純白の都 ブラン
テラスティア大陸西部にある、建物がほとんど白で統一された美しい国です。
様々な産業が活発ですが、その中でも特に優れているのは食料です。
その活発さは、この国に餓死者は出ないとまで言わしめるほどで、どんな貧困層でも最低限生きていける程度の食料は得られると言われています。
無論、貧困層に回ってくる食料は品質が悪く、本当に飢えを凌ぐ程度にしかなりません。
この国の王は名をリンドヴルム一世といい、「白竜皇」と自称しています。
民衆の前に現れる時は必ず純白の甲冑に身を包み、その素顔を知るものは国の上層部のみとされています。
この国の建国は大破局と同時期であったとされており、彼はその建国時から王を務めているとされています。
そのため、エルフかナイトメア辺りではないかと言われています。
人口は一万八千人ほどで、戦力も豊富です。五つの騎士団と、三つの自警団が存在します。
白銀の竜騎士団(ヴァイス・ドラゴリッター)はこの国の主力で、白一色の鎧を身にまとい、竜を従える騎士を中心に構成されています。
漆黒の狼騎士団(シュバルツ・ヴォルフリッター)は国の暗部を司る黒の鎧に身を包む騎士たちで構成されています。
彼らは野獣などを従え、暗殺や情報操作などを行なっています。両騎士団とも王の直属ということもあり誇り高く、使命感も強いです。
しかし、それ以外の紅蓮の蛇騎士団、黄金の獅子騎士団、深緑の山猫騎士団の三騎士団は貴族の指揮下にあり、腐敗が進んでいます。
最近では賄賂や癒着が問題視されはじめました。近年、大粛清と呼ばれる事件があり、腐敗した上層部の6割が暗殺されたと言われています。
しかし、それでもまだ腐敗根絶は遠いようです。
自警団はそもそもほぼボランティアで、基本的に正義感の強い集団のためそういった問題が起こっていません。
しかし、3つの自警団の間で対立があり、直接的な争いこそないものの、小さいイザコザは日常茶飯事です。
3つはそれぞれ日照会、月光会、黄昏会という名前で、それぞれティダン神殿、シーン神殿、その他という形で分かれています。
それぞれの考え方の違いから、自警団内、騎士団内でも対立しているが、自警団と騎士団も対立している。
また、この国では神殿間の対立も起こっており、最も問題視されているのがティダン神殿とシーン神殿の対立です。
この対立はそのまま富裕層と貧困層の対立と言い換えることができます。
そして上記の騎士団と自警団の対立ともリンクする形となっており、下手をすれば内戦に発展しかねない危うい状況です。
この街には3本の守りの剣があり、それぞれ王城、中央広場、正門に保管されています。
しかし、一般向けに公開されているのはレプリカで、本物の所在を知るのは王と一部の騎士のみです。
当然ながら一般市民も公開されているのがレプリカであることを知っています。
最終更新:2013年05月15日 13:21