沼田裕「あなたのビジネスチャンスが10倍広がる『読ませる!』文章術」(2006)

評価

★★★☆

ひとこと

広告など読ませたい文章作成をしている人向けのライティング指南書。
テクニックの本だが、「実例付き」であることと、
そのテクニックが有効である裏付けがきちんと書かれていること、に好感が持てた。



分類


目次

  • 序章 センスなんかいらない、文章は「テクニック」で書け
    1. なぜいま、文章力が求められているのか?
      • これが「読ませる!」文章術のメリットだ!
      • 時代遅れのプログラマーの悩み
      • 「読ませる!」文章術を伝授すると劇的な変化が!
    2. ズバリ、これが「読ませる!」文章術のすべてだ
      • 何はさておき、この技術だけは見に付けろ
      • もう、「ネタ切れ」は怖くない
      • 読み手を引き込む文章は「型」で書ける
      • 文章のできは「書く前の準備」で変わる
      • あなたの文章をガラリと変えるこの方法
  • 第1章 思わず惹きつけられる文章は「キャッチ力」が違う!
    1. たった1行で読み手を惹きつける秘訣
      • 何ごとも最初が肝心
      • あなたの「感情」をセリフに込めろ
    2. 「謎」を生み出す秘密の呪文はこれだ!
      • 「やられた!」と思ったときがチャンス
      • モルモットになることから始めよう
    3. 呼びかけられると、人はつい反応してしまう
      • 客引きのおじさんに学ぶ「キャッチ」の真髄
      • さらにキャッチ力を上げるキーワード
    4. 人は「たったひとつ」というフレーズに弱い
      • 少数精鋭でいこう!
      • 「意外性」のあるものを選ぶ方法
    5. このタイトルのつけ方がすごい!
      • ダーティー・イズ・ビューティフル
      • 「ごめんなさい!失敗してしまいました」
    6. 「嘘」はNG、「誇張」はOK
      • 最盛期の「モーニング娘。」を超えた!
      • ただ、「一部」を取り出せばいい
    7. 「反対並べ」がギャップをつくる
      • 小言や自慢話でも聞いてもらえる理由
      • 順番どおりではつまらない
    8. なぜか「感情移入」してしまう文章とは?
      • そこに「人」は登場しているか?
      • 無味乾燥な文章から血の通った文章へ
  • 第2章 着眼点を変えれば、すべてが「使えるネタ」になる!
    1. 平凡な日常からネタを切り取る簡単テクニック
      • どんなとき、あなたの「感情」は動いたのか?
      • 些細な感情をピックアップしよう
    2. 話の展開に使うネタはこう探せ
      • これさえあれば、あなたも名レポーター
      • 普通の人とアナウンサーの違い
    3. 画期的な考え方は「第3の視点」から生まれる
      • 「表」と「裏」は封印しよう
      • 重要なポイントはそこではない!
    4. ものごとの本質を見破る「裏読み」の技術
      • 手品師が右手を出したら左手を見ろ!
      • このタイミングでスイッチオン!
    5. モノに対するあなたの「想い」を引っ張り出そう
      • お気に入りのモノならなんでもOK
      • 「客観」と「主観」で考えよう
  • 第3章 たった7つの「型」で、どんな文章も自由自在に書ける!
    1. 2つのシーンのギャップで読ませる 「ビフォーアフター」の型
      • 前と後ろで何がどう違っている?
      • 感情が「上下」している箇所を探せ
      • 予感させることを書いてはいけない
    2. 2つの事例を組み込む 「ノウハウ文章」の型
      • まさに一石三鳥の優れもの
      • いきなり解決するのは厳禁
    3. 知っていることから書き始める 「新常識を語る」の型
      • 新しい考え方を伝えるためのたったひとつの方法
      • あなたと読み手の理解度を一致させろ
    4. 見たままを生き生きと描写する 「ズームイン」の型
      • どこから描写したらいいのか?
      • 見た瞬間、目に飛び込んできたモノを選べ
    5. あなたの考えが10倍理解される 「過程重視」の型
      • 結論だけではダメな理由
      • プロセスをどう「疑似体験」してもらうか?
    6. オリジナルな意見を生み出す 「問題小分け」の型
      • つい突っ込みを入れたくなる文章
      • 問題のどこをクローズアップするか?
    7. 本当に伝えたいことがしっかり伝わる 「ツボ・キモ」の型
      • お説教なんて聞きたくない!
      • 安易な方法を書くことには理由がある
第4章 ズバリ、これが「読ませる!」文章の4大原則だ!
    1. そもそも「誰に」向けて書いているのか?
      • これが私のメルマガのターゲットだ!
      • 狭くするからこそイメージもわいてくる
    2. ターゲットの「ゴール」と「問題」は何か?
      • ここが決まらないと何も始まらない
      • 「壁」が見つかったら「しめた!」と思え
    3. あなたには伝えたい「メッセージ」があるか?
      • 文章はメッセージを伝える道具にすぎない
      • 話がずれてしまう人の特効薬
  • 第5章 「ブラッシュアップ」であなたの文章が生まれ変わる!
    1. 長すぎる一文もこの方法でスッキリ!
      • ある女性事務員の悩みとは?
      • 切り分けるポイントの見つけ方
    2. 語尾だけで文章の印象は劇的に変わる
      • あいまいな文の裏に潜む真実
      • あいまい禁止令発動!
    3. 単調な文章を盛り上げる即効のテクニック
      • こんな「割り込み」なら大歓迎
      • 対話形式の使い方にはコツがある
    4. 「広く」「浅く」から「狭く」「深く」へ
      • ネタが多ければいいというものではない!
      • 読み手と「質疑応答」しよう
    5. 「うまい!」といわれる描写の技術
      • ありがちな表現も「五感」を使うと……
      • 大切なものは最後までとっておけ
      • 名画を「音」で表現する方法
    6. どんなことでも確実に伝わる極秘の決めワザ
      • 伝えたいことは繰り返し書け
      • 女と読み手にはしつこくするにかぎる
    7. 読み飛ばされない広告の書き方
      • だから広告は読んでもらえない!
      • 使ったことがなくても体験談は書ける
    8. あっという間に文章がうまくなる究極の秘技
      • 真似るセールスライティング
      • 「本当かよ!」「なるほど!」「痛い!」で読め
  • 第6章 一目瞭然!違いが際立つ「読ませる!」リライト実例集
    1. 盛り上がりのない文章にメリハリがついた!
      • なぜ、インパクトがないのか?
      • 表現にバリエーションをもたせる
    2. まとまりのない話に一本の筋が通った
      • これでは、ただの寄せ集めではないか!
      • 最初と最後の1行につながりをつける
    3. たった1行で文章のテーマが明確になった!
      • 結局、何がいいたいの?
      • 「問題」をしっかり提起しよう
    4. 「謎」を入れることでキャッチ力がアップ!
      • せっかくのネタが宝の持ち腐れに……
      • ネタを1行目の「謎」に活用する
    5. 商品に興味がない人でも「その気」になった!
      • この順番では目にとまらない
      • 「五感描写」でイメージを刺激しよう
    6. ターゲットの絞り込みで、伝わる文章になった!
      • 誰に向かって語っているのか?
      • 内容はまったく変わっていないというのに!
    7. 堅い文章がグンと読ませる文章に
      • お役所文章が読みづらい理由
      • 読み手の興味をどう引き出すか?
    8. 話をずらされた感じがなくなった!
      • Q&A形式の文章を書くときの落とし穴
      • 困ったときは「ギャップ」でキャッチせよ



気になる表現



メモ

  • キャッチ力をあげる
    1. 書き出しには謎を入れる
    2. 呼びかけで惹きつける(あなた、損・得)
    3. 数は増やさず、ひとつに絞れ
    4. ダーティ―ワードを恐れるな
    5. ぎりぎりのラインまで誇張せよ
    6. ギャップづけを忘れるな
    7. 何にでも体験談を入れろ

  • ネタを見つける
    1. 「感情」という道具を使いこなせ(感情が動いた点=ネタになるところ)
    2. 取材ポイントを先につくれ
    3. ニュースからネタを作り出せ
    4. 「裏読みスイッチ」を装着せよ
    5. モノから想いを引っ張り出せ
    6. 一歩進めたネタを掘り起こせ(第一でも第二でもなく、第三の視線)
    7. 「なんでだろう」で考えろ

  • 7つの型
    1. ビフォーアフター(ビフォーは細かく、アフターはあっさり。そして予感させない)
    2. 悪い事例といい事例を入れる
    3. 旧→新の順に(新しい考えを紹介したいとき)
    4. ぱっと見で書くことを決める(描写は大雑把から詳細へ)
    5. 過程を省略しない
    6. 問題は小分けして書く(問題、小分けした問題、その解決策の順で)
    7. ツボとキモはセットで(キモ:本当に伝えたいこと、だけを書くと説教に。ツボ:安易な方法で惹きつけること)

  • ブラッシュアップ
    1. 「長すぎセンサー」をもつ(~ので、~してに注意)
    2. あいまいは言い切りに変える
    3. セリフの割り込みを活用
    4. 疑問を利用して深い文章に
    5. 五感は別々に描写(一番大事なものを最後に)
    6. しつこく繰り返して伝える
    7. 広告は自分の体験をつなげる

  • メリハリづけ:短文&セリフ
  • まとまりがない:共通点を探し、最初と最後の1行でパッケージ
  • 何が言いたいかわからない:「セリフ」でキャッチ。「対比」で「ギャップ」を出すことで結論がひき立つ
  • バラバラな印象:最初に「謎」&答え(文全体のテーマ)、体験談&ギャップ
  • 広告文:順番が大事。五感描写でキャッチしてから。
  • ターゲット不明:ターゲット絞り込み&呼びかけ
  • お堅い文:最初に「謎」
  • Q&AでAが期待外れのとき:ギャップを活用

参考文献

  • パワーライティング塾

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最終更新:2011年05月01日 20:32