give and take 7~9

106 名前:give and take 7[] 投稿日:2009/10/28(水) 03:35:29 ID:IP73JH9V
さらに3日が経った。
35歳になった博美。最初の頃とは違い、加速度的に若返りが進んでいく。
アンダーバストがスリムになり、バストに張りが出てきたため、ブラジャーが合わなくなってきた。
「下が緩いんだ…ピンクとか着られるかな…」
風呂上がりに測った体重。若返りが始まってからは初めてだ。
「やだ、2キロもやせてる!」

同じ頃、31歳になってしまった早苗。
(なんか肉付いてきたな…)
ついこの間まで22歳であったという記憶は全く残っていない。
決して太っているとは言えないスタイルだが、22歳の時に比べれば、
全体の線の細さが薄れ、成熟した丸みが加わってきていた。

鏡を見ながら、ウエストをつまむ。
(ちょっとダイエットしないと…)
青のドットが入った真っ白なブラジャーはレースの入った紺一色へと変わっていた。

107 名前:give and take 8[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 03:36:52 ID:IP73JH9V
その翌日。
更衣室に入った博美は、後ろからすごい力で押さえつけられた。
振り返ると、32歳になった早苗。
22歳の時に漂っていたあどけなさは消え、力の入った眼の横、目尻にはしっかりと皺が入っている。
「樋口さん、どういうことですか?」
「え…」
「なんで私、こんなになっちゃってるんですか?」
大きな声を出している割には誰も来ない。
「服もこんなのしかないし、どういうこと!?」
ボタン脇にフリルの付いた白のブラウスに薄手の緑のスカート。それでも30代に入った早苗には、少し若作りにも見える。
『やっぱりこうなってしまいましたね。』
周りが静寂に包まれ、あのときの男が現れた。
「あんた誰よ。」
『はじめまして』
「戻しなさいよ、わたしのこと。」
『そういうわけにはいきません。こちらの方との契約ですから。』
「はぁ?何言ってんの?」
22歳の精神に戻った早苗は、威勢のいい言葉で男に食ってかかる。
『二人の歳が近づいたんで、ちょっと世界に歪みが出てしまったようです。まあよくあることですから。』
そういうと男の手から光が放たれ、早苗を包む。
乳房が描き出していたブラウスのラインに、ふくよかな丸みが加わり、ボタンにかかる張力がわずかに増す。
髪にはパーマがかかり、艶が少しずつ失われていく。スカートから覗く脚、ストッキングの下に浮かぶシミ。
光が収まると、30代後半となった早苗の姿。いつの間にか男から出された姿見に、自分の姿が映る。
「な、何よ、これ…」
高さは変わらないものの、少しこもった、かすれがちな声。小さくつぶやくと、早苗は気を失った。

108 名前:give and take 9[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 03:43:45 ID:IP73JH9V
『さ、あなたも若返りましょう。』
同じように、博美の身体を光が包む。
紺のブラジャーの中で乳房が瑞々しさを増す。押し上げられた乳首がブラジャーと擦れた。
思わず声を上げそうになる博美。ヒップが上がり、ショーツに密着する。
「見せて。」
鏡には、黄色のチュニックにベージュのスカートを履いた20代の女性。
先ほどよりもむしろむっちりしたようにも見えるが、バストやヒップに若さゆえの張りが戻ったためだろう。
キメの揃った肌が戻り、目尻の消えた若々しい顔。その下には存在を主張するバストとヒップ。
そんな身体を年の割には地味な、シックなデザインの服が包んでいる。
「だいぶ若返ったわね。」
『言葉遣いも若くされた方が…』
「そっかぁ。そうだね。」
『よくお似合いです。あなたを26歳、彼女を40歳にしておきました。私の力ではこれが限界です。あとはまた自然と若返っていきますので。』
「じゃあ、あと4日ってこと?」
『そういうことになりますね。』
「楽しみにしてる。」

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最終更新:2009年10月28日 15:20