若松義人「トヨタの上司は現場で何を伝えているのか」(2007)

分類


目次

1章 ぬるま湯を出て「成功の嵐」に乗る言葉
  1. 二割差では追いつかれる-改善のノウハウ
    • 抜くなら一周抜け
    • 停滞とは後退だ
  2. 知恵の数だけ協奏に勝てる-工夫のノウハウ
    • 凡を非凡に使う
    • コピーでは意味がない
  3. 二階級上の立場で考えろ-ものの見方のノウハウ
    • 仕事は仰ぎみるより眼下に見下ろす
    • ただ待つだけではいけない
  4. 問題のホルダーになれ-組織のノウハウ
    • 改善に「人ごと」はない
    • 仕事の枠を越える
  5. 経営者になれ-成長のノウハウ
    • 「指示よりさらに」を考えろ
    • 「そつなく」に問題あり
  6. 余力を生み出せ-ムダ取りのノウハウ
    • 気づきは無から有を生む
    • 「中でやる」のが益のもと

2章 自分革命の「発想源」を掘る言葉
  1. 先入観にとらわれるな-常識の変え方
    • 発想は「横」にも「縦」にも
    • 過去に頼るな
  2. 目的と手段を混同しない-発想の変え方
    • 目的からブレるな
    • 考え方の基本を守る
  3. カタログエンジニアになるな-作業の変え方
    • 機械に自分を合わせない
    • なければつくる
  4. 言われた通りにやるな-ペースの変え方
    • 「知恵出し」の訓練
    • 的確さだけではまだまだ
  5. 紙量や死量をつくるな-数字の見方の変え方
    • 「必要」を見直せ
    • 書類は一枚に

3章 逆風をうまく受けて「推進力」にする言葉
  1. 失敗の記録をつけておけ -失敗の善用法
    • ただでは片づけない
    • いい失敗のルール
  2. 三時間を三分間でやれ-重圧の善用法
    • 課題解決型改善とは
    • 困難は「不可能」ではない
  3. ムダがあっていいんだ-回り道の善用法
    • 短期だけで判じるな
    • 決め打ちは危ない
  4. ぶつかったのは運がいい-危機の善用法
    • 問題は次のステージへの扉
  5. 改悪になったらまた改善する-逆効果の善用法
    • 進歩は変化から生まれる
    • 結果はやがて出る
  6. 同じ石で二度転ばない-他人の経験の善用法
    • 失敗をも「ベンチマーキング」する
    • 歴史には答えがある

4章 「まずやる」ことが自然なクセになる言葉
  1. とにかくやってみよ-行動力の強化術
    • アイデアの賞味期限は短い
    • 豊田佐吉は「実行の天才」
  2. 言いわけをする頭で実行することを考えよ-前向き力の強化術
    • やらなければできない
    • できない理由をクリアすればできる
  3. それをどう仕事に活かすんだ? -応用力の強化術
    • 「よかった」で終わるな
    • すべてでなくていい
  4. 手を汚さんで仕事ができるか-現場力の強化術
    • できたときが終業時
    • 現場を見れば判断できる
  5. うちは毎日が危機管理-予防力の強化術
    • 大停電より小停電に気をつける
    • 教育に訓練を加えよ
  6. 基礎工事をしっかり-体力の強化術
    • 気の引き締め方
    • 「根」で手を抜くな

5章 「自分が伸びる」と「人を育てる」が同時に進む言葉
  1. モノづくりは人づくり-知恵を育てろ
    • 現状打破の意欲を持たせる
    • 「三○年単位」の発想
  2. あきらめるな、誰かが見ている-意欲を育てろ
    • あなたが目の色を変えれば周囲も見る目を変える
  3. タテヨコナナメの人間関係-チームを育てろ
    • ささいなことが一体感をさまたげる
    • 垣根を取り払う
  4. 「しっかりやれ」ではわからない-コミュニケーションの育て方
    • 言葉には「標準」と「具体策」が必要
  5. 不良を起こしたくても起きないライン-システムを育てろ
    • 修繕ではなく修理する
    • 人を変えるにはシステムをまず変える
  6. 君がちゃんと育てるんだ-できない部下を育てろ
    • 選ぶより育てる
    • 異動は厄介払いではない

6章 時間がないけれど「すぐ片づく」コツの言葉
  1. 時間は動作の影である-手順の徹底
    • プロセスに注目せよ
    • 標準作業をつくる
  2. 医者のカバンの中を見たことはないのか-整理整頓の徹底
    • 「段取り八分」ができるには
    • 「探す」「運ぶ」は仕事にあらず
  3. 適当に「わかった」と言うな-「その場」の徹底
    • 「なぜ」を五回繰り返す理由
    • 時間はかかるが効率は上がる
  4. わかるまで立って見ていろ-真因追究の徹底
    • 遠回りが近道だ
    • 不良は現行犯でつかまえる
  5. 今日のことは今日片づけろ-「やり仕舞い」の徹底
    • 先送りは許さない
    • 信条となった「大野耐一の教え」
  6. お客様にもっとも近いところから変える-一点集中の徹底
    • 忍耐が改善を支える
    • 「一度に全部」は無理がある

7章 「ラクしたい心」が「向上心」に変わる言葉
  1. どうすればラクになるか考えろ-提案をクセにする
    • 働きが認められるには
    • 指示されてはつまらない
  2. 調整は悪である-視える化をクセにする
    • 「誰もができる仕事」を増やそう
  3. お金が落ちていたら拾うだろう-原価思考をクセにする
    • すべてに原価がある
    • 怠慢は失費になる
  4. 昨日より今日、今日より明日-変化をクセにする
    • 仕事は継続してこそ
    • 相手が真似る頃には先に行ってる+
  5. 風土になるまで続けろ-「もっと」をクセにする
    • いいものはとことんやれ
    • 成功には「黙々と」が欠かせない

8章 意欲を磨き「品格」を高める言葉
  1. 協力があってこそ満点のものができる-改善の成功法則
    • 教えるのではなく引き出す
    • 力の束が尊い
  2. 人間としての関心を寄せる-企業イメージの成功法則
    • 社会の見えざる支持を得る
    • 「人を大切に」の実践
  3. 育てながらコストを下げていく-協力会社の成功法則
    • 「手習い」をはぶくな
    • 安く売っても利益がでるように協力会社を育てる
  4. 離れ小島をつくるな-人の和の成功法則
    • 距離の遠さは心の遠さ
    • 現場に「熱」が生まれる
  5. 仕事は理解と納得である-リーダーの成功法則
    • 「できない人」をつくらない
  6. 無理をせず、粘り強く-困難の中の成功法則
    • 「気持ち」を味方にせよ
    • 回数が欠かさない


評価

★★★☆☆

ひとこと

昔読んだ本。
天邪鬼なのでトヨタバッシングになると引っ張り出してきたくなるのです。
本書はかなり【編集】が入った内容なので読みやすいと思います。
まずは文句を言わずに読んでみると一つや二つ参考になることは有る筈です。


気になる表現





メモ

  • 3人が必要
    1. 気づく人
    2. 改善策を考える人
    3. アイデアを形にする人


参考文献

  • 大野耐一「トヨタ式生産方式」
  • 大野耐一「大野耐一の現場経営」
  • 大野耐一「工場管理」
  • 本田宗一郎「得手に帆を上げて」
  • 豊田英二「決断」
  • 石田退三「自分の城は自分で守れ」
  • 下川浩一・藤本隆宏「トヨタシステムの原点」
  • 野口恒「トヨタ生産方式を創った男」
  • 柴田誠「トヨタ語の事典」
  • 日野三十四「トヨタ経営システムの研究」
  • 片山修「トヨタの方式」
  • 片山修「トヨタはいかにして『最強の社員』をつくったか」
  • 片山修「誰も知らないトヨタ」

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最終更新:2011年07月16日 11:28