アットウィキロゴ

おばあちゃんの日 第22話

285 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/10/13(木) 23:53:05.27 ID:GHcL4bIx [被レス:1] Be:
    【おばあちゃんの日】
    (仲の良い友達が気づかないなんて面白~い。それに気づくかどうか、気づかれるかどうかのスリルもなんか楽しいし。)
    そんなことを考えていると、先ほどの商品を持って、彼女が戻ってきた。
    「おまたせしました。こちらになりますね。」
    「まあ、ありがとう。お手数をかけてすみませんねえ。」
    「いえ、ところでお孫さんへのプレゼントでしたら、ラッピングいたしましょうか?」
    「じゃあお願いしようかしら。」
    「ありがとうございます。ラッピングに5分から10分ほどかかりますでので、できあがり次第番号でお呼びいたしますから、少々お待ち頂けますか。」
    彼女から、番号の入ったプレートを受け取った麻由美。
    カウンター前に立っていても仕方ないので、店内を彷徨いてみることにした。
    (そういえば、今のあたし、他の人にはどういう風に見えているんだろう。おばあちゃんとしてみられていることだけは確かだけど。)
    気にはなるけど、まさか通行人をつかまえて聞いてみるわけにもいかない。
    (そうだ。明日、学校でそれとなく聞いてみよう。)
    ラッピングを依頼しているから、彼女の印象に残っている可能性は高い。
    それにこのお店では、お年寄りの客は珍しい方だ。
    そんなことを考えていると、不意に腰の辺りに衝撃。
    店内で追いかけっこをしていた子供達がすぐそばを駆け抜けていく。
    そのうち1人が麻由美にぶつかったらしい。
    人間の身体というのは、いくつかの場所に力が加えられると、意外なほど感嘆にバランスを崩してしまう。
    しかも、今の麻由美は80近い老婆の身体。その上、慣れていない着物姿ということもあって、一度崩れかかった体勢を思う様に整え直すことができない。
    脚と腰に力が入らず、そのまま上半身が後方へと倒れ込む。
    (え?あ?…あ!)
    背中から床に倒れることを覚悟した瞬間、何かが麻由美の身体を受け止めた。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2012年04月18日 17:35