韓国製FPS
韓国のゲームといえば、リネージュ(Lineage)などのMMORPGを思い浮かべますが、最近では盛んに
FPSがプレイされているようで、そのいくつかが日本でもサービスが開始されています。いずれも低スペックPCのサポート、基本プレイ無料&アイテム課金、などといった共通点を有し、今後の展開が興味深かったりするのですが、Special Force、War Rock、Sudden Attackをプレイしていろいろ考えてみました。
なお、War Rockについては以前にも取り上げましたが(→
WarRock)、比較という意味で再プレイしています。
各タイトルの概要
プレイした感想も含めて。
SPECIAL FORCE
- 公式サイト
- 日本パブリッシャ
- 開発元
- 4Gamers
- Wikipedia Japan
一番チープな印象を受けました。グラフィックがしょぼいというか、挙動がなんか変です。まあ、ここら辺は好みの問題ですが。
War Rock
- 公式サイト
- 日本パブリッシャ
- 開発元
- 4Gamers
- Wikipedia Japan
CSライクな爆弾設置ゲームと、BFっぽい陣取りゲームが楽しめる、というのは評価すべきポイントですね。
SUDDEN ATTACK
- 公式サイト
- 日本パブリッシャ
- 開発元
- 4Gamers
- Wikipedia Japan
最近サービスがはじまったようですが、グラフィックはそこそこで、よりCounterStrikeっぽいつくりです。唯一、武器が拾えます。
スナイパを選ぶ人が多いようです。PEOPLE=SHIT(
http://makotaro.blog9.fc2.com/blog-category-9.html)で紹介されていたプレイムービー(下)でわかるとおりクイックショットができるようです。
動作環境
参考にCounterStrike1.6の動作環境(Steamで確認)を併記しました。
必要環境
タイトル名 |
Special Force |
War Rock |
Sudden Attack |
CounterStrike1.6 |
OS |
Windows XP/2000 |
Windows XP/2000 |
|
Windows 2000/XP |
CPU |
Pentium III/1GHz以上 |
Pentium III/1GHz以上 |
Pentium3-800MHZ以上 |
500MHz以上 |
Main Memory |
512MB以上 |
512MB以上 |
256MB以上 |
96MB以上 |
GPU Memory |
64MB以上 |
64MB以上 |
32M以上 |
16MB以上 |
GPU |
GeForce3以上 |
GeForce3以上 |
|
|
DirectX |
9.0C以上 |
9.0C以上 |
9.0C以上 |
|
推奨環境
タイトル名 |
Special Force |
War Rock |
Sudden Attack |
CounterStrike1.6 |
OS |
Windows XP/2000 |
Windows XP/2000 |
|
Windows 2000/XP |
CPU |
Pentium 4/1.80GHz以上 |
Pentium 4/1.80GHz以上 |
Pentium4-2GHZ以上 |
800MHz以上 |
Main Memory |
512MB以上 |
512MB以上 |
512MB以上 |
128MB以上 |
GPU Memory |
128MB以上 |
128MB以上 |
64M以上 |
32MB以上 |
GPU |
GeForce4以上 |
GeForce4以上 |
|
|
DirectX |
9.0C以上 |
9.0C以上 |
9.0C以上 |
|
ゲームシステム
実在する武器や組織などを模したリアル系のFPSばかりで、SFっぽいスポーツ系ではない理由は、徴兵制のおかげで実銃に慣れている韓国だから、というのもあるかもしれませんが、スポーツ系FPSの1on1よりリアル系FPSのチーム戦のほうがアイテム課金には便利なのかなと思います。
以下、韓国製FPSによく見られるシステム上のフィーチャを。
経験値と階級
ゲームプレイ中に経験値(敵を倒す、チームが勝利する、など)を得て、階級を上げていきます。階級は、二等兵~元帥、のように軍隊の階級を模したものとなっています。
階級はRPGでいうレベルに相当するものですが、RPGとちがいキャラクターのパラメータが上がるわけではなく、プレイヤーがそれだけ経験を積んで腕が上がったという、プレイヤーのレベルを示すもの、というメンタリティかと思います。
クラン
いずれの韓国製FPSでもクランが積極的にサポートされており、各クランの紹介、クラン員の募集、クラン戦などがやりやすくなっています。クラン自体は、ゲーム運営者側のサポートがなくとも可能ですが、プレイヤーのゲーム離れを防ぐことが可能ですし、クラン戦のレギュレーションに特定のアイテムが入っていれば、クラン員のアイテム購入につながります。
初心者サポート
初心者が気軽入れるよう初心者向けサーバを用意したり、初心者の取り組みには力を入れているようです。まあ、これまでCSやらQuakeやらをやっていたFPSプレイヤーが韓国製FPSへ参入してくるといっても日本の場合その母数が限られますので、積極的に新規開拓をしてもらいたいものです。
私の場合、初心者向けサーバなどに入ってみることにちょっと抵抗を感じたりしますが、入ってみると、初心者狩りというのでしょうか、上位階級の人もちらほらしてました。まあ、RPGでもいろいろ問題になっているみたいですから。
アイテム課金について
アイテム課金周りのゲームシステムについて。
ポイントと仮想通貨
それぞれゲーム内で使えるポイントと仮想通貨があります。仮想通貨は実通貨を使ってプレイヤーが購入するもので、事業者が他にサービスしているゲームでも使える場合があります。
一方、ポイントは、ゲームをプレイすることにより貰えるものです。また、アカウントを生成する段階であるまとまった数がもらえます。さらに仮想通貨をポイントに変換することが可能となっています。
タイトル名 |
Special Force |
War Rock |
Sudden Attack |
ポイント |
SP(スペシャルポイント) |
Dinar(ディナー) |
POINT(ポイント) |
仮想通貨 |
ハンコイン(1=1円)) |
Lievoコイン(1=1円) |
CASH(1=1円) |
アイテム
アイテムには、装備、キャラクタスキン、プレイヤー情報の変更、などがあるようです。
装備
武器、防具などです。
武器に関しては、どの武器がいいとか、どのマップだとスナイパが有利とか、FPSはそもそもそういうものだったりするので、ちょくちょくアップデートで修正が入ったりするゲームバランスに大きく影響を及ぼす要素ですので、各韓国製FPSともかなり気を使っているのではないかと思います。今のところ、そんなに無茶苦茶な武器はないみたいです。SuddenAttackでは、倒れた敵の武器を拾って体験することができますが、次のラウンドへの持越しはできませんでした。
防具は、ダメージを軽減する防弾チョッキやヘルメットの類です。兵種を選択できるFPSでは兵種によって硬い柔らかいがあったりしますが、スナイパライフルで倒すのに1発と2発と差が出るようになるとゲーム性に影響が大きいと思います。
また、アクセサリのような形態で、移動速度を上げる、という効果を有するアイテムもあります。RPGではありがちなアイテムっぽいですが、FPSでは両チームがスポーン位置から初めて最初に遭遇する地点が結構重要だったりするのですが、それに大きく影響を及ぼしそうです。背後から追跡してのナイフ攻撃にも影響しそうです。
また、WarRockでは、武器スロットを増やすアイテムもあり、このスロット専用の武器もあります。これはいいアイデアだと思います。
キャラクタスキン
装備とスキンとを区別するのも難しいですが、性別、顔、服装などゲームパラメータにほとんど関係しない見た目に影響を及ぼすアイテム。見慣れないスキンのキャラクタに遭遇すると躊躇する、という意味ではゲーム性には影響を及ぼしますし、MAPによって背景に溶け込むような見た目であれば有利不利が発生しそうです。すでに実装されているかどうかは不明ですが、CSのMODなどではある、透明化するアクティブ迷彩の類になると装備と呼ぶべきかもしれません。
プレイヤー情報の変更
プレイヤー名の変更やKill/Deathレートの初期化などプレイヤーの統計情報の変更もアイテム課金の対象です。Kill/Deathレートを上げたいのであれば糞キャンプすればいい話なので、フラグ同様に気にすべきではない、というのが一般的に言われることなのですが、それだけに気にする人が多いのでしょう。
その他
経験値の獲得をブースとしてくれるアイテム、ポイントをブースとしてくれるアイテム(仮想貨幣で購入)など、長時間プレイできないプレイヤー向けといえるアイテムもあります。これらはMMORPGでも一般的なアイテムです。
クラン名の変更、戦績の初期など、クランに関する情報を変更してくれるアイテムもあります。
またアイテム購入の形態として、くじ引きのような何がもらえるのかわからないものもあります。くじ引きでしか入手できないレアアイテムなどを用意している場合が多いようです。
ゲームバランスなど
一般にFPSは、フェアであることが最も尊ばれる、という印象がありますが、それをいかに壊さないようにアイテム課金が重要なんだろうなと思います。
武器については、ゲームプレイを通じて得られるポイントで購入できるため、お金を使いたくないプレイヤーでも、そこそこの武器は用意できるようになっているみたいです。アサルトライフル1本あれば、だいたいしのげると思います。
アイテムを買うことなくちょこちょことプレイしてみましたが、アイテムを買わないことによる不利を感じるほどではなく、まあ倒されたときにこんな武器があるんだと思いましたが、そのゲームに入れ込んでいるわけではこともあってさほどなんとも思わなかったです。入ったルームがスナイパ厨ばっかりだったとしても、接近戦ができるルートを選択するか、キャンプするか(KickVoteされそうですが)、スナイパマップのルームには入らないようにするか、まあ対策できなくはないですから。
RPGにおけるアイテム課金のひとつの目的として、プレイ時間をあまり取れないプレイヤーのために、というのがありますが、これをFPSに当てはめて考えて見ますと、FPSを上手にプレイする必要なエイム力のブーストと、マップ知識のサポートがありえると思いますの。エイム力を補うアイテムとしては、連射可能なショットガンやスナイパライフルなどがありえると思います。ゲームバランスを崩しかねないですが。また、マップ知識の不足をサポートするものとしては、ウォールハック(WH)のようなものもありえるかもしません。これもゲームバランスを崩しかねない、というかゲーム自体の面白みを損ないかねませんが。
その他の韓国製FPS
TakeDown: the First Mission、A.V.A、Paper Manが日本でのサービス開始に向けて準備中のようです。なお、アイテム課金なのかどうかは不明。YouTube動画は適当に引っ張ってきています。
TakeDown: the First Mission
A.V.A
Paper Man
サイカンゲームズの、パラッパラッパーのようなペラペラのキャラクタを使うFPS。横から狙うと、ボディが薄いので弾があたりにくいとか。TGS2007で試遊しましたが、ちょっと斬新な印象。グラフィックはトゥーン系です。
最終更新:2007年09月30日 17:38