山形浩生「要するに」(2007)
★★★☆
ひとこと
1995~2000年前後にWiredなどに書かれたエッセイをまとめたもの。
社会人1年生くらい向けに書かれた本だと思うが、
10年選手が読み返しても、まあ楽しめる一冊です。
自分はゼネラリストだと思っているけど、やっぱり「経済」には弱いなと再認識。
いろいろな人の本を推薦してくれているのも結構ポイント高いです。
分類
目次
- ケーザイ講義
- 官僚いじめもほどほどにね(1999)
- ダウ平均と日経平均と景気のからみあい(1999)
- 味なことやるビッグマック・インデックス(1999)
- MBAたちの知らないテクニカル分析(1999)
- 後悔と可変割引率(1999)
- NGOとかNPOとかボランティアとか(1999)
- 情報の消費者&規制の意義(2000)
- 電力の自由化・市場化と市場操作(2000)
- マイクロファイナンスと、高利貸しのポジティブな役割(2001)
- ホワイトカラ―だって実はがんばっていたのか(2001)
- 地域通貨って、そんなにいいの?(2001)
- 山形道場Ⅰ
- インターネットの中年化(1995)
- 電子コミュニティ(1995)
- 情報投資と生産性(1996)
- セキュリティ(1996)
- いながらにして・・・・・・(1996)
- 情報リッチ/情報プア(1996)
- ブタに真珠、人にコンピュータ、サルに電脳(1997)
- 電子マネーは税金取られない(1997)
- 教育にコンピュータを(1997)
- あなどれません、闇経済(1997)
- 例の写真公開がどうしたかいいう話(1997)
- ネットワーク共産主義(1997)
- 最語(1998)
- 一九九七年(1998)
- 一、二人称がない(1998)
- セキュリティコスト上げるだけ!(1998)
- 死ぬこと(1998)
- さよなら「ワイアード」(1998)
- 世の中講座
- 会社ってなーんだ その1 日本のリーマンと企業の特色(2000)
- 会社ってなーんだ その2 なんで会社があるの?(2000)
- 会社ってなーんだ その3 会社を「所有する」って?(2000)
- 会社ってなーんだ その4 所有と経営の分離(2001)
- お金を増やすことと使うことについて考えよう
- 株式投資を勧める人々
- たかる社会にたかる人々
- 山形道場Ⅱ
- 新聞(1999)
- オープンソース/フリーソフト(1999)
- 夢をみない人(1999)
- 期待(1999)
- オンライン株ばくち(2000)
- プライバシー(2000)
- またもや新聞(2000)
- CIAと情報処理(2000)
- 制度設計と「おもしろさ」(2000)
- アートとIT(2000)
- ハッカーとNGO(2000)
- ネットの「法」について(2000)
- ネットワークのオプション価値(2000)
ぼくはこういう「女性のための」とかつくのは、あんまり好きじゃない。だって通常、こういう「女性のための」っていうのは、「頭が悪い人のための」とか「雰囲気だけで物事を判断する人のための」とか「パワーがない人のための」とか、そういうのと同義で使われているでしょう。バカにしてると思わない?(p232)
メモ
- 教育にコンピュータを
- 「お前の興味や関心はさておき、最低限このくらいは身につけておかないと世間では通用しないぞ!」=鋳型にはめる機能の必要性
- プライバシー
- 情報収集能力と情報発信能力とに関係があるのではないか?
- CIAと情報処理
- スパイのよくないところは、スパイは秘密しか知らないこと。実際に使える役に立つ情報ってのは、九割は秘密でもなんでもない、公開情報
- 味なことやるビックマック・インデックス
- PPP(購買力平価:Purchasing Power Parity)=「同じものは世界のあらゆる場所で同じ価値をもつはず」ということ。
- MBAたちの知らないテクニカル分析
- マイクロファイナンスと、高利貸しのポジティブな役割
- セキュリティはコストを上げるだけ!
- 鍵は泥棒よけ専用ではない。悪意がなくてもトラブルは起こる。
- セキュリティは自分の身を守るためだけでなく、外の人に迷惑をかけないための義務でもあり、それゆえに必要なコストでもある。
参考文献
- ローレンス・レッシグ「CODE」
- 山形浩生「新教養主義宣言」
- 小宮隆太郎「日本の産業政策」
- 「クルーグマン教授の経済入門」
- 林康史「はじめてのテクニカル分析」
- 「市場と感情の経済学」
- 小林よしのり「新ゴーマニズム宣言スペシャル:脱正義論」
- 「ムハマド・ユヌス自伝 貧困なき世界をめざす銀行家」
- 中島隆信「日本経済の生産性分析」
- 永瀬唯「疾走のメトロポリス」
- Thomas K.Landauer「そのコンピュータシステムが使えない理由」
- H.G.ウェルズ「タイムマシン」
- 金原克範「子のつく名前の女の子は頭がいい」
最終更新:2010年10月09日 12:03