小ネタ8

「なんか、忘れられてる気がする」
「誰にだよ」
 玉藻がぐだーっと床に寝転がりながら、窓から差す光を浴びている。
「そういや、しっかり学校行ってるのか?朝早くに出ていくが」
「ゆらーり」
「おい」
「ゆらゆら」
「……聞けよ」
「ゆーらゆらーり」
「…………」
 何でこいつと暮らしてるんだっけ…………。
「ひとしき君」
「なんだよ」
「眠くなったらえっちしたくなったんだけど……だめ?」
「…………この淫乱が」
「イン……ライン?スケ…………ト……したいの?」
「言ってねぇよ!」

 ぴーんぽーん。

「あー、はいはい!誰だよ畜生」
 どたどたと足を踏み鳴らして玄関までいく。
「今開けるんでちょっと待ってくださいねぇっと」
 ガチャリと鍵が開く。ドアを開けると眼鏡をかけた女が立っていた。
「……よう、ガンダム」
「ジグザグ、よ」
 前に会った時と変わらない格好で、ジグザグが立っていた。
「玉藻、知らない?冬休み終わっても寮に戻らないんだけど」
「あん?あいつ、毎朝出ていくけ――――」
 パリーンと、それはもう小気味いいぐらい軽い音が響く。
「……ん?」
 ジグザグを放って、音の鳴った方へと向かうと、窓ガラスが――――
「あんの、馬鹿小娘がッ!!」
「どうし」
「たもこうしたもねぇ!人の家の窓破って逃げやがったんだ、あいつはよぉ!」
 開けろよと言いたい。
 とりあえず、見つけだしてお仕置しないと。

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最終更新:2010年01月02日 02:56
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