No Nukes! / Chernobyl


『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』アレクセイ・V・ヤブロコフ他著


ホルミシス派の主張である「放射性物質は健康で長生きする」は原子力推進派による工作

  • 参考文献の「まえがき」viiページから引用
原子力推進派は実際の放射性物質の放出量は放射線量、被害を受けた人びとの羅病率に関するデータを統制し始めた。
放射線に関連する疾患が明らかに増加して隠しきれなくなると、国を挙げて怖がった結果こうなったと説明して片付けようとした。と同時に、現代の放射線生物学の概念のいくつかが突如変更された。たとえば、電離放射線と細胞分子構造のあいだのおもな相互作用に関する基礎的な知見に反し、放射線の影響について「しきい値のない直線的効果モデル(LNT仮説)」を否定するキャンペーンが始まった。また、人間以外のいくつかの生物組織で観察された低線量放射線の影響によるホルミシス効果にもとづいて、チェルノブイリ程度の線量は実は人間にも他のすべての生き物にも有益だと主張し始める科学者も出てきた。

ホルミシス理論は、現代の科学的データに反する「ト学説」

  • 参考文献の「まえがき」viiiページから引用
こうした説得力のあるデータがありながら、原子力エネルギー擁護派の一部はもっともらしさを装い放射線が住民に及ぼした明らかな悪影響を否定している。実際に、医学や生物学に関する研究への資金提供をほぼ全面的に拒否したり、「チェルノブイリ問題」を担当していた政府組織を解体したりすることさえある。また原子力ロビーの圧力の下、官僚が学術専門委員をチェルノブイリに由来する問題の研究からはずして異動させた例もある。


参考文献



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最終更新:2013年07月15日 21:29