経済人類学アプローチ

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経済人類学アプローチ - (2008/05/29 (木) 21:05:55) の1つ前との変更点

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資本主義というOSは不具合が多発だ!part6 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1209274184/ 169 名前:lambda[sage] 投稿日:2008/05/03(土) 11:17:25 ID:gqe2+pag えー、お待たせしました。GW休みになったので、 経済人類学についての報告を順次していきたいと思います。 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1207309012/500-502 >「カール・ポランニー, 栗本慎一郎・端信行訳, >"経済と文明-ダホメの経済人類学的分析-", ちくま学芸文庫」 まず、「経済人類学」の立ち位置を説明します。人類学に軸があり、 古今の経済活動を通じて、人類がどのような営みをしてきたかを説明する学問領域のようです。 具体的には、従来の経済活動では「生産」のみに注目していた人類学に 「分配」という視点をもたらした、ということが人類学への貢献だそうです。 では、どうぞよろしくお願いいたします。 170 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:19:45 ID:gqe2+pag 「経済人類学」の発端は「国家」に対する疑念であり「国家」認識を転換した。 現在では「国家」の法的説明は、領土・人民・権力の3セットであり、 「定着農耕の発展と余剰物の発生、都市・貯蔵の発生」 そして、「市場社会精神への発展」によって近代(現代)国家につながるとする。 したがって、国家の成立には「領土」が暗黙的に仮定されている。 しかし、古代においては遊牧民社会V.S.農耕民社会の対立があり、 上記の「国家」概念にもとづく、古代社会(とくに遊牧民社会)の経済活動が 説明できないという問題があった。ポランニーは国家を、次の2つをもつ共同体と考えた。 1. 統治主体としての政府(統治者+属僚) 2. 統治客体としての人民 そして、経済活動の述語を定義した。国家の役割は、共同体内の再配分と、共同体間の交易管理だとする。 1) 共同体内では、互酬・再配分・市場交換 2) 共同体間では、交易(内部の市場交換とは異なる原理を持つ) 原始社会では互酬が主で、流通を支配する者はおらず、消費=祭りであった。 たとえ生産物が余らなくても祭りは実施された。 そして、流通を支配する者が現れると、生産物の集中・再配分によって 効率的に社会を大きくできるようになった。これが古代社会である。 古代社会では、流通を支配し再配分のための「権力」が生じた。 祭りでは余剰物が消費されるようになり、権力者は祭祀を主催した。 また、共同体間での「交易」では交易ルールが定められた。 交易上の「等価性」を測定し交換するために「価格」が生じ、「貨幣」が用いられる場合があった。 ルールは明文化する必要から「文字」が生じ、「契約」となった。 交易ルールは統治者の権威を基盤とし、共同体の備える権威の強い方が弱い方に交易ルールを強制できた。 そのため、権力者は交易管理のために強い権威を必要とした。 171 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:20:31 ID:gqe2+pag 夕方また追加します。 172 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:33:29 ID:gqe2+pag 夕方は、ポランニーが考える「市場」と市場中心社会としての「近代社会」です。 ポランニーは19世紀生まれで1929世界大恐慌を経験した人で、 資本主義社会の行き詰まり=「近代社会」の終焉を強く意識していたようです。 古代においては共同体の外で定められていた交易ルールが 共同体内部にも統一的に適用されたものが「近代社会」である、と認識しています。 ポランニーは、18世紀のアフリカのダホメ王国に注目し、 ダホメ王国がヨーロッパと奴隷貿易を実施していたことを分析します。 ポランニーの言う「古代社会」を保ったダホメ王国が「近代社会」であるヨーロッパと 互角以上に経済活動を実施していた点が、ポランニーの関心の的だったようです。 順番に紹介していきます。 187 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:39:19 ID:gqe2+pag ■カール・ポランニーの著作 1. 大転換(The Great Transformation, 1944): 19世紀欧州の社会と経済の破壊は、市場の機能を許容する自律性 つまり、自由競争資本主義<自己制御的市場システム>が招いた。 2. 古代帝国の商業と市場(Trade and Market in the Early Empires, 1957): 古代経済および原始経済、つまり、市場的制度で工業化されなかった経済活動の分析。 こうした非市場経済では、貿易、貨幣的物品、市場が資本主義経済のそれとまったく異なる機能をしていた 3. 経済と文明(Dahomey and the Slave Trade, 1966) 本報告の内容 ■ポランニーの主張 1. 社会の意思決定が市場経済の法則に支配される社会が「資本主義社会」である。 2. 資本主義社会における市場経済の支配は社会的欠陥であり、その欠陥に対する 反撃がロシア革命でありファシズムであった。 3. また、資本主義社会内部の反撃はニューディール政策や福祉国家政策である。 4. しかし、これらの反撃はなんら裏づけのない社会的試行である。 5. 市場経済の崩壊後には、社会主義や共産主義がやってくるのではなく、 より根源的・普遍的な非市場経済社会の原理に従う必要がある ■ポランニーが抽出した非市場経済社会の原理 1. 互酬: 血縁関係や友人関係における社会的義務となっている贈与行為 2. 再配分: 政治的or宗教的な中央権力への社会的義務としての財物の支払い 3. 市場交換: 社会とは無関係 ■研究成果「社会に埋め込まれた経済」 互酬・最配分・市場交換という経済行為の、社会運営上の制度への組み込み方でその社会の本質が決まる 188 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:43:35 ID:gqe2+pag すんません、もうちょっと行くかと思ったんですが、今日はここまでです。 明日の報告内容は、 1. 資本主義社会での経済活動"交換"を説明するモデル <市場システム> 2. 非市場経済社会であるダホメ王国での経済活動と<市場システム>との相違 です。 ---- 189 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:56:08 ID:gqe2+pag 本日の報告内容で前スレ503に回答します。 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1207309012/503 >「社会に埋め込まれた経済」という概念は、 >マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とする概念と >対比されるべきものかな後者を進化させた概念であればいいね 「社会に埋め込まれた経済」という概念は マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とする概念と *同じもの*のようです。 ただ注意するところは、ポランニーはどうも、資本主義社会は 「経済を下部構造、政治を上部構造」と見せかけて(政治が経済を制御している*つもり*) 「経済を上部構造、政治を下部構造」と *なっている* 実態 にあり、 ここが社会的欠陥である、と指摘しているように思えます。>>187 ポランニーの主張 1.-4. このあたりは、私がマルクスへの造詣が浅いので断定できません。 マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とするこの真意が わからないからです。補足していただけると助かります > 識者 227 名前:エビフライ[] 投稿日:2008/05/06(火) 00:21:45 ID:VC7x6IPx >>189 >マルクスの「経済が政治を規定する」において「なぜ経済が政治に対して優位をもつのか」 彼は人間が貨幣を支配しているのではなく、貨幣の性質が人間を支配していると言いたいのでしょう。 231 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/06(火) 10:34:36 ID:f/mU2LVs >>227 お初にお目にかかります。 なるほど、マルクスにとっての経済は=貨幣だったのですね。 確かに貨幣のとある性質が今の惨状を招いているといえるかもしれません。 少々腑に落ちました。ありがとうございます。 262 名前:名無しさん@3周年[] 投稿日:2008/05/06(火) 21:35:07 ID:imwgkxFb >>189 lambdaさん、乙! >ただ注意するところは、ポランニーはどうも、資本主義社会は >「経済を下部構造、政治を上部構造」と見せかけて(政治が経済を制御している*つもり*) >「経済を上部構造、政治を下部構造」と *なっている* 実態 にあり、 >ここが社会的欠陥である、と指摘しているように思えます。>>187 ポランニーの主張 1.-4. > >このあたりは、私がマルクスへの造詣が浅いので断定できません。 >マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とするこの真意が >わからないからです。補足していただけると助かります > 識者 おいらの考えをいえば、そういう本の読み方をすべきではないと思う カール・ポランニー(Karl Polanyi, 1886年10月21日 - 1964年4月23日)(下記)、すでに40年から50年くらい経つだろ? その本が、2008年の現在にそのまま通用する保証はない とすれば、その本はあくまで参考書であって、バイブルではない マルクスに同じ。下部構造、上部構造という切り口で考えるのは良いが、マルクスのオリジナルの定義がどうななどは、現代社会を考察する上では必要ないだろうよ そもそも、下部構造と上部構造とが相互作用をし、お互い影響しあうというのが現代社会じゃないかと思うぞ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%BC カール・ポランニー 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 カール・ポランニー(Karl Polanyi, 1886年10月21日 - 1964年4月23日)は、経済学者。経済人類学の創始者とされる。経済史の研究を基礎に経済人類学の理論を構築した。 265 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/06(火) 22:21:04 ID:f/mU2LVs >>262 ども。 > >そもそも、下部構造と上部構造とが相互作用をし、お互い影響しあうというのが現代社会じゃないかと思うぞ 同意。フィードバック制御はそういうものなので…。 「経済を下部構造、政治を上部構造」というのは、深く追求するつもりはありません。 自分の中ではリストには入りましたが優先度は低いです。 それよりもポランニーは「社会に埋め込まれた"経済"」を説明するのに、 goods(財)のexchange(交換)ではなく、interchange(代謝)の語を使っているのです。 社会(国家?)は細胞のように個別に独立を保ちつつ、他の細胞とモノを交換すると。                  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 小泉政権時の弱者から富裕層への富の一方的な移動とは、対極にあるなと。 もう少々お待ちください。読み進めます。 >その本が、2008年の現在にそのまま通用する保証はない >とすれば、その本はあくまで参考書であって、バイブルではない そこは参考書として見ております。 エンジニアな感覚では、スクラップ&ビルドで新しいものにすればはるかに簡単なのに、 現実は、メンテナンスで修正してくれって話にしかなりません。 現実では。実はそれがはるかに難しくお金のかかるものとわかっていても。 ダメなことがわかってても、新しいものにしたところで別のダメなところが 出るんでしょ、と。それなら既知のダメなところを順々に修正してくださいよ、と。 現実はそういう理屈で動いてるんですね。もう、そこはグウの音もでません。 ----
資本主義というOSは不具合が多発だ!part6 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1209274184/ 169 名前:lambda[sage] 投稿日:2008/05/03(土) 11:17:25 ID:gqe2+pag えー、お待たせしました。GW休みになったので、 経済人類学についての報告を順次していきたいと思います。 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1207309012/500-502 >「カール・ポランニー, 栗本慎一郎・端信行訳, >"経済と文明-ダホメの経済人類学的分析-", ちくま学芸文庫」 まず、「経済人類学」の立ち位置を説明します。人類学に軸があり、 古今の経済活動を通じて、人類がどのような営みをしてきたかを説明する学問領域のようです。 具体的には、従来の経済活動では「生産」のみに注目していた人類学に 「分配」という視点をもたらした、ということが人類学への貢献だそうです。 では、どうぞよろしくお願いいたします。 170 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:19:45 ID:gqe2+pag 「経済人類学」の発端は「国家」に対する疑念であり「国家」認識を転換した。 現在では「国家」の法的説明は、領土・人民・権力の3セットであり、 「定着農耕の発展と余剰物の発生、都市・貯蔵の発生」 そして、「市場社会精神への発展」によって近代(現代)国家につながるとする。 したがって、国家の成立には「領土」が暗黙的に仮定されている。 しかし、古代においては遊牧民社会V.S.農耕民社会の対立があり、 上記の「国家」概念にもとづく、古代社会(とくに遊牧民社会)の経済活動が 説明できないという問題があった。ポランニーは国家を、次の2つをもつ共同体と考えた。 1. 統治主体としての政府(統治者+属僚) 2. 統治客体としての人民 そして、経済活動の述語を定義した。国家の役割は、共同体内の再配分と、共同体間の交易管理だとする。 1) 共同体内では、互酬・再配分・市場交換 2) 共同体間では、交易(内部の市場交換とは異なる原理を持つ) 原始社会では互酬が主で、流通を支配する者はおらず、消費=祭りであった。 たとえ生産物が余らなくても祭りは実施された。 そして、流通を支配する者が現れると、生産物の集中・再配分によって 効率的に社会を大きくできるようになった。これが古代社会である。 古代社会では、流通を支配し再配分のための「権力」が生じた。 祭りでは余剰物が消費されるようになり、権力者は祭祀を主催した。 また、共同体間での「交易」では交易ルールが定められた。 交易上の「等価性」を測定し交換するために「価格」が生じ、「貨幣」が用いられる場合があった。 ルールは明文化する必要から「文字」が生じ、「契約」となった。 交易ルールは統治者の権威を基盤とし、共同体の備える権威の強い方が弱い方に交易ルールを強制できた。 そのため、権力者は交易管理のために強い権威を必要とした。 171 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:20:31 ID:gqe2+pag 夕方また追加します。 172 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 11:33:29 ID:gqe2+pag 夕方は、ポランニーが考える「市場」と市場中心社会としての「近代社会」です。 ポランニーは19世紀生まれで1929世界大恐慌を経験した人で、 資本主義社会の行き詰まり=「近代社会」の終焉を強く意識していたようです。 古代においては共同体の外で定められていた交易ルールが 共同体内部にも統一的に適用されたものが「近代社会」である、と認識しています。 ポランニーは、18世紀のアフリカのダホメ王国に注目し、 ダホメ王国がヨーロッパと奴隷貿易を実施していたことを分析します。 ポランニーの言う「古代社会」を保ったダホメ王国が「近代社会」であるヨーロッパと 互角以上に経済活動を実施していた点が、ポランニーの関心の的だったようです。 順番に紹介していきます。 187 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:39:19 ID:gqe2+pag ■カール・ポランニーの著作 1. 大転換(The Great Transformation, 1944): 19世紀欧州の社会と経済の破壊は、市場の機能を許容する自律性 つまり、自由競争資本主義<自己制御的市場システム>が招いた。 2. 古代帝国の商業と市場(Trade and Market in the Early Empires, 1957): 古代経済および原始経済、つまり、市場的制度で工業化されなかった経済活動の分析。 こうした非市場経済では、貿易、貨幣的物品、市場が資本主義経済のそれとまったく異なる機能をしていた 3. 経済と文明(Dahomey and the Slave Trade, 1966) 本報告の内容 ■ポランニーの主張 1. 社会の意思決定が市場経済の法則に支配される社会が「資本主義社会」である。 2. 資本主義社会における市場経済の支配は社会的欠陥であり、その欠陥に対する 反撃がロシア革命でありファシズムであった。 3. また、資本主義社会内部の反撃はニューディール政策や福祉国家政策である。 4. しかし、これらの反撃はなんら裏づけのない社会的試行である。 5. 市場経済の崩壊後には、社会主義や共産主義がやってくるのではなく、 より根源的・普遍的な非市場経済社会の原理に従う必要がある ■ポランニーが抽出した非市場経済社会の原理 1. 互酬: 血縁関係や友人関係における社会的義務となっている贈与行為 2. 再配分: 政治的or宗教的な中央権力への社会的義務としての財物の支払い 3. 市場交換: 社会とは無関係 ■研究成果「社会に埋め込まれた経済」 互酬・最配分・市場交換という経済行為の、社会運営上の制度への組み込み方でその社会の本質が決まる 188 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:43:35 ID:gqe2+pag すんません、もうちょっと行くかと思ったんですが、今日はここまでです。 明日の報告内容は、 1. 資本主義社会での経済活動"交換"を説明するモデル <市場システム> 2. 非市場経済社会であるダホメ王国での経済活動と<市場システム>との相違 です。 ---- 189 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/03(土) 20:56:08 ID:gqe2+pag 本日の報告内容で前スレ503に回答します。 http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1207309012/503 >「社会に埋め込まれた経済」という概念は、 >マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とする概念と >対比されるべきものかな後者を進化させた概念であればいいね 「社会に埋め込まれた経済」という概念は マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とする概念と *同じもの*のようです。 ただ注意するところは、ポランニーはどうも、資本主義社会は 「経済を下部構造、政治を上部構造」と見せかけて(政治が経済を制御している*つもり*) 「経済を上部構造、政治を下部構造」と *なっている* 実態 にあり、 ここが社会的欠陥である、と指摘しているように思えます。>>187 ポランニーの主張 1.-4. このあたりは、私がマルクスへの造詣が浅いので断定できません。 マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とするこの真意が わからないからです。補足していただけると助かります > 識者 227 名前:エビフライ[] 投稿日:2008/05/06(火) 00:21:45 ID:VC7x6IPx >>189 >マルクスの「経済が政治を規定する」において「なぜ経済が政治に対して優位をもつのか」 彼は人間が貨幣を支配しているのではなく、貨幣の性質が人間を支配していると言いたいのでしょう。 231 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/06(火) 10:34:36 ID:f/mU2LVs >>227 お初にお目にかかります。 なるほど、マルクスにとっての経済は=貨幣だったのですね。 確かに貨幣のとある性質が今の惨状を招いているといえるかもしれません。 少々腑に落ちました。ありがとうございます。 262 名前:名無しさん@3周年[] 投稿日:2008/05/06(火) 21:35:07 ID:imwgkxFb >>189 lambdaさん、乙! >ただ注意するところは、ポランニーはどうも、資本主義社会は >「経済を下部構造、政治を上部構造」と見せかけて(政治が経済を制御している*つもり*) >「経済を上部構造、政治を下部構造」と *なっている* 実態 にあり、 >ここが社会的欠陥である、と指摘しているように思えます。>>187 ポランニーの主張 1.-4. > >このあたりは、私がマルクスへの造詣が浅いので断定できません。 >マルクスの「経済を下部構造、政治を上部構造」とするこの真意が >わからないからです。補足していただけると助かります > 識者 おいらの考えをいえば、そういう本の読み方をすべきではないと思う カール・ポランニー(Karl Polanyi, 1886年10月21日 - 1964年4月23日)(下記)、すでに40年から50年くらい経つだろ? その本が、2008年の現在にそのまま通用する保証はない とすれば、その本はあくまで参考書であって、バイブルではない マルクスに同じ。下部構造、上部構造という切り口で考えるのは良いが、マルクスのオリジナルの定義がどうななどは、現代社会を考察する上では必要ないだろうよ そもそも、下部構造と上部構造とが相互作用をし、お互い影響しあうというのが現代社会じゃないかと思うぞ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%BC カール・ポランニー 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 カール・ポランニー(Karl Polanyi, 1886年10月21日 - 1964年4月23日)は、経済学者。経済人類学の創始者とされる。経済史の研究を基礎に経済人類学の理論を構築した。 265 名前:lambda[] 投稿日:2008/05/06(火) 22:21:04 ID:f/mU2LVs >>262 ども。 > >そもそも、下部構造と上部構造とが相互作用をし、お互い影響しあうというのが現代社会じゃないかと思うぞ 同意。フィードバック制御はそういうものなので…。 「経済を下部構造、政治を上部構造」というのは、深く追求するつもりはありません。 自分の中ではリストには入りましたが優先度は低いです。 それよりもポランニーは「社会に埋め込まれた"経済"」を説明するのに、 goods(財)のexchange(交換)ではなく、interchange(代謝)の語を使っているのです。 社会(国家?)は細胞のように個別に独立を保ちつつ、他の細胞とモノを交換すると。                  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 小泉政権時の弱者から富裕層への富の一方的な移動とは、対極にあるなと。 もう少々お待ちください。読み進めます。 >その本が、2008年の現在にそのまま通用する保証はない >とすれば、その本はあくまで参考書であって、バイブルではない そこは参考書として見ております。 エンジニアな感覚では、スクラップ&ビルドで新しいものにすればはるかに簡単なのに、 現実は、メンテナンスで修正してくれって話にしかなりません。 現実では。実はそれがはるかに難しくお金のかかるものとわかっていても。 ダメなことがわかってても、新しいものにしたところで別のダメなところが 出るんでしょ、と。それなら既知のダメなところを順々に修正してくださいよ、と。 現実はそういう理屈で動いてるんですね。もう、そこはグウの音もでません。 ----

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