細川敦「なぜ大人がDSにハマルのか?」(2007)
評価
★★★☆
ひとこと
ゲームに全く興味のなかった私が、DS、WiiFitにはまったから、なんとなく手にした一冊。内容は大分予想と違うものだった。いい意味で裏切られた感じ。ゲームビジネスに興味を持った人にはお勧め。
SONY嫌いの私はiPodを携帯し、DSLiteとWiiFitにはまっている。
いずれも商品に惹かれて買ったものだ。
SONYが好きでない理由が最近分かってきた。それは「閉鎖性」。
「分かる人にわかってくれればいい」
というプライドの高さみたいなものが鼻につくのだということ。
また「オシャレ」なブランドで売ってきた企業が「大衆化」を目指した途端に、苦戦するのはスタバなどを見ても明らか。なかなか難しい。この本を読んで、再度「ヒット商品を最初に買う人たち」を読み直した。
分類
目次
序章 「脳トレ」ブームを起こしたニンテンドーDS
- 家族みんなのものになったニンテンドーDS
- 学習から生活実用知識までDSで
- 直感的な簡単操作がブームを作った
- コミュニケーションの新しい形を作ったDS
- ゲーム機の「コモディティ化」
- DSと「脳トレ」ブームに続くもの
第1章 ゲームの枠を壊したDS
- DSが起こしたムーブメント
- ワールドワイドに広がるDS人気
- 驚異的なスピードで延びる販売台数
- 「ドラクエ」の新作がDSで登場
- 英語や料理のソフトがミリオンセラー
- ソフト販売の70%は発売週に売れる
- はじめてゲーム機に触れるユーザーに広がるDS
- 2つの画面(ダブルスクリーン)が名前の由来
- 任天堂のDNAと合致したユーザー層の拡大
第2章 流行語にまでなった「脳トレ」ブームの正体
- ユーザーのライフスタイルを変えたDS
- DSが創り出した新しい価値
- ジャンルを拡大してDSがメディアになる
- ゲームとしての「脳トレ」の面白さ
- 「脳トレ」から定着した新しいジャンル
- 「すごさ」から「面白さ」への転換
- ベネフィットの変化とクチコミの威力
- ゲームにこだわった経営資源の集中投下
- DSが起こしたムーブメントは定着し、さらに拡がる
第3章 一大産業化したゲームビジネスと苦悩するソフトメーカー
- 家庭用ゲームが一大産業に成長
- クローズド環境で成長したソフトメーカー
- 「アタリショック」がクローズド環境を選択させた
- 流通もクローズド環境を選択させた
- 流通もクローズド環境でコントロール
- 買い取りの商習慣が生んだ弊害
- ハードメーカとソフトメーカーの関係
- ゲームのビジネスモデルはソフトからの収益
- 装着率でわかるゲーム機の実力
- スケールメリットが小さいゲームソフト
- ソフトメーカーのタイトル戦略
- 団塊ジュニアが支え続けるゲーム市場
- DSでも段階ジュニアの影響力は大きい
- ゲームの遊び方を変えた「ポケモン」
- 「ポケモン」から派生したカードゲームの誕生
- ゲームソフトとカードで新しい遊びが確立する
- ゲームソフト市場の低迷
- ソフト市場の低迷が流通にも打撃を与える
―ソフト開発にも押し寄せるグローバル化の波
- 広がるソフト会社の事業展開の可能性
- オンラインゲームの種類
- 現実と仮想世界が重なりあった「Second Life」
- ネットサービスで収益を確保するには
- 既存のソフトメーカーが生き残る道
- 新規参入による新たなステージへ
第4章 DSがゲームビジネスに与えたインパクトの大きさ
- カリスマクリエイタ―に頼った純ゲーム開発
- 非ゲームタイトルはチームで開発
- ソフト開発は外部資源を活かす総合組織力の時代
- 活字のデジタル化を成功させたDS
- ゲーム自体を役に立つものに変えた
- メディアとして存在を確立したDS
- 携帯ゲーム機が家族のコミュニケーションツール
- 母親と子供のコミュニケーションを強める
- さまざまな生活シーンに展開していく
- 新規需要を獲得し続けるDS
- ユーザーが成熟して変わる市場
- ソフトメーカーの格差を生む大きな要因
- DSソフトの収支計算の基本
- DSがゲームビジネスに与えた影響
第5章 DSがもたらす新ライフスタイルの可能性
- 持ち歩くことが日常になったDS
- 美術館や野球場で活躍するツールとしてのDS
- ユーザーがDSを常時携帯したくなる環境
- 「DSらしさ」が日常をエンタテインメントに
- 動きはじめたコンテンツのネット配信
- コンテンツ配信の強力な影響力
- 配信によって新しく生まれるビジネスモデル
- ダイナミックなマーケティングへの転換
- 展開し続けるDSの未来像
メモ
- 覆った常識
- これまでのゲーム機を遙かに凌ぐスピードで普及した
- 携帯型ゲーム機が主流になった
- ゲーム機で実用系ソフトが売れる
- 値下げしなくても長く売れ続ける
- 発売前の認知がなくても、売れ続けることでクチコミが発生し浸透する
- ゲーム機はゲームファンだけが買うだけのものではなくなった
- DSのコンセプト
- 「初心者がすぐに遊べる簡単操作」
- 広いユーザからの支持「新規ユーザの獲得」「休眠ユーザの回帰」
- DSのコモディティ化「ゲームビジネスの『常識』の崩壊」
参考文献
最終更新:2011年05月01日 23:52