コベルコシステム株式会社「いい匂いのするITソリューション」(2010)
評価
★★☆☆
ひとこと
社内のある人から勧められて手にした本。
(人から勧められたものは大抵読むようにしています)
内容は古き良きSIerの社内改革の話。
よくあるコストカットの話ではなく、
「顧客満足度向上」や「競争力強化」の部分にスポットがあててあるのが目新しいか。
同業者以外にはあまり響くところはないと思うが(それだけSIerとは特殊なビジネスなのか)、企業の人が書いただけあってリアリティは高い。
内容が目から鱗や新たな発見というよりは、
中堅SIerならば誰もが考えることを実現するために
“ぶれずに地道にやってきたこと”に価値があると思う。
勧めた人のメッセージはそういうことではないかと・・・。
分類
目次
- プロローグ
- 「普通」を創りだしてきたIT
- 顧客価値の創造こそITソリューションサービスの真髄
- 経営品質の向上がサービスの決め手
- 地中のダイヤモンド「暗黙知」を発掘し、財産に変える
- 醸成させてこそ「秘伝のタレ」
- お客様を引き寄せる「いい匂いがする」ITサービス
- 第1章 「秘伝」の源泉 神鋼・匠たちの“ものづくり”のDNA
- 「伝統は確信の連続」
- 日本経済を支えてきた“ものづくり”文化
- 一○○年の歴史をもつ神戸製鋼所
- 二四時間稼働を支え続けたシステム部門
- 「花の鉄鋼」と呼ばれた先進的IT開発
- 「花の鉄鋼」と呼ばれた、先進ITの力
- 現場から生まれる「匠」の技
- 「見る力」「聞き出す力」でシステムを開発
- 一九八七年、コベルコシステム誕生
- 第2章 「秘伝」はブレンドされた 神戸製鋼とIBMの融合
- 二社の融合と経営品質向上への取り組み
- 「鉄鋼冬の時代」とアウトソーシング・ビジネス
- 二○○二年一月、新生コベルコシステムのスタート
- 確信を目指した新たな経営戦略
- 中期経営計画「KI-10」の発表と実施
- 顧客価値創造プロセスを重要視
- 差異化につながるのがアセットビジネス
- 品質マネジメントとアセットビジネス推進
- ERPテンプレート「HI-KORT」
- 社長自らが陣頭指揮を執った委員会活動
- 品質マネジメント体系化の立役者
- アセットの質も向上する「アプリケーションマスター」制度
- 「技術・スキル委員会」によるアセット化の成果
- エンジニアリング・ソリューション部門でのアセット化推進
- ファンド化によるアセットビジネスの加速
- 会社と社員が一丸となって経営に挑む
- 長い道のりを歩んだ品質保証体制整備
- アセット化の前に立ちはだかる壁
- 第3章 「秘伝のタレ」の誕生 コベルコシステムのDNAを可視化
- アセットビジネスをワンランク上へ
- 新社長就任を前にこれまでのアセットビジネスを自己評価
- 社長就任直後にアセット推進の専任舞台を設立
- 「すべての質を高めよう」新中期経営計画を策定
- 「現場主義」と「センス&レスポンド」
- アセットビジネスのベースとなる情報基地
- アセットビジネス推進の梃入れ
- リーマンショックが産んだ秘伝のタレ
- 不況だからこそ、優位性を正面に
- コベルコシステムのDNAを可視化
- アセットビジネスの起爆剤「秘伝のタレ」
- 社内に眠る「まだ売れていないすごい価値」を探す
- 第4章 継ぎ足し続ける「秘伝のタレ」 ナレッジエンタープライズを目指して
- アセットビジネスを当たり前に
- 「秘伝のタレ」を継ぎ足し続けるのが「DEAR」
- アセットビジネス推進のロードマップ
- 当社の人財育成を後押しするアセットビジネス
- 日本を代表するナレッジエンタープライズを目指して
- 当社の事業モデルも新たなステージへ
- 現行版の事業モデル「好循環」モデル
- アセット・ベース好循環事業モデルへ
- 第5章 醸成する「秘伝のタレ」 アセット推進活動の結晶たち
- 「秘伝のタレ」のさきがけ的存在「HI-KORT」シリーズ
- 「ニッチな市場を狙う「秘伝のタレ」置場管理システム
- ”スパゲッティ”をほぐす「秘伝のワザ」
- 自社の目に見えないノウハウを集める
- 何重にも絡まったスパゲッティ
- 若手SEの失敗が「秘伝のワザ」の基礎
- システム再構築のポイントは「製品サイクル」
- エピローグ いい匂いのするコラボレーション・パートナー
- 「不易流行」:と「守破離」
- 「ニューマル」の時代に向かうべきは
- 「いい匂いのするコラボレーション・パートナー」へ
メモ
QCD以外のところでいかに差異化できるテーマをもっているのか。
それが、中堅のコベルコシステムが一流のIT企業としての地位を確立する基礎になると考えた。
(中略)
現場レベルでの業務ノウハウと実践力を、どう可視化して企業としての特徴を出>すか。そこに、差異化の大きなポイントがあることがわかった。(p64)
- 経営品質向上プログラムアセスメント基準
- 組織プロフィール(1000点満点)
- 顧客・市場の理解と対応(100)
- 方向性と推進力
- 経営幹部のリーダーシップ(120)
- 経営における社会的責任(50)
- 業務システム
- 戦略の策定と展開(60)
- 個人と組織の能力向上(100)
- 顧客価値の創造のプロセス(120)
- 結果
- 情報マネジメント(50)
- アセット化:知的資産を共有し、横展開で再利用可能な形にすること
- アセットビジネス:アセットを活用し、お客様により高い価値を提供すること
参考文献
最終更新:2012年08月10日 13:00