「でも、おばあちゃん凄いよ!こんなことができるならなんで秘密にしてたの!?」
「こんなことができるから秘密にしていたのよ。それに、麻由美が思っているほど便利なものでもないしね。」
どのような方法で年齢を交換するのかこそは教えてもらえなかったものの、この年齢交換に関する条件などを麻由美は説明されることになった。
「あくまでできるのは年齢の交換だけ。69歳と16歳という年齢をそのまま入れ換えるだけだから、10歳とか20歳とかだけ交換するわけにもいかないの。
それに年齢を交換する両者がそのことに同意しないといけないのよ、何も知らなかったりいやがっている人間を相手に無理矢理年齢交換はできないわけ。
だから、年齢交換する相手に事前に何が起きるか説明しないといけないの。こうなると何時でも誰とでも年齢交換ができるわけじゃないことは分かってもらえるわね。
それに、誰とでもこんなことができるわけじゃないわ。こんなことができると知られたら、それを秘密にできない人もでてくるでしょうし。
そもそもこの年齢交換、効果は6時間しかもたないのよ。」
「6時間…たったら元に戻るってこと?」
「その通りよ。だから使い所がますます難しくてね。6時間というのはちょっと遊ぶには充分だけど、何か本格的にやるには短すぎるから…おばあちゃんにしてみても、ちょっと遊んでみる程度しか、使い道はなかったわけ。
だから、30代ぐらいまでは、ちょっと遊んでみることもあったけど、その後は本当使うことはなかったわけ。」
「でも、それだって凄いよ…でも、それっておばあちゃんしか使えないの?」
「うふふ、麻由美も使ってみたいだね。でも、教えるのはもう少し後にしておこうかい。」
「教えるってことはあたしにも使えるってこと?」
「さあ、それは後にお楽しみにしておこうかい。それより、麻由美。もう一度、年齢を交換してくれるかい?」
「うん、いいよ。おばあちゃんだって若い身体の方がコンサート楽しめるだろうし、6時間経てば元に戻れるんだしね。」
こうして、再び年齢を交換し、16歳となった祖母、ここまでで思わぬ時間をくったということもあり、とりあえず麻由美の服のうち、動きやすいカジュアルなものを借りると急いで家をでた。
一方、老婆の身体となった麻由美。誰か来たり電話があっても居留守を使ってもいいが、万が一、直接対応しないといけない時に備えて、祖母の服を出してもらっている。
当たり前のことだが、70近い老婆には、普段着とはいえ女子高生向けの服は明らかにちぐはぐだ。
「う~ん、やっぱり着替えておいた方が良いよね。その時になって慌てるより。」
着替えるだけならどこでもいいはずだが、普段の習慣からか、麻由美は祖母の服をもつと、自分の部屋へと向かった。
最終更新:2010年08月01日 08:58