【アグノナの鎧】
鎧の成り立ちの話である。
身体が粘稠の生き物がいた。
それは、ただそこに「溜まって」いた。
意思は形に似合って、おぼろげ。
ハッキリしない思考に刺激を受けないように人や光、雨風を避けて溜まっていた。
とある、加工職人がそれを見つけた。
逃げていく。
それには、恐怖心や危機感があるのだと職人は気づいた。
職人は、故郷にいた小動物の形の細工を息抜きに作り放置をするたと、それは、中に入り収まった。
まるで、「やっと見つけた」と安堵するように。
職人は、それの為に入れ物を作った。
最後にたどり着いたのは、関節に可動域をつけた人型の硬い物であった。
それは、そこにはいり、収まった。
意思が朧気だったそれは、職人が作る造形物に入り意思に形ができ、思考も出来るようになっていたのだ。
職人とそれは、意思疎通がしたいと願った。
職人は、両手を広げた。
それは、人型の腕を動かし、職人を抱きしめた。
職人の名は、アグノナ。
人型造形物は「アグノナと意思」と呼ばれた。
のちに、素晴らしい可動性や強度が認められ、争いに参加させられた事により「アグノナの鎧」として名を変え、ノベルニアでの争いでは欠かせないものとなった。
最終更新:2023年05月07日 20:39