阿良々木×戦場ヶ原4

気晴らしに本屋へ行った帰り道、戦場ヶ原と出会った。
女の子っぽくタカタカと駆け足で近づいてきて「阿良々木くんっ」と嬉しそうに声を上げた。
人目を気にせず僕に抱き付いて、顔を上げるとその整った顔は満足げに綻んでいる。
僕らの他に周囲に人はいなかったので、僕も戦場ヶ原の身体を抱きとめた。

「阿良々木くん、明日はどこで勉強するの?」
「ん? あぁ、お前の家だよな」
「じゃ、今から来なさい」
「あ、ああ」

明日教えてもらうはずの勉強は今から教えてくれるのか。
それとも今からは違うことをするのだろうか。

デレデレになったガハラさんは「死になさい」なんて無表情で僕を貶めることはなくなった。
けれど強引であることに変わりはなく、力を込めた手で僕を引っ張って自分の家へ連れて行く。
無理矢理のはずなんだけど、こんな時でも指は絡めて、顔を紅潮させていた。
傍目には可憐で綺麗な女の子が、恥ずかしがりながら手を繋いでいるように見えたかもしれない。
この強制連行に僕は嫌な気がしていない。
なんだかんだ言っても僕は戦場ヶ原のことが大好きみたいだ。

戦場ヶ原は家に着くなりすぐに料理を作り、僕をもてなしてくれた。
今、テーブルの上に乗っている料理はやけに豪華で、一般的に精が付くといわれる食材が多かったように思える。
密かに何かを期待してしまいそうだ。
勉強に集中できるだろうか。

戦場ヶ原の作ってくれた料理をおいしく頂き、後片付けを始める。
戦場ヶ原は手伝おうとした僕に座って待っているようにと言い、柔和な笑みをこちらに向けた。
僕はその好意にありがたく甘える。
お腹が膨れたせいか、何も考えずについぼうっとしてしまう。
視線の先にはもちろん戦場ヶ原がいる。
戦場ヶ原は純白のブラウスを着てその上にエプロンを羽織り、スカートは膝上丈で生地の薄いものを穿いていた。
なんというか……新婚夫婦ってこんな気持ちなんだろうか。
少し前なら想像だけしか出来なかった光景。
戦場ヶ原の後姿を見てのんびり過ごせる幸せを小さく噛み締める。
心の奥が温まり、少しだけ身体が疼く。


「今日からしばらくの間、お父さんは出張だから」

勉強を始めようと問題集を開いた僕の隣に座った戦場ヶ原は、問題の説明をする前にそんなことを呟いた。

これから勉強するんだぞ!
集中できなくなるじゃないか!
そんなこと言っても僕の勉強は、はかどらないって!
それとも暗に『泊まっていけ』って言ってるのか?
今日だけじゃなく、何日も。
そりゃ一緒にいれるのは嬉しいけど、今の言葉に裏があったらまた拉致監禁になるぞ。
大丈夫か、僕。
身の安全は絶対的に保障されるけど、精神の安寧は得られないなんて嫌だよな。
また『あなたは私が守るから』とか思いついたようにエヴァ風に言われて、その後にオムツ生活が待ってるなんて絶対嫌だからな!
あの時、月火ちゃんからのメールが来て、忍が助けてくれなきゃオムツ生活が実現しそうだったんだから油断は出来ない。
油断しちゃいけない。
僕は過去から学べる人間だ。
……さっきの料理に何か変なものが混入してたりしないよな……?
信じてるぞ、戦場ヶ原。
……信じて…いいのか?

ああ、そうだ。
今の戦場ヶ原には毒気がないんだった。
信じても大丈夫だろう。
僕を守るために学習塾跡に僕を拉致監禁した戦場ヶ原はここにはいない。
僕の彼女で綺麗で繊細で気立ての良い女の子がいるだけだ。

そんなことを考えながら、改めて戦場ヶ原を眺めているとなぜか目が離せなくなってしまった。

肌が綺麗で、触るとフニフニと柔らかくて、抱き締めると何かを求めるように強く抱きついてくる。
キスをすると、照れながら顔を背けてしまう。
もう一度キスをすると、ふふっと愛くるしく笑って僕に全てを委ねてくる。
そんな女の子。
戦場ヶ原ひたぎ。

戦場ヶ原の可愛い仕草を見せられると僕は欲望と本能に忠実な人間になってしまう。
お前はもう扇情ヶ原だよ!って言いたいけど言えない。
こんな仕草を見せてくれるのは僕と二人きりになった時だけ。
僕の部屋には妹二人が勝手に入ってくる恐れがあるからほとんどが戦場ヶ原の部屋で。
二人きりになるとこんな姿を見せてくれる。

『デレデレになったガハラさん』
僕の妄想の中でしか生きる権利を得られなかった空想上の生物。
だけどそれは、頭の中を軽くよぎっただけで本当は妄想なんてしていない。
そんな妄想は無残に打ち砕かれるだけだったし、現実の戦場ヶ原を見てないってことだから失礼だしな。

だけどそれが現実に、実際に、目の前に、僕の前に舞い降りたんだから僕が本能に忠実になるのも仕方のないことだろう。
彼氏として戦場ヶ原を独り占めしたいという欲望を持ったとしても、誰も僕を咎める事は出来ないはずだ。
そんなこと出来る訳がないんだけど。

戦場ヶ原は学校でも元気になり始めた。
文化祭の準備の時に羽川の代わりを務めてから、みんなの持つ戦場ヶ原の印象が少しずつ良い方に変わり始めていた。
僕といることで悪い意味で変わったと言われていた戦場ヶ原だったけど、キツイ口調のまま羽川の代わりにみんなを上手くまとめていたらしい。
それだけじゃなく最近は活発になり、髪型を変えて性格も明るくなった。
歪んでいた部分が正しく矯正されたように、抜けていたパーツを補強し正常な状態に戻った戦場ヶ原は文字通り輝いていた。


そんなことを考えていると、軽口のような悪口を嵐のように浴びていた頃がふと懐かしくなる。
今、隣にいて僕の方を見て優しく微笑む彼女は―――


ああっ! 
僕の理性に限界がきそうだ。
もうどこかに吹き飛んでしまう!
お前は可愛くなりすぎなんだよ!
なんだよ、その豊かな表情は!
無表情はどこにいった!!
お前は自分の可愛さを舐めてんのか!!
可愛いお前が僕と目が合っただけで頬を赤く染めるなんてことするな!
そんな仕草をされると僕まで照れて恥ずかしくなってドキドキしちゃうじゃないか!
僕らは新婚でもないし、これから初夜を迎えるわけでもないんだぞ!
天然でそんなことやったら男はダメになる!

……でも、いいなあ。
デレたガハラさん。
恥ずかしがるところが堪らない。
何度見ても新鮮で、何度見ても抱き寄せたくなる。

しがらみから解放された戦場ヶ原がどこか物足りないなんて思いそうになった僕はただのバカだよ。
そのせいで少ししか原作に出られなくなったなんて、ほんの少しでも考えた僕は大バカだったって認める。

毒気がなくなってデレたガハラさんは充分過ぎるほど魅力的で、どうしようもなく惹きつけられた。
そんな戦場ヶ原に僕が抵抗なんて出来るわけもない。
ある意味ツンデレだった時よりも性質が悪い。
僕の心の大部分をえぐって持っていかれたような感じだ。
それと引き換えに僕は戦場ヶ原から色々恩恵を授かることが出来るんだからいいか。
戦場ヶ原は僕には勿体無いくらいの素晴らしい女性だった。
なんてヒロインなんだ!
僕はお前をみくびっていたよ。

――もうダメだ。

視線を感じて、ふと戦場ヶ原の方に目を向ける。
隣に座っている戦場ヶ原は、恥ずかしそうに僕の顔を覗き込んでいた。
目が合ったらまた恥ずかしそうに顔を背ける。
僕は我慢できなくなり、思い切り抱き締めてしまう。
この行動を誰も責めることは出来ないはずだ。
愛しく恋しい大好きな彼女がこんなにも可愛い仕草をしているんだから。

戦場ヶ原は大して驚きもせず、僕の肩に顎を置き、背中に腕を回す。
「阿良々木くん、痛い」
小さく呟いたけど抵抗する素振りは一切見せない。
戦場ヶ原も強く僕を抱き締めた。

どうしてだろうか。
さっきまでどこかに飛んでいきそうだった理性は落ち着きを取り戻し、戦場ヶ原の温もりを感じることで充足感を得てしまっていた。
身体全体で戦場ヶ原の弾力を感じ、柔らかい香りに包まれる。
確かに戦場ヶ原の小さな呟きは、僕の耳から侵入し煩悩を刺激した。
だけど興奮するどころか、鼓動は穏やかになり、心は休まり安らいでいく。
何度も抱いているからか僕の身体に馴染んでいるようで、しっくりくるのも落ち着く原因の一つかもしれない。
僕はこれだけで満足していた。

でも戦場ヶ原のような可愛い女性に抱きついたままの状態でいると、どうしても抑え切れなくなっていくのが僕の本能、というか男の本能だ。
精神的な喜びに包まれたあとに満たしたくなるのは、やはり肉体的な欲望だった。

鼻腔から侵入する戦場ヶ原の柔らかく甘い香り。
今、腕の中にある女性らしい華奢な身体。
標準より少し大きな戦場ヶ原の胸部は僕の胸に押しつぶされていた。
僕の肩にある戦場ヶ原の口から僕の首をくすぐるように優しい吐息が漏れる。
戦場ヶ原は息がかかった僕の首筋に鼻を軽く擦り付け、口づけをした。
そして満足そうな声で「ふふっ」と微笑を漏らし、口づけを繰り返す。

戦場ヶ原の悩ましい声、息遣い。
もう何度も聞いているけど、その度に魅了される。

僕は気持ちの高ぶりを抑え切れず、勢いあまって戦場ヶ原を押し倒してしまった。
だけど戦場ヶ原は怒らなかった。
それどころか慈しむように微笑みながら僕を抱き締めてくる。
そして両手を移動させ、僕の頬に添えて大切なものを愛でるようにキスをする。
貪るのが勿体無く思えるような優しいキスを何度も何度も繰り返した。
唇の感触を楽しみ、フワフワとした柔らかな弾力が僕の唇を愛撫する。

嬉しそうに頬を紅潮させながら微笑する戦場ヶ原は本当に幸せそうだ。
そんな表情を見る度に僕の胸は締め付けられ、戦場ヶ原のことが愛しくなる。
大切にしたくなり、離したくなくなる。
戦場ヶ原の全てを手に入れたくなってしまう。
僕は何かに依存するような人間ではなかったはずのに、今は戦場ヶ原に夢中だった。
柄にもない言葉を使うとしたら、戦場ヶ原の優しい笑みを見るたびに胸がときめいてしまう。
僕はなんて幸せ者なんだ、と実感できる。

キスは徐々に熱の篭ったものに変化していった。
お互いの舌を絡め合うと身体中の熱気が沸き立った。
甘い香りのする柔らかい肉を感じた僕が抑えがたい欲望を我慢できるわけはない。
すでにズボンの中で屹立したモノは戦場ヶ原の腰の辺りに当たっていた。
キスを続けながら、僕は戦場ヶ原の服に手をかけ脱がせていく。
白いブラウスのボタンを上から一つずつ外していくと、ブラに守られた乳房が現れた。
戦場ヶ原の背中へと手を回し、ホックを外す。
初めの頃は苦労したけど、やっと少し慣れてきた。
スッとホックが外れると締められていた乳房に自由が与えられる。
フワッと解放されたボリュームのある戦場ヶ原の乳房。
ブラをずらし、硬くなった突起を触り始めると戦場ヶ原の声に艶が増し、僕の欲望をたきつけた。
…んんっ…はっ…ん……
艶かしくうわずっていく戦場ヶ原の声と火照っていく身体。
僕は唇を離し、頬や首筋にキスをする。
戦場ヶ原は僕の頭を撫でながら息を整えていた。
僕が乳首を攻めていると息を整えられないのか諦めたようで、荒い息遣いのまま僕の額に啄ばむようなキスをする。
戦場ヶ原の瞳は薄く開いていて、戦場ヶ原の様子をみようと視線を上げた僕と交差した。
潤んだ瞳でしばらく僕を見ると熱で朱に染まった頬がより熱くなり、恥じらいながら目を細めている。
どうしようもない愛おしさを感じ、思わず戦場ヶ原を情熱的に抱擁してしまう。
また痛いくらい強く抱き締められたというのに戦場ヶ原は相変わらず幸せそうな表情をしていた。
心の底から僕を受け入れ、何もかもを癒してくれるように包み込んでくれる。
お互いの熱は服で遮断されていたけど、想いはしっかりと伝わった。
発育豊かな戦場ヶ原の身体は柔らかく、僕はますます深みに嵌っていく。

僕が絡まりあった身体を離そうとすると戦場ヶ原は寂しげな表情を浮かべる。
その潤んだ瞳に見詰められると身動きがとれなくなりそうになった。
ポンポンと軽く頭を叩いてやり、もう一度キスをする。
胸の前のボタンだけを掛け、布団を敷くために離れた。

電気を消し、悩ましげな表情を無意識にしている戦場ヶ原を敷いたばかりの布団の中に導く。
嬉しそうに、どこか恥ずかしそうにピョコピョコと僕の隣にやってきた。
そのまま倒れるように合わさり、僕にキスをする。
再び合わさる唇と唇。
何度繰り返しても飽きることはない。
僕の下唇が戦場ヶ原の熱に包まれ、その感触に酔いしれながら、僕はボタンの外れたブラウスとスカートを脱がせるようと手を動かした。
舌が絡まる頃にはなんとか戦場ヶ原の服を脱がし終えた。
キスをやめ、様子を見るために一度離れる。

目の前には布団にくるまろうと恥ずかしそうに照れているショーツ姿の戦場ヶ原がいた。

僕も服を脱ぎ、トランクス一枚になった。
戦場ヶ原は右隣に寝転んだ僕に擦り寄ってくる。
その姿は小動物のようで可愛い。
戦場ヶ原は僕の胸にキスを始めた。
僕の腕を移動させ、左の腕の付け根辺りに自分の頭を置き、一呼吸する。
そして僕の右手は戦場ヶ原の頭を撫でるよう、行動で指示された。
戦場ヶ原は僕の胸の中に埋まり、頭を撫でられ、幸せそうに微笑む。
僕の胸に何度もキスをしたり額や鼻を擦りつけることを繰り返し、時折り上目遣いで僕を見た。
そうするとまた恥ずかしそうに笑う。
本当に表情が豊かになった。
幸せを噛み締めるような表情をしてくれる。
昔、蔑んだような目で僕を見ることがあったその瞳は細められ、自然な笑顔を作っていた。
あんなにも無表情だった戦場ヶ原がこんなにも変化し、彼氏としてこんなにも嬉しいことは他にないだろう。

僕の胸は戦場ヶ原への想いでいっぱいになり、また抱き締めたい衝動に駆られた。
欲望のままに強く抱き締めてみると、うぅぅと唸りながらももっと強く抱き返される。
僕の存在を全て肯定してくれるように、戦場ヶ原は強く僕を抱き締めた。

最後にグッと力を込めた後、戦場ヶ原は移動し、上目遣いで僕の顔の目の前にくる。
胸から上がってくる間、戦場ヶ原の唇は僕の鎖骨や首筋を通り、頬にも触れた。
そして目の前に来たとき戦場ヶ原は僕の唇を貪る。
同時に、僕は戦場ヶ原の乳房に刺激を与えた。
触れるか触れないかくらいの強さで薄い桃色をした小さな突起の周りを刺激する。
絹のように滑らかな肌は敏感に反応し、僕の指が自分の乳首に触れるように戦場ヶ原はもじもじと身体を捻った。
僕はそれでも触らないでそのまま刺激を続ける。
顔を離し戦場ヶ原の瞳を見詰めると、切なそうに細めた瞳の奥には涙が溜まっていた。
それでも焦らす。
徐々に突起に向かうように期待を持たせ、すぐ傍まで来ると触れて欲しそうにしている部分だけには触れない。
鎖骨から胸を通ってさらに下に指を這わせる。
薄桃色の小さな突起は通り越し、ヘソの辺りまで移動した。
僕の手はそのまま下腹の方へ流れていく。
ショーツの中には手を入れず、内股を刺激する。
戦場ヶ原はついに我慢が出来なくなったのか締め上げるようにキツく腕を巻きつけ、今まで以上に過激に僕の唇に貪りついてきた。

内ももをくすぐるように刺激し、陰口の周囲やVラインを優しく這う僕の指。
その後また戦場ヶ原の胸部へと向かわせる。
胸の突起に近づけば近づくほど戦場ヶ原は切なそうに潤んだ瞳を僕に向け、何かを求めていた。
…んっ…んんっ…ぅぅ…と儚い声を上げ、唇を重ねる。
戦場ヶ原は今にも瞳から零れそうな涙で僕に行動を促した。
突起に触れてみる。
すると、はっ…んんっ、と少し大きな反応を示し、より強く僕に抱きついてきた。
そのまま触り続け、硬くなった可愛い薄桃色の乳首の感触と戦場ヶ原の嬌声を楽しむ。
僕は身体を胸の方へと移動させていった。
右手で戦場ヶ原の乳首を刺激し続け、唇で首の辺りを優しく啄ばむ。
そして、指で愛撫するように唇も胸部に着いた。
張りのある戦場ヶ原の胸、その中心にある突起は硬くしてこれから僕に刺激を求めているようだった。
だけどまたくすぐるように焦らし、指も乳輪に触れるだけにする。
鼻や唇は薄桃色に染まっている部分には触れず、弾力を愉しむ。
焦らせば焦らすほど戦場ヶ原の切なそうな声が漏れてきた。
刺激を欲しているような仕草を見せる戦場ヶ原だけど、無理矢理触らせるような無粋なことはせず、僕の頭を優しく撫で始める。
僕が戦場ヶ原の顔を覗くと、母性に溢れた優しい笑みをこちらに向けていた。
心が温かくなり、嬉しくなる。
僕の気持ちが高揚していった。

焦らすのをやめ、唇に小さな乳首を含む。
もう片方の突起も遠慮なく指で弄んだ。
戦場ヶ原の声は切ないモノから悩ましいものへと変わっていく。
…っんふ……んんっ…ぁぁ……ん、はっ…ぁああ!…ん……ぁっ…
優しく舌で撫でては吸い、反応が大きくなると離して乳輪部分にだけ刺激を与えた。
そんな風に焦らすとまた戦場ヶ原の切ない声が響く。
その声に応えるように求める箇所を触れた。

硬く尖った突起を口内に含みながら右手の指先は下へと移動させ、左手の刺激する場所も移動させる。
僕の左手は戦場ヶ原の背中を通って左の乳首を刺激し始める。
両方の乳首を刺激され敏感になっている戦場ヶ原の身体をゆっくりとした速度で動く僕の右手はきっとむず痒く感じるだろう。
そしてショーツの中に達し、恥丘で留まらせた。
指を細やかに動かし、薄い毛をかき分け、膣口付近を刺激する。
膣口を掌で覆い隠すように優しく包んだ。
秘部を保護をするように包んだ掌にはすでに流れるように出ていた愛液が絡みつき、手の甲にもショーツに濡れた愛液を感じた。
僕は上体を移動させ、ベタベタに濡れたショーツに指を掛け、しなやかな脚から剥ぎ取る。
僕もトランクスを脱ぎ去り、裸になった。
ふと戦場ヶ原の裸体が目に映る。
中学時代に陸上で磨き上げられ、バランスよく絞まり綺麗に整った身体は今でも健在のようだ。
カーテンの隙間から部屋の中に入ってきた月の青白い光が戦場ヶ原の肌を照らす。
ミルクのように白く、幻でも見ているように美しい肢体は僕を求めるように震えていた。
戦場ヶ原は恥じらいながら僕を歓迎するように両手を広げ、抱き締めてほしそうに潤んだ瞳で訴えてくる。
僕はその訴えに応え、戦場ヶ原を抱擁した。
軽く触れ合う唇。
胸に感じる柔らかい弾力。
その先端にある硬い感触。

知性と品性を兼ね備えた顔立ちをしている戦場ヶ原がより淫らに蕩けていく。

お互いの想いを確認するように固く抱き合った後、僕の身体は戦場ヶ原の陰部を目指す。
戦場ヶ原の身体中にキスをしながら、舌を這わせながらゆっくりと向かった。
僕の顔が戦場ヶ原の股に埋まる。
両手は乳首を軽く摘んでみた。
愛液でドロドロになった陰口には触れず、陰芽の先端を舌でチロチロと刺激する。
戦場ヶ原は僕のその行動をずっと焦がれていたように、一際大きく震え甘い吐息をもらした。
片手で僕の手を押さえ、もう片方の手で僕の頭を撫でる。
もっと刺激を要求しているようだった。
僕は硬くなった小さな芽を時間を掛けて舐め回す。
っん…ぁ、…ん……ぃゃぁ……ぁっ…んんっ……ぁあぁああっ!
口をつぐんでいた戦場ヶ原が我慢できずに声を上げる。
強い女の匂いが僕を包み、戦場ヶ原の嬌声が慎ましやかな部屋の中にこだました。
両方の乳首を弄ばれ、陰芽までねっとりと舐められた戦場ヶ原の身体がピンと伸び、力が入る。
ほんの少しだけ震えて、脱力した。
戦場ヶ原は大きく胸を上下させ、息を整えている。
太ももにキスをしていた僕はまた硬くなったままの陰芽にキスをし、舐め始めた。
戦場ヶ原の身体がビクッと反応し、んぁっっと小さく声を上げる。
反応が楽しくなり、刺激を続けているとまた可憐な声が大きく響いた。
再び戦場ヶ原の身体が軽く仰け反り、すらりとした両足をビクッと伸ばす。

戦場ヶ原は流麗な文字を紡ぎだす指を僕の指と絡め、僕の身体を導く。
誘導されるまま身体を重ねれる体勢まで移動した僕はまた唇を合わせ、舌を搦めた。
そのまま楽しむのも良かったけど、もう限界だった。

用意していたゴムを素早く装着し、硬くなった肉棒を戦場ヶ原の陰唇に添える。
愛液の滴る陰唇に肉棒を擦りつけると、んんっと桜色の唇から甘い嗚咽が漏れた。
戦場ヶ原は切なく呻き、縋るような瞳で僕を見詰める。
要求に応えるように僕が腰を押し進めると、先端が熱に包まれた。
膣内は熱く粘膜が絡まり、僕を締め付け嬉しそうに収縮している。
そのまま入れていくと、戦場ヶ原はうぅっと苦しそうに顔を歪める。
そして軽く唇を重ねると微笑んだ。
潤んだ瞳を細めながら僕を求めるように腰を小さく動かす。
僕は奥まで腰を入れ込み、一息ついた。
膣に僕を受け入れ、満足そうに笑みを浮かべる戦場ヶ原。
再び唇を重ね、僕が腰を動かすと戦場ヶ原もそれに合わせて動いてくれる。
強く抱き合い、脚を絡ませ、身体のほとんどが繋がっているように思えた。
脚に伝わるくすぐったいような感覚や腕の中に感じるスベスベの肌、唾液を交換するように搦まった舌。
僕と戦場ヶ原はお互いの体温を共有するように固く結びついていた。

腰を打ち付ける度に戦場ヶ原の口から漏れる…ぁぁ……んっ…はっ…という色の付いた掠れた声は僕を興奮させていく。
戦場ヶ原の大きな瞳は固く閉じられ、僕を感じることに集中していた。
腰を早く動かしたりはせずに、戦場ヶ原の様子を見ながらゆっくりと動く。
戦場ヶ原もたまにだけど遠慮がちに僕の様子を窺う。
眼が合うと恥ずかしがりながらキスを求め、甘えるように抱きついてくる。

部屋の中には僕たちの粘膜が擦れたくちゅくちゅという音と戦場ヶ原の嬌声だけが響いている。
僕は込上げて来る快感をなんとか押し留め、少しでも長く繋がっていられるよう調整していた。
そして何度も抽送する。
何度も何度も。
戦場ヶ原の膣は僕をキツく締め上げ、早く搾り取りたそうに蠢いている。
甘い嗚咽が耳に入る。
僕らの身体はまるでゆらゆらと湯気が立っているように熱を帯びていた。
その熱が僕らを溶かしていく。
抽送を受けている戦場ヶ原の膣からは愛液がどんどん流れ出て、じゅくじゅくにし、僕を受け入れるのを心から喜んでいるようだった。
膣から流れ出る涎は止まることがない。
それだけ感じてくれているんだろう。

徐々にだけど僕を締め付ける膣内がきつくなってきている。
腰を擦り付けるようにゆっくり動かすと、にゅちゅにゅちゅと卑猥な音が響く。
だけど戦場ヶ原は今までのように恥ずかしそうな仕草は見せない。
僕の腰に合わせ、快楽を貪ることしか頭の中にはないようだ。
僕の汗が戦場ヶ原の顔に数滴落ちる。
戦場ヶ原は瞳を開き、僕と眼を合わせると紅潮させた顔のまま心地良さそうに微笑み、またキスを求めてきた。

んんっ……んんっ…と口の中で舌を搦めながら発せられる喘ぎはどんどん大きくなっていく。
戦場ヶ原の声が大きくなるにつれ、僕の腰も速度を速めた。
戦場ヶ原はもう腰を動かしていないけど、僕を強く抱き寄せ、凄い力で締め付けだす。
脚は僕のお尻辺りに巻き付き、もう離さないと主張しているようだ。
突かれる度に高くなっていく嬌声。
絶え絶えに吐き出される息は、甘さを忘れ荒々しい。
戦場ヶ原は我慢できなくなった声を出す口を塞ぐために僕にキスをした。
ぁあぁああっ! と大きな声を出しては僕にしがみつく。
その度に締め付けが強くなり、僕を射精に導いていった。
戦場ヶ原はもう何度も昇りつめているようだった。

射精感が限界まで高まり、抽送する速度を速める。
僕が耳元で「イクよ」と囁くと戦場ヶ原は「んっ」と可愛い声で鳴いた。
そのまま抽送を続けると限界がきた。
心の奥底に潜む欲望を全て吐き出すように僕の精は勢い良く飛び出す。
ゴムに間を阻まれているが、それでも戦場ヶ原は射精されている感触を楽しんでいるように見えた。
余韻を楽しむように小さく腰を動かし、お互いを確かめ合う。

僕らは繋がったままの状態で荒い呼吸を整えながら、何度もキスをした。
キスをしては強く抱き合い、また唇を重ねる。
とても幸せそうだった。
そんな戦場ヶ原の笑顔を見ながら、何があってもこの娘を守ろうと僕は心に誓った。

荒かった呼吸が整うと僕は戦場ヶ原から離れる。
お互いの後始末をし、裸のまま隣に寄り添った。
戦場ヶ原は僕の腕を枕にし、額を僕の顎にくっつける。
首筋に口付けをしては上目遣いで僕を見上げ、微笑みながら幸せそうに目を細めていた。

「阿良々木くん、これからもずっと一緒にいるんだからちゃんと勉強するのよ」
「もちろんだひょ」

格好つけるところで噛んだ僕は笑われた。
戦場ヶ原はくすくすと顔を綻ばせる。
落ち着いたらまた僕に抱きついてきて、腕を絡ませた。
そして僕の上に乗り、唇を重ねる。
夜はまだまだ長いようだ。


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最終更新:2010年01月02日 04:01
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