木星帝国組織図

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木星帝国組織図 - (2008/04/04 (金) 03:46:25) の編集履歴(バックアップ)


木星帝国組織図

この項では木星帝国の所有する拠点と戦力、関係部署等を解説する。


【組織の拠点】

木星帝国は木星圏から地球圏までの間にあるコロニーや地球内の諸都市を支配下に置く国家である(ただし議長スレにおいては、オーブや銀河帝国のように国家機構が明示的に表現されているわけではない)。
木星帝国自体が様々な国家を統合して形成されているため、明確には拠点は把握されていない。
地球上
キリマンジャロ、ニューギニア、香港、ラゲーン(東欧)、NT研究所 など
宇宙
ゼダンの門、グリプス(2)、ペズン、アクシズ など
プラント領を除く、宙域に配置されているコロニーは木帝領である場合が多い。

【ミッドガル】

木帝が自身の組織好感度上昇を狙ってオーストラリアに建設した都市。
完成後も長く正式名が無く、便宜上「オーストラリア・シティ」と呼ばれていたが、第363話「故に我らはアンセスター」において、「星の生命」つながりで「ミッドガル」と命名された(出典はゲーム「ファイナルファンタジーⅦ」)。
木帝直轄領だが自由貿易都市を標榜し、人種・年齢・性別を問わずに住居が可能である。大隊傘下の中華ファミレス『バーミヤン』もここに出店するなど、様々な企業がここで市場を形成している。
第374話「振り返る午後~ベルリン市街戦」において、帝国軍の都市からの一時的撤退と魔晄炉の凍結が決定された。これは独断でザビーネが星の命を過剰に採掘したこと、それによる都市と周辺地域の汚染が主な原因とされる。

【ニューギニア基地】

マスドライバー(宇宙への物資輸送手段)をもつ木帝の拠点基地。
赤道に近いこともあり地球から宇宙への物資輸送が盛んに行われている。
基地にはMSの生産工場がありバーザムなどはここで建造された。
ホンコンとミッドガルを結ぶ中継地点であるという、地政学的にも重要性の高い基地である。
基地内の研究施設の主任としてスカリエッティが任命された。

【ゼダン・ゲート】

「ゼダンの門」とも。
旧ジオン公国軍の要塞ア・バオア・クーとグリプス並びにルナツーの空間総称。
木帝の宇宙基地において最重要拠点で内部ではMSの生産も可能になっている。
旧ア・バオア・クーは核パルスエンジンを搭載しており、移動が可能である。
「ゼダン」はフランス・アルデンヌ地方にある小都市Sedanのドイツ語発音(フランス語は「スダン」、英語は「セダン」)に由来。1870年9月1日、この地で行われた戦闘でプロイセン軍はフランス皇帝ナポレオン3世を捕虜とし、第2帝政を崩壊に追い込んだ。のちに普仏戦争の趨勢を決したといわれる「セダンの戦い」である。

【キリマンジャロ基地】

木帝の地上基地の中で最重要拠点。
山々一帯が基地であり、内部に主要施設を配置してある。
現実のキリマンジャロ山はタンザニア-ケニア国境にあるが、議長スレでの所在は不明。新たにヒュービュランス研究所が作られた。
なおフォトストーリー「ガンダム・センチネル」にマゼラン級戦艦の艦名として「キリマンジャロ」が存在する。

【ホンコン基地】

アジア地区における木帝の中心拠点。
名称は「ホンコン」だが、香港島だけでなく、九龍半島、新界と周囲の群島を含めた地域、すなわち現実の中華人民共和国香港特別行政区(かつての英国直轄植民地)を指すと思われる。地球の物流における重要拠点である点も変わっていないようだ。
アジアは各組織の勢力圏が複雑に入り組む土地だけに戦闘も多く、大陸から脱出しようとするラクシズと阻もうとする銀河帝国の戦闘に巻き込まれたり、この地区に集まる秋の味覚を奪取しようとシンと愉快な仲間達が攻め込んできたり、その戦闘中デモンペインを粉砕したカノントータスの必殺技カノンボールストライクが都市部の至近に着弾したりと、地域住民は気の休まる隙が無い。
第438話では壊滅したローゼンバーグ研究所の仮施設が一時的に設置されることとなった。

【研究所】

木星帝国には嚮導技術開発部管轄の研究所が各地に設置されている。以下はその代表的な研究所である。

【ムラサメ研究所】《再建中》

旧AREA11(日本)中国地方に設置されているニュータイプ研究所。帝国内で初めて強化人間の開発に成功した。
サイコミュ・システムの解析と研究、それを応用した兵器開発に重点を置いている。ティターンズと非常に関わりが深く、木帝NT部隊に所属しているサイコ・ガンダムはこの研究所が主導で開発した。
第438話においてローゼンバーグ研究所の再建終了まで研究をこちらで続行することが発表されるが、とある事情により佐渡島への移転が決定された。

【佐渡研究所(仮称)】《消滅》

旧AREA11(日本)の新潟県の日本海側に浮かぶ佐渡島に存在した研究所。
後述のオーガスタ研の壊滅を受けてNTR計画を始めとする数々のプロジェクトを引き継いだムラサメ研だったが、日本政府や国際連合との関係から本州に大規模な拠点を持つ事は難しく、離島である佐渡島への移転案が持ち上がった。
離島とはいえ佐渡島は日本に存在する島としては四番目に巨大であり、研究施設を建設するには充分なスペースを持っていた事が移転先に選ばれた理由と思われる。また、本州から離れた島を選ぶ事によって日本政府による干渉を排除し、事実上の飛び地として自由度の高い研究が可能であるという事も佐渡が移転先に選ばれた理由の一つであろう。
一説によれば佐渡への移転には五虎将の一人であるイヴァン・ニルギース大尉の強い要望があったと言われているが、真偽の程は定かではない。
第453話「佐渡島異変~暴かれる罠」にて凱聖クールギン率いるグランショッカーの攻撃を受け研究施設はほぼ壊滅。陥落の際に中枢部分に秘匿されていた「ゆりかご」と呼ばれる空中要塞が分離し、今後はそこで研究が続けられる模様。
廃棄後は謎の生物が跋扈する魔境と化していたが、その後暫くして佐渡島という島嶼そのものが完全に消滅するという事態が発生した。
消滅する直前まで島には人の出入があったとの証言もあるものの、消滅の原因は不明とされている。

【ヒュービュランス研究所】《新設》

第437話のシロッコの発言により、DG侵攻によって壊滅した研究所に変わる新たな研究所。
キリマンジャロ基地に併設するよう新しく作られたが、基地設備の関係で現在は小規模なものとなっている。
その他の詳細不明。

【ニューギニア基地内の研究施設】《新設》

ヒュービュランス研究所と同じく新たに登場した研究所。こちらも小規模なものらしい。原作ではティターンズ管轄の小規模なNT研究所として、名前を確認できる。
シロッコはこの研究所をスカリエッティ教授に一任させている。
その他の詳細不明。

【オーガスタ研究所】《壊滅》

北米クラークヒル湖の畔に存在する都市オーガスタに設置されているニュータイプ研究所。
日本のムラサメ研究所とも関わりが深く、アナハイム・エレクトロニクス社とも接点がある。
ギャプランなどのMSの共同試作でも有名だが、オーガスタ研究所ではNTや強化人間の研究を主に行っている。
第384話「子供をください 豆をください」にてNTR計画の一環である「量産型凱(GYA)」の存在が暴露されてしまい、一部からは「オーガスタではなくオーガズム研究所だろ」と揶揄されている。
かつてはNT研究の中心地として栄えたが、最近は新興のローゼンバーグ研究所にその地位を奪われ没落気味であった。
だが、第435話「天下の品格」ではローゼンバーグ研究所に対抗するため、NTR計画の一環である『強化人間開発と量産化』の研究を再開。木星帝国領内の孤児院から集めた8300人もの子供を被験体として人体実験を行っている。更にらんどで用済みとなった少年達も“納入”されていることが判明した。
生化学全般を広く浅く研究するローゼンバーグ研とは異なり、古くからNTや強化人間の研究分野を専攻していただけあって豊富なノウハウを持っている。
第437話においてDGのアメリカ大陸侵食により多くの研究員が戦死したため事実上壊滅。第438話にて正式にムラサメ研と一時統合された。

【ローゼンバーグ研究所】《壊滅》

北米地区にその存在が仄めかされている、帝国の生体研究の中核研究機関。
クロノクルやラドが浸かったオレンジ色の培養液はここで管理されている。上記の研究所がNTを研究しているのに対し、この研究所では人体に関連したほぼ全てを研究対象にしている。かつて実験適合生体(クロノクル)をこの研究所へ送る予定だったことからも、この機関の技術レベルが他研究所に比べ高いことがうかがえる。
この機関で集積された情報は、兵器開発所などにもフィードバックされ、BC戦術の組織的な研究・開発を可能としている。
DGによる北米壊滅はNTR計画関連の半分はここで行われていたという。
第437話ではオーガスタ研同様に壊滅するも帝国の生態研究の中核機関だっため、ホンコンに仮施設を建設・研究の続行することが即日決定された。


【組織の戦力】


【参謀部】

五虎将が武の頂点ならばこちらの部は智を極めたいわば木帝のブレイン、司令塔である。
筆頭は屈指の立志伝の持ち主でもある通信兵を据えている。
作戦立案や作戦指揮、意見具申や組織の管理、総帥不在時の全権代理などが主な担当職務。
木星帝国は目先の利益ではなく先のことも考えることが要求されるので非常に高度な作戦の構築力が求められる。
また通信兵のように力がある者は総帥に代わって外交も行うため対外政策能力も問われてくる。
それ相応の階級と力量を持った将官が配されるため、この部は木帝内でも上層部と言われ非常に強い権限を持っている。
370、371話における人事再編によりザビーネは自らの意志で中央情報局へ異動、アルベオ・ピピニーデンが一般参謀部員として配属される。

なお現実の参謀本部などの参謀総長には佐官ではなく将官が任命されるのが普通であり、帝国内ではこれに対応するために参謀部の主だった面々の階級は実質的な二特進繰上げとして扱われているものと考えられる。

通信兵 本人の意向により現在は階級・官位などは無し 実質【大佐(中将扱い?)】【参謀長】クラス 【みかん】 【MIA】副官(作戦立案・重要作戦の指揮・戦況報告・一部外交担当) MIAながら影響力は絶大
【参謀副長】 (ザビーネ更迭、鷹野三四寿退役により空位)
アルベオ・ピピニーデン 【参謀部員】【大尉(中佐扱い?)】 ザンスカール部隊総指揮官兼任

【五虎将】

五虎大将軍(ごこだいしょうぐん)とも言う。
元々の意味は中国三国時代の蜀漢の武将のうち特に武勇を知られた関羽、張飛、馬超、黄忠、趙雲の5人を指す。
ちなみに時たま『五将軍』と言われるがこちらは曹魏の武将を意味する。

議長スレでは、木星帝国において長らくヤザン・ゲーブル、先行者、オメガ、スペランカーと、武勇に優れた入れ替え制のもう1人に授けられる称号であったが、370.371話における人事再編により総入れ替えが行われ、後述するメンバーとなった。
これに任命された者は言わば木星全兵の模範でもあり、最優秀クラスの仕官として扱われる。
重要な軍事の際にはそれぞれ軍を率いて活躍し、軍事における中心的な役割を果たす。
総帥直属の集団で個別行動が許される他、たとえ副官の指示であっても従わなくてもよいなどの特権を持つ。

なお、五虎将の前身としてジュピトリス四天王が存在しており、こちらのメンバーは後の副官後方支援者を筆頭にヤザン・ゲーブル、先行者、ジェリドがメンバーであった。

イヴァン・ニルギース 【大尉】 帝国親衛隊【グラストンナイツ筆頭】/地上部隊統括
一橋ゆりえ 【大尉】 五虎将相談役、顧問/地上部隊統括
柳生但馬守宗矩 【大尉】 現在、見た目は桂言葉となっている。《シンヴァツ計画》主任/地上部隊統括
松中信彦 【大尉】【オレンジ】 功労章授与/地上部隊統括

旧五虎将
スペランカー(先生) 【先任大尉】
先行者 【先任大尉】
ヤザン・ゲーブル 【大尉】
オメガ(ケンシロウ) 【MIA】

なお、新生五虎将はより突撃精鋭部隊という色合いが強くなり、現場判断の色合いが強くなったと思われる。

【嚮導技術開発部】

設立時期は不明だが鷹野少佐(当事)の組織参画時に設立されたと思われる。新技術及び兵器の開発を担当する。
擬似インキンウイルス『H173』や、メロンソーダ内の炭酸を瞬時に破壊する『C.A.D.(カーボニック・アシッド・デストロイヤー)』など通常の兵器とは一線を画す兵器を数多く生み出している。
伊佐未夫妻もここに所属しており、生体エネルギー(オナジー)の研究を行っている。
しかし夫妻の研究評価を快く思わない研究員もいるらしく、派閥の存在も示唆されている。
現在は木星帝国の一大プロジェクトであるNTR計画、それに伴う各種開発により帝国内での地位を確保しようとしているらしい。

ジェイル・スカリエッティ 【オレンジ教授】 ニューギニア研究所主任/超人機計画など
ギンガ・ナカジマ 【ナンバーズ】【准尉】クラス 《零式》ことプロトタイプ戦闘機人《No.13》「type0-first」/現在GSにて捕虜の身
チンク 【ナンバーズ】【准尉】クラス 《No.5》
ナンバーズの皆さん 【ナンバーズ】【准尉】クラス クワットロ、ノーヴェ、ディエチ、ウェンディを確認
研究員 【一般研究員】 版権フリー・どなた様でもお使いいただけます

H173
推理ゲーム『ひぐらしのなく頃に』に登場した細菌兵器。(詳細はネタバレになるので省略)
これを注射することで『急性雛見沢症候群L5』が発症し発症者は、体の一部を掻き毟る・誇大妄想や自傷行動を行うなどの症状を発症する。
これに対処できるものは『C120』という薬品のみである。

クーゲルシュライバー
ゆりえ様が考案し技術部が実用化した最新兵器。
傘みたいなランスに銃が取り付けられ、秒速60㌔でシャー芯が発射、目標を攻撃する。
なお、「クーゲルシュライバー」とはドイツ語でボールペンの意であり、シャーペンではない。
スペックだけ見るともの凄い弱そうだが侮ってはいけない。これでも結構強いんだぞ!

Mジャマー
木帝嚮導技術開発部が開発した、対生物兵器。元ネタはアニメ「機動戦士ガンダムSEED」のNジャマーより。
現議長スレにおいてモクズ菌の影響を一時的に無効化できた兵器である。
これはMHの活動とともに空気中に大量に散布されたモクズ菌に対し、電子と陽子を対消滅しガンマ線を発生させ、
これを菌に強照射、菌の遺伝子を完全に破壊し死滅させる。
三角同盟締結後の戦闘でも実践に投入され、騎士団のモクズ化を鈍らせたことで効果が証明されることとなった。

オレンジ・ジュース
木帝ローゼンバーグ研に保管されている培養液。オレンジ色をしているためしばしばこのように呼ばれる。「コードR(CCの特性を再現する実験)」に代表される、強化人間製造研究の際に開発されたらしい。この培養液に対象者を漬けると、戦闘能力が一時的に著しく上昇・NTのように回避、先読みが可能になるなどの効果が現れるが、言語障害が起きる場合がある。

衛士強化装備
木帝軍の一部の兵士が着用している強化装備。パイロットスーツを強化したものと思えばよい。
鎖骨両脇にある2つの緊急用パッチを左右同時に押し潰すと分解液が各部の保護皮膜に浸透して、手でも簡単に裂けるほど柔らかくなることが特徴。零式、99式などの種類がある。男性用もあるらしいが現在確認されているのは女性用のみである。「AREA11」占領時、日本国及びBANDAIが試作していたものを帝国技術部が回収。木帝の技術を導入し開発、現在の形に至る。
総帥により帝国軍への正式採用が決定されたが、その裏では某五虎将の尽力があったと噂されるも真相は定かではない。

量産型アムジャケット
主にグラストンナイツ所属の兵員が着用している強化服。ニルギースのアムジャケットを参考に量産向けに改良が加えられ、帝国軍に正式採用された経緯を持つ。
ノーマルスーツとしての機能に加えてある程度のパワーアシスト機能も持ち合わせており、機体から降りた後も着用者の身体能力を増強する。原作でのニルギースのジャケットは地下組織製の非正規品であり、この量産型ジャケットはコピーのコピーという事になるが、この世界ではアムテクノロジーの出所が明確にされていない為に詳細は不明となっている。
グラストンナイツでは副官格の隊員と一般隊員が着用する2タイプの細部が異なる装備が確認されており、副官仕様の物は頭部に飾りが付いている事が特徴。
なお、外見上は原作でジャスティスアーミーの一般兵が着用していたジャケットと同一である。

【 NTR計画 】

嚮導技術開発部の最重要課題にして木星帝国の一大プロジェクトのひとつであった。
NTR(New―Type―Revolution)、すなわち『NT研究及び強化人間開発並びにそれを応用した技術の更なる昇華を目的とした総括的計画』である。とはいうものの、オーガスタ研では遺伝子工学分野の研究が行われていたり、ローゼンバーグ研ではサイボーグ技術の開発が示唆されるなど、その研究範囲は非常に広い。このことからNTR計画は単なるNT研究ではなく、人類の生体工学の技術革命を意図していると予想される。
量産型GAY、洗脳ジェナス、リインフォースⅡへと悪魔の系譜は確実に受け継がれた。
第437話「俺達の勇気~DG、再び~」でのデビルガンダム侵攻時に研究者(専属、民間)および披検体の91%が死亡、第438話「紅蓮団燃ゆ」でシロッコは計画の規模を縮小することを宣言した。また、研究所の再建、研究者の再編にかなりの時間を要するとの見解を示したその一方で、No.002の開発にはシロッコ直々に予算を割くという発言から、帝国内ではかなり重要な計画であったようだ。
第440話「真実は陰謀と共に」にて勇者新党がボルフォッグから提供されたNTR計画の全容を世界に向けて発信。これまで行われてきた非人道的な人体実験や数々の事件との関係が白日の下に晒される事態へ。それまで極一部の関係者が知るのみだった機密情報はもはや全世界の人間の知る所となった。しかしその実NTR計画はリインフォースⅡの完成、成功によりその役目は終えていると主任教授の一人であるH教授の口より明らかにされた。
「命が循環したならば、それはまったく新しい生命の系譜の創造ではなかろうか」(H教授の言葉)

下記の三体の実験体は分類的には『生体兵器』の範疇であると考えられる。

■No.000:GAY-害-《オーガスタ研製》【廃棄処分】
NTR計画で造られた最初の実験体。
失敗作であった事から正式ナンバーは与えられておらず、便宜的にNo.000と呼称される。
ミッドガル戦で採取した勇者新党の獅子王凱の遺伝子を元に製造された。
技術的に再現不可能な部分を補うため遺伝子構造には修正が加えられており、外見的にはオリジナルの凱とは大きく異なっている。
しかし最初期の試作品だけあって製造段階で問題が多数発生し、結局完成したのは性欲だけが暴走した失敗作であった。
量産化を前提にかなりの数が同時進行で製造されていたが、その全てが現在は廃棄処分されている。
GAYの失敗により、これ以降オーガスタ研はプロジェクトの主流から外される事となる。

■No.001:ジェナス《ローゼンバーグ研(の技術を用いる)》【廃棄処分】
NTR計画の二番目の実験体。
議長軍のアムドライバー ジェナス・ディラをベースとして完成した。
GAYの失敗からクローンの製造は困難と判断され、この個体は確実性を期して既に枯れた技術となりつつある強化人間として完成した。
どうやらかなり大規模な脳改造が施されたらしく、従来に比べ好戦的となり嗜虐性も増幅している。現在ジェナスは『脳量子波』と呼ばれる特殊な波長の共振を感じる事が出来るが、これもNTR計画の一環として組み込まれた機能の一つである可能性が高い。
改造範囲は戦闘能力の強化だけに留まらず、人類以外の生物との種保存を目的とした異種交配能力も付加されている。
オーガスタ研及びムラサメ研に代わりNTR計画の専門機関に就任したローゼンバーグ研究所が初めて手掛けた実験体でもある。
従来とは打って変わって残虐な殺人狂として各地で猛威を振るったが、フォン・ブラウン市で起こった血の11月事件の実行犯としてかつての仲間である議長軍により抹殺された。しかしこの事件そのものがボルフォッグにより仕組まれた陰謀であり、データを取り終え不要となったジェナスを議長軍に廃棄処分させたに過ぎなかったというのが真相である。

■No.002:リインフォースⅡ《ローゼンバーグ研製》
NTR計画の三番目の実験体。
《補強されしニ体目》という意味をもっておりNTR計画の集大成である。
No.000及びNo.001の失敗を踏まえ、戦闘よりも後方支援や前線指揮、情報処理に特化した個体に仕上がっている。しかし定期健診と称しての調整、記憶浄化という名の記憶の刷り込みなどが必要である。
これまでの実験体とは打って変わり感情表現は比較的豊かであり、またそれが魅力ともなっている。反面、直接的殺傷行為への耐性が低く、受けるショックの度合いが大きい為に禁忌とされており、精神面での未熟さは否めない。
体長30cm程度の小人の姿をしているが、これは人間と同等かそれ以上の機能を保ったままどこまで縮小化が可能かというテーマを追求した結果であると云われている。宇宙では酸素や食糧は貴重であり、同じ性能ならば体積や消費エネルギーはより少ない方が好ましいのは事実である。
まだ生まれて間もないという事もあるが非常に優秀であり、異例のスピード出世を果たす。自身が研究所の手による実験体であるという事実は帝国内部でも特秘事項とされている。結果、NTR計画の野望に巻き込まれ知らずの内に加担しているようである。
その性質上戦闘には参加出来なかったが、上層部の意向により最新鋭機AMX-004「キュベレイ」を専用機として与えられる事となった。

長らく完全人造なのかオリジナルが存在したか等については不明であったが第459話「穏やかなバレンタイン~帝国動乱~」においてその出自が明らかにされた。
オリジナルである呼称名【祝福の風】と呼ばれるデバイスが存在していたようであり、元は連邦のムスカ一族が過去に古代遺跡より入手したものであった。しかしジュピトリス(現、木星帝国)の連邦離反時に木帝へと流出、またそれも後方支援者の出奔によって外部へ持ち出され紛失しており、残ったのはオリジナルの模造品である彼女だけが木帝に残された(一説によるとこの時の彼女に命を吹き込むために立案された計画があの『アリス計画』の真の目的なのだという。リンカーコアの代わりにローザミスティカを埋め込めば確かに原理的には整合性が付くが、噂の域を出ない)。
最終調整を行う前に木帝を出た彼女は本来の力である〈魔法〉を扱えず、
定期的な調整を欠くことにより精神シーリングの不調、即ち記憶の消失や体験していない記憶の噴出などが起こり得る。それらの記憶はリインフォースⅡの『素材』となった少女たちの体験した記憶である。その発作を一時的に抑えるために彼女には薬が支給されているが、これは薬師として最高峰の能力を持つ八意永琳によって同じものが作られている。
『素材』と呼ばれる選りすぐられた100を超す少女達(NT能力をもった少女だと推測)は余すところなく全てリインⅡの肉体基礎として『コア』『人工神経網』『魔力回路』『臓器』などに用いられている(H教授は人道面、コスト面の観点から見ても「量産的ではない」と語っている)。また〈魔術〉の原理は木帝において科学的に解明されておらず、その原理解明は10年後とも100年後とも言われている。

 は い て な い

【中央情報総局】

第221話「いつか見た平穏」にて創設された情報機関。情報管理・整理及び収集が主な職務内容。
戦闘などで、敵の名有りや状況を正確に各パイロットに連絡する重要な役割もある。
裏の顔として諜報機関としても機能しており、木帝の利益のための工作活動も行っている。
現在の局長は元参謀部次席のザビーネ・シャルである。
情報総局という名の割には国内における情報の入りが遅く、今後の建て直しが期待される。

ザビーネ・シャル 【局長】【中佐】 参謀部より転属 穏健派の代表格
NERV職員 【オペレーター】 版権フリー・どなた様でもお使いいただけます

【特別高等調査室】

上に同じく第221話「いつか見た平穏」にて創設された調査機関。内部の汚職や士官の行動・戦闘功績を評価・調査し上層部に報告する(いわば「見張り役」)。
現在の室長は柳生但馬守宗矩(桂言葉)である。第475話にてシロッコの任命があった。
権限はかなり高く内部犯を総帥に告発できるため、その気になれば邪魔者も排除できる。調査員として、多数のエージェントを抱える。“スミス”と名乗るエージェントが多いが詳細は不明である。
スミスがこれによく応えている。第438話にて十六夜咲夜が調査員として配属された。

柳生但馬守宗矩 【室長(大目付)】
十六夜咲夜 【調査員】 貴族の動向を探る? 傭兵のようなもの(自称)
エージェント・スミス 【一般調査員】 版権フリー・どなた様でもお使いいただけます

【憲兵】

木星帝国軍の軍事警察を掌る兵科で帝国治安維持活動の実行部隊。本来の活動範囲は軍内部のみであったが権限が拡大され、反体制派や思想の取り締まり・言論弾圧も主要任務とするようになった。
情報局の協力の元、秘密裏に木星@ふたばの検閲を行っている。ティターンズ出身の隊員も属しているとも言われ、帝国内で公式には使用が禁止されているジオン訛りの使用者の摘発及び逮捕(通称「芝刈り」)も憲兵隊の重要な職務である。
憲兵隊は特別高等調査室と同じく治安維持を目的とした弾圧に関しては広範囲かつ高い権限を有している科であり、「芝刈り」の際には一切の制限を受けない。
容疑者の拘束には令状を必要とせず、効率優先のため自らの判断でその場で“処理”することも認められており、職務遂行の結果を一般に公開する義務が無い。
またジオン訛りを使用した者には公開処刑及び一切の個人情報を一般公開するなど非常に厳しい措置が取られる。これら弾圧を避ける方法はただひとつ、「ジオン訛り」を使わないことのみである。
ティターンズ出身者を多く抱えていたためか、ブリタニア皇家など地球出身者が大半をしめる木帝貴族に買収されるという事態を引き起こしている。

【保有戦力】

木星帝国所属兵器一覧



【社会制度・階級】

【貴族】

木星帝国に存在する特権階級のひとつ。主にロナ家を頂点としたコスモ・バビロニアの貴族と、ブリタニア王家を中心とした地球出身者達の2つのグループにより構成される。
実力主義を掲げる軍部とは違い血統・功労により世襲・授与される「爵位」により序列化され、その階級差は軍以上に絶対的なものであり、軍の階級と爵位は対応していない。よって軍での階級が低くても、爵位が非常に高いという場合がある。
序列は大公・公爵・侯爵・辺境伯・伯爵・子爵・男爵・騎士・騎士侯・武勲侯の順。なお騎士侯とは国家功労者などに与えられる一代限りの最下位爵位のことであり、これは平民でもなることができる(それゆえに“正統な”貴族としては全く認められていない)。
「貴族主義」を心棒していたり、人種差別観・歴史的背景から日本人をイレヴン呼び嫌うものが多くを占める。
地球出身貴族の大半が正統貴族かその末裔であるのに対し、バビロニア系貴族のほとんどが家名を購入して貴族に成りあがった者である。
詳細はこちら。以下は代表的な木帝貴族の一門。

【アインツベルン家】<Einzbren>
木星帝国女皇イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを輩出した名門貴族。
「フォン」が付いていることから恐らくドイツ系。分家を持たない。十世紀以上の歴史を持つ魔術に長けた家系。
帝国初の皇帝であるイリヤスフィールの一門(皇族)であるため、帝国貴族社会での地位は絶対的なものであると予想される。
【ブリタニア家】<Britannia>
かつてのアメリカ大陸にて隆盛を極め滅亡した、神聖ブリタニア帝国の皇族。
他貴族との差別化のため「ブリタニア皇家」の尊称で呼ばれることもある。エリザベス朝イングランド王国に起源を持つ由緒正しきイギリス系貴族。木星帝国内においてはコスモバビロニア系貴族の筆頭であるロナ家に対して、ブリタニア皇家は地球出身貴族の代表格とされている。既に神聖ブリタニア帝国は崩壊して久しいが、現在もブリタニア王家は宇宙(太陽系)の長者番付第八位に数えられる大富豪である。同時に、それでも木星船団の全権利を所有するシロッコの総資産には及ばない事も同時に明らかになっている。
【ロナ家】<Ronah>
サイド4のコロニー群「コスモ・バビロニア」を支配する宇宙貴族の筆頭貴族。
当主はカロッゾ・ロナ。カロッゾ自体は元技術者であり、ロナ家の人間ではなかった(ロナ家の娘のナディアと結婚し、ロナ家に入る)。
カロッゾ処刑後はカロッゾとナディア娘であるベラ・ロナが当主を務めていた時期もあった。ベラ以外にカロッゾの連れ子であるドレル・ロナも一応このロナ家の人間として扱われている。
何代も続いている貴族と思われているが実際は、元ジャンク屋であったシャルンホルスト・ブッホと呼ばれる人物が旧欧州の名家ロナ家の名を購入し、その一族が貴族と名乗っているに過ぎない。
【シャル家】<Chareux>
帝国軍中佐ザビーネ・シャルの一門。
周囲の貴族からザビーネが「成り上がり者」として疎まれていることを考えると、シャル家の貴族内での地位は低い可能性が高い。ロナ家のように没落した貴族から家名を買い取った、かどうかは不明。

イレヴン

木帝内における日本人の蔑称。
第二次日本戦争において木帝が日本を占領し(「AREA11」と名付け)た時、帝国当局が日本人を呼ぶ際の正式名称だったのが元であるが、撤退後は専ら侮蔑的意味合いで使用されている。
差別的要素を含む事もあり使用する者は少ないものの、人種差別観を持つ一部士官や木帝貴族たちは未だに公然と口にしている。
特定の人種を記号(数字)で呼ぶというのは相手を「人」として認めていないに等しく、帝国内の日本人に対してへの最大級の侮辱行為でもある。
貴族層内で日本人が差別される一方、軍部では副官の通信兵や退役した鷹野元副参謀長、ニルギースを除く五虎将や大河新次郎と軍要職には数多くの日本出身者が就いており、実力主義の軍部と貴族における対応の違いが見受けられる。
概して宇宙居住者の多くは多人種間での混血が進んでおり、アイデンティティーの基盤は人種や血縁よりも思想的な共同性にあると考えられている。それにも関わらず木星帝国でこのような差別が横行する背景には、軍部を始めとする政府の要職が悉く純粋な地球出身者によって占められている事実に対するスペースノイドの反感(と、それを利用する貴族の思惑)が存在していると考えられる。