74 :名無しさん@ピンキー:2012/11/05(月) 03:08:24.94 ID:KygpV7vu
……大丈夫 今度はリロードもしっかりした
自慰ものでもう一本お邪魔します 女の子目線って難しいね
75 :カリーナ自慰 1/4:2012/11/05(月) 03:10:07.39 ID:KygpV7vu
トレーニングルームに、タオルが残っていた。
ランニングマシーンのへりにひっかけられた、気の抜けたヘビ……だと思う、の
絵が描かれたタオル。
あれは、タイガーのものだ。
なぜなら、同じもう一本のタオルは私が持っているから。私は肩にかけた、同じ
デザインのタオルをきゅっと握った。お詫びに、と貰ったタオル。タイガーのお兄さん
の店の粗品だったらしい。家にもまだいくつか持っているらしく、使っていた
タオルがぼろぼろになったからおろしてきた、と、数日前タイガーが見せびら
かしていたのを思い出す。
お揃いだなー、なんてへらへら笑っていた。
馬鹿じゃない!?気持ち悪いんですけど!?そう、その場では言ってしまった
けど、嬉しくて仕方がなかった。
「まったく、仕方ないわねっ!」
そう言いながら、忘れられたタオルを取る。ほんのわずか、タイガーのつけている
香水の香りがする。
「タイガー……」
好奇心に負けて、すん、と匂いを嗅ぐ。今度ははっきりタイガーの香水の香りがした。
香水、じゃない。タイガーの汗だとか、そういうものと混ざって、なんというか、
複雑な――タイガーの匂い、だ。頭を撫でられたり、思いがけず身近に寄ったりした
時に香る、あの。
「……っ……」
どきどきと、胸が高鳴る。
これを、タイガーは使っていたんだ。これに触れて、これで汗を拭ったりして――
と、頭がぼんやりしてくる。
……今日、トレーニングルームの使用予定は、私で最後だったはずだ。
もう、誰も来ない。……誰も。
「タイガー……」
私は大きく深呼吸をした。
それでも胸の鼓動は収まらない。タオルに頬擦りする。あんまり洗濯に気を使って
いないんだろう。おろして間がないはずなのに、もうごわごわしている。それでも
心地よい。
タイガーのタオルも、自分の首にかけてみる。もともと自分がかけていたタオルも
あるから、ずいぶん首がもこもこする。
「……ちゅ。なーんちゃって」
タイガーのタオルのヘビと、私のタオルのヘビの口元をくっつけてみる。……何を
やっているんだろう、私。
76 :カリーナ自慰 2/4:2012/11/05(月) 03:11:20.02 ID:KygpV7vu
……
「ちゅ」
タイガーのタオルのヘビに、キスをする。
「――ば、ばっかみたい!」
そんな声が空しく室内に響いた。
「……ん……」
ささやかなもののはずなのに、タイガーの匂いに囲まれているようでくらくら
してくる。タイガーに抱きしめられているみたいだ。
「……ばか、だ。私……タイガー……」
タイガーのタオルの匂いを嗅ぎながら、手が、胸元へ伸びる。
ちっさな胸。寄せてあげなきゃならないような、ささやかな胸。タイガー達、前に
飲み会で、やっぱり女は胸だとか言ってたよね。……大きけりゃいいってもんじゃ
ないけど、やっぱ、もう少しあった方がいいんだろうな。そう思いながら、自分の胸を、
ゆるゆると揉む。
でも、タイガーは、でかさより感度が大事だ、お前らわかってねーなー、と演説を
ぶっていたっけ。感度……私って、どうなのかなあ?
タイガーの事を思うだけで、こんな風になっちゃうんだけど、これって感度、
いいのかな?私はずるずるとトレーニングウェアの裾を持ち上げていく。ストレッチ
用のマットの方へふらふらと向かい、ぺたりとそこへ座り込むと、じかに胸を触る。
タイガーだったら、どんなふうに触ってくれるんだろう。
馬鹿みたいにぐいぐい触るのかな。優しくしてほしいけど……でも、ちょっと
だったら、乱暴にされてもいい、タイガーにだったら、我慢できる。
「あ、だめ……」
どんどんドキドキが体全体に広がっていく。
「……っ」
緊張しながら、下も、少しずらしていく。
「タイガーは、お尻がいいんだよね……?」
胸は残念な事になってるけど、ヒップラインはちょっと自慢できる。せめてこっちは、
って気を払ってトレーニングをしているから。だから、それを見てくれているのは
嬉しい。
そんなちゃらちゃらした格好でヒーローってどうなんだよ、なんて言ったり、あー
はいはい、ご自慢の尻でもアピールしたらどうだ?などと馬鹿にしたり、茶化した
ものの言い方をタイガーはするけど――見られている方は、わかるんだから。
ちらちら、人のお尻見てるって事。
「……」
入れても、いいんだよ?
――そんな事言った日には、私は痴女だ。おかしくなったとタイガーは呆れて
しまうだろう。
……でも。
「タイガーに、して欲しいんだもん……」
77 :カリーナ自慰 3/4:2012/11/05(月) 03:12:13.33 ID:KygpV7vu
胸を揉んでいた手を、おずおずと下へ移動させていく。すう、と息を大きく吸い込む。
タイガーの匂いで一杯になる。
タイガーの、って、どんなのなんだろう。……お、大きいのかな。それが、こ、
ここに――入っちゃうのかな。は、入るものなんだよね。
私のそこはもうドロドロで。なんだか情けなくなった。
タイガーなんて全然いないのに。勝手に一人で盛り上がって。ありもしないものを
欲しがっているのだ。ただの馬鹿だ。
「こんな馬鹿、タイガーが相手してくれるわけない……」
涙がにじんできた。
もっと綺麗で可愛くって。そういう女の人がタイガーは好きなんだ。
こんな、いやらしい子ども、タイガーだったら、気持ち悪がるにきまってる。
……だから、自分で何とかするしかないんだ。私は指をそこに差し入れる。くちゅ
くちゅと、わざと音を立ててみた。
「ばーか、ばぁーか。」
一人で盛り上がって馬鹿みたい!
「……でも、好きなんだもん……」
タイガーの事、好きだよ。好きなの。好きで好きで仕方ないの。馬鹿だって
わかっていても、こんな事しちゃうの。タイガーに好きだよ、って言って
もらえたらどうしようって、そんな事ばっか考えて。
「タイガー、好き、好きなの……」
タイガーに言えたら、どんなに楽になれるだろう。でも、返ってくる答えが
わかっているから、言えない。答えが出るまでは、私はまだ好きでいられる。答えが
返ってきても、きっと私はタイガーの事を好きなままなんだろうけれど。でも。
「タイガー、もっと、して……」
想像の中のタイガーは私に優しい。
私の事だけを見てくれて、私に好きだよ、愛してる、って囁いてくれる。そして、
私にキスしてくれたり……触ってくれたり……色々、してくれる。
「……こ、こてつ」
ぽそりと、呟く。
タイガーの本名。
こてつ、と、口に出せるのは一人の時だけだ。タイミングを見計らって、何でも
無いように本人へ言えれば、っていつも思っているけれど、言えない。
「……虎徹――虎徹、こてつ……すき、虎徹。虎徹が、好き。虎徹の事――
欲しいの。虎徹ぅ」
もう何も考えたくない、考えられない。ぐちゅぐちゅと、だらだらと、だらしの
ないものが中から溢れ出てくる。こんなものでは足りないと、抗議の涙を流し
ながら。私の指は――ううん、もう手も、それで濡れてしまっている。
「虎徹、こてつ、こてつ……!」
息を荒げながら、タイガーの名を呼ぶ。想像のタイガーは、一心に私の事を愛して
くれている。私と同じように、高みを目指して――
78 :カリーナ自慰 4/4:2012/11/05(月) 03:12:46.75 ID:KygpV7vu
「――ブルー、ローズ……?」
「――っ!?」
愛おしい――でも、今この状態で聞こえるはずのない、聞きたくない声が――
鼓膜を響かせた。
「あ……あ……」
間抜けな恰好のまま、私は声のした方に視線を向けた。
思ったより近い。っていうか、こんなに近くに人が――タイガーが来るまで、
私――!?
「いや、その。俺タオル置きっぱなしにしてたもんだから、取りに……」
タイガーがそのような事を言っているが、とても視線を合わせられる勇気はなかった。
「……っ」
慌てて、指を抜き取り、まくり上げていた服を直すが――さすがのタイガーでも、
この異様な事態はわかるだろう。
「……何やってんの、お前」
その距離にいれば、私が何をしていたかだなんて聞かなくてもわかるだろう。って
いうか、私がおかしな事しているってわかったら、見ないふりしてくれてもよかった
じゃない!何で、声なんてかけるのよ!
そういう勝手な怒りを覚えるけれど、私は歯の根は合わぬとばかり、カタカタと
音を立てていた。
タイガーがしゃがみこんだ。私を覗き込もうとしているが、私は視線をそらす。
「なに。俺のタオル使って、ヌいてんの……?」
それ以外他に、何があるというのか。タイガーお得意の鈍感や勘違いは、ここでは
発揮されなかった。非情なほど的確に、言い当ててくる。でも、それを認めるわけ
にはいかなかった。
「ちが……」
「俺の事、考えて、オナニーしてたんだろ?」
タイガーの声がひどく、冷たい。怒るでもなく、笑うでもなく。普段あんなに
べらべら表情豊かに、顔なんて見なくてもその表情が読み取れるようなしゃべり方を
しているのに。
「……違、違う……」
「虎徹って、呼んでたじゃねーか」
「――」
言い逃れなんて、できるわけがない。でも、何と白状すれば?
「なあ、ブルーローズ」
「ひゃう……!」
タイガーが、必死に隠していた私の右手を取る。とっさの事に隠すのが精一杯で、
てらてらと濡れたままの私の指があらわになる。
もう、死にたい。
「――カリーナ。お前、すっげぇ、ヘンタイじゃん」
「……ち、が――」
ぽろぽろと涙がこぼれてくる。
タイガーの顔を窺い見る。……笑っていた。ただ、なんというか――今まで見た
こともないような笑い方だ。怒っているとか、悲しんでいるとか、蔑んでいるとか
そういうのではなく――
「違わねーよ。変態だ。こんな人の目の届くところで、よくできるよ。」
「――ぁ、っ!?」
じゅるっ。音を立てて、タイガーが私の右手に吸い付く。私の、どろどろと
した物を舐めとると、ぺろりと唇を舐めた。そして、あの――初めて見る笑顔を
また見せる。――下卑た、笑み。
「変態娘には、ちょっとオシオキが必要だな。――ちょっとばかり、キツめの」
「……え?」
「あー、でも、ご褒美になっちまうか?お前みたいな変態には」
視界が暗くなる。タイガーが、私に、のしかかってきたから、だ。……え?え?
お仕置きって、なに?ご褒美って、なに?
「知らねぇような顔するなよ。――欲しがってるもの、くれてやるよ」
夢なのではないだろうか。……悪夢になるのかもしれないけれど。
79 :名無しさん@ピンキー:2012/11/05(月) 03:14:08.00 ID:KygpV7vu
無事貼り付けできたことに まずホッとした
お邪魔しましたー!
最終更新:2013年07月23日 15:24