No Nukes! / Fukushima


『福島県内における大規模な内部被ばく調査の結果』


福島県内での内部被ばく調査の問題点

福島第一原発事故7-20 ヶ月後の成人および子供の放射性セシウムの体内量—』に用いられた検査手段がホールボディーカウンター(WBC)であり、しかも感度の悪い測定条件によっていることがこの調査の最大の特徴である。この調査ではたった2分間しか測定せず、結果として300Bq/全身(三百ベクレル)と、きわめて検出限界を高くして使用している。
「2分間」計測での300Bq/全身の検出限界の意味は、あらかじめ、低線量を切り捨てる目的で設計されたとみなさなければならない。
内部被曝で、より脅威があるアルファ線ベータ線はいくら体内に放射性物質があっても、WBCでは感知できない。

日本の子ども、市民は東電福島第一原発爆発直後に放出されたヨウ素131の内部被曝をしている

日本の子ども、市民は東電福島第一原発爆発直後に放出されたヨウ素131の内部被曝をしている。この内部被曝は甲状腺悪性腫瘍などになって健康被害として現れる。特に子どもの甲状腺悪性腫瘍は2011年、2012年、福島県内だけで28例を数えるに至り、チェルノブイリ周辺国における発生数を何倍も上回っている。

チェルノブイリ後の被害

チェルノブイリ後の被害を見ても、WBCでは到底測定できないようないわゆる「低線量」で、白血病、死産、胎児死亡、ダウン症増加等々が報告されている。


矢ケ崎克馬 著『隠された被曝』

  • 参考文献、P11より引用
原爆での内部被曝の隠蔽とICRPで内部被曝を排除することが、車の両輪のごとく作動し、被曝に関していつわりの世界が築かれました。ICRPの基準が世界の基準として君臨していることは、被爆者だけでなく、世界市民の放射線内部被曝の被害を隠していることなのです。内部被曝はごく少量の放射性物質で甚大な被害を与え、遺伝子に異常を生じさせ、生物の基本に及ぶ被害を与えます。内部被曝の正しい認識は地球環境を守り、人類自らと多様な種の保全を図る上で重要です。その基本認識をゆがめている内部被曝隠しの影響は深刻です。
  • 参考文献、P14より引用
原爆症認定集団訴訟は、2003年に原爆症認定申請却下の取消を求めて、17の地方裁判所で総計306人の被爆者が原告になったものです。昨年(2009年)5つの高裁判決を含む19連敗の後、政府は「全員を救済する」和解に追い込まれました。
なぜ日本政府の被曝の認識が、被爆者の実態とかけ離れていたのでしょうか?―それはアメリカの核戦略の柱として、核兵器の残虐性の象徴である放射線被曝隠しが行なわれたからです。隠されたのは、放射性の埃が体内に入った場合の内部被曝です。原爆の場合には放射性の埃(放射性降下物)が隠蔽されました。原爆の内部被曝隠しは放射線管理基準(ICRP勧告)から内部被曝を除外するためにも重要でした。


参考文献

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最終更新:2013年07月15日 21:42