3月20日「絶望負ふ」用寸劇・プロット(2/27改訂版)
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「絶望の天使は希望の夢を見るか!?」

作:夜毎屋さん
演出:shigさん

【キャスト】
絶望のピアニスト、あるいは絶望先生(かとしんさん)
冥土さん(かなこさん)
絶望のバニー(のぶたんさん)
永遠の女学生(juncocoさん)
絶望の魔女(clalaさん)
じょしこーせー(夜毎屋)
絶望の悪魔、あるいは絶望の天使(ひつじちゃん)
もうひとりの絶望先生、あるいは偽医者、もしくはマッドサイエンティスト(shigさん)

【設定】
 絶望先生は現在、「最も深い絶望を表現できるピアニスト」として知られている。
 だが彼は今、絶望のあまりステージに立つことができない。
 今まで弾いてきたどんな曲も自分の絶望を表現するには足りないのだ。
 このままではピアニストとして絶望的である。
 絶望先生は思う………この世に真の絶望曲、究極の絶望曲は存在するのだろうか。
 それが見つかればあるいは、またピアニストとして再起可能かも知れない。
 絶望先生は何としてでも究極の1曲を捜し出そうと決意する。
 その探索の過程で様々な人と出会い、絶望的なエピソードと音楽を聴かせてもらうが、どの曲も自分が求めている音楽とは違うようだ。

 3月20日、絶望先生は冬が終わり春が始まるこの希望に満ち溢れた日を自分の最後の日にしようと覚悟を決める。
 今日の夕方までに究極の1曲が見つからなければ首をくくる覚悟である。
 果たして彼は究極の1曲を見つけることができるのか!?
 それともあえなくこの世から消えることになるのか?

【構成】
●プロローグ
絶望先生(かとしんさん)の自己紹介とあいさつ。
絶望の悪魔(ひつじちゃん)登場。
「ピアノが弾けないピアニストなどこの世に生きている価値はない。絶望のあまり死ね」と挑発。

●絶望第一部
出演者のエピソードと演奏。

●寸劇第一幕
  • 永遠の女学生(juncocoさん)登場。
絶望先生をイジメて絶望のどん底に突き落とす。(着物なので演奏は別枠で)
  • 絶望のバニー(のぶたんさん)登場。
絶望先生をカフェへと導く。
  • 傷心の絶望先生、カフェ「黒薔薇」で冥土さん(かなこさん)と出会う。
かなこさんは優しく話を聞いてくれて、「究極の絶望曲が早く見つかるといいですね」と励ます。
恋に落ちた絶望先生、かなこさんに絶望曲をせがむが「人に聴かせられるようなものは弾けませんから」と断られて絶望する。
その様子を見ていた白衣の医者(shigさん)、絶望先生に挑戦状を叩きつける。
彼はもうひとりの絶望先生と呼ばれる男である。
つまりは「どちらの絶望が冥土さんの心を勝ち取ることができるか」ということで、二人の絶望先生は冥土さんを巡ってライバル関係となる。

●絶望第2部
出演者のエピソードと演奏。

●寸劇第二幕
  • 絶望の魔女(clalaさん)登場。
究極の1曲が見つかるように呪文を唱え、演奏を披露。
だが呪文が自分にかかってしまい、絶望する。
  • 絶望先生、再びカフェを訪れる。
カフェでは冥土さんが絶望先生を優しく迎えてくれる。
「究極の1曲は見つかりました?」
「まだなんです。そろそろあなたの絶望曲を聴かせてください」
「わたし………絶望的な曲なんて知りません」
「ではせめて君のその、長いスカートの下の美しい足をひと目でも」
「………お帰りください。私そんな女じゃありません!」
と断られ、再び絶望する。

●絶望第3部
出演者のエピソードと演奏。

●寸劇第三幕
  • 絶望を知らないじょしこーせー(夜毎屋)登場。
絶望先生のウワサを聞き、絶望とは何かを教えてもらいに来た。
  • 絶望先生、みたびカフェを訪れる。
「全てのエントリーが終わっても究極の1曲は見つからなかった。一日も暮れようとしている。もはや首をくくるしかない………ぜめて君の演奏を冥土のみやげに聴かせてくれないか」
そこにもうひとりの絶望先生登場、マッドサイエンティストとしての正体を表し、世界を絶望に陥れる至高の1曲をもって勝負に出る。
「今から彼女の前で1曲ずつ演奏して、勝った方が冥土のみやげをもらうことにしよう。わたしの演奏する至高の1曲に勝てるかな」

絶望先生は勝負に挑もうとするが苦悩の余り手が震え、弾き出すことができない。
勝ち誇ったように笑うマッドサイエンティスト。
だがその時、何を思ったか冥土さんが絶望先生の前に立ち、スカートを持ち上げて美しい足を披露する。その美しさに深い感動を覚える絶望先生、静かに鍵盤に指を降ろす。

二人の絶望先生の勝負は熾烈を極める。
究極の1曲VS至高の1曲の対決である。
冥土さんはかとしんさんを選び、自分の1曲を披露する。
勝敗は決した。
敗北を悟り、立ち去るマッドサイエンティスト。
冥土さんの奏でる究極の絶望曲に感動する絶望先生。
「ついに本当の究極の1曲を見つけた………きみの曲が真の絶望曲だ。ぼくはもう死んでもいい」
「見つかったのだから死ななくてもいいのではありませんか?」
「冥土のみやげだけもらって生きているわけには」
「死ぬのは50年後でもいいではありませんか。どうせ死ぬならそのときふたり一緒に死にましょう!」
手を取り合い見つめ合う絶望先生と冥土さん、互いの目には希望の光が!
  • 勝負に敗れたもうひとりの絶望先生は首をくくろうとしている。
そこに絶望の悪魔登場。
「絶望してたくせに恋に落ちるとは何事だ………お、こいつはさっきの。もしもし、手伝って差し上げましょうか? 人々が絶望のために死んでくれないと困るんですよ」
だが体重が重すぎて縄の強度が耐え切れず、自殺に失敗。
あまりのことに絶望していると、そこに絶望を知らないじょしこーせーが通りかかる。
「先生、究極の絶望ってのを教えてくんない?」
「分かった。真の絶望がどういうものか、わたしが一生を賭けて教えてあげよう」
「そんなに賭けてもらっても困るんだけど………」
その様子を見て落ち込む絶望の悪魔。
「さっきまで絶望してたんじゃなかったのか!? 絶望した! 結局人は絶望では死なないのだ」

●エピローグ(希望の門)
さっきまで絶望の悪魔だった絶望の天使登場。
「絶望のあまりやる気をなくしていたら、新しい仕事をもらってしまった。これからは絶望の天使として余生を生きよう。人々よ、天国は近いぞ」
一日の絶望を洗い流すべく、希望に満ちた曲を演奏。
その間に参加者にアンケートが配られる。
アンケートの内容は「本日最も絶望した1曲」
最高得票を集めた演奏者に「冥土のみやげ」が渡される。


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最終更新:2008年03月04日 16:55