189 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 03:41:41.44 ID:lDUSn+nA [1/4]
やっつけですが折龍妄想がおりたので投下。
甘々しいだけなのでこゆいエロでなく申し訳ない。







「別に・・・僕はそんなつもりじゃ・・・・」
そう言いかけてイワンは唇をかみしめた。
イワンは確かに、ホァンの前向きさが好きだった。
年齢が近いせいも、またホァンがどちらかといえば男子に近い感覚であることにとっつきやすさがあった。
「ワカンナイけど、折紙さんは、どうしてもエドワードさんに執着しすぎるよ。」
そう。その一言がなければ。

自分への責め苦。
それが根幹にあることがイワンのヒーローでいなければいけない意義だった。
銃声を聞いても、女性が倒れても、それでも動かなかった自分の体がいやでいやで。
そして、これからは動くのだ!という使命が体の髄にしみこんでいる。
それがあってこそ折紙サイクロンであると思っていた。

「ドラゴン・・・」
「ボクじゃ・・・」
詰まってやっと出た一言にホァンが反応する。
「ボクじゃわすれられないかな・・・・・?」

その顔は初めて見る女性的なホァンの表情で、艶っぽく頬が朱に近く上気していた。
初めてかわいらしいと思ったせいかたまった唾液を嚥下すると、脳内で言葉を再確認しても心中は混乱していた。
ゴクリ、とまたたまった唾液を飲み込む。

190 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 03:44:00.97 ID:lDUSn+nA [2/4]
気づくと、イワンはゆっくり手を伸ばし、右手がホァンの左ほおに触っていた。
この距離になって、ホァンからの香りがとても好ましいものであるように感じたり、自分の鼓動が速いのを感じた。

「あの・・・・それって・・・」

ゆっくりと動かないあたまを振り絞って確認する。
「おつきあい、ってコト?」
「好きってことだよ・・・心配してるって・・・こと・・・だけじゃなく・・・」
「好き・・・・」
「あ・・あやふやなままならいいよ・・・ボ・・・ボクがイワンのこと・・その・・勝手に心配してるだけかもしれないし・・・」
取り繕うように動揺しているホァンを後目に、イワン自身も混乱していた。
アカデミーでも歓声を浴びるのはいつもエドワードで、彼と自分は日向と影であり、特にそういった尊敬だとかましてや恋の告白などは受けた記憶がない。

『ああああ、タイガーさん!!せめてバイソンさんかファイヤーさんでもいいからこの状況の対処をレクチャーしてくださいいいいいいいいいい!!!』

そしてふと気づく。
「イワン・・・・?」
「折紙さん・・じゃなくてボクが名前で呼びたいの・・・・い、いやなら、やめる。いつもどおり折紙さんって言うよ」
シュンと下をむくホァンはすまなさげに「ゴメンなさい」とつぶやく。

191 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 03:48:03.27 ID:lDUSn+nA
「あの、」
イワンがそう言うとホァンがイワンの瞳を急いで見つめる。
「あの・・・ボクも恋愛ってよくわからないけど・・・」
「うん・・・・」
「なんでだろう、無性に君にキスしたい。これって好きってこと?」
「え・・・・!!」
お互い真っ赤にほおを染め、黙りこくる。
そうしてしばらくしてから、
「キス・・・しようよ」
そうホァンの唇が動いた。

ゆっくりとお互いの唇が近づき、呼吸を顔で感じる。
ちゅ、と音は立ったが、くっつけてはなす。
ただそれだけだけれど、あまったるくて腰に・・・そういわば下半身にキた。
感覚的に「ダイレクトにむさぼれ」と指令がきている。

192 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 03:50:19.95 ID:lDUSn+nA [4/4]
どうしよう、ホァンは絶対違うよね・・・・。
そうイワンも感じていた。
だけれど、本能からか、のど元なんてくいつきたいし、ジッパーなんてどうせならおろしたい。
そして、うなじからの香りがひどく扇情的な感覚を押し付けてくる。

それに、女性は初夜まで貞節を守り通すべきだし!!
ハァ、と息を吹き出し、ネイサンあたりにニホンにかぶれていると却下されそうなそんな意見を尊重すべきであると理性がストップをかけようとしている。
「ごめん!!」
つい引き離したが、とろんとしたホァンの顔を見て、今夜はコレでお世話になる!と決めたその時点でイワンがスカイハイ以上な真正草食DTの王座を勝ち取ったのは、言うまでもない。
そして、つゆ知らず、ホァンは、置いてけぼりにしてバタバタと駆け去っていくイワンに、私たちはホントに男女逆転してるなぁ・・・と思った。
最終更新:2012年10月03日 00:58