チェンジ

私が最初にその変化に気づいたのは4時間目の国語の時間でした。
私の胸が急に膨らみだしたんです。急激に。まるで植物の成長過程をビデオで早送りしな
がら見ているようなそんな急激な変化でした。
そして、さらに驚かされたことは私の制服もブラもその変化に合わせたサイズになってい
ったのです。
変化が収まった時、私の胸のサイズはFカップにもなっていました。
制服の上からでもはっきりと分かってしまうほどになってしまった私の胸。
しかし、信じられないことに私のその変化に気づく人は誰一人としていなかったのです。
そうまるで最初からそうであったように・・・


『チェンジ』


「ねぇ・・ゆ、由香ちゃん。わ、私どこか変じゃないかな?」

「うん?変って何が?」

「その・・・胸とか・・・」

「ちょっとー、それ自慢!?自分の胸が大きいからってぇ!!このこの」

そう言って、由香は私の大きくなった胸を鷲掴みにしてきました。確かに、胸に感触があ
りそれが現実であることを私に伝えるのだった。


学校はいつものように終わりました。結局私の変化に気づく人は誰一人いませんでした。
私はバスタブの中でその豊かになった胸を見つめながらずっと考え事をしていました。
家に帰ってみると、なんと私の持っている服も下着もすべてサイズがいまの物に変わって
いたのです。そして、鏡の前に立って初めて気づいたのですが、胸だけでなく、お尻もウ
ェストも以前よりもスタイルが良くなっているように思えました。
気味が悪くなった私は、アルバムを取り出し昔の写真を見ていく。
するとどうでしょうか?すべての写真が入れ替わってるのです。
そこには以前の私のスタイルは写ってませんでした。
私は何かが原因で記憶障害にでもなったのか?
そんな風にもこの時は思ってました。
しかし、それが間違いであることが次の日の4時間目に分かりました。
私の綺麗な長い黒髪が突然ミドル程度の長さの目が痛くなるような金髪になったのです。
外人の金髪などではなく、明らかに整髪料で染めたような金髪にへと。
さらに、私の掛けていたはずの眼鏡がいつのまにか消え失せていたのです。

これほど目立つ変化が起きても気づく人はまたしても誰一人といなかったのです。
そして、私は一人の変化に気づくべきだったのです。
その変化に気づけたのはさらに次の日の4時間目のことでした。
今度の私の変化は肌の色でした。私の自慢の白い肌は日焼けサロンで焼いたような黒い肌になってしまったのです。
しかし、その変化した姿を見たとき私はあることに気づきました。
私は授業が終わると急いで2組に駆け込み、彼女を捜し出した。
私の幼なじみの香を。
香の座っているはずの席には、色白く眼鏡を掛けた黒髪の少女が座ってました。
外見は大分変わってましたが、その顔は紛れもなく香そのものでした。
香は私の顔を見てニタリとしたあと、私の手を取り、人気の少ない学校の屋上へと連れて
行きました。

あんた、変わったわねぇぇ。キャハハハ」

「ど、どういうことなのよ!なんで私とあなたがこんな・・・」

「私ね、この前古びたお店であるものを手に入れたの。変な本でね、そこに名前を書いた
二人の立場が入れ替わるんだってさ。まさかホントだったなんてね。チョーうける」

「そんな、暢気な!どうするのよ一体。その本今どこにあるのよ!」

「燃やしたわよ。そうしないと願いが叶わないってあったからね。」

「そ、そんな・・・」

「まぁ、そんな気を落とさないで。入れ替わるっていっても家族とかは変わらないみない
なの。ただ、友達とか好みや身体付き頭のよさとかも変わっちゃうみたいなんだけどさ」


「い、いやよそんなの・・・」

「そりゃ、そうよね。幼なじみで同じ幼稚園、小学校、中学、高校と来たはずなのにあな
たは学年成績トップで生徒会長。あんた自分じゃそんな分かってないみたいだけど男子に
陰では結構人気あったりするのよ。」

「・・・・」

「一方、私のほうはギリギリで高校合格して成績は万年ビリ。ガングロで、おまけにヤリ
マンなんて言われてるものね。そりゃいやよね。でも、別にそれが嫌って訳でも無かった
んだけどね。ヤリマンはホントだし☆私、性欲強いみたいで我慢出来なくなっちゃうのよ
ね。授業中にオナったこともあったしねぇ。キャハ。あんたもそんな風になっちゃうのか
ねぇ、キャハハハ」

「な、なんとかならないの・・・?」

「無理じゃないのぉ、諦めてよ。ね。」


私は言い知れぬ不安を覚えながら次の日の4時間目を迎えていた。
次は何処が変化してしまうのか恐怖を覚えながら、ただただ祈るだけしか出来なかった。
そして、変化はやはり起こってしまいました。
外見的変化はありませんでした。しかし、それはすぐに分かりました。ついさっきまで解
いてた数学の問題が全く分からなくなってしまっていたのです。
いつも私に問題を当ててくるはずの先生が全く問題を当ててきません。
それが不幸なのか幸運なのか。なぜなら私は基礎計算ですら満足に解けなくなってしまっ
ているのですから。


私はその日の夜ベットの中で泣きながら眠りました。気づけば私は生徒会長ですらなくな
っていました。仲良しのはずの由香も私を避けるようになってしまっていた。

でも、それすらも今の私にはもうどうでもいいことなっています。
そう思えるようになったのは次の日の4時間目の変化でした。
不安と悲しみのどん底にいた私の心に沸々とわき上がってくるものがありました。
その感情は私の秘部からわき上がっていたものでした。
私はその鹹味な欲望に負けて、授業中に自慰をしてしまったのです。
人生の中で数えるほどしかしたことがなかったはずの自慰を。

そして、その夜。私は街中で男を逆ナンパしてセックスをしていました。
初体験のはずのセックスなのに喘ぎ声を上げ、慣れた様子で手動を握りあらゆる鹹味に溺れました。
これが今の私です。どんなに変わろうとも私なのです。

ただ、私はいつまで私でいられるか分かりません。
私は明日起きたら香になっているかもしれません。
でも、私はそれでももういいとすら考えています。

だってHって超気持ちいいんだもの。キャハハ

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最終更新:2009年11月30日 15:42