高橋フミアキ「150字からはじめる『うまい』と言われる文章の書き方」(2011)


評価

★★★☆

ひとこと

ライティング本。本屋でふらついてるときに発見、購入。
効果的に図解されていて理解しやすい。
単なる文法や構成テクニックだけじゃない。
基礎練習としての超短文の効用。いままでと違う言葉を使えるようになる。
「なるほど!」がいっぱい。


分類

目次

  1. 文章をうまく書けないのはなぜ
    • 文章を書こうとすると、すぐにつまるのはなぜ?
    • 文章のルールやテクニックを知らないので恥ずかしい
    • 何をどう書いていいかわかりませn
    • ありきたりな文章になってしまう
    • Column 書くときは感情を平穏にする
  2. 「文章はこう書きなさい」には誤解がある
    1. 「起承転結にあてはめなさい」は誤解です
    2. 「表現力さえあれば伝わる」は、間違ってます
    3. 伝えたいメッセージが書かれていればいい?
    4. 文章の組み立て方がたくさんあって覚えられない
    5. 「話すように書けばいい」は大きな誤解です
    6. 時系列で書くとわかりやすい?
    • Clumn 納得してもらうために「承認の文章」を入れよう
  3. まずは短く書いてみよう 150字の文章を書く技術
    • 構成パターン
      • 1.キーワード列挙型
      • 2.名言中心型
      • 3.出来事+思った型
    • 150字を書く文章テクニック
      1. 文に余韻を持たせる「体言止め」
      2. 「似たような文」は削っていく
      3. くどい言い回しはしない
      4. 二重表現はしない
      5. 意味のない言葉は削除する
      6. 余分な接続詞は削る
      7. 倒置法で印象づける
  4. もう少し長く書こう 300字の文章を書く技術
    • 構成パターン
      • 4.結論+エピソード型
      • 5.「Who+What」+5W1Hの型
      • 6.気になる言葉+語句の解説型
    • 300字を書く文章テクニック
      1. 副詞は使わない
      2. 読点「、」の少ない文章を心がける
      3. 相手のニーズを考える
      4. 相手の理解度に合わせて書く
      5. 一文は60字以内にする
      6. 主語と述語は近くに置く
    • column フックの法則
  5. どこでも通用する文章を書く 800字の文章を書く技術
    • 構成パターン
      • 7.結論+3つの理由+再び結論
      • 8.ワンメッセージ+3つのエピソード+再びメッセージ
      • 9.感動を呼ぶ喜怒哀楽パターン
    • 800字を書く文章テクニック
      1. 段落のトップに要約文を入れる
      2. あやふやな書き方をしない
      3. 具体的な数字を入れる
      4. 1つの段落は1つの内容にする
      5. セリフのあとの文のバリエーションをふやす
      6. 最初と最後を共鳴させる
  6. “うまい”文章を書くテクニック
    • 文章を読みやすくする小ワザ
    • 文章テクニック
      1. 接続助詞「が」の連続をさける
      2. 「の」を3つ以上続けて使わない
      3. 漢字とひらがなを使い分ける
      4. 慣用句はできるかぎり使わない
      5. 修飾語と被修飾語は近くに置く
      6. 「こと」を多用しない
      7. 「~という」はできるだけ減らす
      8. 同じ語句を続けない
      9. 表記を統一する
      10. 「達」「頃」「時」はひらがなに
      11. 「?」「!」は1つだけにしよう
      12. 「に」と「へ」の使い方の違い
      13. 「に」と「を」の本来の使い方の違いは?
      14. 「は」と「が」を使い分ける方法
      15. 「より」と「から」の微妙な違い
      16. 「ら」抜き言葉は使わない
      17. 「と」「や」「および」のうまい使い方
      18. 『』と「」の使い方のルール
      19. その他のカッコの使い方
      20. 「・・・・・・」と「―――」の使いこなし方
      21. 「・」ナカグロの使い方
      22. 間違いやすい言葉は特に気をつける
      23. 漢字の使い方に注意する
    • Column メリットとデメリットの両面を書こう!
  7. 「もっといい文章」を書くための究極テクニック
    • 文章テクニック
      1. 目に浮かぶ文章の5大要素
      2. 予告の書き出し3つのパターン
      3. 細かく描写すると臨場感が出る
      4. 「序破急」は準備が大事
      5. 「起承転結」の書き方
      6. 「貴種流離譚」で感動の物語を書く


気になる表現



メモ

  • ありきたり解消するには「質問ゲーム」で対応する
    1. テーマとなるキーワードを選ぶ(ex.愛するということ)
    2. 3つの質問をつくる(ex.愛に必要なものは?、愛とは何をすること?、なぜ人を愛する?)
    3. 質問に答える
    4. さらに質問をつくる
    5. さらに答える

  • 文章上達のためのステップ
    1. キーワードを羅列(言葉あそび)
    2. 考え方や感想を挿入(メッセージを伝える)
    3. エピソードを挿入(エピソード+メッセージの構成)
    4. 疑問・考察・結論。序破急など(簡単な構成パターン)
    5. 起承転結(複雑な構成パターン)

  • メッセージがより伝わる構成テクニック
    1. 問題提起
    2. 共感を得る情報
    3. 他の意見との違いを述べる
    4. 1つに絞ったメッセージ
    5. エピソードや事例

  • 体言止め:通常文は「主観」が強く表れるため、読者に感じ方を限定させる。体言止めの方が読者の心を揺さぶる効果は強い。

  • あまり使わないほうがいい副詞 →具体な数字・状態・情景・場所で表す
    • 程度や量をあらわす(ex.とても、かなり、たくさん、なかなか、少々、非常に、相当etc)
    • 状態をあらわす(ex.すぐに、ときどき、ぴかぴかに、あとで)
    • 指示(ex.こ・そ・あ・ど)

  • 読点を減らす(ex.主語と述語を接近させる、漢字で表記する)

  • フック
    • 告知・問いかけ(ex.緊急!、○○宣言、~がおもしろい、~記念、~に挑戦、即売)
    • 新規性・新鮮さ(ex.New、お待たせしました、画期的、こんな○○が欲しかった)
    • 再生感(ex.~が再び、~周年、アンコール、復活)
    • 比較(ex.~以上、~級、~突破、~に匹敵、~レベル、ワンランク上)
    • 感嘆(ex. あっ! えっ! 驚きの、衝撃の、なんと、すごい)
    • 焦燥感(ex.~突破、~必見、あこがれの、あの、いよいよ、注目の、売れ筋)
    • 緊迫感・臨場感(ex.~最前線、~時代、~到来、いまなら、限定、最後の)
    • 希少性(ex.異色の~、オリジナル、個性、知られざる~、独自の、とっておきの)
    • ボリューム感を出す(ex.~から~まで、~が勢ぞろい、~が目白押し、~集合、~シリーズ)
    • 元気さ(ex.~あふれる、急上昇)
    • 便利さ(ex.これだけでOK、~知らず、~不要、~やすい、~をサポート)
    • 適応性(ex.~に対応、~対策、~に欠かせない、~防止、~に最適)
    • 安心感(ex.~が選んだ、~指定、~のことなら、失敗しない~)
    • クォリティ感(ex.○○産、○○受賞、○○の王様、~を極めた、あの○○が作った)
    • 美しさ(ex.~スタイル、~に映える、~風、イメージ、~を演出)
    • 心地よさ(ex.~の味わい、~気分)
    • 安さ(ex.○○%OFF、~放題、~実現、お得な)

  • セリフのバリエーション
    • 「・・・」と述べた
    • 彼は「・・・」と明らかにした
    • 「・・・」と彼は言った。(ありきたり)
    • 「・・・」と制服姿のタクシー運転手の高橋さんは言った。
    • 「・・・」と彼は海を眺めながら言った。
    • 「・・・」彼は言った。
    • 「・・・」彼はあいまいな表情をしてうなづいた。
    • 「・・・」高橋運転手はそう言ってうれしそうに笑った。

  • !,?の使い方
    • 1つだけにする
    • あとに句点(。)を打たない
    • 文の間に入る場合は、1字分空ける

  • 学校に行く vs 学校へ行く
    • 助詞「に」:特定の場所や時間を示す
    • 助詞「へ」:漠然とした場所や時間を示す

  • 彼女に恋する vs 彼女を恋する
    • 助詞「に」:相手と直接関わることのない細いつながり
    • 助詞「を」:相手との密接なつながり

  • 高橋さんが笑った vs 高橋さんは笑った
    • 助詞「が」:通常
    • 助詞「は」:他を排除し該当者を特定


  • 間違いやすい言葉
    • 一分のスキもない
    • 大盤振る舞い
    • 大見得を切る
    • 後れを取る
    • 活を入れる
    • 利いたふうなことを言う
    • 肝に銘ずる
    • 口頭弁論
    • ご清聴ありがとうございます
    • 社交辞令
    • 責任を追及する
    • 梨のつぶて
    • 早起きは三文の徳
    • 民俗芸能

参考文献

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最終更新:2011年05月01日 20:27