角直紀・銅伝由香「女性を活用できない会社に未来はない! 」2008)
評価
★★★☆
ひとこと
意外にもダンナの書棚で発見。
なんとダンナの元(?)同僚の女性から贈られたそうな。。。
WGの勉強のために手に取りました。
同業者(?)が書いた本のせいかとても読みやすく、精神論的なアプローチが少なくて好感が持てました。「答え」が欲しい人には向いていないかもしれませんが、「きっかけ」が欲しい人には良書かもと思います。
分類
目次
Chapter01 今女性を活用する力が問われている
- 女性を活用できる企業が勝ち残る
- 女性が生き生きと働くというイメージ しかし現実は?
- 少子化を甘く考えない! 人材を活かせる会社だけが勝ち残ることができる~女性活用の意味
- 会社と上司と女性自身
- 掛け声ばかり。本当に女性活用できるのか
- 総論賛成各論反対の日本企業の組織文化 ~本音と建て前を使い分ける文化の難しさ~
- 仕組みを変えるだけでは問題は解決されない! ~構造的な問題は仕組みだけでは変えられない
- 女性活用に向けて最後は組織の文化を変えられるかにかかってくる ~組織を変えることの難しさ
Chapter02 女性勝つようできる組織改革
- 女性活用のゴールイメージは?
- 具体的なゴールイメージ ~「もったいない」
- こんな目標でよいのか?
- 企業にとってのゴールとは
- ゴールイメージを具体的に落とし込む
- 乗り越えるべき壁 ~ALL or NOTHING
- 乗り越えるべき壁 ~年功序列人事
- 求められるブレークスルー ~能力主義・仕事主義
- 働く側のゴール設定
- 何とかしてほしいという声をよく聞くと
- 現実的で本質的な問題解決とは
- 何のための女性の活用?
- 社会の女性進出と企業の女性活用の関係 ~同じ問題のようで違う問題
- どうして女性を特別扱いしなければならないのか?
- ~制度=労働環境だけでなく、ワーク・ライフ・バランスから押さえる
Chapter03 女性のキャリア分析すると ~ワーク・ライフ・バランスのこれから
- ライフサイクルから考える女性のキャリア
- 人生と仕事の2つのサイクルが回るという難しさ
- 結婚・出産・育児・・・・・というタイミングで問われる価値観
- 人生はままならないもの
- 問題を先送りしていいの?
- 仕事の目線から考える女性のキャリア
- 「仕事ができる・できない」をもっとしっかり見ていく
- 仕事の発展段階 ~第1段階から第3段階まで
- 仕事の段階を上がっていくと何があるのか
- 第3段階までいかないといけないのか?
- 事務職の未来
- 仕事の階段を上っていくためには何が必要か?
- ワーク・ライフ・バランスの観点
- ワーク・ライフ・バランスとは何か
- 米国におけるワーク・ライフ・バランスの問題
- ワーク・ライフ・バランスの本質~自分の人生は誰のものか
- バランスの取り方
- 女性キャリア形成に向けたそれぞれの課題
Chapter 04 会社はどうすべきか ~本当に女性活用できるのか
- きっかけは制度導入から
- 組織改革の本質
- 改革のシナリオ作りの重要性
- 危機感の共有
- 解決に向けたストーリー
- チェンジリーダーの必要性~組織を変えていくためのトップのコミットメント~
- 改革を進めていく
- 改革のシナリオと一連の施策パッケージ
- 定量化への組織的な取り組み
- 対女性の施策展開
- 対上司の施策展開
Chapter 05 女性自身はどうすべきか ~社会に立ち向かう
- 甘えは許されない!
- ニワトリとたまごの議論を抜け出る
- 甘えを捨てて考えると人生はどう変わってくるのか
- 戦略的にキャリアを作っていく~キャリアのツボ~
- 自己認識と他者認識のずれ~陥りがちな罠
- 年代別に考える女性のキャリアへの挑戦
- 人生のイベントにどのように立ち向かうか?
- 20歳代の女性が考えるべきキャリア
- 30歳代の女性が考えるべきキャリア
- 40歳代以降の女性が考えるべきキャリア
Chapter 06 上司はどうすべきか
- 管理職が考えるべき女性活用
- 管理職はそもそもどこまで部下のキャリアへ関わるべきなのか
- 家庭人としての価値観と管理職としての価値観
- 嫌われる上司と尊敬される上司の違い
- 年代別女性への管理職の働きかけのコツ
- 20歳代の女性への育成と活用
- 30歳代の女性への見極めの重要性
- 40歳代以降の女性への賢い働きかけ方
Chapter 07 女性活用が成功する「会社と個人」の関係
- ゴールイメージの再確認
- 新しい会社と個人の関係
- ウソのある関係から本音の関係に
- 成功への道は困難に立ち向かっていこうという姿勢
目指すべきなのは、「もったいない」から始めて、最終的に「女性だから」という発想自体が不要になることだと思います。(p57)
メモ
- 組織改革に必要な条件
- 危機感の共有
- 明確なゴールイメージ
- 強力なリーダシップ
- 優秀な女性社員の3つの類型
- 事務職・アシスタントとして優秀:頭の回転が速く、先を見据えた段取りを行いながら、気配りもよい
- 専門性が高くて優秀:特定の領域におけるプロとしての技術を有しており、その技術の高さで勝負している
- 管理職として優秀:組織を管理するリーダーとして優秀
- ワークライフバランスを考える2つの軸
- 他者により動かされる↔自律的に動ける
- 私生活↔仕事
- 女性社員の4典型タイプ
- 花嫁修業型:未来予想図がある。キャリアアップには興味がない。
- 結婚両立型:Dinksの進化系だが大抵どちらかに偏る。
- 仕事優先型:ハイブリッドキャリアウーマン(本当にトップに祭り上げられた時が最大の難所)
- お局さま型:目の前の仕事はきっちりやるが、ゼロからモノを作る仕事からは逃げる
- この時期に避けるべきこと
- 20代(広げる時期):過度のこだわり、恐れ・ひるみ
- 30代(深める時期):完全主義
- 40代以降(花の咲き頃):守りに入ること
参考文献
最終更新:2010年08月21日 18:03