480 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/01/01(日) 22:40:22.68 ID:H3DQYn5d Be:
【かおかえっコ】1話
「みゆきちゃーん、一緒にかえろー!」
放課後、校門を通り抜けたばかりの深雪に声をかけたきたのは、友達の恵里子だった。
「あ、恵里子ちゃん。」
「あれ?深雪ちゃん元気ないね。なにかあったの?あ、」
そこで恵里子は深雪が手に持っているビニールバックに気づいた。
「もしかして水泳?」
「うん…」
力無く頷く深雪。
「先生、このままだと25メートル泳げるまで、夏休み中は練習だって。」
「そっか…」
もともと運動は苦手な深雪だが、水泳は特に顕著。カナヅチというわけでもないが、息継ぎが下手なこともあって、いまだ25メートルプールを泳ぎ切ることができない。
「でも夏休み中、プールに入れるんだからいいじゃん。」
「えー、恵里子ちゃんは水泳も運動も得意だからいいよ。プールに入れるからって練習ばかりじゃつまんないし。」
確かに、体育の時間は活躍ばかり、運動神経のいい恵里子に対して、運動音痴といってもいい深雪では水泳の練習の捉え方も変わってくるだろう。
しかし、こんな対称的な2人であるにもかかわらず、姉妹かそれ以上に仲がいいというのも不思議なことだ。
「だよね~、あたしも読書は苦手だし~眠くなると言うか飽きてきちゃうもんね~。でも、明日の水泳の受業で泳ぎきれれば夏休みの練習はなしになるんでしょ。最後の機会に頑張ってみれば。」
「うん…でも、ちょっと自信ないな。息継ぎしようとすると水飲んじゃうから、そこで苦しくなって足をついちゃうんだもん。」
「あたしが替わってあげられればいいんだけど、そんなことできないしね。」
先に言った様に運動全般得意な恵里子にしてみれば25メートルどころか、ターンもできるから、もしかしたら100メートル泳げるかもしれない。
もっとも、恵里子がどれだけ泳げても、今回深雪の助けには何にもならないわけだが。
最終更新:2012年04月18日 18:07