林望「新個人主義のすすめ」(2008)
分類
目次
- 個人主義と利己主義とはどうちがうのですか?
- 「食べる」は、個人的な思想・信条・宗教・体質・嗜好にかかわる事柄/正しい意味での個人主義は、利己主義の反対
- まず、どんなことから始めたらいいでしょうか
- 人のことを慮りつつ、自分の願いをじっと心に温め続ける/ONとOFF、この二つが交じりあわないようにする/チャンスは、思いがけぬときに思いがけぬ形でやってくる
- 子供が仲間はずれにされそうで心配なのですが……
- 個人主義的な生き方を、子供の頃から教えなくてはいけない
- ご近所に友達がいなくて不安です
- 多くの人と八方美人的に付き合って、結局寂しい人生になってしまう
- 夫婦の間に個人主義は成り立ちますか
- 男たちは反省しなくてはいけない/妻は私の世話は焼かない、私も妻の生活に干渉しない
- 家族のなかで個人主義ってありますか
- 家族には、まったく異なる種類の愛憎が渦巻いている/子供は親の私物ではなく、親も子供の私物ではない/分かって、知って、見ないふり/親類付き合いなどは「しない」のが原則
- 学校は団体の世界なので、個人主義は……
- 個性重視どころか、個性抹殺/自由選択とて強制しない/なんでも学校に依存してはいけない
- 晩婚化、少子化と個人主義は関係あるのでしょうか
- 個人主義社会では、子供は自動的に自立する/個人主義を社会の骨格とする
- 終身雇用と個人主義は矛盾しませんか
- 日本にも個人主義の先達はいるでしょうか
- 福沢諭吉の個人主義のスローガン/「独立自尊」/個人主義の総帥ともいうべき夏目漱石/みなイギリス仕込みの教養人であったことは、決して偶然ではない
- 人との会話で気をつけなくてはいけないこと
- 自分が自分をかわいく思うほどには、他人は思ってくれない、という大原則、
- 個人主義だと損することはないでしょうか
- 無意味だと思ったら、無意味だとはっきり旗を揚げる/遠くに目標となる高峰を仰ぎ見る/損して得取れ
- 旅は、どのようにしたらいいのですか
- 小さなことが、じつは小さなことではない/日常の退屈からの脱出
- 民主主義と個人主義は矛盾しませんか
- 座長に一任/予定調和のなかで、形だけの討議/民主主義は、個人主義に立脚する
- 管理職としてどんなことを心得たらいいですか
- 日本の社会では君子人が理想/「感じが良い」かどうか/威張らない/手柄は部下に、責任は自分が取る/言葉に品格を/清潔であれ/孤高であれ
- イギリスでは個人主義のどんなことを学びましたか
- 個人主義か団体主義か/日本とイギリスは同じ学歴社会でも、本質的には全然違う/個人がどこまでも責任を持ち、成功すればその個人が顕彰される/イギリスでは差出人を封筒に書くことはない
- ファッションと個人主義について
- ファッションなんてのは、いわば幻想/流行とかブランドとかいうものには、まったく関心がありません/ファッションを人任せにしている人は、没個性
- 環境問題と個人主義はどう関係するのでしょうか
- ロハスで群れるな/バブル的な食生活からすっかり足を洗う
- 情報化時代の個人主義、とくにインターネットとの付き合い方について
- 個人主義は、名を名乗る/表現の自由の乱用/個人主義の社会は正々堂々を旨とする
- 「江戸しぐさ」のように、日本人独特の気遣い方も必要なのでは
- イギリスでは、「江戸しぐさ」的な思いやりが、今でも機能している/個人主義の二十箇条
評価
★★★☆☆
ひとこと
リンボウ先生による「個人主義とは何か」を一般の人の質問に答えた書。
リンボウ先生の良さが少し隠れてしまった感じがあって寂しいので★は3つ。
メモ
- ビュッフェパーティーにて
- 利己主義:他人のことを考えずに自分の好きなものを食べる人
- 全体主義/団体主義:他人の好みを考えずにすべての人に一定のものを押しつける人(適当に取り分ける人)
- 個人主義:よけいなおせっかいをせず、他人を慮って自自制する人
- 会話で注意すること
- 自分のことばかり話さない
- 人の話をよく聴く
- 会話のセンテンスを短くする
- 威張らない、自慢しない
参考文献
最終更新:2010年03月22日 18:57