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小児科メモ

遺伝子疾患の覚え方

  • 常染色体劣性遺伝
    • 原則的には代謝異常症
      • アミノ酸代謝異常症、ムコ多糖類代謝異常症、脂質代謝異常症、糖原病、Wilson病
    • 例外が二つだけ。ゴロで覚えよう。
    • ただしポルフィリン症とアミロイドーシスは常染色体優性遺伝。
  • 常染色体優性遺伝
    • 神経疾患、母斑病
      • Louis Bar症候群は免疫不全を伴うので弱い、つまり常染色体劣性遺伝
      • Weldnig-HoffmannとKugelberg-Welanderはどちらも常染色体劣性遺伝
      • Duchenne型筋ジスと副腎白質筋ジスは伴性遺伝
    • 結合織病(Marfan症候群骨形成不全症)、多発性内分泌腫瘍(PPP、PTA)、遺伝性消化管ポリポーシス

けいれんまとめ

  • 熱性けいれん
    • 好発は6ヶ月~6歳、初発は1,2歳
    • 単発で後遺症は残さない。ただし30%に反復あり。でも1年に6回異常起こすことはない。
    • 発作は数分。左右差ありの複雑型では麻痺を起こすことがある→Todd麻痺
    • 脳脊髄液検査は正常

新生児呼吸障害まとめ

  • 新生児一過性多呼吸
    • 正常
  • 胎便吸引症候群
    • 出生直後、吸引
  • 呼吸窮迫症候群
    • 出生直後、肺サーファクタント補充、持続的陽圧呼吸
  • Wilson-Mikity症候群
    • 2~3週で発症、びまん性の小円形透亮像、レース状の陰影、IgM高値?
  • ウイルス性肺炎
    • そのまま

新生児マススクリーニングまとめ

疾患名 スクリーニング法 測定物質 発見率
内分泌疾患 クレチン症 RIA法 TSH 1/3,500
先天性副腎過形成症 RIA法 17-OHプロゲステロン 1/16,000
アミノ酸代謝異常 フェニルケトン尿症 Guthrie法 フェニルアラニン 1/77,000
メープルシロップ尿症 Guthrie法 ロイシン 1/509,400
ホモシスチン尿症 Guthrie法 メチオニン 1/198,100
糖質代謝異常 ガラクトース血症 Beutler法 gal-1-pトランスフェラーゼ欠損 1/36,300
Paigen法 ガラクトース

反射まとめ

反射の内容 通常の出現時期
原始反射(新生児反射) Moro反射 背臥位からこどもを坐位方向に半ば引き上げ、突然頭を後方に落とすことにより出現する。児は手を開いたまま腕を急速に開排進展する。その後、抱きつく時のように腕を内転させる 4ヶ月で消失する
手掌把握反射 手掌を圧迫すると手が閉じる 4~6ヶ月で消失する
足底把握反射 測定を圧迫すると足趾が閉じる 独歩開始前(9ヶ月頃)に消失する
歩行反射(自動歩行) 足を床につけ身体を前に傾けると、歩行する 6~8週で消失する
定位反射(踏み出し反射) 足の前面をテーブルの縁に接触させると、足を角から持ち上げる
非対称性緊張性頸反射(ATNR) 仰臥位で頭を左右どちらか一方に向けると、顔を向けた側の上・下肢を伸展させ、しばしば反対側の上・下肢を屈曲させる 4~6ヶ月で消失する
索餌反射(追いかけ反射) 口唇、頬に触れると頭がそれを追うように向きを変え、口で捕らえようとする
吸啜反射 口の中に指を入れると吸い付く
姿勢反射 ランドウ反射 腹臥位懸垂で頭を挙上すると、脊柱と下肢が伸展し、頭を屈曲すると、脊柱と下肢が屈曲する 3ヶ月から出現するが、2歳をすぎると消失する
パラシュート反射 水平位に支えて、突然頭部を低くすると、両腕が防御反応として伸びて身体を支えようとする 6~9ヶ月で出現し、生涯にわたって持続する

floppy infantまとめ

  • 先天的に筋緊張が著明に低下し、四肢の運動発達が遅れ、明らかな進行を示さないものをフロッピーインファントという。障害部位によっては、以下のように分かれる。
   ①大脳皮質(精神遅滞,無緊張性両麻痺)
   ②大脳基底核(アテトーゼ型脳性麻痺)
   ③小脳(失調型脳性麻痺)
   ④脊髄(頸髄損傷)
   ⑤脊髄前角細胞(ウェルドニッヒ-ホフマン病)
   ⑥末梢神経(ニューロパチー)
   ⑦神経筋接合部(重症筋無力症)
   ⑧筋(先天性ミオパチー)
   ⑨結合組織(エーラース-ダンロス症候群)
  • また、本症は筋力低下の有無によって、麻痺型と非麻痺型に分類される。非麻痺状態のものは①大脳皮質(精神遅滞,無緊張性両麻痺)、②大脳基底核(アテトーゼ型脳性麻痺)、③小脳(失調型脳性麻痺)、⑨結合組織(エーラース-ダンロス症候群)などである。
  • 遺伝性、腱反射、筋萎縮、知能、血清CK、関節拘縮などで以下のように鑑別診断する。
    麻痺(筋力低下) 鑑別ポイント 疾患名
    あり 舌の萎縮性攣縮、腱反射消失、CK正常、筋電図:神経原性変化→ Werdnig-Hoffmann病
    筋生検→ グリコーゲンの蓄積 Pompe病
    構造異常あり 先天性ミオパチー
    なし 中枢神経疾患(21 trisomy、特有の顔貌)→ Down症候群
    全身性疾患→ 良性先天性筋緊張低下症
    TSH高値 クレチン症
    15番染色体部分欠失、哺乳障害 Prader-Willi症候群

小児腹部腫瘤まとめ

  • 小児の腹部腫瘤をきたす新生物の鑑別

国試レベルで小児の腹部腫瘤で頻出である「神経芽細胞腫」「Wilms腫瘍」「肝芽腫」の3つは、以下のように特徴がある。

神経芽腫 Wilms腫瘍 肝芽腫
部位 正中を越える 正中を越えない 右季肋下
性状 表面凹凸、硬 表面平滑、硬 表面凹凸、硬
随伴症状 眼球突出、骨痛、下肢麻痺、下痢 半身肥大、無虹彩 なし
検査 尿中VMA↑、HVA↑、血清NSE↑ 腎実質腫大、腎杯拡大 AFP↑
好発転移部位 骨、肝、眼窩 肺、肝
  • 鑑別としては、以下のようなポイントがある。
  • まず、神経芽細胞腫の2大特徴を以下に記す。
   ①正中線を越える。 ②腹部エックス線写真にて石灰化を呈する。
  • この2つの特徴を満たす場合は、神経芽細胞腫を考える。
  • 他にも、神経芽細胞腫の重要ポイントとは、以下のようなものがある。
    • 小児の実質臓器に生じる悪性腫瘍の中で頻度は最多。
    • 腫瘍は交感神経節細胞由来である。原発部位として最多なのは副腎である。
    • 交感神経によって産生される生理活性物質はカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)であるため、それらの代謝産物であるVMA、HVAを大量に産生する。よって、尿中VMAを乳児6ヶ月スクリーニングに用いる。
    • 主な転移先は骨、骨髄、リンパ節、皮膚、肝などである。
    • 1歳未満の発症例では、自然治癒例がある。
  • step01の条件を満たさないものでは、「Wilms腫瘍」「肝芽腫」の鑑別に移る。「肝芽腫」ならば、血清α-fetoprotein(AFP)の上昇が記してあるはずである。
  • 「Wilms腫瘍」「肝芽腫」の重要なポイントは、以下のようなものがある。
  • Wilms腫瘍
    • 好発年齢は5歳以下
    • 血尿よりも腹部腫瘤で発見されることが多い。
    • 腹部腫瘤は正中線を越えず、平面平滑
    • 無虹彩症などの奇形を合併することがある。
    • 肺転移しやすい(骨転移は稀)。
    • 治療薬はアクチノマイシンD
  • 肝芽腫
    • AFP高値
    • 黄疸を呈することは稀
    • 血行性に肺に単発性転移(骨転移は稀)。

小児抗癌剤

  • ビンクリスチンは結構いろいろなものに使う
  • 副腎皮質ステロイドは併用することが多い
  • その上で…
    • アクチノマイシンはWilms腫瘍
    • アントラサイクリンはAML
    • シクロホスファミドは神経芽細胞腫、悪性リンパ腫、CLLと覚える
最終更新:2012年12月18日 13:17