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おばあちゃんの日 第24話

296 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/10/15(土) 00:23:04.72 ID:3/kHiMIa Be:
    【おばあちゃんの日】
    最初のショックから立ち直ったこともあり、既に麻由美は自力で体勢を整え、自分の脚で歩いていたが、背中そして腰の辺りの青年の手が添えられていることに安心感が産まれる。
    今のところ支えはなくても歩くことに支障はないのだが、何か起こった時に支えてくれる存在があることを実感できると安心感もひとしおだ。
    本来の身体ならあっという間の椅子までの道程も、年寄りの身体+先ほどの事故からくる警戒心もあって、信じられないほど時間がかかってしまった。
    椅子に座る、ただそれだけの行為にもどこかおっかなびっくりになってしまう。
    「少し休んだ方がいいよ。身体は大丈夫でも、気持ちが落ち着いていないと身体が思う様に動かなくて怪我の元になるから。」
    「そ、そうね…でもありがとう。でも、助けたのが可愛い女の子じゃなくて、こんなシワクチャのおばあちゃんでごめんなさいね。」
    「え、いや…確かに女の子だったら…あ、き、気にしないで。」
    しかし、言われた通り椅子に腰を下ろしたのは正解だった。
    バスに乗っている間、老人の身体では座っているとはいえ必ずしも楽とはいえないことは実感していたが、それでも立っているよりは遙かにマシ。しかも、先ほどあんな事があった直後なら。
    「と、とにかく、ゆっくりと休んだ方がいいよ。助けた人が、その後また具合が悪くなるなんてことあると、なんか気分も悪いしさ。」
    少し照れたような顔を隠そうとするかのような青年の素振り。
    (て…あれ?)
    心臓の動きと呼吸が速くなることを覚える麻由美。
    (な、なに…心臓がマラソンの後みたいばくばくいって…それに呼吸も苦しいし…これってもしかして…あ、これがお年寄りの動悸息切れ眩暈ってヤツか…)
    椅子に腰を下ろし、落ち着こうとした結果、むしろ気が抜けて、それまでの緊張とストレスがイッキに噴き出してきた様だ。

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最終更新:2012年04月18日 17:36