かおかえっコ 第7話

489 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/01/03(火) 16:02:51.15 ID:5M4m7Z8V Be:
    【かおかえっコ】7話

    自分の顔に、目と鼻と口があることを実際に触って確かめていた2人だったが、不意に鏡に映っている自分達に違和感を覚えた。
    のっぺらぼう程ではないが、確かに何かが違う、何か間違っているという感覚。
    「て、あれ?…」
    最初に何かに気づいたのは深雪の方だった。
    おそるおそる右手で自分の頬をつねってみた。軽く
    すると鏡の中では恵里子が左手で自分の頬をつねっていた。
    「え!?」
    慌てて手を離すと、鏡に映っている恵里子もまた、慌てて手を離した。
    「え?え?」
    慌てるあまりでたらめに手を動かすと、同じように鏡の恵里子も手を動かしている。
    「な、なんで恵里子ちゃんが…!…それにこの服って…」
    鏡に映っている恵里子が着ているのは先ほどまで身につけていたTシャツとデニムのスカートではない。
    自分が今朝着てきたワンピースそっくりだ。
    視線を下に向ければ、今自分が着ているのはワンピース。
    ますます訳が分からなくなる。
    そのまま視線を横に…隣にいるはずの恵里子へと向けてみれば、Tシャツとスカートの女の子の姿。
    だが、その上にある顔は…のっぺらぼうではない。だがこの場合のっぺらぼうの方がまだ驚かなかっただろう。
    だが深雪が驚いたのも無理はないことだった。
    なぜなら、恵里子がいるはずの場所にたっている女の子の顔は、深雪のものだったからだ。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2012年04月18日 18:10