横山秀夫「半落ち」(2002)
評価
★★★★
ひとこと
映画化されましたが、今頃になって読みました。
読了後に直木賞選考で物議をかもしたある議論についても知りました。
横山作品は何作も読んでますが、「謎解き」だと思わない方が、よりよく味わえると思います。
「半落ち」はタイトル自体が謎かけ的なので、その意味ではソコソコの作だと思います。
私は、「介護問題」に関する姿勢の方がより心を揺さぶりました。
藤林圭吾の章だけで★4つつけます。
分類
ネタバラシ作品(この本より先に読め!作品)
特になし
ネタバラサレ作品(この本より先に読むな!作品)
特になし
その梶さんという人、とっても優しいんだと思います。<中略>
でも、よく思ったんです、当時……。出て行って欲しい。そう願っていたんです。
散髪に行って、そのまま帰ってこないでくれたらどんなにいいだろうって<中略>
ご自分で死んでくれたらいいのに、って(p303-304)
梶の行為が優しさだというのなら、優しさなどこの世になくていい。
澄子の優しさを、自分は選ぶ。
殺さなかった優しさを-。(p306)
メモ
参考文献
主要登場人物
志木和正 県警捜査第一課 指導官
佐瀬銛男 地検 検事正
中尾洋平 新聞記者
植村学 弁護士
藤林圭吾 裁判官
古賀誠司 法務事務官
最終更新:2010年08月21日 18:13