「はあ、はあ」
歩く。ただ歩く。Bは気を失ったAを担いで歩いていた。
戦争が続いて1年。加速度的に戦況が悪くなった日本は、本土を舞台にして戦いを
繰り広げられている。今Aを担いでいるBも、1年前までは高校生だった。
戦争が本土をも巻き込む戦いになってから、悪しき宣言が為された。国家総動員法。
第二次世界大戦末期に制定されたこの法が、日本をどのようなことにしたのかは、
国民皆分かっている。しかし、支那から押し寄せてくる大陸人達を、自分たちの尊厳
を守るために、認めるわけにはいかなかった。
Bは少年兵。Aは少女兵。未だどちらも16歳の身ながら、銃声。砲声が鳴り響く戦場を
走り回った。憎き支那人どもが、我が物顔で突撃してきた街を守るために。
しかし兵力差は如何ともし難く、今、敗走をし、近くの山へと隠れ逃げたのだ。
「くそっ、運がワリィ」
腹部から血を流すB。その腹部には、直径3cmほどの鉄パイプが刺さっていた。
市街戦を繰り広げられるうちに、敵の砲撃で壊れた建築材が腹部に刺さった。
抜くと失血が酷くなるためにそのままにしているが、徐々に流れ出る血から、失血死
の可能性がある。
「はあ、はあ」
ただ歩く。ウォーキングコースにもなっていない茂みの中を、道路に沿って歩く。
道路をそのまま歩けば、追撃してきた支那人どもに攻撃されるかもしれない。向かい側
から、御方の勢力圏から応援が来てくれればいいのだが。
「くそっ、なんで俺がこいつを運ばないといけないんだ」
くそっ、と口癖の悪態をつきながら歩くB。背負っているAは、Bと仲が悪い。
もともと同じ高校だったAとBだが、Aは彼氏持ちのイケイケの女。髪も茶髪に染めて、
クラスの中で笑い声を上げる女だ。少女兵になったことで、染髪が禁止されているため
今は黒髪だが。
Bはよく言えば普通、突っ込んで言えばモテナイ君だ。童貞。男グループでエロ話を
繰り広げたり、ゲームをしたりする男だ。モテナイ君であるため、この年頃の女、つまり
Aからは馬鹿にされていた。
BはそんなAを憎々しく思いながらも、Aの整った顔に、劣情を催す、ごく普通の少年だ。
兵として徴収されてから、一緒の班で行動していたこともあり、もしかしてと期待するぐらいの。
しかし、現実は同じ班の班長に股を開いてしまうくそビッチだ。
班長は、命が掛かっているため班員全員に対して厳しかった。皆を引っ張るために何でも
できる班長が格好良かったのだろう。班長に惹かれたAが股を開いてSEXしてしまうのも
うなずける。
(でも、俺に気付かれないようにしろよ)
「はあはあ」
背負い、歩きながら思考する。訓練所の建物は広いようで狭い。訓練施設を広く取っているため、
居住空間は狭く、Bは外を歩いているとき、たまたま目に入った班長の部屋の窓から、班長とAの
SEXを覗いてしまったのだ。
「あっ、あっんっ、んんんっ」
「A、A」
耳を澄ませば聞こえるAの喘ぎ声と班長の切羽詰まったような声。目に入るのは、班長がAの
両太ももに手を這わせ、AをM字開脚させている様子。Aの股に、班長の使い込まれたチンポが
出入りする様。Bは我知らず唾を飲み込んだ。終わり
最終更新:2010年12月12日 16:50