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京太郎「それじゃあ、麻雀教室よろしくな」

咲「何度も言われなくてもわかってるよ……京ちゃん」

照「大丈夫、問題ない」

京太郎「神砂嵐は駄目ですよ」

照「……判った」

京太郎「連続和了Act4も駄目ですよ」

照「……」

照「……判った」

照「善処する」

照「………………多分」

京太郎「多分ンンンンンン!?」

照「大丈夫」

照「………………きっと」

京太郎「きっとォォォォォオ!?」

京太郎「お願いしますよ! ホントに!」

照「……」

照「……でも」

照「淡みたいなタイプなら、その方が喜ばれる」

京太郎「そりゃあ、アイツがグレートな例外っす!」

京太郎「例外的な馬鹿です。パープリンです」

照「むう」


  ◇  ◆  ◇


淡「へくちっ」

菫「大丈夫か?」

淡「きょーた……須賀のバカが噂してんじゃないの?」

菫「まさか」

菫「休日まで、お前の話はしないだろ」

淡「……むっ」


  ◇  ◆  ◇ 


京太郎「いや、子供に教えるとか楽しみだなぁ」

照「子供好きなの?」

京太郎「教師になろうかな、って思ってた時期がありましたよ」

京太郎「赤土さんみたいに、誰かに指導するのも悪くないかなーって」

咲「T大卒でイケメンだから、人気ものになれそうだね」

照「間違いなく生徒がほっとかない」

咲「で、やっぱり……麻雀部のコーチ?」

京太郎「ってとこかな」

京太郎「やっぱり清澄か、赤土さんに倣って阿知賀か……」

照「阿知賀は女子高……」

咲「ああ……そういう」

京太郎「ちげーって!」


京太郎「そういや今日、和たちは?」

咲「和ちゃんは来るって言ってたよ?」

咲「『久しぶりに集まって麻雀も悪くないですね』ってさ」

京太郎「へー」

京太郎「大学ん時より美人になってんのかなぁ……」

照「む」

咲「……むっ」

咲「そういえば京ちゃん、和ちゃんから聞いたよ?」

咲「大学のとき、かなりおいしい思いをしてた……って」

照「詳しく聞きたい」

京太郎「アイツが盛ってるだけだからな!」

京太郎「照さん、その鉄球を納めて下さい!」

照「早く吐けば楽になる」

咲「京ちゃんがスケベだから仕方ないね」

京太郎「ちげーって! ちげーから!」


京太郎「っていうか照さん、なぜ鉄球を使えるんですかね?」

照「世界大会のときに、たまたま知り合ったイタリア人に聞いた」

照「『ニョホホ、そこちょっと失礼(シ・トゥ・レイ)~~~~』」

照「『どうよ? お嬢さん。このギャグ、俺が考えたんだけど』」

照「『ところでアンタの「回転」……あいつは、不完全だな』」

照「って」

京太郎「なにそれは」

照「ちなみにこの人、ジョジョ知らなかった」

照「偶然ってあるんだなって思った」

京太郎「やっぱり荒木先生はスゴイ」


京太郎「他の人は、どうなんだ?」

咲「部長……久さんと、マホちゃんは来るって」

咲「『京太郎先輩と会えるなんて、マホ嬉しいです!』だってさ」

咲「で、部長は『頼みごとしちゃおうかしら』って」

京太郎「あー、マジか」

照「……」

照「マホって誰?」

咲「京ちゃんにお熱な後輩さんだよ」

咲「『京太郎先輩!』『京太郎先輩!』って」

咲「いっつも京ちゃんの後を着いて回ってたんだよね」

咲「京ちゃんも満更じゃなかったよね」

咲「マホちゃんの為に麻雀講座始めたり、その為に改めて勉強しなおしたり……」

照「ほう」

京太郎「ちょ、ちがっ! あいつとはそんなんじゃないっすから!」

京太郎「あくまで先輩後輩ですから!」

咲「どうなんだろうねー」

咲「京ちゃんはそのつもりでも、あっちは違うかも……」

照「大自然のスケールを……」

京太郎「やめろォ!」


京太郎「でも、あいつのおかげだよな……」

京太郎「麻雀教える為に、色々考えたりしたのは……」

京太郎「今の俺の基盤みたいなのは……」

咲「聞いた、お姉ちゃん?」

照「明らかなノロケ」

照「死すべし」

京太郎「だから、ちげーって!」

京太郎「あいつは能力強いし、ミスらなきゃ清澄の柱になってくれると思ったんだよ」

京太郎「部長から受け継いだものを、俺も伝えなきゃなんねーと思ったし」

京太郎「清澄の麻雀部に、俺も貢献したかったんだって!」

京太郎「だから、そういうのじゃないんだって!」

照「やはり、雀キチ」

咲「流石京ちゃん」


京太郎「ったく……調子に乗りやがって」

京太郎「咲、後で覚えてろよ?」

咲「たはは……お手柔らかに」

照「……」

京太郎「で、他には?」

咲「ムロちゃんは、大学のインターンで忙しいって」

咲「『こんなのがまだまだ続くなんて思いたくない』って、言ってたよ?」

京太郎「医学部だから、大変だろうな……」

咲「ね」

咲「その辺り、大学通ってない私達には判らないけど」

照「私も(京ちゃんと)キャンパスライフを送りたかった」

咲「で……優希ちゃんなんだけど」

京太郎「……っ」

照「……?」

咲「予定があうかわかんないから、行けたらいくってさ」

京太郎「そうか……」

咲「残念だね」

京太郎「……ああ、残念だよな」

京太郎「部活のときの怨み、ここで返せると思ったんだけどな」

咲「あはは」

咲「プロなのに大人げないよ、京ちゃん」

京太郎「うっせ」

京太郎「……」

京太郎(あれ以来だし、顔を合わせるのは気まずいけどさ……)

京太郎(会えるかどうかわかんないってなると、やっぱ残念だな)

咲「……」

照「……」


まこ「そろそろ時間だが、ええかの」

京太郎「こっちはオッケーっすよ」

咲「はい、大丈夫です」

照「問題ない」

まこ「宮永プロ――咲じゃない方――も、わざわざすまんの」

まこ「たいした例はできそうにないんじゃが」

照「問題ない」

照「カツ丼、楽しみにしてる」

まこ「あ、ああ……」


まこ「のう、京太郎」

まこ「宮永プロ、本当にこんなキャラなんじゃな」

京太郎「ええ」

京太郎「それでも、インタビューとかだとすっごい猫被るんですよ」

京太郎「『いやでしょういいでしょう』だと、そういうことない素のポンコツなんですけど……」

京太郎「おかげで、これ本当に宮永プロなのかって問い合わせありましたからね」

まこ「あー」

京太郎「なんでなのか、わからないんスけどね」

まこ「そりゃあ……あんた」

京太郎「……?」

まこ「……いや、なんでもない」


照「京ちゃんに恥を欠かせないためにも、がんばる」

京太郎「お願いします」

咲「……」

咲(お姉ちゃん……いつの間に京ちゃん呼びしてるの?)

咲(これは……しっかりと、聞かなきゃいけないよね)

咲(べ、別にお姉ちゃんと京ちゃんがどんな関係でもいいんだけどさ)

咲(京ちゃんはスケベだし、お姉ちゃんはあんな有様だから……)

咲(こう、二人に何かあったら困ると思っただけだからね!)

咲(まったく、京ちゃんってば……)


京太郎「さて――」

照「来たか」

咲「うん」

京太郎「――ショータイムだ!」


  ◇  ◆  ◇


【須賀プロ、慕われる】



京太郎「それじゃあ、京太郎お兄さんの麻雀教室・出張版だ」

京太郎「麻雀打てる子も打てない子もいるだろうけど、よろしくな」


照「どうも、宮永照です。いつも応援ありがとうね」

照「私はこの二人みたいに同じ麻雀部だったって訳じゃないけど」

照「昔、君たちみたいに長野で暮らしていました」

照「そういう訳で、後輩にあたる……のかな? ――な君たちに、麻雀を教えにやってきました」

照「今日はよろしく。楽しい麻雀教室にしようね」

京太郎(……誰これ)


咲「えっと……えと」

咲(うう……お姉ちゃんみたいに人前で話すのには慣れないよ……)

咲「きょ……須賀プロとは、高校、同じ麻雀部で……」

咲「あの、その……」

咲「……」

咲「というわけで、応援にきました。よろしくね」


 子供たちから歓声が上がる。

 照はもちろん、咲もである。

 わかりやすく強く、必殺技のような和了を持っている。これが子供たちに受けないはずがない。

 一方の、京太郎と言えば……。


「なんか思ったより強そうじゃなーい」

「影薄そー」

「イケメンだけど、それだけって感じー」

「本当に強いのかよー?」

「オカルトスレイヤーだって、どうせスタントありなんだろ? 父ちゃんが言ってたぞー」

「やらせじゃねーのー」

「ミンチなんだろー?」

「俺、宮永プロの方がいいー」

「おれもー」


 いろいろ、散々だった。

 連れてきた保護者は並々ならぬ視線を京太郎に送るが、

 当の子供たちはというと、どこか興味なさげだ。

 中には、京太郎の説明を今かと待ちわびるものもいるが……。

 やはり大方が、京太郎のことを軽んじていた。


京太郎「それじゃ、どれぐらいできるか聞きたいんだけど」

京太郎「役とか牌効率とか」

京太郎「後は、点数計算とか『何切る』とか……」


「えー、つまんなーい」

「いいから打たせろよー」

「え、須賀プロの話聞きた……」

「男は細かいこと言わずに勝負だって、父ちゃん言ってたぞー」

「弱いから打てないんだろー」

「なあなあー」


京太郎「……」

京太郎「……よし、わかった」

京太郎「どうしても打ちたいって言うんだし、いいぜ。やろうか」

京太郎「大サービスで、0点スタートでいいぜ?」


「またミンチになるのー?」

「0点とか、勝てるわけないじゃん」

「どうせ、言い訳にしたいんだろー」

「いくら須賀プロでも……それは……」

「さっさと打とうぜー」

「これで俺たちも須賀プロに勝ったって自慢できるよなー」

「俺たちでぼこぼこにしようぜー」


京太郎「はっ」

京太郎「グダグダ話すよりも、さっさと勝負なんだろ?」

京太郎「それとも、やっぱりプロは怖いか?」


「ムカツクー」

「何様だよ、こいつー」

「3人でやろうぜー」

「コンビ打ちしちゃおっかー」

「え……あ、あの……」

「ミンチ作ろうぜー」

「やっちゃえやっちゃえー」

「ちょっと男子ー! 須賀プロに失礼でしょー!」

「うるせー。こいつが悪いんだよ、こいつがー!」


京太郎(……で)

京太郎(ドラが2つあるし、攻めだな)

京太郎(ヤオチュウのトイツが2つあるから、タンヤオは無理。遅くなる)

京太郎(誰かがツモったらそれで終わるから、遅いのは駄目だ)

京太郎(リーチもできないしな……さて)

京太郎(普通に行ったら遅いし、このリャンカンチャンとカンチャンがネックになる)

京太郎(ま、ここは憧直伝ので、すばやく行きますかね)


京太郎「ポン。チー」

京太郎「――ロン」

京太郎「三色ドラドラ。3900点」

京太郎「これが、役が見込めないときの三色決め打ち」

京太郎「逆にカンチャンだと、フリテンしなくてやりやすいから覚えといたほうがいいぞ」


「なんだよこれ……はやっ」

「落ち着けよ! 満貫ぶつければトぶだろ!」

「役牌にドラ乗せてぶち当てればいいじゃん!」



京太郎「さあ――次、行くぜ」


京太郎(さて……と)

京太郎(リーチができるってだけで、だいぶ気が楽になるな)

京太郎(8種10牌か……まったく、なんでこういうのがくるかね)

京太郎(流せないけど、まあ、これでちょうどいい)

京太郎(攻めながら進んで、オリられるしな)

京太郎(親番で満貫ツモられたら、困るけど)


京太郎「さて――リーチだ」

京太郎「んで、ロン。一発だな」

京太郎「裏は……なしか」

京太郎「こいつはちょっと大きいぞ?」

京太郎「16000点。リーチ一発混一色混老七対子」

京太郎「駄目だろ、ホンイツ気味の奴に対して客風でも字牌を簡単に落としちゃ」

京太郎「安牌やベタオリってのは、難しいんだぜ?」

京太郎「最大国士見込みの混一色とか、混老頭に向かうのもあるからな」


京太郎(……この手牌で)

京太郎(字一色や大三元、四喜和にならないあたり俺っぽい)


①①⑨⑨南南西北北中中發發 ロン:西


「なんだよこれー」

「積み込みじゃねーのー」

「ふざけんなよー」

「自動卓で積み込みなんてできないでしょー!」

「マグレに決まってんじゃん!」


京太郎(おっと……)

京太郎(リーチが入ったか)

京太郎(これは……勝負手だろうなぁ)

京太郎(明らかに落ち着きなくなってるし、汗を掻いてる)

京太郎(おーおー、萬子が出るたびにちらちら見るなー)

京太郎(さて……)

京太郎(これまでの切り方。捨て牌。切り出し位置、牌の並べ方から考えて……)

京太郎(待ちは、このあたりか……)


「あ、それロ――」


京太郎「悪いな。頭ハネだ」

京太郎「タンヤオのみ。1300点」


「な、なんでだよー」

「ぐ、偶然だってー」

「ミンチの癖にー」

「あ、あれは……!」

「うん。多面張を捨てて、単騎に構えてる……」

「ほら、男子ー! 須賀プロに謝りなよー!」

「うるせえ、こんなん偶然だ! 偶然!」


京太郎「――ツモ。500オール」


京太郎「悪いな、ロンだ。2000は2300」


京太郎「さて――」

京太郎「これで、きっちり原点に戻ったわけだ……25000に」

京太郎「本番だけど、覚悟はいいか?」


「べ、別にこれで須賀プロに言い訳できなくさせてやっただけだからな!」

「25000無いと、麻雀じゃねーもんな!」

「俺たちだって手加減してやってただけだし!」

「いい加減にしなさいよー! ねー!」

「やだ……須賀プロ、かっこいい」

「うるせー! これからは俺たちが勝つんだよ!」

「そうだそうだ! 偶然がなんども続くかよ!」

「こっから本番なのは、俺たちの台詞なんだからな!」

「すごい……ワイルドな顔……イケメンで強いんだ……」



京太郎「やっぱ子供は、元気があっていいな」

京太郎「ただ、言っとくとするなら……」

京太郎「俺は偶然を期待して麻雀なんて、打っちゃいないぜ?」


京太郎「さあ――はじめようか」

京太郎「限度いっぱい、残さず行くぜ」

京太郎「お前らが本気になるなら、俺の本気も見せてやるよ」


京太郎「さあ――ショータイムだ」


京太郎(……なんて)

京太郎(さすがに0点スタートは拙かったから、色々やったけど)

京太郎(プロ相手にやることを、子供相手に続けたりはしねーって)

京太郎(普通のデジ打ちでやってくか……泣かれても困るし)



京太郎(……で)

京太郎(これですか……そうですか)

京太郎(おいおい……なんだよこれ……)

京太郎(どうなってるんだよ……)


「なんだよー、早く切れよー!」

「そーいうの、ばんがいせんじゅつって言うんだろ? 父ちゃんがいってたぞー」

「切る牌わからなくなったんじゃねーのー」

「彼女とか……いるのかな……」

「須賀プロが考えてるんだから、静かにしなさいよー!」

「そーいうお前が一番うるせーんだよー!」

「おれたちが勝つところ、黙ってみてろよー!」

「須賀プロ、まだかよー!」



京太郎「ああ……いや」

京太郎「悪いな……その」

京太郎「なんつーか……捨てる牌がないんだ」


「どういうことだよ!」

「ひきょうだぞー!」

「確かにそれぐらい悩むってこともあるよなー」

「まさか……」

「須賀プロ、こいつらのことなんて気にしないで考えてくださいねー」

「うるせーよ! 須賀プロはお前なんて相手にしねーよ!」

「お前こそ須賀プロのしゅうちゅうみだしてるだろー」

「ねえ、まだー?」



京太郎「……悪いな」

京太郎「大喜四、四暗刻単騎、字一色、天和」

京太郎「6倍役満で、96000オールだ」


「えっ」

「えっ」

「えっ」

「えっ」

「初めて見た……」



京太郎(天和とか、俺も初めて見た)

京太郎(つーか、ほかのトリプルとか初めてだ。どんな確率だよ)

京太郎(なんでこんな場面ででるんだよ……ほかのとこで頼むよ)

京太郎(もう一生見ることないんだろうなぁ……四暗刻以外は)


京太郎(トリプル……じゃあねーか)

京太郎(でも6倍とか、なんて言えばいいんだよ)

京太郎(いや……なんだこれ)

京太郎(公式戦でこれくれよ。文句なく飛ばして終われるんだから)

京太郎(……さて)

京太郎(どうしよう)

京太郎(これ、誰よりも大人げないぞ)

京太郎(下手したらトラウマになるんじゃねーのか……)


「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」


照「……須賀プロ」

京太郎「えっ、あ、はい……」

京太郎「なんですか?」

照「そういう自分は、手加減しないんだね」

照「やっぱり子供には全力出すのがファンサービスなのかな?」

照「すごいなー」

照「さすが私よりも強いだけあるなー」

照「憧れちゃうなー」

京太郎(何、平然と燃料投下してんだあんたはァァァァァァアアアア!!!!)

京太郎(フォローしづらい空気作ってんじゃねーよ!!!)


京太郎「いやー」

京太郎「これはその……な」

京太郎「なんつーか……」


「す、すっげー!」

「須賀プロ強えええええええ!!」

「これが生のオカルトスレイヤーだ!」

「かっこいい……」

「子供相手でも、対戦相手には全力を尽くすんですね! 感動しました!」

「誰だよ須賀プロのこと馬鹿にした奴。超つえーじゃん!」



京太郎「いや、これは……」

京太郎「その……だな」

京太郎「えっと……」


「なー、今のどうやったのー!」

「おい馬鹿、敬語使えよ!」

「すげー! やっぱりプロって必殺技持ってるんだー!」

「須賀プロ……」

「ちょっと、男子はしゃぎすぎ!」

「うるせー! だって強いんだぜ!」

「やっべー! さすがだよなー!」

「なー、師匠か兄貴って呼ぼうぜー!」

「いいな! 師匠ー!」

「師匠ー! 必殺技教えてー!」

「須賀の兄貴の覚悟が、言葉じゃなくて心で『理解』できたぜ!」

「なー、なんで今のを普段もださねーの?」

「きっと、必殺技だからだよ! 須賀プロは、悪の組織と戦ってんだよ!」

「俺たちだけ特別に見せてくれたってこと? 兄貴やべー!」

「兄貴ー! 麻雀教えてー!」

「ずっりーぞ! おれも! おれも!」

「おれ、はじめから須賀プロのファンだったもんねー!」

「静かにしなさいよー!」


京太郎(……うん)

京太郎(まあ、いいや)

京太郎(結果オーライだな。複雑な気分だけど)


京太郎「それじゃあ、基礎からやろうなー」

京太郎「必殺技は、基礎ができてないと出せないからなー」


「はーい!」

「わかったよ、須賀の兄貴ィ!」

「兄貴みたいに弱い考えには反逆するよー!」

「あ、あの……えと、お願いします……」

「えっと、すみません。お願いします」

「委員長照れてるのかー?」

「兄貴はイケメンだもんなー!」

「兄貴はかっけーもんなー!」

「さすが兄貴だー!」

「う、うるさい!」

「おれ、いつか兄貴にリベンジするわー!」



京太郎(……子供は素直でいいな)

京太郎(こいつは、なおさら負けらんねーな)

京太郎(こいつらのためにも、勝ってやらねーと)


                               ――カンッ

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最終更新:2013年09月22日 17:31