小ネタ39

「神原駿河だ」
「………」
「小学生の頃のあだ名は『タンバラー』だ」
「いや、お前のあだ名とかは正直どうでもいいよ」
「その私を魅了してやまないソプラノボイスは、阿良々木先輩だな」
「そんなに高くねぇよ!」
「身長がか?」
「神原、次にそんな感じの事を言ったら、僕は泣く」
「しn…」
「てめぇなんの淀みも無く!!」
「阿良々木先輩の泣き声!」
「主語しか出ないほど興奮してるのかお前」
「…いや、失敬。私らしくもない」
「すごいお前らしかった」
「そう言ってもらえて光栄だ」
「そうかい。で、どうしたんだ、お前から電話をかけてくるなんて」
「いや、特に深い意味はなかったのだがな」
「ふんふん」
「強いて言うなら阿良々木先輩の御声が聞きたかっただけだ」
「そうか。お前の目的が達せられて何よりだ」
「あ、いや、失敬。阿良々木先輩の喘ぎ声が聞きたかっただけだ」
「言い直してんじゃねぇよ! 喘がねぇよ!」
「そうか、悲しい限りだ…」
「本気で落ち込むなよ…」
「まぁ、こうして阿良々木先輩と話せてるだけでも良しとしよう」
「そうしてくれ」
「いやしかし、この距離で阿良々木先輩の声を聞くのは実に良い」
「…考えてみりゃ、聞こえるのは耳元だもんな」
「ああ。先程から息継ぎついでにキスしている」
「電話にか!?」
「電話にだ。さすがに本物にするわけにもいくまい」
「そ、そうか…」
「いやしかし、無事に阿良々木先輩にかかってよかった」
「え? お前電話帳機能とかは?」
「ははは、おかしなことを言う。電話に電話帳なぞ入るまい」
「…お前、かけた相手が僕じゃなかったらどうしたんだ」
「女性だったらまず口説いた」
「うるせぇよ、もう…」


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最終更新:2010年01月02日 08:23
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