海老原良太 (EBIHARA, Ryota)
研究紹介
「加入前効果が群集に与える影響について」
生物群集を決定する要因には
- 加入前効果(幼生の特性、加入量、etc…)
- 加入後効果(競争、環境ストレス、etc…)
があります。
潮間帯における初期の研究では、加入後効果に対する研究が盛んに行われ、加入前効果についてはあまり注目を受けることがなく、加入前効果が群集に与える影響は軽視されてきました。しかしながら、近年、条件によっては加入前効果が加入後効果より群集の決定に影響することがわかりました。
それにより加入前効果が群集に与える影響が見直され、盛んに研究されるようになり、様々な研究が行われてきました。しかし、先行研究の多くは1種の生物(イワフジツボ、カサガイ類など)の研究から、群集全体に与える影響を推定しているものがほとんどで、明確に群集を当てはめた研究を行っているものはほとんどありませんでした。
そこで私は「群集」というスケールにこだわり、加入後要因が
1.分布に与える影響
2.構造に与える影響
について研究を行い、加入前効果が群集に与える影響を評価したいと考えています。
最終更新:2009年03月31日 23:36