はじめに
ハッキングは強力です。
特に、サイバーウェアの類を内蔵しているキャラクターに取っては、文字通り自分の体のイニシアティブを脅かされるのですから。
ハッカーだけのチームで
サムライどもをキリキリ舞いさせるのは痛快かもしれませんが、このゲームの大原則を忘れないで下さい。「自分が出来る事は他人も出来る」のです(逆はどうだか分かりませんが)。役割を住み分ける意図も込めて、特に戦闘に関連の深い部分はハッキングで好き放題出来ない方がお互い楽しめると考えました。
そんな訳ですので、ハッキングできるサイバーウェアに関していくらかの制限を設けようと思います。
ハッキング出来るサイバーウェアの原則
大原則として、「無線で外部と双方向の通信を行い」、「シグナル値が十分高くて一歩二歩動いても通信が遮断されないもの」かつ「通信がオンになっているもの」に限ります。
最初の項目は当然で、脳と結線して通信するだけのウェアはそもそも外部と通信しあう機構を持ちません(メンテナンス用に通信機能がある場合もあるでしょうが、ここでは考えません)。
次の項目もまた当然で、ハッカー側の信号は届いてもウェア側の信号が届かないなら接続を維持できません。
最後の項目に説明は要らないでしょう。いくらコム
リンクをインプラントしていても、その外部との通信機能が一時的にオフになっているならハッキングは出来ません。
バイオウェアにハッキングは出来ません。
ハッキング可能なサイバーウェアの例
コムリンクは個人へのハッキングの第一歩となります。インプラントしてあるならコムリンクでウェアの制御を行なうのは珍しい事ではありませんので、充分なシグナル値を持つコムリンクへのハッキングは有効でしょう。
戦闘状況ではコムリンクをヒドゥンモードに設定し、登録したチームメンバー以外との通信をシャットダウンしてしまう場合があります。そのような場合には244p「無線ノードの探知」を行い、そのノードと通信しあう信号を245p「無線信号への干渉」で傍受して、それを復号化するという手順が必要になります。そこまでやって初めてハッカーは「登録メンバーからの通信」を装って対象のコムリンクに侵入出来ます。それでも手早く仕事を済ませなければ、相手は異常に気づいてあなたを登録メンバーから除外してしまうでしょう。
コムリンクをインプラントしているランナーならば、他のウェアが行なう通信は全てコムリンクの回線を使用する形に設定する事が出来ます。その場合にはウェアに対して直接ハッキングを仕掛ける事は出来ませんが、コムリンクの制御を奪われてしまうとそれらのウェアも制御を失ってしまいます。
制御リグはほぼ間違いなく無線を使用した双方向通信ウェアです。
制御リグを制すれば、ドローンやリグ車両への命令をシャットアウトしたり、反対にヴィークルの位置や状況の偽情報を送り込んだり出来るでしょう。
こんなものを好き好んで埋め込むランナーはいないでしょうが、完全な時限性のものを除けば頭蓋爆弾は無線による信号で起動/無効化します。
ついでに言うなら、この頭蓋爆弾のアイコンはその人物のPANとは別系統のネットワークを構築しているのが普通です。
もっとも、その信号コードは高度に暗号化されているのが普通です。
シムモジュール自体は大体コムリンクなどの下位に置かれ、直接ハックする事は出来ません。
しかしながら、非インプラント型のシムモジュールはそれ自体でシムセンスの信号を受信しますので、ハッキングする事で偽の知覚情報を相手に送り込む事が出来ます。ホットモジュール対応ならブラックハンマーなどで直接相手の神経を痛めつける事が出来るでしょう。
とは言え、シムモジュールはルールを見る限り、有線で人体と接続するようです。ただポケットに入れてあるモジュールで相手の脳を灼き切る事は出来ません。
スマートリンクにハッキングすれば、スマートガンからの信号を偽装する事が出来ます。
照星の位置や残弾、IFF情報を欺く事は可能ですが、視界を偽装して同士討ちをさせたり、腕から先を操って自殺させたりといった事は出来ません。
またIFF情報を欺いたところで、銃自体が「正統なユーザが引き金を引いている」と認識している限り銃撃を止める事は出来ません。
スマートリンクに接続するスマートガンをハッキングする事も可能です(基本的にシグナル値が極めて低い為、それが出来る状況はほとんどありませんが)。
スマートガンにハッキングする事で銃の情報(照準に捉えている対象の有無や残弾、登録情報)を参照する事は出来ますが、登録情報はROMに焼き込むのが普通ですし、それ以外についても改竄は不可能です。
スマートガンは正統なユーザが使用していないと判断したら自動的にセーフティがかかります。しかしそれを偽装するには、ミノフスキー粒子でもばら撒いてスマートリンク側からの認証信号をシャットアウトするしかありません。それも有線型のスマートガンなら無意味でしょう。
遠隔操作が可能なスマートガンの場合だけ、例外的に外部からのハッキングが有効です。正式ユーザの認証信号をハックし、正式ユーザからの信号であるかのように装って、モードを変更したり銃撃する事が可能です。
※それ以外のサイバーウェア
適宜追加する事もあるかもしれません。
が、いずれにしても注意するべき点として、「そのウェアが元々機能として持っていない事」をさせる事は不可能です。通信機をハックしてもせいぜい通信内容を傍受する程度ですし、コムリンクをハックしたところで視界全てを極彩色で塗りつぶして相手をノイローゼにしたりは出来ません。
最終更新:2007年10月31日 01:42