山崎康司「入門 考える技術・書く技術」(2011)

評価

★★★★

ひとこと

ダンナの蔵書より。
ロジカルライティング本や研修はいくつも受けてきたけれど、
「入門書」と銘打っているだけあって、とても簡潔、且つ、日本人向きに工夫されている。
練習問題が入っているので、ワークブックとしても使える。


分類


目次


序章 誤解だらけのライティング
  • 誰も教えてくれなかったレポート・ライティング
    • 誤解1 書きたいことを書きなさい
    • 誤解2 起承転結で書きなさい
  • グローバル・スタンダードを学ぶ
    • レポートを受ける立場になって読んでみる
    • 考えるプロセスと書くプロセスを分ける
第1章 読み手の関心・疑問に向かって書く
  • 読み手は何に関心を持ち、どんな疑問を抱くのか
  • 読み手の関心を呼び込むには
  • 読み手の疑問を明らかにする「OPQ分析」
  • OPQ分析のコツ
第2章 考えを形にする
  • メッセージの構造を明らかにする
    • 一度に覚えられる数には限界がある
    • メッセージ構造をそのまま文書へ
  • グループ化と要約メッセージ
    • メッセージが一般論にならないようにする
  • 要約メッセージを文章にするときの「4つの原則」
    • 鉄則①名詞表現、体言止めは使用禁止とする
    • 鉄則②「あいまい言葉」は使用禁止とする
    • 鉄則③メッセージはただ1つの文章で表現する
    • 鉄則④「しりてが」接続詞は使用禁止とする
  • 「So What?」を繰り返す
第3章 ピラミッドを作る
  • 帰納法でロジックを展開する
    • 帰納法の仕組み
    • 「同じ種類の考え」を前提とする
    • 帰納法は「つなぎ言葉」でチェックする
    • 結論を先に述べる
  • 演繹法でロジックを展開する
    • ビジネスで演繹法を使う際の注意点
    • 演繹法は「前提」をチェックする
  • ピラミッド作成のコツ
    • コツ①1つの考えを短く明快に
    • コツ②縦と横の「二次元」を意識する
    • 1対1の関係に要注意
    • 1対1の番外編「イメージによる説得」
第4章 文書で表現する
  • 文書全体の構造はピラミッドに同じ
    • ケース「X事業投資」
    • 主メッセージの位置
    • 目次のつけ方
  • 段落表現のビジネス・スタンダード
    • 段落は「改行+大きめの行間」で
  • 文章のわかりやすさは「接続詞」次第
    • ロジカル接続詞
    • 「しりてが」接続詞の使用ルール
    • 曖昧な接続詞は語訳のモト
  • 読み手を引きつける「導入部」
    • OPQ分析を使って導入部を作る
  • 「結び」で今後のステップを示唆する
終章 メール劇的向上術
  • メールが見違えるように変わる「感謝の言葉にPDF」
  • 「1日1回ピラミッド」×4ヵ月

気になる表現



メモ

  • OPQ分析
    • Objerctive:読み手が考えている達成すべき目標や改善後の姿
    • Prolbem:読み手にとっての問題
    • Question:問題に直面した読み手が、その解決に向けて自然に抱くだろう疑問
    • Answer:答え

  • OPQ分析のコツ
    1. すべて読み手の視点で表現する
    2. 比較のレール(トピック)を外さない
    3. 文書の主メッセージはQに直接答える

  • 要約メッセージを文章にするときの「4つの鉄則」
    1. 名詞表現、体言止めは使用禁止とする
    2. 「あいまい言葉」は使用禁止とする(ex.見直し、再構築、問題、適切な)
    3. メッセージはただ1つの文章で表現する
    4. 「しりてが」接続詞は使用禁止とする

  • 帰納法は「つなぎ言葉」でチェックする
    1. 「つなぎ言葉」をメッセージ文の冒頭に入れてみる
    2. 声に出して読み上げ、上下のつじつまを確認する
    3. 下部メッセージ群のつなぎ言葉を見比べる

  • ピラミッド作成のコツ
    1. 1つの考えを短く明快に
      • 主メッセージとキーラインを早めに決める
      • ピラミッド内で文書を書こうとしてはいけない
    2. 縦と横の「二次元」を意識する
      • 縦:結論-根拠/説明の関係
      • 横:(演繹法)ロジックの流れ、(帰納法)同じ種類の考え

  • ロジカル接続詞
    • 時間
      • ~する時に(when)
      • ~する前に(before)
      • ~した後に(after)
      • ~するまで(until)
      • ~して以来(since)
    • 対照・対比
      • ~である一方(while,where,whereas)
      • ~であるけれど(although, though, even though, however)
    • 原因・結果
      • ~であるがゆえに(because, since, as)
      • ~の結果(so that,sucth that, as a result)
      • ~であるにもかかわらず(despite that, in spite of)
    • 目的
      • ~するためには(in orther thet, so that)
    • 条件
      • もし~ならば(if, in the event that)
      • もし~でなければ(unless)
      • ~になるという条件で(provided that)

  • メールの構成
    • 感謝のコトバ
    • P:Purpose Statement(目的文)
    • D:Detail(詳細)
    • F:Follow-Through(今後のアクション)

参考文献

  • ミント,バーバラ「考える技術・書く技術」
  • ミント,バーバラ「新版 考える技術・書く技術」
  • ミント,バーバラ「考える技術・書く技術 ワークブック」
  • 清水幾太郎「論文の書き方」

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最終更新:2011年09月18日 08:54