「みんな、逃げろ!!死人が出るぞぉ!!」 南からそんな声が聞こえた瞬間、既にオルステッドは駆け出していた。 ゆりこを信じない訳ではない、ここにいるほとんどの人間は既におぞましい合体を終え、手遅れの者ばかりだと理性は理解しても。 それでもオルステッドは勇者なのだ。 助けを求める声に応えずにはいられない。救いを与えずにはいられないのだ。 「ベンが完全武装している! 散様ァ! お逃げください! 死人が出ますぞォ!」 誰かを思う叫びだ。恐怖に震えるのでも邪悪に屈するでもなく、この声の主は闘っている。 邪悪な悪魔にも負けぬその尊い意思を、護りたいと心から願う。 見慣れぬ建築物たちの合間を走りただ間に合えと、一心に念じながら走る。 間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、 間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、 間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、間に合え、 そうして向かう先から聞こえたのは破裂音。 その暴力的な音の意味は直後、悲痛な叫びによって伝えられた。 「みんな、逃げろ!!死人が出たぞぉ!!」 歩みが、緩む。 強制的に理解させられた。 もう手遅れなのだと。 自身の最期、その淵の淵までをも誰かを思う事に費やした英雄は、今、この時に喪われてしまったのだと。 緩みつつも歩みは止まらない。 彼を助けられずともまだこれ以上の被害が出ないうちにその凶刃を止めねばならないのだ。 彼を助けられずとも、その凶刃が散様なる人に及ばぬうちに止める必要があるのだ。 そのことを彼は後悔する。 歩みを緩めなければ、走り続ければ。 あのような事態を食い止めることが出来たのかもしれないのに、と。 ◇ 辿り着いた先には3つの影があった。 一つは横たわり血を流し続ける、男の影。 もう一つは明らかに人では無い異常。 猿、に近いのだろうか? 見慣れぬ武器を携え、なにやら服を着込んだ巨躯。 この状況を産んだ元凶と思わしきモノからは侮れぬプレッシャーを感じる。 この異常はもう一つの影、動かず横たわる人影に近づいていき…… その背中に手を伸ばしたかと思うと、異常な変化が起こりだした。 人影の形が変わる、大きさが変わる、体毛が伸び、武器が現出し…… 「にゃにゃにゃにゃにゃん!!」 奇声が上がったかと思うとそこには #aa(){{{ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┓“ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ 、,ノl,、{ , _ 、,ノl,、{ , _ }Vノ;:;:;:;:;:`'´{, }Vノ `'´{, 、{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:レ .、{ レ ミ,;:;:;:;:。...。:;:;:;ヒヾ ミ 。. 。 ヒヾ )、-┌┐;:;:.゙,..,゙:;:;:nゝ , )、-┌┐ .,.., nゝ , ノ、/;:;:;:;:l・ ,,l;:;:;:´;:;`:;:;l ̄l`';:'-ノ_,. ノ、/ l・ ,,l ´ ` l ̄l`';:'-ノ_,. }ヽソ;:;:;:;:;:;ノt-n';:;:;:;:;:;:;:;ノ,::,_l;:;:;:;:;:;;:;7 }ヽソ ノt-n' ノ _l 7 /;:;:;:;;:;:,、;:;,:l LLLlヽ;、;:;:ノEEEl;:;:;:;:;:;:;:}_ / 、 l LLLlヽ 、 ノEEEl }_ 「;:::: ;:;::::´、 `''-fココ ll::l;:;:ll .nnn l;:;:;:;;:;:;:;:;:{「 ´、 `''-fココ ll l ll .nnn l { ヽ;:; : : ゙ `''''´ミ´r'ヽ;l;:;:ll ';';ニ' l,;:;:;:;:;:;:;:(ヽ ゙ `''''´ミ´r'ヽl ll ';';ニ' l ( ´`'''─-..._::::.:.:ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll }:;:;:;:;:;:)´`'''─-..._ ヾヽ_ `ヽ'、l__l ll } ) `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙:;゙: ゙ソ `゙-'゙,-,_ツ、゙ヾf´ヽ,っll_{゙ ゙ ゙ソ ,、ノ'´;:;:;:;:;:;:;:`ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙ ,、ノ'´ `ヽl, ,、`ヾ\:ミ、゙ };:;::;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'lmn_'ヾ\ .} 'lmn_'ヾ\ ノ!ノl´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;;:;:;:;;`^!''´ヽ 'ヾ\ ノ!ノl´ `^!''´ヽ 'ヾ\ f´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;ヽ、fヽ\ ヽ、fヽ\ 、ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;--;;::;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;y ¨ヽヽ\、 ;;-- y ¨ヽヽ\、 r';:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;-''´ ' ' '' `-、;:;:;:;:;:;::;:;;{ -''´ ' ' '' `-、 { _ _ _ _ 」  ̄ ̄ └, 」  ̄ ̄ └, }. 逃 { } 増 イ { }. げ { } え カ { 」 ろ { 」 た ン { } ぉ { }_. ぞ { }_ ! ! { /_ ! ! _「 /__ _「  ̄  ̄` }}} 思わず叫んでいた。 聞いてはいたが、これが悪魔と人の合体と、その末路。 二つになった脅威に立ち向かう。 彼は勇者なのだから。 哀れな犠牲者に、せめて死をもって安らぎを。 【エリアB-3/市街地/1日目/黎明】 【ベン(バズズ)@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:健康 [装備]:防弾ベスト@現実、猟銃@現実 [道具]:基本支給品*1 [思考・状況] 基本行動方針:殺戮 [備考]:原作ではバズズは仲間になりません、ですからもし仮にバズズが仲間になるとしてベンという名前で無い証拠はありません。 ..また、装備品に関しても同じことが言えます。 ..つまり、ベンという名前のバズズが防弾ベストと猟銃を装備して死人を出してもまったくおかしくはないということです。 【オルステッド@LIVE A LIVE】 [状態]:健康 [装備]:はがねのつるぎ@ドラゴンクエストⅤ [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:一刻も早く魔王を倒し、アリシアを救出する 1:魔王が関与しているのかを見極める。いるのならば打倒、いないのならば速やかな帰還を目指す 2:悪魔となった参加者に引導を渡す [備考] 参戦時期は中世編フェミノフォビア戦より。OPの間は気絶していました。 聞き逃していたルールについて、ゆりこから聞きました。 ただし一部に嘘があり、オルステッド、ゆりこ、ザ・ヒーロー以外の参加者の大半が悪魔と合体させられたと聞かされています。 そのほかにもゆりこの話には嘘や漏れがある可能性があります。 ◇ えっ? なんでまたベン増えてるんだよって? それは簡単さ。血髑郎を殺戮した後のベンは自分に支給されたものを確認し出した。 おそらく食べ物でも探していたんだろうね。 そうして出てきたのがカラクリ技師、カラクリ源内の生みだした傑作カラクリ。 プレイヤーのみんなにはカラクリ丸と言えばわかりやすいかな? このカラクリはそのゼンマイを巻いたものを模す性質を持っていた。 これがそこら辺のただの猿なんかとはケタ違いのかしこさを持つベンに支給されていたのさ。 ボタンがあれば押す。ゼンマイがあれば巻く。当然のことだろう? 【ベン3@俺ODIOロワ】 [状態]:ベン [装備]:防弾ベスト@現実、猟銃@現実 [思考・状況] 基本行動方針:殺戮 [備考]:原作ではカラクリ丸のゼンマイはおぼろ丸以外に巻きません、ですからもし仮にバズズが巻いたとしてバズズ化しない証拠はありません。 ..また、装備品に関しても同じことが言えます。カラクリ丸は明らかにそれまで所持していなかったカネサダをゼンマイが巻かれるとともに突如装備していました。 ..つまり、ベンという名前のカラクリ丸が防弾ベストと猟銃を装備してもまったくおかしくはないということです。 |033:[[MONEY!MONEY! ~君が世界を動かしてる~]]|投下順|:[[]]| |032:[[飛べないハードルを負けない気持ちでくぐる]]|時系列順|033:[[MONEY!MONEY! ~君が世界を動かしてる~]]| |029:[[魂の叫び]]|ベン(バズズ)|:[[]]| |005:[[Hurry Up To Exit]]|オルステッド|:[[]]| |初登場|ベン3(カラクリ丸)|:[[]]|