481 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/01/01(日) 22:41:00.68 ID:H3DQYn5d Be:
【かおかえっコ】2話
そして、翌日、25メートル泳ぐ自信も秘策もないまま、ちょっと憂鬱な朝を迎えた深雪が朝食を食べていると、
「深雪、恵里子ちゃんから電話よ。」
「恵里子ちゃんから?」
確かに仲のいい恵里子だが、こんな朝から電話がかかってきたことはこれが初めてだ?
「もしもし恵里子ちゃん?」
「あ、深雪ちゃん。おはよう。いきなりなんだけど、今日はちょっと早くあたしの家に来れる?」
「え?う、うん…今からならちょっと急げば、10分ぐらい早く恵里子ちゃんちにいけると思うけど。」
いつも余裕を持って通学しているだけに、多少意識すれば、充分な余裕をもって、恵里子の家に寄れることもできる。
「じゃあ、ちょっと早めにあたしんちにきて。あ、水泳の着替え忘れないでね。」
「う、うん…」
恵里子に押し切られる形で返事をしてしまった深雪は、急いで朝食を済ませると、身だしなみもそこそこに家をでた。
前日に学校の支度を済ませておく習慣が今日ばかりは有り難い。
「あ!みゆきちゃん!みゆきちゃーん!」
自宅前で待っていたらしい恵里子の声に出迎えられる形になる深雪。
「恵里子ちゃん、おはよう。でも、こんな朝に用事ってなんなの?」
「うん、それなんだけど、昨日の水泳の話、おばあちゃんに相談してみたらもしかしたらいい方法があるかもって。」
「え、恵里子ちゃんのおばあちゃんが?」
恵里子の祖母は、外国人とのハーフらしく、ちょっと日本人らしからぬ風貌に加えて、日本人っぽくない風習とかにも詳しいことは。恵里子と親しいだけに深雪にもよく分かっている。
しかし、いきなり泳ぎが上手くなる方法というのは無理があるかも。
最終更新:2012年04月18日 18:08