第六話
ウェイン「なんてヤツらだ、さては俺を見捨てたな!」
ウェインは襲い掛かってくるオオカミたちを次々となぎ倒した。2匹目、3匹目…、ウェインは自分を励ますように、倒したオオカミの数を数えていった。
ウェイン「13匹目・・うおらあッ!」
傷つきながらもウェインは奮闘した。しかし彼の顔には疲労の色が見えており明らかに動きが鈍くなっていた。ウェインは目の前に残ったオオカミたちを睨みつけ、言い放った。
ウェイン「次に死にたいやつは前に出ろ…。」
そのときだった。ウェインが見せた一瞬の隙をオオカミは見逃さなかった。ウェインの背後からオオカミが跳びかかった。
ウェイン「ぐわああ…」
右肩を噛みつかれたウェインは、持っていたナイフを落としてしまった。ウェインは右肩のオオカミを振り払うと、そのまま地面に崩れ落ちた。
ウェイン「ここまでか…。」
自分はもう十分がんばった。これでいいじゃないか。自分に今必要なのは眠ることなんだよ。
不思議と満足気な表情で、ウェインは目を閉じた。
ようやく手に入れた獲物に、オオカミ達が群がっていく。だが、オオカミたちはにわかに手足の自由を奪われ、地面に転がった。ローブで身を包んだ何者かが、ウェインに歩み寄った。
?「ひとりでオオカミをこれだけ相手にできるなんて…。こいつはなかなか使えるかも♪」
最終更新:2015年11月15日 16:53