。
          リリィ:ヴァルキリーウィング展開。 超電磁の速度で空中に飛翔して、大型拳銃の抜き打ちで無力化します。

間一髪、掴みかかろうとした腕をすり抜け、夜空に羽ばたく少女。。
そのまま銃口を男に向け、ためらいなく発砲した。

          リリィ:「やれやれ、いたちごっこになりそうであります。うーん」
            GM:倒れた男は即座に奈落から開放されるが、その懐から、黒い石のペンダントが零れ落ちたのが目に付いた。
          リリィ:拾い上げ、目の前に持ってきて観察します。 ま、奈落の気配か。
            GM:うむ。 その黒い石からは、かすかに奈落の気配を感じる。
          リリィ:「手がかりになりそうでありますね! ここから芋づる式でぶっこ抜きであります!」
                  がっ、と制服のポケットに収納。
            GM:クエスト「黒い石を調査する」を渡してシーンエンドにしよう。 しかしハイテンションな人なのね。
          リリィ:んー、何か周囲を見てたらちょっと突っ込み気味に行った方がいいかと思ったんで、テンション上げてみた
                  気づいたらクール系になるかもしれない。
            GM:戦闘用人格でもいいのよ。


■オープニングフェイズ4:「忍び寄る闇の気配」
シーンプレイヤー:不明 登場難易度:不可

            GM:舞台はフォーチュンサービス七瀬市支店の店長室。
                  明は店長である灰原古凛の呼び出しを受けて、ここにやってきた。
              明:ばーん、とドアを開ける。「おーう、俺だ。 不だ。 呼んだか?」
      GM/古凛:「お疲れ様です、明さん。 早速ですが、仕事の話といきましょう」
              明:「(ごづん)てぇ……あいかわらず低い梁だな。 で、今回は何だい?」
                  どっしりと来客用のソファに腰をおろす。
      GM/古凛:「実は、ここ一週間で奈落に汚染された人間が多数発見されまして。 その原因を調査してもらいたいんです」
              明:「わかった。 奈落に汚染された人間を片っ端から潰してまわりゃあいいんだな」
      GM/古凛:「……あれ? 僕、“調査してほしい”って言いましたよね?」
              明:「それは部下がやる」
      GM/古凛:「明さんの職業ってなんでしたっけ」
              明:「探偵事務所の経営者だ」

ずずず、と出されたお茶を一息で飲みほし、教師が生徒に諭すような、そんな口調でこう告げる。
「知ってるか? 病院の経営ってのは医者でなくてもできるんだぜ?」

      GM/古凛:「人をぶん殴るのはどう考えても“経営”とは言いませんよっ!」
              明:「がっはっは。 だいたいおめえさんよう、俺みてぇなんがちまちま聞き込みとかできる図体に見えるかい?
                    てきざいてきしょ、ってやつよ。 うちのとこの部下は優秀だから、まあ任せときな」
      GM/古凛:「……はあ。 じゃあ部下さんたちにコレ渡しておいてください」
                  と机の上に箱を置き、開いて中を見せます。
                  黒い石がはめられたペンダントが、いくつか入っている。
              明:「ほほう? 女にプレゼントするにゃあ趣味が悪いペンダントだな」
      GM/古凛:「これ、被害者がみんな持ってたんですけど……。
                   『持ってると幸せになれる』って噂になってる代物らしいんですが、出所がわからないんですよね」
              明:「で、危うく奈落に落ちかけた、と。 持ってみても大丈夫かい」
                   言いながら、ひょいとつまみあげますが。
            GM:まあ特に問題はない。
                  「もとは奈落の力が込められていたんですが、ここにあるものは力を封じてあります。
                    念のための処置ですが、もし必要ならそのままにしてある物も多少残っているので、お渡しします」
              明:「なるほどねえ……まあ、ゲンブツは必要になったら借りるさ。
                    噂調査なんかを得意にしてる所員もいるからな、そいつにあたらせてみる。
                    だがなあ……おそらく背後にいるのは奈落なんだろう?」
      GM/古凛:「このペンダントを見る限り、そうでしょうね。 だから貴方に仕事をお願いするわけです」
              明:「だったらその奈落、つぶしてしまってもかまわんよなぁ(にやり)」
      GM/古凛:「暴れる時は、損害賠償が起こらない程度にお願いします」
              明:「がっはっは。 請求書はそっちにもまわしておくぜい。 それじゃ、早速とりかかるとするかぁ」
            GM:で「クエスト:古凛の依頼を果たす」を渡してシーンエンド。
              明:OK、シーンエンドで。


■オープニングフェイズ5:「聖なる刃」
シーンプレイヤ-:ヘザー・ウォーロック

            GM:ヘザーのシーン、実は舞台が特に決まってないんだが、希望あるだろうか。
          ヘザー:相手、アルフのおっさんなんだよなあ。 直接会うの?
            GM:エクスカリバーのお約束、コイン通信。
                  とは言ったものの、ねこゆーだと[[フライハイ]]キャンペーンで1~2回やった程度ではあるが。
            GM:んじゃあ、東京タワー的なもんのいっちゃん上。

月が冴え冴えとした光を放つ夜。
ヘザーは都市全体が見渡せる電波塔の頂点に立ち、奈落の気配を伺っていた。

          ヘザー:「いい夜だ。 これでいい敵さえいれば文句ないんだけど、そううまくはいかないか」
           GM:こちらにむかって飛んでくる影がひとつ。 観光施設でもある電波塔を照らすスポットライトに浮かんだ。
          ヘザー:「ん?」

都市の空には似合わない、立派な鷲だ。 
その足につかんだ小さなコインが、ライトを反射して輝く。

          ヘザー:「ああ、ケイローンのおっさんか」
            GM:鷲はヘザーの真上を飛ぶと、コインを落として再び闇夜に消えた。
          ヘザー:これ受け取らないと奈落の底まで一直線なんだろうなあ。
            GM:そうしたらもう1回、別の鳥が飛んでくるんじゃね?
          ヘザー:まあ、危なげなく受け取り、一度宙に弾いてから掌に載せる。
            GM:月の光を浴びたコインは自ら光を放ち、手のひらに賢人ケイローンの小さな幻像を浮かび上がらせた。
                 『ヘザーよ、七瀬市で奈落の気配が増大しつつある』
          ヘザー:「はいよ」
GM/ケイローン:『七瀬市に向かい、取り返しのつかぬ事態になる前に、奈落より生まれし“闇の眷属(ダークレイス)”を狩れ』
          ヘザー:「委細承知。 一切合財なぎ払ってくる」
            GM:小さくうなずくと、ケイローンの幻像が消え、コインは気がつけばどこにでもある500円玉になっている。
          ヘザー:「毎度思うんだけど、これ報酬のつもりなのかね……? まあいいや」と右手を伸ばし。

「われわれ人間は夢と同じもので織りなされている」
 伸ばした右手の先に召還されたのは、槍。 それを掴み、眼下に投擲。
 直下の奈落を無音で射抜く。
 「そっちは、この程度の小者じゃないことを祈るかね」
 一陣の風が吹き、ヘザーの姿が掻き消える。

          ヘザー:というとこでシーンエンドでどないでしょ。
            GM:その前に「クエスト:奈落を滅する」を渡してからな(笑)
          ヘザー:おう、危うくとりっぱぐれとこだった。
            GM:渡す前に奈落倒し始めたからな。 ある意味正しくエクスカリバーだが。

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最終更新:2012年09月27日 14:19